こころナビ
224 ：こころナビ あらすじ ：2005/06/05(日) 22:01:00 ID:dOOTgF8D
今からちょっとだけ未来のお話。インターネットの世界はIRIS(Imitated Rounder and Ideal System)という技術によって
ちょっとだけ楽しくなっていた。ラウンダーという、ユーザーを投影したキャラクターを使ってWeb世界をゲーム感覚で巡回するのが流行っていたのだ。
主人公、今関勇太郎は進学校に通ってるのだが成績を競い合うことに嫌気が差し、その反動かIRISにはまり半ヒキコモリ化してしまう。
そんなある日、彼のもとに「恋をしよう！」と言う怪しげな添付ファイル付きのメールが届く。すぐに削除するはずが勝手にファイルが開いてしまって、さぁ大変。
パッと気づけば彼はWebの中に入りこんでしまった。
ビックリする彼の前に現れたのは、コナと名乗る小さな妖精。魔法のブラウザ「こころナビ」のナビゲーターだという彼女は勇太郎に
「こころナビを使って、いろいろな人々と交流を深めて欲しい」と告げる。
コナに導かれるまま、Web世界を巡回していく勇太郎。
様々なラウンダーと交流を深めていく内に、データでしかないと思っていたラウンダー達が、実はちゃんと心を持っていることを知る。
そして、それと連動するように何故か現実世界でも、たくさんの人達とふれあうようになっていくのだが……
ここまでがプロローグ
225 ：こころナビ ヒロイン紹介 ：2005/06/05(日) 22:02:17 ID:dOOTgF8D
Web世界に入り込んだ勇太郎の前に、文字通り「降って現れた」謎の美少女。
勇太郎を本名で呼んでいることから、既に面識があると思われる。
見た目は勇太郎と同年代なのだが、子供のように天真爛漫。神出鬼没で方向音痴。
好奇心旺盛で人の心、特に恋する気持ちについて勉強中。
倉持 小春（くらもち こはる）
隣に住む、気さくで明るい一つ年下の幼なじみ。昔はいじめられっ子だった勇太郎をよく助けたりしてた。
大の野球好きで自ら女子野球部を設立し、引きこもりがちな勇太郎に渋い顔を見せる。
極度の静電気体質で胸が大きいことを気にしてる。
今関 凛子（いまぜき りんこ）
勇太郎の実妹。両親が経営するコンビニの手伝い以外は滅多に部屋から出ないでネット三昧と、ヒキ度は勇太郎より重症。
ネット、パソコンに関しては勇太郎よりも詳しかったりする。
顔も頭もいいのだがクールで無愛想。話しかけても返ってくるのは皮肉な口調での毒舌。
男嫌い、人間嫌いということもあってなかなか心を開こうとしないのだが、家族の絆だけは大事。
アイノ＝ペコネン
勇太郎が、Webで出会うフィンランド人の少女。
他人と顔を合わせただけで失神してしまう程、恥ずかしがり屋。その内気な性格を直すためにサイトを開いて、人に慣れようとする。
日本のアニメが大好きで独学で日本語を覚えた努力家。
初瀬 みまり（はせ みまり）
勇太郎が偶然辿り着いた、長い石段の上にある神社の巫女。関西出身で大学卒業の後に巫女となる。
まったりとした雰囲気のキャラだが、内面はサバサバしていて自分の考えをはっきりと持つ頼りにしたくなるお姉さん。
強い霊感の持ち主で、霊を見ることが出来る。その除霊能力はかなりの物。
仲手川 夢（なかてがわ ゆめ）
勇太郎の同級生で自称不良少女。一昔前のスケ番のような言葉遣いだが、実は真面目でお人好し。
大の動物好きで、一人で飼育部を切り盛りしている。料理好きで、面倒見が良い等、中身は普通の女の子。
226 ：こころナビ ルファナルート1/2：2005/06/05(日) 22:03:49 ID:dOOTgF8D
突然届けられた不思議なブラウザ「こころナビ」によって、勇太郎はWeb世界に入り込むことが出来るようになる。
そこで出会った美少女・ルファナ。彼女は「君を探してた」と言い、無邪気に微笑むのだった。
やがて現れたこころナビの案内役・コナは勇太郎に告げる。
こころナビは、Web世界とその中の住人を現実世界と同じように感じ、ふれあうことが出来る魔法の道具だと。
不思議な事だらけだが、とにかく楽しめるだけ楽しんでやろうと腹を括る勇太郎。
数日後、Web巡回中に、エロサイト跡でデータ屑を花火にして遊んでいるルファナと遭遇する。
一緒に遊ぼうとの彼女の提案でトランプ勝負をすることに。勇太郎はこてんぱんにやられてしまうが、子供のように無邪気に遊ぶルファナに、
勇太郎は惹かれるものを感じるのだった。
それからも彼は、たびたびWebの中でルファナと出くわすようになる。
ルファナは謎めいた少女だった。勇太郎以外には姿が見えなかったり、普通なら入れないはずの場所に出現したり……
何よりも不思議なのは、彼女はリュウヤ（勇太郎のラウンダー）を「勇太郎くん」と本名で呼ぶこと。
『一体彼女は何者？』
そう思いつつも、恋する気持ちを、人の心を知りたいと言うルファナを悪い人間だとはどうしても思えない勇太郎であった。
こころナビで交流を深めていくのに比例して、現実世界でも交友関係は急速に広がっていく。
二つの世界でのやりとりで、引きこもりがちだった勇太郎は、他人とのふれあいの重要さを改めて感じ始め、
その中でもとりわけ、いつも明るく笑顔を絶やさないルファナに段々と惹かれてゆく。
謎の美少年に追い掛け回されたり、逃げる際にルファナが現実世界に飛び出してきたりと、いくつかのハプニングはあったものの、
自分の気持ちを自覚した勇太郎は、ルファナに自分の想いを打ち明ける。その告白にルファナは涙ぐみ、自分も勇太郎が好きだと微笑むのであった。
227 ：こころナビ ルファナルート2/2：2005/06/05(日) 22:04:38 ID:dOOTgF8D
そうして恋人同士になった二人は、Hをしてみたいとのルファナの希望もあり急速にその仲を深めて行く。
現実世界でのデートも重ね、ルファナもヒトの心を知り始める。
いつまでも幸せな日々が続くと思われたのだが、ある日を境にルファナが姿を見せなくなってしまう……
年も明けたある日、姿を見せないルファナを心配していた勇太郎は、衝撃的な事実を知る。
ルファナはもともと、ある病弱な少女、イリスのラウンダーだった事。
数年前に病状が悪化したイリスは、ネットに繋げなくなった事。
事情を知らず、マスターと急に会えなくなったルファナは悲しみで心を閉ざし、人とふれあうことが出来なくなりずっと泣いて過ごしてきた事。
そんなルファナを助けたのは、Webの片隅で出会ったIRISを覚えたての頃の勇太郎だという事。
泣いている女の子にどう接していいか判らず、うっかり本名を教えていた事。
そして、勇太郎との交流で元気を取り戻したルファナはようやく自らのマスターに起きていた出来事を知った。
さらにイリスがもうじき元気になると知ったルファナは、喜びつつも沈んだ表情を見せる。
ルファナは勇太郎に別れを告げる、自分はイリスのラウンダーに戻らなければならないと。
突然訪れた、こころナビが役目を終える日、それは二人の別れの日。
消える直前。存在すら不確かになったルファナは、勇太郎に優しくキスをする。きっとまた会えると囁きながら…
エピローグ
ルファナと別れてから、勇太郎は前向きに頑張る日々を送っていた。
彼女がいなくなると同時にこころナビも消えてしまったが、いつかそれを復活させたいという希望を胸に努力を重ねることにしたのだった。
そんなこんなで半年が過ぎたある日のこと、クラスに転校生がやってくる。その転校生はなんとルファナだった。
制服を着た彼女は、勇太郎を見つけるや否や、喜びに顔を輝かせて飛びついてきた。
何故、ルファナが人間になれたのか？それはわからないが、"今、ここに彼女がいる"。
勇太郎は、その確かな存在をしっかりと抱きしめ、もうどこへも行かせないと誓うのであった。
228 ：こころナビ ルファナルート2/2：2005/06/05(日) 22:05:52 ID:dOOTgF8D
続きます。
長くなってスイマセン。次からは、もちっと短くするので。
246 ：こころナビ 小春ルート1/2：2005/06/06(月) 20:59:15 ID:I0fZl7Bf 小春は、隣の家に住む幼馴染み。勇太郎は幼い頃から彼女に助けられていて、「小春のいうことを何でも３つ聞く」という契約まで交わしていた。
一つ目の望みは、「毎朝迎えに来ること」。ねぼすけの彼女をあの手この手で起こしてやり、面倒くさいと思いつつも毎朝小春の家に赴くのだった。
そんなある日、小春に好きな人がいるらしいと知ってしまう。
「幼馴染みとは言え、男が部屋に入るのはマズいんじゃ？」と問うものの、「告白する気はない」らしい。
「らしくない」との勇太郎の叱咤激励に「真剣に考えてみる」と小春は答えるが、その表情はどこか元気の無いものだった。
女の子らしくないと思っていた小春が、恋の話になると途端に可愛らしくなる。小春を女の子として意識し始める勇太郎。
「小春の恋が上手くいったら、これまでのようなことはしてあげられない」、そう思うと何かもやもやしたものを感じてしまう。
そしてクリスマスイブ、小春の寝言で彼女の好きな人が自分だと知った勇太郎は、自分もまた小春を好きだったのだと気づき、
彼女にその気持ちを伝える。
晴れて恋人同士になった二人はアルバムを見ながら思い出話をするが、その中にお医者さんごっこをしてた時の写真を発見。
赤くなる小春を見て、その気になった勇太郎は、そのまま小春を押し倒しＨシーン突入。
今まで色気のかけらもない関係だったその反動か、これ以降どんどん小春を求めるようになる勇太郎。
勇太郎のあまりの変貌ぶりに、小春は戸惑いを隠せなくなっていく。
247 ：こころナビ 小春ルート2/2：2005/06/06(月) 20:59:33 ID:I0fZl7Bf
そうこうするうちに、勇太郎は小春がこころナビユーザーであることを知ってしまう。
彼女のラウンダーは、行きつけのサイトの管理人、舞耶だったのだ。
Webへと入った勇太郎は、そのまま舞耶を抱いてしまう。
年末年始、両親と過ごすため田舎へ出かけた小春との電話での短い会話でも、どうしてもエッチな話ばかりしてしまう勇太郎。
数日後、田舎から帰ってきた小春は、何か考えこんでいる様子だった。
そして突然、二つ目の契約を使うと言い出す。それは「付き合うのをやめる」というもの。
肉体ばかり求める勇太郎の心が自分に向いているかわからない、だから考える時間が欲しい。
そう告げる小春に、勇太郎は待ってると答えるのだった。
エピローグ
小春と勇太郎は、その後、改めて関係をやり直すこととなる。こころナビは消えてしまったが、もうそんなものは必要なかった。
卒業後、小春は夢だったプロ野球界に挑戦。「限界までやらせて欲しい」という三つ目の契約を使い、
初の女性プロ野球選手として静電気体質を利用した魔球（？）を駆使し華々しく活躍、
……そして、十年後の現在、二人は夫婦となっていた。庭先で息子の春太に投球を教える小春。指示通り投げた春太の指先から静電気が迸る。
体質はしっかりと遺伝し、なぜか勇太郎にも伝染していた。
なんだか大変な家族になったものだ、そう思いながら勇太郎は愛する妻子を眺め、幸福感に微笑むのだった。
※フュージョン…見た目がラウンダーで中身はマスターとかそんな感じ。
248 ：こころナビ 凛子ルート1/2：2005/06/06(月) 21:01:35 ID:I0fZl7Bf
妹の凛子は、重度のネットユーザー。その性格のせいか、勇太郎にも挨拶すらしようとしない。
勇太郎はそんな妹の心配をしつつも、積極的に働きかけることはなかった。彼のもとに「こころナビ」が届けられるまでは…
こころナビによって、他人とコミュニケーションする楽しさに目覚めた勇太郎は、
毎日Web世界を楽しんでいたが、それと同時に周囲に奇妙な出来事が頻発するようになる。
崩れた荷物の下敷きになって気絶した時、介抱してくれたのは凛子だった。
普段は冷たい妹が心配していてくれたことを知って、兄妹っていいな、と感じる勇太郎。
リュウヤとして様々なラウンダー達と知り合いになってゆく勇太郎。
その中の有名ニュースサイトの管理人・蘭煌（ランファン）、彼女もまた、こころナビユーザーだった。
そして、やらないかとリュウヤを誘う。
そんな日々の中、勇太郎は凛子が少しづつ変わってきていることに気づく。
いつしか勇太郎は凛子のことを、妹としてではなく、一人の女性として好きになり始めてる自分に気がついた。
禁断の想いに悩む勇太郎は、思わずWebの中の蘭煌に慰めを求め、彼女を抱いてしまう。
その直後、勇太郎は蘭煌のマスターが凛子であるという事実を知ることとなる……
勇太郎は自分の気持ちを確かめる為、クリスマスイブに凛子をデートに誘った。プールで子供と楽しそうに戯れる意外な素顔を見たり、
正体がバレてるとは知らない蘭煌と擬似恋人として接している内に、彼は凛子のことを女性として好きなんだという結論に達する。
両親が旅行に出かけた2人きりの夜、勇太郎はついに凛子に自分がリュウヤであると告白することを決意した。
249 ：こころナビ 凛子ルート2/2：2005/06/06(月) 21:01:56 ID:I0fZl7Bf
凛子は意外にも、勇太郎の想いを受け入れてくれた。ただし、現実でのＨはなし、との条件付き。
Web世界で2人は激しく愛し合う。凛子なのか蘭煌なのかわからないまま、どちらのことも好きだと感じる勇太郎。
最初はお試しで付き合っていた凛子も、少しづつ兄を本気で好きになり始めていった。
それからしばらくして、勇太郎が凛子の部屋に赴くと、そこにはウェディングドレスを着た凛子が。
気まぐれで買ったというドレスに身を包み、勇太郎の腕に飛びこむ。そして誓いのキスを交わすと、凛子の目に涙が浮かぶ。
微笑みながら勇太郎を見つめるその姿は、本物の花嫁みたいに幸せそうだった。
恋人＝兄妹という奇妙な関係が続いたある日のこと。
2人で出かけた買い物の途中、勇太郎は横断歩道を渡る凛子に居眠り運転のトラックが迫るのを見た。咄嗟に凛子を突き飛ばし身代わりになる。
薄れる意識の中で最後に聞いたのは、自分を呼び続ける凛子の声だった……
エピローグ
三日間眠り続け、ようやく目を覚ました時、そこには凛子がいた。安堵の涙を流す凛子。目の下にはクマができ、瞼も赤く腫れぼったいけど
その顔は誰よりも可愛く見えた。
更に一ヵ月後、松葉杖をつきながらも学校に復帰する勇太郎。
入院してる間、凛子はマメに見舞いに来たり、サイトを管理してくれてたりでもうすっかり頭が上がらない状態。
朝の登校。
さっさと行ってしまう妹と慌ててそれを追う兄、見送ってくれる両親。そんな光景に、勇太郎は家族の絆の大切さをしみじみと感じていた。
将来、凛子との関係がどうなるかはわからない。他の幸せを見つけるかもしれない。
でも今は、妹の笑顔と、この幸せな一瞬を大切にしたい。
凛子との他愛ないやりとりを繰り返しながら、勇太郎はそんな気持ちをかみしめていた。
250 ：こころナビ：2005/06/06(月) 21:04:16 ID:I0fZl7Bf
続きます。23時位になるかな？
ウザかったら、IDのNG登録お願いします。
254 ：こころナビ アイノルート1/2：2005/06/06(月) 23:07:15 ID:I0fZl7Bf
「IRIS」公式総合案内所、「ラウンダーズスクエア」で、勇太郎は突然プラチナブロンドの少女に話しかけられる。
フィンランドに住むという少女は、アイノ＝ペコネンと名乗り、男性…特に日本人男性と知り合いたいので、そういう場所はどこかと尋ねてきたのだ。
自分も日本人だと伝える勇太郎。すると、彼女はいきなり、「私を…アナタさまのお嫁さんにいかがでしょうかっ？」と、言い出したのだ。
何か事情がありそうだと感じ、とりあえず自分のサイトに彼女を案内する勇太郎。人前に出るだけで気絶してしまう程の内気な性格を
直したいという彼女と、とりあえずは友達から始めることになる。
早速彼女のサイトに行ってみると、迎えてくれたのはラウンダーとしての、もう一人のアイノだった。
そこで勇太郎は彼女から、本体のアイノが両親の勧める見知らぬ相手と婚約させられそうになってるとの事情を聞く。
勇太郎は彼女からフィンランドの言葉、クリスマスの行事、食べ物のことなど色々なことを教えてもらう。
その代わりに、親しくなったラウンダー達をアイノに紹介することで、人に慣れたいという彼女の目的を手助けしていった。
努力して少しづつ自分の世界を広げていくアイノの健気な姿を見るうちに、勇太郎は彼女のことを好きになっていった。
クリスマスの前日、勇太郎はアイノに告白する。彼女に、返事は26日まで待って欲しいと言われ、勇太郎は浮かれ気味に2日間を過ごす。
そして返事をもらえる当日…彼女は白装束に身を纏い勇太郎のサイトを訪れ、抱いて欲しいと迫ってきた。両親に、好きな人が出来たと伝えたら、
騙されているのだと反対されたという。それでも思いを貫く覚悟を決める為、アイノはその身を投げ出したのだ。
彼女の決意を受け止めて、勇太郎はアイノを抱いた。
255 ：こころナビ アイノルート2/2：2005/06/06(月) 23:07:35 ID:I0fZl7Bf
その翌日、勇太郎が彼女のサイトを訪れると、そこは既に閉鎖されていた。何も聞いてない勇太郎はショックを受ける。だがそんな彼の家に来客が。
ドアを開けると、そこにはなんと本物のアイノがいた。強引に決められた婚約に抗議する為、家出同然で日本にやって来たのだという。
…そのまま勇太郎の家に滞在することになったアイノ。夢のような数日を過ごす。
ますます彼女のことを好きになる勇太郎の気持ちは止めようもなく、またアイノも同じ気持ちでいることを嬉しく思いながら、束の間の日々は過ぎていった。
あっという間に年が明ける。だが、いつまでも彼女をここに置いておける訳がない。勇太郎は決心し、明日、彼女に祖国へ帰るようにとアイノに告げる。
自分を信じ、ちゃんと婚約を断り、両親と和解して欲しいと。
「絶対に迎えに行くから。」勇太郎はそう約束して、最後にアイノを抱く。
次に会う時までその熱さ、愛しさを忘れないよう、二人は固くお互いを抱きしめあうのだった…
エピローグ
アイノと別れてから2年が過ぎた。大学へ進学し、自分の道をしっかりと歩き始めた勇太郎は、やっとフィンランドの雪の上に降り立つ。
迎えてくれたのは、あの日以来会っていない、生身のアイノ。身体は小さいままだけど中身はちゃんと成長していた。
再び手の中に戻ってきた暖かな身体を抱きしめ、勇太郎はアイノの感触を確かめる。
ようやく約束が果たされた瞬間、2人の頭上にはオーロラが輝いていた。まるで幸せな恋人達を祝福するかのように……
256 ：こころナビ みまりルート1/2：2005/06/06(月) 23:08:56 ID:I0fZl7Bf
小春に付き合って、繁華街で買い物をする勇太郎。街をうろつくうちに野球部のランニングに巻き込まれ、
気が付いたときには初瀬神社の境内にいた。息も絶え絶えな勇太郎に水をくれたのは、神社の巫女である初瀬 みまり。
彼女は霊感が強いらしく勇太郎を見ると、何か変わったものが憑いてる…と言った。
数日後、勇太郎は自サイトで、忍と名乗るラウンダーに出会う。彼は自分をWeb内の魔を祓う拝み屋だと説明し、
勇太郎のサイトによくない魔が憑いていると忠告。
ナビゲーターのコナにも、そういうことは有り得ないことではないと脅され、不安になる。
ここ数日、現実でも奇妙なことが起こり続けていることと、みまりから言われた言葉を思い出し、学校帰りに神社に寄って相談してみることにした。
それ以来、何度か神社に顔を出し、みまりと相談というより雑談を楽しんでいた。そんな日々を過ごすうちに勇太郎はみまりに惹かれていく。
弟のようにしか見られていないのかも、と思いつつも、クリスマスイブに玉砕覚悟でみまりに告白する。
…意外にも「考えてみる」と答えを出したみまり。
勇太郎はもっと自分を知ってもらう為に、年末年始に神社でバイトしてみないか？という彼女の提案を受ける。
バイト料を辞退した勇太郎に、前払いと称してみまりはデートしてくれた。彼女のことを知れば知るほど勇太郎はどんどんみまりを好きになっていく。
一方その頃、Web上では忍が少しづつ本当の目的を顕わにしていった。親交のあるラウンダー達に襲いかかり、その力を自らに取り込もうとする忍。
その真意が判明したのは、忍とともにサナというコナにそっくりのナビゲーターが現れたときだった。
257 ：こころナビ みまりルート2/2：2005/06/06(月) 23:12:19 ID:I0fZl7Bf
こころナビのバックアップデータから生まれたサナは、忍を操りコナを乗っ取ろうとしていた。
コナはサナがこころナビについてなにか誤解しているからと、説得するためにサナを連れて何処かに行ってしまう。
「忍に愛を教えてやってくれ」とのコナの言い分に従って忍を抱く勇太郎。
結果、バグが見つかりサナの誤解も解け、一応の解決はしたのだが……
もしかしたら、みまりの信用を失ったのでは、と勇太郎は不安になる。
しかし年末年始のバイトはまだ残ってる。不安な心を抱えたまま、彼は神社へと向かう。
Webでの事件は、経過はどうあれ最終的には2人の絆を深めることになり、みまりはその純潔を彼に捧げた。
―処女じゃなくなったら、霊能力が無くなるのでは―
そんな心配も、後の廃病院での騒動で杞憂に終わった。
エピローグ
廃病院での騒動から2年。勇太郎の卒業式に、みまりは巫女装束のまま学校まで迎えに来た。
卒業したし、ちょうどいいから届けに行こうかと言い、婚姻届をひらひらさせて勇太郎をからかうみまり。
彼女一流のキツイ冗談だとわかっていても、それもいいかなと勇太郎は将来を真剣に考える。
桜吹雪の中、10年後も同じ風景を2人で歩いていたいと願いながら……
258 ：こころナビ 夢ルート：2005/06/06(月) 23:13:48 ID:I0fZl7Bf
仲手川夢はクラスの自己紹介で「不良宣言」をして以来、不良の振りを続けており、クラスから浮いた存在だった。
見た目は真面目そうで、しかも飼育部。勇太郎は彼女を、自分と同じはみだし者として気になっていた。
一方、IRISでラウンダーのリンクサイトを開いた勇太郎のもとをイラストサイトの管理人、ラミューが訪ねてきた。
その人なつっこさは、勇太郎の心を開いていく。
そんなある日、勇太郎は、飼育部で動物達と戯れる夢の姿を目撃する。教室では決して見せない、眩しい笑顔。
その笑顔が忘れられない勇太郎はなにかと夢に話しかけることになる。最初は警戒していた彼女も、徐々に自分のことを語り始める。
飼育部を一人で運営している理由と、動物達への愛情を。やがて勇太郎は飼育部に入部する。
彼女の素顔を知っていくうちに、いつしか夢に恋をしていた。
勇太郎はラミューに相談した結果、クリスマスイブに夢に告白する。
自分も好きだったと、互いにギクシャクしながら気持ちを伝え合い、身体を重ねる。
ラミューに事の顛末を伝えると、自分のマスターも告白されたと語る。その内容から、夢が彼女のマスターだと知る。
幸せな驚きの中、2人はいつまでも語り合った。
そして夢は勇太郎に語る、何故自分が不良の振りを続けているのか。
新聞記者に弱みを握られている母親を助ける為、不良娘がいることにして再婚を阻止したいとの事だった。
もっとも、その弱みが何なのかは、わからないのだが…
だが、その謎も夢の愛犬の死をきっかけに氷解していく。記者が握っていた弱みとは、彼女の出生の秘密。
父親は人気俳優だった。
―迷惑を掛けたくないから、この先も名乗り出ない―
母の気持ちを理解したものの、知ってしまったからには会いたくなるのは必然。しかし相手は芸能人。
そこで勇太郎は夢の為に、協力を申し出る。
エピローグ
父親に夢の存在を知らせる作戦は大成功。家族の存在を世間に公表し、親子三人で暮らしていくことを約束してくれた。
その後も勇太郎と夢の関係は続き、幸せに暮らしましたとさ。
今からちょっとだけ未来のお話。インターネットの世界はIRIS(Imitated Rounder and Ideal System)という技術によって
ちょっとだけ楽しくなっていた。ラウンダーという、ユーザーを投影したキャラクターを使ってWeb世界をゲーム感覚で巡回するのが流行っていたのだ。
主人公、今関勇太郎は進学校に通ってるのだが成績を競い合うことに嫌気が差し、その反動かIRISにはまり半ヒキコモリ化してしまう。
そんなある日、彼のもとに「恋をしよう！」と言う怪しげな添付ファイル付きのメールが届く。すぐに削除するはずが勝手にファイルが開いてしまって、さぁ大変。
パッと気づけば彼はWebの中に入りこんでしまった。
ビックリする彼の前に現れたのは、コナと名乗る小さな妖精。魔法のブラウザ「こころナビ」のナビゲーターだという彼女は勇太郎に
「こころナビを使って、いろいろな人々と交流を深めて欲しい」と告げる。
コナに導かれるまま、Web世界を巡回していく勇太郎。
様々なラウンダーと交流を深めていく内に、データでしかないと思っていたラウンダー達が、実はちゃんと心を持っていることを知る。
そして、それと連動するように何故か現実世界でも、たくさんの人達とふれあうようになっていくのだが……
ここまでがプロローグ
225 ：こころナビ ヒロイン紹介 ：2005/06/05(日) 22:02:17 ID:dOOTgF8D
- ヒロイン紹介
Web世界に入り込んだ勇太郎の前に、文字通り「降って現れた」謎の美少女。
勇太郎を本名で呼んでいることから、既に面識があると思われる。
見た目は勇太郎と同年代なのだが、子供のように天真爛漫。神出鬼没で方向音痴。
好奇心旺盛で人の心、特に恋する気持ちについて勉強中。
倉持 小春（くらもち こはる）
隣に住む、気さくで明るい一つ年下の幼なじみ。昔はいじめられっ子だった勇太郎をよく助けたりしてた。
大の野球好きで自ら女子野球部を設立し、引きこもりがちな勇太郎に渋い顔を見せる。
極度の静電気体質で胸が大きいことを気にしてる。
今関 凛子（いまぜき りんこ）
勇太郎の実妹。両親が経営するコンビニの手伝い以外は滅多に部屋から出ないでネット三昧と、ヒキ度は勇太郎より重症。
ネット、パソコンに関しては勇太郎よりも詳しかったりする。
顔も頭もいいのだがクールで無愛想。話しかけても返ってくるのは皮肉な口調での毒舌。
男嫌い、人間嫌いということもあってなかなか心を開こうとしないのだが、家族の絆だけは大事。
アイノ＝ペコネン
勇太郎が、Webで出会うフィンランド人の少女。
他人と顔を合わせただけで失神してしまう程、恥ずかしがり屋。その内気な性格を直すためにサイトを開いて、人に慣れようとする。
日本のアニメが大好きで独学で日本語を覚えた努力家。
初瀬 みまり（はせ みまり）
勇太郎が偶然辿り着いた、長い石段の上にある神社の巫女。関西出身で大学卒業の後に巫女となる。
まったりとした雰囲気のキャラだが、内面はサバサバしていて自分の考えをはっきりと持つ頼りにしたくなるお姉さん。
強い霊感の持ち主で、霊を見ることが出来る。その除霊能力はかなりの物。
仲手川 夢（なかてがわ ゆめ）
勇太郎の同級生で自称不良少女。一昔前のスケ番のような言葉遣いだが、実は真面目でお人好し。
大の動物好きで、一人で飼育部を切り盛りしている。料理好きで、面倒見が良い等、中身は普通の女の子。
226 ：こころナビ ルファナルート1/2：2005/06/05(日) 22:03:49 ID:dOOTgF8D
突然届けられた不思議なブラウザ「こころナビ」によって、勇太郎はWeb世界に入り込むことが出来るようになる。
そこで出会った美少女・ルファナ。彼女は「君を探してた」と言い、無邪気に微笑むのだった。
やがて現れたこころナビの案内役・コナは勇太郎に告げる。
こころナビは、Web世界とその中の住人を現実世界と同じように感じ、ふれあうことが出来る魔法の道具だと。
不思議な事だらけだが、とにかく楽しめるだけ楽しんでやろうと腹を括る勇太郎。
数日後、Web巡回中に、エロサイト跡でデータ屑を花火にして遊んでいるルファナと遭遇する。
一緒に遊ぼうとの彼女の提案でトランプ勝負をすることに。勇太郎はこてんぱんにやられてしまうが、子供のように無邪気に遊ぶルファナに、
勇太郎は惹かれるものを感じるのだった。
それからも彼は、たびたびWebの中でルファナと出くわすようになる。
ルファナは謎めいた少女だった。勇太郎以外には姿が見えなかったり、普通なら入れないはずの場所に出現したり……
何よりも不思議なのは、彼女はリュウヤ（勇太郎のラウンダー）を「勇太郎くん」と本名で呼ぶこと。
『一体彼女は何者？』
そう思いつつも、恋する気持ちを、人の心を知りたいと言うルファナを悪い人間だとはどうしても思えない勇太郎であった。
こころナビで交流を深めていくのに比例して、現実世界でも交友関係は急速に広がっていく。
二つの世界でのやりとりで、引きこもりがちだった勇太郎は、他人とのふれあいの重要さを改めて感じ始め、
その中でもとりわけ、いつも明るく笑顔を絶やさないルファナに段々と惹かれてゆく。
謎の美少年に追い掛け回されたり、逃げる際にルファナが現実世界に飛び出してきたりと、いくつかのハプニングはあったものの、
自分の気持ちを自覚した勇太郎は、ルファナに自分の想いを打ち明ける。その告白にルファナは涙ぐみ、自分も勇太郎が好きだと微笑むのであった。
227 ：こころナビ ルファナルート2/2：2005/06/05(日) 22:04:38 ID:dOOTgF8D
そうして恋人同士になった二人は、Hをしてみたいとのルファナの希望もあり急速にその仲を深めて行く。
現実世界でのデートも重ね、ルファナもヒトの心を知り始める。
いつまでも幸せな日々が続くと思われたのだが、ある日を境にルファナが姿を見せなくなってしまう……
年も明けたある日、姿を見せないルファナを心配していた勇太郎は、衝撃的な事実を知る。
ルファナはもともと、ある病弱な少女、イリスのラウンダーだった事。
数年前に病状が悪化したイリスは、ネットに繋げなくなった事。
事情を知らず、マスターと急に会えなくなったルファナは悲しみで心を閉ざし、人とふれあうことが出来なくなりずっと泣いて過ごしてきた事。
そんなルファナを助けたのは、Webの片隅で出会ったIRISを覚えたての頃の勇太郎だという事。
泣いている女の子にどう接していいか判らず、うっかり本名を教えていた事。
そして、勇太郎との交流で元気を取り戻したルファナはようやく自らのマスターに起きていた出来事を知った。
さらにイリスがもうじき元気になると知ったルファナは、喜びつつも沈んだ表情を見せる。
ルファナは勇太郎に別れを告げる、自分はイリスのラウンダーに戻らなければならないと。
突然訪れた、こころナビが役目を終える日、それは二人の別れの日。
消える直前。存在すら不確かになったルファナは、勇太郎に優しくキスをする。きっとまた会えると囁きながら…
エピローグ
ルファナと別れてから、勇太郎は前向きに頑張る日々を送っていた。
彼女がいなくなると同時にこころナビも消えてしまったが、いつかそれを復活させたいという希望を胸に努力を重ねることにしたのだった。
そんなこんなで半年が過ぎたある日のこと、クラスに転校生がやってくる。その転校生はなんとルファナだった。
制服を着た彼女は、勇太郎を見つけるや否や、喜びに顔を輝かせて飛びついてきた。
何故、ルファナが人間になれたのか？それはわからないが、"今、ここに彼女がいる"。
勇太郎は、その確かな存在をしっかりと抱きしめ、もうどこへも行かせないと誓うのであった。
228 ：こころナビ ルファナルート2/2：2005/06/05(日) 22:05:52 ID:dOOTgF8D
続きます。
長くなってスイマセン。次からは、もちっと短くするので。
246 ：こころナビ 小春ルート1/2：2005/06/06(月) 20:59:15 ID:I0fZl7Bf 小春は、隣の家に住む幼馴染み。勇太郎は幼い頃から彼女に助けられていて、「小春のいうことを何でも３つ聞く」という契約まで交わしていた。
一つ目の望みは、「毎朝迎えに来ること」。ねぼすけの彼女をあの手この手で起こしてやり、面倒くさいと思いつつも毎朝小春の家に赴くのだった。
そんなある日、小春に好きな人がいるらしいと知ってしまう。
「幼馴染みとは言え、男が部屋に入るのはマズいんじゃ？」と問うものの、「告白する気はない」らしい。
「らしくない」との勇太郎の叱咤激励に「真剣に考えてみる」と小春は答えるが、その表情はどこか元気の無いものだった。
女の子らしくないと思っていた小春が、恋の話になると途端に可愛らしくなる。小春を女の子として意識し始める勇太郎。
「小春の恋が上手くいったら、これまでのようなことはしてあげられない」、そう思うと何かもやもやしたものを感じてしまう。
そしてクリスマスイブ、小春の寝言で彼女の好きな人が自分だと知った勇太郎は、自分もまた小春を好きだったのだと気づき、
彼女にその気持ちを伝える。
晴れて恋人同士になった二人はアルバムを見ながら思い出話をするが、その中にお医者さんごっこをしてた時の写真を発見。
赤くなる小春を見て、その気になった勇太郎は、そのまま小春を押し倒しＨシーン突入。
今まで色気のかけらもない関係だったその反動か、これ以降どんどん小春を求めるようになる勇太郎。
勇太郎のあまりの変貌ぶりに、小春は戸惑いを隠せなくなっていく。
247 ：こころナビ 小春ルート2/2：2005/06/06(月) 20:59:33 ID:I0fZl7Bf
そうこうするうちに、勇太郎は小春がこころナビユーザーであることを知ってしまう。
彼女のラウンダーは、行きつけのサイトの管理人、舞耶だったのだ。
Webへと入った勇太郎は、そのまま舞耶を抱いてしまう。
年末年始、両親と過ごすため田舎へ出かけた小春との電話での短い会話でも、どうしてもエッチな話ばかりしてしまう勇太郎。
数日後、田舎から帰ってきた小春は、何か考えこんでいる様子だった。
そして突然、二つ目の契約を使うと言い出す。それは「付き合うのをやめる」というもの。
肉体ばかり求める勇太郎の心が自分に向いているかわからない、だから考える時間が欲しい。
そう告げる小春に、勇太郎は待ってると答えるのだった。
エピローグ
小春と勇太郎は、その後、改めて関係をやり直すこととなる。こころナビは消えてしまったが、もうそんなものは必要なかった。
卒業後、小春は夢だったプロ野球界に挑戦。「限界までやらせて欲しい」という三つ目の契約を使い、
初の女性プロ野球選手として静電気体質を利用した魔球（？）を駆使し華々しく活躍、
……そして、十年後の現在、二人は夫婦となっていた。庭先で息子の春太に投球を教える小春。指示通り投げた春太の指先から静電気が迸る。
体質はしっかりと遺伝し、なぜか勇太郎にも伝染していた。
なんだか大変な家族になったものだ、そう思いながら勇太郎は愛する妻子を眺め、幸福感に微笑むのだった。
※フュージョン…見た目がラウンダーで中身はマスターとかそんな感じ。
248 ：こころナビ 凛子ルート1/2：2005/06/06(月) 21:01:35 ID:I0fZl7Bf
妹の凛子は、重度のネットユーザー。その性格のせいか、勇太郎にも挨拶すらしようとしない。
勇太郎はそんな妹の心配をしつつも、積極的に働きかけることはなかった。彼のもとに「こころナビ」が届けられるまでは…
こころナビによって、他人とコミュニケーションする楽しさに目覚めた勇太郎は、
毎日Web世界を楽しんでいたが、それと同時に周囲に奇妙な出来事が頻発するようになる。
崩れた荷物の下敷きになって気絶した時、介抱してくれたのは凛子だった。
普段は冷たい妹が心配していてくれたことを知って、兄妹っていいな、と感じる勇太郎。
リュウヤとして様々なラウンダー達と知り合いになってゆく勇太郎。
その中の有名ニュースサイトの管理人・蘭煌（ランファン）、彼女もまた、こころナビユーザーだった。
そして、やらないかとリュウヤを誘う。
そんな日々の中、勇太郎は凛子が少しづつ変わってきていることに気づく。
いつしか勇太郎は凛子のことを、妹としてではなく、一人の女性として好きになり始めてる自分に気がついた。
禁断の想いに悩む勇太郎は、思わずWebの中の蘭煌に慰めを求め、彼女を抱いてしまう。
その直後、勇太郎は蘭煌のマスターが凛子であるという事実を知ることとなる……
勇太郎は自分の気持ちを確かめる為、クリスマスイブに凛子をデートに誘った。プールで子供と楽しそうに戯れる意外な素顔を見たり、
正体がバレてるとは知らない蘭煌と擬似恋人として接している内に、彼は凛子のことを女性として好きなんだという結論に達する。
両親が旅行に出かけた2人きりの夜、勇太郎はついに凛子に自分がリュウヤであると告白することを決意した。
249 ：こころナビ 凛子ルート2/2：2005/06/06(月) 21:01:56 ID:I0fZl7Bf
凛子は意外にも、勇太郎の想いを受け入れてくれた。ただし、現実でのＨはなし、との条件付き。
Web世界で2人は激しく愛し合う。凛子なのか蘭煌なのかわからないまま、どちらのことも好きだと感じる勇太郎。
最初はお試しで付き合っていた凛子も、少しづつ兄を本気で好きになり始めていった。
それからしばらくして、勇太郎が凛子の部屋に赴くと、そこにはウェディングドレスを着た凛子が。
気まぐれで買ったというドレスに身を包み、勇太郎の腕に飛びこむ。そして誓いのキスを交わすと、凛子の目に涙が浮かぶ。
微笑みながら勇太郎を見つめるその姿は、本物の花嫁みたいに幸せそうだった。
恋人＝兄妹という奇妙な関係が続いたある日のこと。
2人で出かけた買い物の途中、勇太郎は横断歩道を渡る凛子に居眠り運転のトラックが迫るのを見た。咄嗟に凛子を突き飛ばし身代わりになる。
薄れる意識の中で最後に聞いたのは、自分を呼び続ける凛子の声だった……
エピローグ
三日間眠り続け、ようやく目を覚ました時、そこには凛子がいた。安堵の涙を流す凛子。目の下にはクマができ、瞼も赤く腫れぼったいけど
その顔は誰よりも可愛く見えた。
更に一ヵ月後、松葉杖をつきながらも学校に復帰する勇太郎。
入院してる間、凛子はマメに見舞いに来たり、サイトを管理してくれてたりでもうすっかり頭が上がらない状態。
朝の登校。
さっさと行ってしまう妹と慌ててそれを追う兄、見送ってくれる両親。そんな光景に、勇太郎は家族の絆の大切さをしみじみと感じていた。
将来、凛子との関係がどうなるかはわからない。他の幸せを見つけるかもしれない。
でも今は、妹の笑顔と、この幸せな一瞬を大切にしたい。
凛子との他愛ないやりとりを繰り返しながら、勇太郎はそんな気持ちをかみしめていた。
250 ：こころナビ：2005/06/06(月) 21:04:16 ID:I0fZl7Bf
続きます。23時位になるかな？
ウザかったら、IDのNG登録お願いします。
254 ：こころナビ アイノルート1/2：2005/06/06(月) 23:07:15 ID:I0fZl7Bf
「IRIS」公式総合案内所、「ラウンダーズスクエア」で、勇太郎は突然プラチナブロンドの少女に話しかけられる。
フィンランドに住むという少女は、アイノ＝ペコネンと名乗り、男性…特に日本人男性と知り合いたいので、そういう場所はどこかと尋ねてきたのだ。
自分も日本人だと伝える勇太郎。すると、彼女はいきなり、「私を…アナタさまのお嫁さんにいかがでしょうかっ？」と、言い出したのだ。
何か事情がありそうだと感じ、とりあえず自分のサイトに彼女を案内する勇太郎。人前に出るだけで気絶してしまう程の内気な性格を
直したいという彼女と、とりあえずは友達から始めることになる。
早速彼女のサイトに行ってみると、迎えてくれたのはラウンダーとしての、もう一人のアイノだった。
そこで勇太郎は彼女から、本体のアイノが両親の勧める見知らぬ相手と婚約させられそうになってるとの事情を聞く。
勇太郎は彼女からフィンランドの言葉、クリスマスの行事、食べ物のことなど色々なことを教えてもらう。
その代わりに、親しくなったラウンダー達をアイノに紹介することで、人に慣れたいという彼女の目的を手助けしていった。
努力して少しづつ自分の世界を広げていくアイノの健気な姿を見るうちに、勇太郎は彼女のことを好きになっていった。
クリスマスの前日、勇太郎はアイノに告白する。彼女に、返事は26日まで待って欲しいと言われ、勇太郎は浮かれ気味に2日間を過ごす。
そして返事をもらえる当日…彼女は白装束に身を纏い勇太郎のサイトを訪れ、抱いて欲しいと迫ってきた。両親に、好きな人が出来たと伝えたら、
騙されているのだと反対されたという。それでも思いを貫く覚悟を決める為、アイノはその身を投げ出したのだ。
彼女の決意を受け止めて、勇太郎はアイノを抱いた。
255 ：こころナビ アイノルート2/2：2005/06/06(月) 23:07:35 ID:I0fZl7Bf
その翌日、勇太郎が彼女のサイトを訪れると、そこは既に閉鎖されていた。何も聞いてない勇太郎はショックを受ける。だがそんな彼の家に来客が。
ドアを開けると、そこにはなんと本物のアイノがいた。強引に決められた婚約に抗議する為、家出同然で日本にやって来たのだという。
…そのまま勇太郎の家に滞在することになったアイノ。夢のような数日を過ごす。
ますます彼女のことを好きになる勇太郎の気持ちは止めようもなく、またアイノも同じ気持ちでいることを嬉しく思いながら、束の間の日々は過ぎていった。
あっという間に年が明ける。だが、いつまでも彼女をここに置いておける訳がない。勇太郎は決心し、明日、彼女に祖国へ帰るようにとアイノに告げる。
自分を信じ、ちゃんと婚約を断り、両親と和解して欲しいと。
「絶対に迎えに行くから。」勇太郎はそう約束して、最後にアイノを抱く。
次に会う時までその熱さ、愛しさを忘れないよう、二人は固くお互いを抱きしめあうのだった…
エピローグ
アイノと別れてから2年が過ぎた。大学へ進学し、自分の道をしっかりと歩き始めた勇太郎は、やっとフィンランドの雪の上に降り立つ。
迎えてくれたのは、あの日以来会っていない、生身のアイノ。身体は小さいままだけど中身はちゃんと成長していた。
再び手の中に戻ってきた暖かな身体を抱きしめ、勇太郎はアイノの感触を確かめる。
ようやく約束が果たされた瞬間、2人の頭上にはオーロラが輝いていた。まるで幸せな恋人達を祝福するかのように……
256 ：こころナビ みまりルート1/2：2005/06/06(月) 23:08:56 ID:I0fZl7Bf
小春に付き合って、繁華街で買い物をする勇太郎。街をうろつくうちに野球部のランニングに巻き込まれ、
気が付いたときには初瀬神社の境内にいた。息も絶え絶えな勇太郎に水をくれたのは、神社の巫女である初瀬 みまり。
彼女は霊感が強いらしく勇太郎を見ると、何か変わったものが憑いてる…と言った。
数日後、勇太郎は自サイトで、忍と名乗るラウンダーに出会う。彼は自分をWeb内の魔を祓う拝み屋だと説明し、
勇太郎のサイトによくない魔が憑いていると忠告。
ナビゲーターのコナにも、そういうことは有り得ないことではないと脅され、不安になる。
ここ数日、現実でも奇妙なことが起こり続けていることと、みまりから言われた言葉を思い出し、学校帰りに神社に寄って相談してみることにした。
それ以来、何度か神社に顔を出し、みまりと相談というより雑談を楽しんでいた。そんな日々を過ごすうちに勇太郎はみまりに惹かれていく。
弟のようにしか見られていないのかも、と思いつつも、クリスマスイブに玉砕覚悟でみまりに告白する。
…意外にも「考えてみる」と答えを出したみまり。
勇太郎はもっと自分を知ってもらう為に、年末年始に神社でバイトしてみないか？という彼女の提案を受ける。
バイト料を辞退した勇太郎に、前払いと称してみまりはデートしてくれた。彼女のことを知れば知るほど勇太郎はどんどんみまりを好きになっていく。
一方その頃、Web上では忍が少しづつ本当の目的を顕わにしていった。親交のあるラウンダー達に襲いかかり、その力を自らに取り込もうとする忍。
その真意が判明したのは、忍とともにサナというコナにそっくりのナビゲーターが現れたときだった。
257 ：こころナビ みまりルート2/2：2005/06/06(月) 23:12:19 ID:I0fZl7Bf
こころナビのバックアップデータから生まれたサナは、忍を操りコナを乗っ取ろうとしていた。
コナはサナがこころナビについてなにか誤解しているからと、説得するためにサナを連れて何処かに行ってしまう。
「忍に愛を教えてやってくれ」とのコナの言い分に従って忍を抱く勇太郎。
結果、バグが見つかりサナの誤解も解け、一応の解決はしたのだが……
もしかしたら、みまりの信用を失ったのでは、と勇太郎は不安になる。
しかし年末年始のバイトはまだ残ってる。不安な心を抱えたまま、彼は神社へと向かう。
Webでの事件は、経過はどうあれ最終的には2人の絆を深めることになり、みまりはその純潔を彼に捧げた。
―処女じゃなくなったら、霊能力が無くなるのでは―
そんな心配も、後の廃病院での騒動で杞憂に終わった。
エピローグ
廃病院での騒動から2年。勇太郎の卒業式に、みまりは巫女装束のまま学校まで迎えに来た。
卒業したし、ちょうどいいから届けに行こうかと言い、婚姻届をひらひらさせて勇太郎をからかうみまり。
彼女一流のキツイ冗談だとわかっていても、それもいいかなと勇太郎は将来を真剣に考える。
桜吹雪の中、10年後も同じ風景を2人で歩いていたいと願いながら……
258 ：こころナビ 夢ルート：2005/06/06(月) 23:13:48 ID:I0fZl7Bf
仲手川夢はクラスの自己紹介で「不良宣言」をして以来、不良の振りを続けており、クラスから浮いた存在だった。
見た目は真面目そうで、しかも飼育部。勇太郎は彼女を、自分と同じはみだし者として気になっていた。
一方、IRISでラウンダーのリンクサイトを開いた勇太郎のもとをイラストサイトの管理人、ラミューが訪ねてきた。
その人なつっこさは、勇太郎の心を開いていく。
そんなある日、勇太郎は、飼育部で動物達と戯れる夢の姿を目撃する。教室では決して見せない、眩しい笑顔。
その笑顔が忘れられない勇太郎はなにかと夢に話しかけることになる。最初は警戒していた彼女も、徐々に自分のことを語り始める。
飼育部を一人で運営している理由と、動物達への愛情を。やがて勇太郎は飼育部に入部する。
彼女の素顔を知っていくうちに、いつしか夢に恋をしていた。
勇太郎はラミューに相談した結果、クリスマスイブに夢に告白する。
自分も好きだったと、互いにギクシャクしながら気持ちを伝え合い、身体を重ねる。
ラミューに事の顛末を伝えると、自分のマスターも告白されたと語る。その内容から、夢が彼女のマスターだと知る。
幸せな驚きの中、2人はいつまでも語り合った。
そして夢は勇太郎に語る、何故自分が不良の振りを続けているのか。
新聞記者に弱みを握られている母親を助ける為、不良娘がいることにして再婚を阻止したいとの事だった。
もっとも、その弱みが何なのかは、わからないのだが…
だが、その謎も夢の愛犬の死をきっかけに氷解していく。記者が握っていた弱みとは、彼女の出生の秘密。
父親は人気俳優だった。
―迷惑を掛けたくないから、この先も名乗り出ない―
母の気持ちを理解したものの、知ってしまったからには会いたくなるのは必然。しかし相手は芸能人。
そこで勇太郎は夢の為に、協力を申し出る。
エピローグ
父親に夢の存在を知らせる作戦は大成功。家族の存在を世間に公表し、親子三人で暮らしていくことを約束してくれた。
その後も勇太郎と夢の関係は続き、幸せに暮らしましたとさ。
2006年12月05日(火) 19:16:09 Modified by luc001