フジバカマ

科目：キク科
漢字表記：藤袴
リンク：『薬』フジバカマ

26.9.28（日本新薬　山科薬草園）　　草丈が２ｍを超えていた。葉柄はやや長く、茎の上部などの葉は切れ込まない葉が多い。茎の中～下部の葉は3深裂するものがあるが、葉身はつながっており、小葉のようにはならない。　

28.10.10（志摩市横山）

【コメント】

「秋の七草」の一つで、万葉の時代から人々に親しまれてきた植物。
　環境省カテゴリ：準絶滅危惧（NT）　三重県：絶滅危惧Ⅰ類‐　近似種　ヒヨドリバナ、サワヒヨドリ
「フジバカマ」と呼ばれているものに、園芸植物として流通している中国原産の外来タイプ（コバノフジバカマ／ニセフジバカマと呼ばれることもある）と、日本の山野に元々自生している在来タイプと、少なくとも2つのタイプがあるために混乱が起こっている模様。

園芸店などで販売されているものは、ほとんどが外来タイプで、草丈は1m程度と低く、茎上部の葉も3深裂し、裂片の幅も狭く、花色も紅色で濃いものが多く、香りも強いものが多い。
１．在来のフジバカマが高さ1.5～2mほどにもなる大型の草本であるのに対し、コバノフジバカマは高さ0.5～1m程度。
２．コバノフジバカマの花色は濃い紅色の場合が多い（個体差があるほか、紅色をおびない「白花」も販売されている）。在来フジバカマはわずかに淡紅色をおびる程度。
３．葉は在来フジバカマに比べると小型で質が薄い。葉柄はごく短く、葉身は3深裂し3小葉のようになる（葉脈が葉柄のようになる）。裂片は幅が細く披針形である。在来フジバカマの場合、葉柄はやや長く、茎の上部などの葉は切れ込まない葉が多い。茎の中～下部の葉は3深裂するものがあるが、葉身はつながっており、小葉のようにはならない。
（引用：重井薬用植物園ＨＰ）
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有毒物質のピロリジジンアルカロイドを含有。（引用；ウィキペディア（Wikipedia））

花期に地上部の全草を刈り取り、風通しの良い場所で陰干しにしたものは、蘭ラン草ソウと呼ばれます。蘭草の水性エキスには血糖降下作用、利尿作用があるとされ、利尿、解熱、通経薬として糖尿病、浮腫、月経不順に用いられます。また、神経痛、皮膚のかゆみなどに外用し、浴湯料などにも用いられます。
　生草のままでは無香のフジバカマは刈り取ったものを半乾きの状態にすると、桜餅のような香りを生じます。これは、フジバカマに含まれているクマリン配糖体が加水分解され、オルトクマリンが生成され、桜餅の葉のような芳香を放つからです。そのため中国では香袋や入浴時に湯に浮かべ、その香りを楽しんでいます。

【撮影記】
26.9.28（日本新薬　山科薬草園）
野生種を植栽した在来タイプ　

28.10.10（志摩市横山）
横山ビジターセンターの裏に植栽されていた中国原産の外来タイプ

フジバカマの葉は短い葉柄があり、基部から3裂するのではなく、葉身部分が深裂する形。（重井薬用植物園ＨＰ説明）

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