[485] 桜色 2007/10/08(月) 21:08:45 ID:vhxMYuWZ
[500] 桜色2 2007/10/08(月) 21:36:34 ID:vhxMYuWZ
[504] 桜色3 2007/10/08(月) 21:52:02 ID:vhxMYuWZ
[505] 桜色4 2007/10/08(月) 22:11:36 ID:vhxMYuWZ

機動6課の運用期間も終わりいよいよ最後の夜を迎える事になった。
「明日の荷作りは終わったか?」
と長い桜色の女性が尋ねた。
「はい終わりました。」
と同じ桜色をしたシュートヘアーの少女は答えかえした。
女性の名はシグナム。少女の名はキャロといった。彼女達は1年近くを同じ
部屋で過ごしていた。
「1年などあっとゆうまだったな。しかし最後の模擬戦には驚いたぞ。色々
できるようになったんだな。それにまさか我らに向かって勝ちますなんて
事まで言うようになるとはな。」
と言いつつからかうような視線を向ける
「あ、あれはそのばの勢いというかなんというか。それに私なんて皆さん
 くらべるとまだまだですよ。」
「ふふふ。ま、初めてあった時と比べれば大分逞しくなったぞ」
といいつつ頭をなでる。
「あ、そうだ今キャラメルミルク入れてきます。最近フェイトさんに習った
 んですよ。」
「それならごちそうしてもらうかな。」
「すぐにいれてきますからまってて下さいね。」
そう言ってキャロは部屋を出た。
シグナムは部屋に残り少し考えていた。あの小さな後輩の事のこれからを
彼女は自然保護団体にまた戻ると聞いた時は正直嬉しいと思いつつ
どこか残念と思った。もともと彼女は戦いには向いてる性格ではないし
元いた所に戻るだけなのだから一番いい事なのかもしれない。そう考え
てると
「シグナムさんできましたよ。」といいつつカップを2つ持ってきた
笑顔の少女が部屋に戻ってきた。
「おいしそうだな。いただくとするか。」
「どうぞ。」といいつつ2人のお茶会が始まった。
「そういえば覚えてるか?最初に2人が一緒の部屋になった日を。」
「ええ覚えてます。」といいつつキャロはばつのわるそうな顔をする
「最初に入った時お前が挨拶し終えた後ずっと部屋の隅のほうで正座して
 た時はこちらもどうすればよいか困ったものだったよ。」
「あの時はちょっと緊張してたんですよ。それにシグナムさん怖そう
 な人と思ったんですよ。」
「そうだったのか?まあその後一緒に風呂に入りにいったんだよな。」
「はい。それでシグナムさんに髪を洗ってもらったんですよね。それで
シグナムさんが私と一緒でおそろいの髪の色だなとか言ってましたとね。」
「そうだな。よく覚えてるな。それはそうとまだ私の事怖い人とか思ってる
のか?」
「いいえ今はぜんぜんそんな事ないですよ。今はかっこいいおねえさん
と思ってます。」
「嬉しい事を言ってくれるな。」
「明日の朝も早いしもうそろそろ寝るか。」
「そうですね」キャラメルミルクも2人ともいつの間にか飲み終えてしまった
らしい。
「私洗ってきますね。」
「いや自分の分は自分で洗うさ。一緒に行こう。」
こうして2人は一緒に急騰室へと向かった。洗い終わった後少しキャロの異変
にシグナムはきずいた。
「どうした今にも泣き出しそうになって。」
「すいません。けどもう明日にはこんな事もないのかと思うと。」
「ふっ馬鹿だな。別に今生の別れではないのだぞ。それにお前は私と同じ髪の
 色をしてるんだからこれ位でないてはいかん。私のように強くならなくては
 な。」
「はい。」といいうかんでた涙をふいた。
「いい子だ。それじゃ今日は寝る前にベルカの昔話で勇気の出る話をしてやる
 ぞ。」
「ありがとうございます。いつも聞かせてくれるベルカの昔話私好きなんです」
その会話をきいた窓の外にいた小さな2人のゆうじんは
「今日は外で久しぶりにねてやるか。いくぞフリード」
「きゅるくー」

次の日の朝が来た。
「あれ?シグナムさんいない。」
キャロはいそいでいつでも6課を出れる準備をしていろいろな人に
あいさつ周りをすると供にシグナムを探した。
しかし何処にも彼女の姿は見当たらなかった。
そしてとうとう出発の時間が来た。
「結局シグナムさんはみつからなかったな。」とても悲しい思いを感じ
ながら6課を見送っていた。するとふとフードのポケットに何か入って
る事に気がついたシグナムからの手紙だ。さっそく中を明けて読んで
みる事にした。
親愛なるキャロルルシエさま
私との1年間はどうでしたか?私はあなたと会えて色々な物を頂ました。
あなたとの1年間は私にとっては宝物です。
もしミッドにくる時があるなら是非私を訪ねてきて下さい。今度は私が美味しい
緑茶をいれますので。
最後ですがこれは私からのお願いです今回得られた絆はこれからも大切にして下さい
どんなものよりも大切な物になりますから。それではお元気で。
追伸フェイトに相談できないような事があれば私に相談して下さいね。
キャロは大粒の涙がとまらなかった。
「なあキャロに直接お別れいわなくて良かったのか?」
「かまわんさそれに言いたい事は全てあの手紙にたくしたしな。」
一陣の風が吹いた。
「つめて。なんで水が?」
そこには風で桜色の髪と少しの涙が流れていた。
(残念と思っていた理由が今さらながら分かってきたよキャロ)


著者:32スレ485

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