多人数で神話を創る試み『ゆらぎの神話』の、徹底した用語解説を主眼に置いて作成します。蒐集に於いて一番えげつないサイトです。

エレヌール作。

概要

 死にゆく古き神々を歌った叙事詩?/歌曲?/呪文?。目にするものはまず何よりもその長大さに目を惹かれるが、単に長大であるだけでなく、全九篇の各編においてそれぞれ巧妙な韻律的/呪術的調子付けがなされており、しかも全体として一つの歌曲/呪文であるという統一感を失わせない、トルクルトア音楽?/魔術?の技法が最大限に駆使されており、しかもそれらすべてをもって一つの、そして大きな統一的感情へと導かれる叙述の巧みさにいたっては、この作品は紀詩?紀術であり、エレヌールはこの作品をもって紀人とするに足るとまで言われることもある(さすがにそれは大げさなのか、実際にエレヌールが紀人となったという観測はされていない。が、もちろんのことの外の混沌に至った魂がいったいどのような状態にあるのかは、槍の「内」にあるわれわれには理解も推定も不能なことがらであり、槍の外でエレヌールが紀人となったのだという主張を否定する事もできないが、そもそも槍の外の存在に対して言及すること自体がナンセンスである)。
 その特性上、攻撃魔術として使用することは非現実的である。槍の外に憧憬の念をめぐらすカルト宗教にとっては、自らの宗教的願望を満たす手段として利用することもできなくはないが、未だ実際に成功したという事例は確認されていない。この術は基本的に一人の術者によって施行されるものであり、必然的に術者には、エレヌールの異常な、しかもその一つ一つがそれぞれ時代を代表するに足るレベルの多才のうち少なくとも歌手と魔法使いとしての才能を同時に要求され、これだけでも非常に困難な条件であると言わざるを得ない。単に槍の外に到達するだけならば、もっと他に比較的(あくまで比較的)簡単な魔術的方法は存在しており、槍の外に至るという目的のためだけにわざわざこの術を選択する必要性も感じられない。現在はもっぱらこの一つの作品の叙事詩/歌曲/呪文というさまざまな性質のうちのどれか、あるいは複数を諦めたうえで鑑賞されるだけの存在であるが、もちろんそれらのうちどの一つをとっても、この作品の価値は現代に至っても失われてはいない。

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