573 :実況しちゃダメ流浪の民@ピンキー:2014/10/19(日) 04:32:32.27 0
色気があると言われて有頂天(ブロントさん的な意味ではない)です勿体無いお言葉です
ただ単に暗転書きすぎ感がしないでも・・いい加減寿命ネタで切ないエディワラを書くべきだろう
とか言いながら「そういえばワラキー元院長ってことは教職員だったのか・・」なんて考えだして先生プレイか・・・(ゲンドウポーズ)
になってるので私はそろそろ頭をかち割るべき

そして>>566のワラキアを未確認生物扱いして観察してるデュオロンを勝手に書いてみてしまいました・・・!
ちょっとスペースの開け方変えたりなんだり・・試行錯誤してますw



URL:www1.axfc.net/u/3345104.txt
タイトル:無題
PASS: mugen
ネタ元&設定等: こiろiうiばより劇i団i死i期設定
カップリング(登場キャラ): デュオロン×ワラキアの夜  アリスとリーゼが友情出演
性描写の有無: 全年齢
内容注意:やっぱりあんまりカップリングという感じはしないと思います
     キャラ迷子については最早お約束になってきた感がry


困惑するワラキアとか書いてみたかったんですが一枚上手な感じに・・・
この後餌付けして何を餌にしているのかとか調査しようとするんだと思います
枯れ木も山の賑わいry

>569
上げ直し乙です!
ななやん生き生きとしすぎワロタwww成る程これが水を得た魚か・・・!
>571
乙です!
なんだこれ切ない・・・素敵・・・
アシュアカだと・・・ちょっと過去ログ漁ってきます



【ご注意】
・作者の心意気的にはデュオロン×ワラキアの夜です
・直接的な描写はありませんが、男性同士の恋愛を含みます
・キャラクターの口調・性格には正直自信がありません
・謎の捏造設定が入ってくるかと思います
・キャラクターの口調・性格には正直自信がありません(二回目)
・注意書きでNG要素がありましたら、ファイルと記憶を削除して頂けるとありがたいです










***



割り当てられた控え室のソファに並んで腰掛け、それぞれ熱心に自分の人形の手入れをしているらしい少女二人を暫く見守っていたデュオロンは、
ダイニングテーブルのような背の高い机の前に置かれた椅子を、細心の注意を払ってそっと引いた。
空気を震わせる音がなるべく立たないように気を払いながら腰掛けて、机に行儀悪く肘をつく。
マナーは悪いが、食事中ではないから許して貰いたい。
モニターを横目で流し見るが、まだ呼ばれはしないらしい。
正面に視線をやると、金髪を肩の上程まで伸ばし、古色蒼然とした礼装で身を包んだチームメイトが、何やら厚い本を広げていた。




ルールの特性上、控え室で待機するだけの日が続いたかと思うと急に連戦になるこの大会において、
今はランセレの興味は別のチームに向いているらしく、暫く試合の無い日が続いていた。
とはいえ、昨日まで呼ばれなかったからといって今日も呼ばれないとは、当たり前だが限らない。
だからこそこうやってチーム揃って時間を持て余しつつ、控え室で待機しているのだった。

部屋に備え付けられているモニターは、会場のライブ映像から、
現在の各チームとメンバーの勝敗数と、持ち物の変遷表の画面に切り替えられている。
初めは情報収集も兼ねて試合映像を流していたのだが、4人揃って同じ画面を延々と眺め続けることをワラキアが早々に放棄。
釣られてリーゼロッテ、アリスと画面の前を離れ、各々自分の好きなことをし出したのだった。
尤も、それに付随してチーム内のコミュニケーションが生まれ、
それでチームワークが成立するのであれば、デュオロンとしても特に何か言うつもりはないのだが。




チーム構成、暗殺者が二名、魔女一名、吸血鬼一名。
改めて見返すと、随分血生臭いメンバーだと思う。
ここに放り込まれたアリスを少々気の毒に思ってデュオロンは、けれどリーゼロッテとわりあいすぐに打ち解けていたことを思い出す。
やはり、外見年齢と性別が大事なのだろうか。そういえばお互い人形を扱うという共通点もあった。

何にせよ、チームが纏まるのは悪いことではない。
いつぞやの事を思い出すと、今でも胃が重くなる心地がするデュオロンはそう思う。
そもそも自分は人の上に立って纏めるということには向いていないと思っているし、緩衝材にされるのは御免蒙りたい。
それぞれだいぶ癖はあるが、今回、協調性というものを理解しているメンバーに恵まれたことは幸運だった。

真っ直ぐに立つと自分の目線より少し下にある頭が、今は僅かに傾いて、手に持った本に目を落としている。
伏せられたままの目蓋で、一体どうやって文字を読んでいるのだろう。
ワラキアの手が軽い音を立ててページを捲る。
言葉を発するものがいない場において、時たま聞こえてくる人形を弄る音に混じり、その程度の音すら空気に響いた。

試合会場ですれ違ったり、同じ大会に出場した程度の関わりのだったときの印象を裏切って、ワラキアは案外物静かだった。
というよりも、弁舌を奮うときとそうでないときの境界線を、自分の中ではっきりと引いてあるらしい。
会話に興じていたり、説明を求められたときなどは驚くほど滑らかに舌を回してみせるが、
周りが静かであればじっと何かを思考していたり、あるいは今のように読書に耽っていたりする。
しかも乱読派なのか、どうも手持ち無沙汰らしいときなどは控え室に置いてある雑誌などを読んでいることもあって、
貴族めいた礼装と週刊誌のギャップに二度見させられることもしばしばだった。




「私の顔に何かついてはいるかね」
静かに問い掛けられてようやく、どうやら自分が座した後、ずっとワラキアを凝視していたらしいことに気がついた。
目線は手元に落としたままなのにこちらの視線に気が付いたのは、彼自身の特質性によるものだろうか。
いや、こちらに注意を払っていなくても気が付かざるを得ないほど、
また、声をかけざるを得ないほど、こちらが明らさまだったのかもしれない。
そういったことには長けている筈なのに、どうも気を抜きすぎたのか。
内省しつつ、デュオロンは伏せられた目蓋の辺りをじっと見た。
何でも、この下には眼球ではなく、渦巻く血液が血溜まりを擁しているらしい。
未だ正面からまじまじと見たことはないその光景に思いを馳せる。

神だの妖怪だの混血の血筋だの、びっくり人間ショーが溢れているこの界隈において、吸血鬼は然程珍しいものでもない。
むしろ、極々普通の人間の方が珍しいのではないだろうか。
でなければ、あんな乱痴気騒ぎには着いていけないのだろうが。
自分を棚に上げて他人事のように考えながら、目の前の存在から目を逸らし、席を立って簡易キッチンへ向かった。
「紅茶でいいか?」
質問を無視したままの問い掛けに、ワラキアは一瞬間を置き、「ああ、ありがとう」と答えた。

やかんを火にかけ、電気ポットの湯でティーカップとティーポットを温めながら、紅茶の缶を取り出した。
湯が沸くまでまだ少し時間がありそうだったので、その間にティーポットを保温するための、袋状になったカバーも用意する。
そういえば、これの名前はなんだったか。
先日、同じように、自分より慣れた手つきで紅茶を淹れてみせたワラキアを思い返す。
「水は新しい軟水をきちんと沸騰させる。電気ポットの湯は空気が抜けてしまっているから良くないな。
また、こうしてポットを保温することによって、湯の温度が下がりにくくなり、茶葉がポットの中できちんと対流する」
相変わらず伏せられたままの目線をカップに降ろして、そうやって蘊蓄を披露しながら紅茶を注いでみせていた。
茶葉の入ったポットに沸かしたての湯を注ぎながら、デュオロンは考える。




宇宙怪獣だの、変身するスーパーヒーローだのが町を闊歩するこんな場所でも、現象そのものに会ったのは初めてだった。
タタリだとか飲血鬼だとか、物騒な呼び名で呼ばれているわりには、ワラキアは試合中以外は比較的大人しい。
比べる対象がおかしいのではないか、という自分の中から聞こえる全うな囁きに聞こえないふりをして、ポットのカバーを外した。
日の光は平気で、十字架やにんにくを忌避する素振りもない。尤もこれは、この場所だからなのかもしれないが。
流水についてはまだ未確認だが、招かれていなくても控え室には普通に入ってくるところを見ると、家には侵入出来るのだろうか。
それとも、あれは個人の家でなければ無効なのか。

自分にはあの手つきは真似出来そうにないので、精々丁寧に紅茶を注いでいく。
先にソファの二人に出してやると、わざわざ手を止めて礼を言われた。
改めて自分の分とワラキアの分を用意しながら、そもそもワラキアは吸血鬼で括ってしまっていいのかと考える。
音を立てないよう気をつけながらワラキアの前にカップを置くと、礼を言いながら調度きりがよかったのか本を閉じた。
「これはどうも。頂こう」
ゆっくりカップを持ち上げると、じっと水面を眺め、口を付ける。
音を立てずに一口含むと、喉を動かして、深く息をついた。
「色も香りも申し分ない。やはり、お茶の文化圏だからかな。とても美味しいよ」

そうして微笑んで見せるワラキアから目線を逸らして、デュオロンも紅茶を口に含んだ。
目を閉じていても色を認識出来るのかだとか、現象なのに香りや味を感ぜられるのかだとか。
そもそも呼吸をしているのかだとか、色々と気になっていることはあるのだが。
素直に礼を言われ、褒められると、そんなある意味での下心を持っていることが後ろめたくなってくる。

ろくに冷ましもせず、勢いに任せて口に含んだ紅茶のせいで舌を焼きながら目の前の現象を窺うと、カップを傾けて紅茶を楽しんでいた。
「これはキーマンだね」
依然微笑みを保ったまま、ワラキアが口を開いた。
問い掛けの体を取ってはいるが、確信があるらしい。
「そうなのか。あったものを適当に選んだんだが」
飲み慣れていると香りと味だけで分かるものなのだな、と思いながらデュオロンは、今度は慎重に口を付ける。
「スモーキーな香りが特徴の、中国原産の紅茶でね」
ワラキアはそこで一旦言葉を切ると、また一口紅茶を含んで、唇の端を釣り上げた。

「君の味だな」

噎せそうになるのを必死で耐えていると、ニヤニヤと笑いながらこちらを窺っていたワラキアが、
「ああ、そういえばこれはティーコジー、またはティーコゼーと呼ぶのだよ」と付け加えた。
「、そうなのか」
咳き込みそうになりながら、飲み下すのになんとか成功して、漸うの体で答える。
「何やら難しい顔をして考え込んでいたようだからね。それにしても……」
そう言いながら首を傾げてみせるワラキアに、背筋を伸ばす。
考えに耽っていたからといって、他者からの視線に気付かないとは。
流石に気が弛みすぎだと自分自身に対して眉をしかめたい気分のデュオロンに、ワラキアは軽い調子で続けた。

「君にピンクの花柄は恐ろしく似合わないな。
淑女のお二人に合わせて華やかなものを選んだのだが、君がこうしてもてなしてくれるのであれば、もう少し落ち着いた色のものを探しておこう」

そう言ってにっこりと微笑んでみせるワラキアに、デュオロンは今度こそ眉をしかめて、けれども何も言わずに頷いておいた。






「……遊ばれてるね」
「……遊ばれてるわね」

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