最終更新: nano69_264 2008年05月28日(水) 15:04:42履歴
[202] 情事の後で sage 2008/02/08(金) 01:01:30 ID:OIFvEWp+
「・・・もう行ってしまうのですか?」
暗闇の中、制服を着直したクロノに言う。
隙のないその姿とは対照的に、
カリムは素肌にシーツを纏っただけの煽情的な姿だ。
「起きてたのか?」
「・・・ベッドに一人残されれば、甘い夢も覚めますわ」
「今ここにいるわけにはいかない身だからね。日が上る前に帰るよ」
「そっけないのですね・・・さきほどまではあんなに情熱的でしたのに」
「君も、さっきまではあんなに甘えていたのに、今は他人行儀な丁寧口調だ」
「ふふ、お互い様ですね・・・」
クスクスと笑いながら、カリムは念話を使用する。
『シャッハ。クロノさんをポーターまでお送りして』
『かしこまりました。』
明らかに逢瀬の後であることについては言及することもなく、
シャッハは慇懃に返答し念話を閉じた。
「次はいついらっしゃってくださるのかしら?」
「さぁ・・・?お互い忙しい身だ、さらに僕は遠い次元の海にいるからね」
「魔法を使えば一瞬の距離ですわ」
カリムはシーツを体に巻いただけの姿でクロノに歩み寄り、
その胸に指を這わせる。
「問題は、あなたの心・・・」
官能的に挑発するカリムの唇を、クロノが強引に塞いだ。
薄暗い部屋の中に水音が響く。
しばらくして唇を離したクロノを、熱を灯した瞳で見つめる。
「・・・本当にひどい人・・・昂ぶらせるだけ昂ぶらせて置いていくなんて・・・」
「愛想を尽かされてしまうかな?」
「・・・いえ・・・」
否定したのは、熱に浮かされた女の顔。
ゆっくりと身を寄せようとするカリムを手で制し、
彼女の首筋に顔を寄せた。
「ぁ・・・っあ・・・」
「ん・・・」
「ふ・・・っん・・・」
ほんの十数秒。彼女の身体に一つの痕を残すには十分な時間。
唇を離し、真っ白な―――少し朱がさしている―――首筋に付けた口付けの跡を確認すると、
どこか満足そうな様子でクロノは部屋を出ていった。
一人残されたカリムは、首筋に残されたあざに指を這わせる。
そこからじわじわと身体中に広がる甘い刺激。
麻薬じみたその感覚に、熱い吐息がもれた・・・
著者:駄犬弐世
「・・・もう行ってしまうのですか?」
暗闇の中、制服を着直したクロノに言う。
隙のないその姿とは対照的に、
カリムは素肌にシーツを纏っただけの煽情的な姿だ。
「起きてたのか?」
「・・・ベッドに一人残されれば、甘い夢も覚めますわ」
「今ここにいるわけにはいかない身だからね。日が上る前に帰るよ」
「そっけないのですね・・・さきほどまではあんなに情熱的でしたのに」
「君も、さっきまではあんなに甘えていたのに、今は他人行儀な丁寧口調だ」
「ふふ、お互い様ですね・・・」
クスクスと笑いながら、カリムは念話を使用する。
『シャッハ。クロノさんをポーターまでお送りして』
『かしこまりました。』
明らかに逢瀬の後であることについては言及することもなく、
シャッハは慇懃に返答し念話を閉じた。
「次はいついらっしゃってくださるのかしら?」
「さぁ・・・?お互い忙しい身だ、さらに僕は遠い次元の海にいるからね」
「魔法を使えば一瞬の距離ですわ」
カリムはシーツを体に巻いただけの姿でクロノに歩み寄り、
その胸に指を這わせる。
「問題は、あなたの心・・・」
官能的に挑発するカリムの唇を、クロノが強引に塞いだ。
薄暗い部屋の中に水音が響く。
しばらくして唇を離したクロノを、熱を灯した瞳で見つめる。
「・・・本当にひどい人・・・昂ぶらせるだけ昂ぶらせて置いていくなんて・・・」
「愛想を尽かされてしまうかな?」
「・・・いえ・・・」
否定したのは、熱に浮かされた女の顔。
ゆっくりと身を寄せようとするカリムを手で制し、
彼女の首筋に顔を寄せた。
「ぁ・・・っあ・・・」
「ん・・・」
「ふ・・・っん・・・」
ほんの十数秒。彼女の身体に一つの痕を残すには十分な時間。
唇を離し、真っ白な―――少し朱がさしている―――首筋に付けた口付けの跡を確認すると、
どこか満足そうな様子でクロノは部屋を出ていった。
一人残されたカリムは、首筋に残されたあざに指を這わせる。
そこからじわじわと身体中に広がる甘い刺激。
麻薬じみたその感覚に、熱い吐息がもれた・・・
著者:駄犬弐世
- カテゴリ:
- 漫画/アニメ
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