米国の再建型法的手続きである連邦破産法第11条（Chapter11）の手続きに入った企業を、ＤＩＰ（Debtor In Possession＝占有継続債務者）という。DIP向けの融資をDIPファイナンスという。日本でも民事再生法や会社更正法などの適用を受け、再生を目指す企業向け融資をDIPファイナンスもしくはDIPローンという。
DIP ファイナンスは、再建手続を確実なものとするために、再建企業に対して円滑な資金供給を行うことを目的とする。米国では、DIPファイナンスによる融資金に対し、超優先債権（スーパープライオリティー：Superpriority）や既存担保権に同等または優先する担保権（プライミング・リーエン： Priming Lien）といった「適切な保護」（Adequate Protection）が手当てされているが、日本の民事再生法や会社更正法では共益債権の一部となる。

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