ここは橋本多佳子様の俳句を読むなかで常に前向きに生きた多佳子様の人生を知り、その生き方に詩の心を謙虚に学んでいくスペース(宇宙)にしたいと考えております。

暑い夏日の植木職人の仕事でも好いし、俳句会でも好いけど、
庭師が橋本邸の庭の五葉の松の手入れをしていたって好いよ。
猛暑の句会なら、炎天を軽く考えないで水筒を用意しなきゃ。
そんな光景を一服の写生画に切り取り、軽妙に詠みあげたの。

炎天下に梯子に登って仕事をなさる職人さんは大変ですよね。
炎天下にいたらクラクラして目の前が真っ暗になっちゃうよ。
見上げていた多佳子様は目まいを起こしちゃったんだろうな。
植木職人さんも梯子も一瞬にして暗闇に運ばれてしまったの。

或いは、句会か何かで、貴女はどこかを回ってらっしゃった?
句会を梯子なさったのか、旧跡を梯子なさったかは知らない。
ともかく、梯子の途中に暑さに中てられて目の前が真っ暗ね。
気がつけば病院のベッドだったかも… お大事になさってね。


橋本多佳子様は身嗜みには夙に気を遣ってらっしゃったのね。
お化粧にも着付けにも微塵の隙もお見せにならなかったのよ。
それが仮令、家族のように親しい友人の前に姿を見せる時も、
否、大切な御主人様にも砕けた服装はお見せにならなかった。
それで炎天下をお歩きになるのだもの…難行苦行みたいです。


(読み方:えんてんのはしごくらきにかつぎいる)

(句集「紅絲」)

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