book/ひょうすべの国
植民人喰い条約 ひょうすべの国
しょくみんひとくいじょうやく ひょうすべのくに発売中
河出書房新社｜2016.11.29｜2000円（税別）｜280P｜ 978-4-309-02520-9
装幀:ミルキィ・イソベ
初出:
ご挨拶（書き下ろし）
こんにちは、これが、ひょうすべ、です（書き下ろし）
ひょうすべの約束（「文藝」2016年夏号）
おばあちゃんのシラバス（「文藝」2016年秋号）
人喰いの国（「文藝」2016年秋号）
埴輪家の遺産（書き下ろし）
ひょうすべの菓子（「文藝」2013年春号）
ひょうすべの嫁（「文藝」2012年冬号）
後書き（書き下ろし）
姫と戦争と「庭の雀」（『コレクション 戦争×文学49・11 変容する戦争』集英社）
内容紹介：
暴走する現代社会と市場経済の行きつく地獄を、知っていた文学
世紀を超えて警告する作家・笙野頼子の「放送禁止」条項、ついに刊行!!
ＴＰＰ反対を叫んだ小説の刊行が、皮肉にもその批准を論ずる臨時国会の最中！
「病人殺すな赤ちゃん消すな田畑無くすな奴隷になるな」「ＴＰＰ通れば人喰い通る」「ＴＰＰ流せ憲法戻せ」。ＩＭＦは、地球６００社世界企業は、殺す気か？ 人類を？ 「こども、いのち、くすり、ことば、すべて人喰いのえじき」。
この瀬戸際も国民の多くが自国の危機を知らない！ 壁が？ 柱が？ いやもう国がなくなるんだ、それが大本営様の「ペンのお力」！ 腑抜け報道と隠蔽放送の罠を抜けて伝われ！ 今、想像力が闇を超える！
あらすじ：
「NPOひょうげんがすべて（ひょうすべ）」と「知と感性の野党労働者党（知感野郎）」が政権を握った国・にっほん。そこでは人殺しの〈自由〉、弱者を殴る〈平等〉、餓死と痴漢強姦の偏りなき〈博愛〉がまかり通っていた――。
千葉県S倉市に住む埴輪詩歌は、「指導教授」でもある最愛の祖母・豊子をひょうすべに殺される。母が営む花屋は世界企業に潰され、父は「少女遊郭」に入り浸り死んだ。やむなく詩歌は少女遊郭の「ヤリテ」見習いに入るがたちまち馘、そこで出会った夫も、人喰いの餌食に。時は流れ、権力者からの求愛、世界を揺るがす手紙がもたらされたのだが……詩歌の〈生〉とは何であったのか!? 地に堕ちた自由と民主主義を問い直す、予言的物語。
帯より抜粋：
（表）
安藤礼二氏 小山田浩子氏 北原みのり氏 武田砂鉄氏 松田青子氏 大絶賛!!(コメントは表４に)
さて地獄が始まった。
「NPOひょうげんがすべて(ひょうすべ)」と
「知と感性の野党労働党（知感野郎）」が政権を握った国・にっほん。
そこでは、人殺しの＜自由＞、弱者を殴る＜平等＞、
餓死と痴漢強姦の偏りなき＜博愛＞がまかり通っていたーーー
世紀を超えた予言の書、ついに刊行!!
（下段のプラカード風）
ＴＰＰ流せ、憲法戻せ！
今、想像力が闇を超える！
病人殺すな赤ちゃん消すな！
田畑無くすな奴隷になるな！
TPP反対！TPP反対！TPP反対！
こども、いのち、くすり、ことば、すべて人喰いのえじき！
ＴＰＰ通れば人喰い通る！
臨時国会審議中の緊急出版!!
腑抜け報道と隠蔽放送の罠を抜けて伝われ！
（背）
さて、地獄が始まった！
TPP反対！
腑抜け報道と隠蔽放送の罠を抜けて伝われ！
（裏表紙）横書き
現実の「人喰いの国」日本を、文学的想像力が転覆する。
時代の幻視者にして予言者の語りの魔術に戦慄する。
ーーー安藤礼二
読中読後の怖気をぜひ心身に棲みつかせて欲しい。
知らない感じない興味ない覚えてない、
それが彼ら（ひょうすべ）を肥え太らす好餌となる。
ーーー小山田浩子
（裏表紙）横書き
ディストピアなんて、ただの現実のことだ。
私もウラミズモに移民申請したい。今すぐ。
ーーー松田青子
この国で女であることは地獄を生きることなのだと思う。だから、作家と対話するように読んだ。命、取り返すために。
ーーー北原みのり
千葉県S倉市に住む埴輪詩歌は、「指導教授」でもある最愛の祖母・豊子をひょうすべに殺される。母が営む花屋は世界企業に潰され、父は「少女遊郭」に入り浸り死んだ。やむなく詩歌は少女遊郭の「ヤリテ」見習いに入るがたちまち馘、そこで出会った夫も、人喰いの餌食に。
時は流れ、権力者からの求愛、世界を揺るがす手紙がもたらされたのだが……詩歌の〈生〉とは何であったのか!?
地に堕ちた自由と民主主義を問い直す、予言的物語。
大絶賛!!
私たち奴隷が「奴隷かも」と気付くためのラストチャンスですよ。
ーーー武田砂鉄
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ebook
電子書籍版｜2016.12.22｜定価 2000円 ASIN:B01MTYS5ZP
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links
- 河出書房新社｜ひょうすべの国 :笙野 頼子
- 『ひょうすべの国』著者インタビュー「人喰い妖怪「ひょうすべ」TPP発効後の惨状描く」（しんぶん赤旗2017年1月30日）
- 文学で戦争止めたい 恐るべき未来 新作で描く 笙野頼子さん（作家）土曜訪問（東京新聞2017年2月18日(土)夕刊）
- 『ひょうすべの国』発売によせてTwitter河出書房新社 文藝(@Kawade_bungei)で作者コメント紹介
references
- 12月21日発売「週刊ポスト」2017年1月1・6日号 香山リカ氏解説、権力側にだけ表現の自由許される近未来描く書
- 日本経済新聞2016年12月25日(日)朝刊 清水良典「回顧2016 小説 多文化の日本を見つめる」
- 毎日新聞2016年12月28日(水)夕刊 文芸時評 新刊三冊紹介コーナー 清水良典 松田青子『ひょうすべの国』紹介
- 「文藝」2017年春号 書評コーナー 松波太郎『ひょうすべの国』書評「書評も小説で書かないといけない小説」
- 中國新聞2017年1月15日(日)朝刊・読書面 清水良典『ひょうすべの国』書評「利益市場原理との戦い」
- 日本経済新聞2017年1月19日(木)夕刊の目利きが選ぶ3冊 小谷真理
- 月刊みすずno.656 2017年1・2月合併号 2016年読書アンケート 保坂和志
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2018年10月24日(水) 15:56:01 Modified by adrmaster