491 :ダークキッドvsブラックレディース :2006/03/31(金) 12:54:42 ID:1xeF2GUF
「壮絶!!女幹部ケイトとの死闘」 前編
      
(本編とは別物なので、独立したものとして読んでください
 「秘密のパーティは死の香り」 の数ヵ月後という設定です)


492 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 12:56:48 ID:1xeF2GUF
1.

ムニュゥッ!
背後から細い腕がケイトの右乳房を飛び越え左の乳房を鷲掴みにした。
柔らかく豊かな胸が大きく形をかえる。
「キャッ」突然のことに驚いたのかケイトが短く可愛い声をあげた。
「おっと動くなよっ」
少し神経質そうな男の声がケイトの耳元で囁かれる。
背中には筒状のものがきつくあてられた。銃であることはケイトにも容易に想像できた。
「ははっ、なんだい。ぼくが誰か知っててやってるの?」
「ああ、知ってるさブラックレディースの幹部のケイトっ」
その声の主、丸眼鏡をかけて細身の青年は彼女を奪われBLに復讐を誓った零二であった。
「ケイト様をつけてくれなきゃ、プンプンだよっ」
背後からで表情は読めないがおどけたように言うケイトに零二は怒りを覚えた。
「大幹部様だかなんだか知らないが、少しは言葉に気をつけた方がいい。
 どこから、そんな余裕がでてくるのかはしらないが、もうお前は好きには動けない」


493 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 12:58:56 ID:1xeF2GUF
零二の手にもおさまりきらない大きく張りのある乳房を強く握り締めながらケイトに云う。
「もう、もっと優しく揉んでよ。あんまり気持ちよくないぞ。
 しかしあはは、なんだかさ、か弱い女性を脅してレイプしちゃうぞって感じだよね。
 けど、驚いたよ。ホントにピクリとも動けないや。
 ……となるとなんか資料でみたな。ああ、そう新宮零二でしょう」
どこまでも状況を理解していないかのようなセリフがケイトの口からあふれだす。
「ま、こんな血生臭い場所じゃなければ、お前の言葉も少しはうなづいてやるよ。
 それと、答えるつもりもなかったが正解だ。しかし、あれだな僕も有名人になったもんだ」
四角く縦横20mほど、天井までも8mはあろうかという高さをもったコンクリートむきだしの空間。
誰もいないが天井近くの横壁にガラス張りの部屋を観察できるような部屋があることから、
実験や処刑などに使われているのかもしれない。
零二はそう思う。そして後者は非常に説得力を持っていた。
この空間に大小あわせて百以上の肉片が地面に転がっていた、その間を埋めるのは血、血、血。
およそ十人近い人間だったものがこの死の海を形成している。
慣れていない者であれば、この光景をみれば卒倒するか、吐き続けるかのどちらかだろう。


494 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:02:11 ID:1xeF2GUF
ケイトは股間と胸(といっても乳首)を黒いベルトで
申し訳程度に隠している以外は惜しげもなく裸体を晒していた。
その裸体は返り血にまみれている。ケイトの白い肌に赤が映えた。
「ふふ、そりゃダークキッドに金魚のフンみたいについてってコソコソしてりゃね。
 嫌でもマークされるよ。ねぇ、ところでぼくだけが唯一の生存者だって考えてくれないのかな」
周囲を確認するためか、落ち着かないのか眼を泳がせながら、ケイトは零二に問いかける。
確かにこの部屋に忍び込んだ時、既に惨たらしい死体の中にただ一人ケイトが立っていただけだった。
しかし、その死体は判別しにくいが多分、女は混じっていない。
そしてケイト自身はたかぶりが極限に達したのか、荒く息を弾ませながら恍惚の表情を浮かべていた。
状況証拠としては十分だし、たとえ誰かがこの惨状をつくりだしたとしても、
BLの幹部として散々悪行を重ねてきたケイトに同情するほど零二は甘くなかった。
「誰がそんなこと信じるか。さっさと地獄に送り込みたいが、
 今回はちょっと用件がある。お前たちがさらったアイドルたちはどこにいる?」
秘密のパーティでの闘いから数ヶ月、その間もダークキッドとBLの死闘は続いていた。
そんな矢先、若手の男性アイドルばかりが何者かに次々と攫われるという事件が相次いだ。
身代金の請求もなし。この事件にBLの影をみたダークキッドと零二は調査の末、
ついにアイドル達が捕らえられているというアジトに潜入したのだった。


495 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:03:26 ID:1xeF2GUF
「君、馬鹿でしょ。アイドルが攫われました。その秘密基地にきました。
 何故かそのBLの大幹部のまわりには死体が肉の塊となって転がってます。
 これで答えがわからなきゃ、小学生からやり直した方がいいよ」
人を逆なでするような口調で零二を嘲る。そう、零二が薄々感づいていたとおりこの死体は……
「まさか……、お前ぇぇっ」
怒りに身を任せて構えていた銃のセーフティを外し撃とうとした瞬間、ケイトの声がそれをさえぎった。
「慌てない慌てない。これで全部じゃないよ。あと……あの子とあの子と…あの子。
 うん三人は残してる。しかし、よくも他人のことでそんなに怒れるよね。感心するよ。
 うーんとね、ぼく、カッコイイ男の人とか可愛い男の子とか大好きなんだ。
 だから部下に命じて攫ったんだけどさ、こんなナイスバディの女の子が誘ってるのに
 協力的じゃなかったり、いざ本番ってのに勃たなかったり、
 あと、やっぱ下手なのってダメだよねぇ。」
聞かれてないことまでダラダラと喋るケイト。


496 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:04:02 ID:1xeF2GUF
「で、意のままにならないから殺したって?」
できる限り冷静をよそおいながら、しかし怒りを隠し切れてないままに、零二は確認する。
「正解!けど、ヒントをこんだけあげちゃ答えられて当たり前だよっ。
 そう、ぼくね。自分の思い通りにならないと嫌なんだ。
 けど残った三人はなかなかだよ。顔はもちろんのこと、従順だし、Hも上手いし……
 だから飽きるまでは飼ってもいいかなって」
改造されているので実際の年齢=外見ではないが見た目は十代後半である。
ただその精神性はもっと幼い。しかも、倫理観は欠如し、
常人では何人束になってもかなわないほどの力を持っている。
まさに始末に終えないという表現が似合うのがケイトという女であった。


497 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:05:04 ID:1xeF2GUF
「もういい、お前が狂ってるってのは十分わかった。
 ああ、他のアイドルのありかなんて言わなくていい。
 このアジトにいるんだろう?あとでゆっくり探す。
 いやダークキッドがもう見つけているかもしれないな」
うんざりしたように零二はケイトにたいしてつぶやく。
「あれぇ、そっかダークキッドもきてるんだ。ま、ザコの君だけじゃ辛いよね。
 よく、この実験室まで来れたもんだと思ってたんだ。フフッ、けどチャーンスッって感じ。
 今度こそダークキッドをやっつけてやる!!」
あの秘密パーティでの闘いの後、BLの陣頭指揮にたったケイトは幾度かダークキッドと対峙し、
そのつど辛酸をなめてきたのだ。


498 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:06:19 ID:1xeF2GUF
「もうダークキッドに会うことはない。お前は今からここで死ぬんだ。」
床に死体の他にゴロゴロと刀や槍、斧といった武器が転がっていた。
零二は爆乳に握りしめていた手をケイトの後ろの首筋にずらすと、能力である『あやつり人形』で、
そのなかの刀をケイトの毒々しいまでに赤いマニキュアが爪に塗りたくられた手に握らせる。
「さぁ、彼らを殺したその刀で自らの腹をかっさばいて苦しんで死ね。」冷たい零二による死の宣告。
「えーやだ。嘘ーっ。本当に身体が勝手に動くー。ぼくまだ死にたくないよー」
ケイトの右腕に持った刀がまさに自分の腹に吸い込まれんとするのに、
その言葉は棒読みで、危機感がまるでない。
「ふふ、ぼくの身体は自由にできても、心までは自由にできないんだから!」
どこかで聞いたようなドラマじみたセリフとともに、刀がバラバラに、
何かあればすぐにでも撃てるように構えたいた銃も同じくバラバラにされ、
そして、零二の身体がこんどはピクッとも動かなくなった。
そして首筋を掴んでいた右手首がポトリと落ちた。


499 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:09:25 ID:1xeF2GUF
「な……にっ」肉体の痛みよりも先に驚きが零二の心に去来した。
『あやつり人形』の呪縛からとけたケイトは
クルッと迫力のあるバストを揺らせながら零二にむきなおる。
ボリューム満点の乳房をギュウギュウにベルトで締め付け大きな谷間ができた胸、
細い腰に、きわどく割れ目だけを隠した股間、スラッとのびた足。
改造しただけでは修正不可能なプロポーションの女が
腰に手をあて全体的に猫を思わせるような顔に勝ち誇ったような笑みを浮かべて零二をみつめていた。
「ふふんっ、一度言ってみたかったんだよね。さっきのセリフ。
 なんか、ちょっとシチュエーションが違う気もするけど……」
「どういう……ことだ」
手首から血がドクドクとあふれ出る。かなり鋭利なもので切り落とされたのか痛みはそれほどでもない。
「だからぁ、いったじゃん心は自由にできないって。君の能力ってさ欠点があるんだ。
 心は支配できない、つまりぃ、サイコキネシスとかいわゆる超能力の類には全然意味ないんだよね。
 君も知ってるでしょ?上級戦闘員以上はなんらかの能力が付加されるって、
 まあ脳をイジッた人工的なものが大半で、生まれつきの『超能力』ってのじゃないけど」
「くっ」確かに知っていた。いつもなら警戒している。
しかし、数度のダークキッドとの戦闘でケイトがみせたのは強化され伸長自在の爪を武器とした超高速戦闘。
直接みたわけではないが、ダークキッドからの情報から
一時的な超加速こそが彼女の能力と読んでいたのだ。零二の致命的なミスであった。


500 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:10:42 ID:1xeF2GUF
「くやしいが僕の負けだ、殺せ」
身体は動かない、そして手首からの出血。
たとえ放置されても失血死はまぬがれない。零二は覚悟を決めた。
「あれぇ、命乞いもしないんだ。なんか拍子抜けぇ」
どこまでも人を喰った物言いでケイトはつぶやく。
そして、じっくりと零二の顔をみつめた。
「うーん、君って資料の写真よりずっといい男だねっ」
そういうなり、大きな胸の谷間からリモコンのようなものを取り出し、
いくつかボタンを押すと地面から肉片を血をかきわけて鉄柱が一つせりあがってきた。
零二は身体中に鋭利な刃物で切られるような鋭い痛みが走ったかと思うとひっぱられるように、
鉄柱に背中からぶつかる。衝撃とともに背中全体に鈍い痛みが広がる。
「グハァッ」
そして今度は全身の痛みから足首と手首だけの痛みにシフトした。
相変わらず動けないが今度は全身を締め付けられているというより、
足首と手首−右手は失った手首の少し手前あたり−の部分を鉄柱に縛り付けられたような感覚がある。
「うーん、まだ上手く調整できないなぁ。まぁ大丈夫でしょ、カット」
意味がその時の零二には掴めなかったが、ケイトの能力に何か関連するものだという推測はできた。
よくケイトをみれば、さして運動もしていないのに全身にびっしょりと汗をかいていた。
それが、彼女の姿態のやらしさをより強調していたが、そんなことよりも……
零二の思考はそこで中断された。いつのまにか肌と肌が触れ合うほどにケイトが近づいていたのだ。


501 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:12:11 ID:1xeF2GUF
「ねぇぼくとHなことしようよ。君っていい男だしさ、 実はさ、こいつら殺してからすっごい興奮してんだよね」
猫のような顔にニヤニヤと笑みを浮かべながらケイトは言う。
理解できない言動に零二は自由になった首を横に小さくふりながら、「断る」と短く言った。
「もうーいけずぅ。ってまぁ予想通りなんだけどね。
 君のいうことなんて関係ないんだよーだ。ぼくがやるっていったらやるんだよ」
「ふんっ」
鼻で笑うと唾をケイトにむかって吐き捨てる。下衆な女へのちょっとした抵抗であったが、
なにより、こうすれば怒りに我を忘れて自分を殺すだろうという計算であった。
零二の唾はちょうどケイトの左頬にあたった。
「ふーん、そんなことしちゃうんだ。」ケイトの顔から笑みが消える。
「さぁっムカついただろ。さっさと殺せよっ」
数秒の沈黙、そして……こらえきれなくなったのかケイトが腹を抱えて笑い出した。
「あは、あははははっ。すっごくいい男だよね、君は。惚れちゃいそうっ。
 ぼくね自分の思い通りにならないこともすっごく嫌だけどね、
 それよりも人が嫌がることをするのはもっと好きだし、そっちを優先することにしてるんだ」
零二の表情が蒼白になる。それは失血のせいではなく、
自分が一番恐れていたことをケイトが実行にうつそうとしているからである。
「君さ、人質になるの怖がってるんでしょ。
 ダークキッドに迷惑かけるなら死ぬーみたいな。うるわしき友情ってやつ?」
「くっ」
「図星なんだぁ。うんうんぼくの勘ってすごいよねっ。」
人をおちょくるのが何よりも好きなのだろうケイトは表情をコロコロ変えながら自画自賛する。


502 :名無しさん@ピンキー:2006/03/31(金) 13:14:08 ID:1xeF2GUF
(ダークキッド……後は頼む)
そう心のなかでつぶやくと、零二は舌を噛み切ろうと口を大きく開けた。
舌を大きく突き出した口にケイトの左手が突っ込まれる。
ガキッ
手を突っ込まれて、ガキッは普通ない。
しかし、零二が思い切り噛んだケイトの指は肉というよりは金属だった。
強化した伸縮自在の超硬質の爪を収納しているのだ、無理はなかった。零二の歯が欠ける。
「いったーい。女の子の手を噛むなんて野蛮っ」
ニヤニヤとした笑みは崩さす、そんな軽口をたたく。
「君たちってさ……まぁBLに逆らおうなんてそんなにいないけど。
 何でそんなにワンパターンなわけ」
本当にしょうがないなぁなんて感じにケイトがつぶやくなり、
右手で器用に股間を隠すように巻いていた黒色のベルトを外す。
ベルトから毛がみえないように鋭角に剃られた薄い毛が特徴的な陰部が露わになる。
汗か、はたまた淫らな水か。その毛は濡れ、湿っていた。
ケイトは左手を抜くと同時に、そのベルトを零二の口に押し込む。
皮のにおい、汗のにおい、小水のにおい、そして淫水のにおい。
それらの入り混じった独特のにおいが零二の鼻腔をくすぐる。
そのままベルトは頭部を一周し、簡易の猿轡になった。
「これでよしっと。手間かけさせてくれちゃって。 さぁ、ダークキッドがくるまで愉しもうね、人質さん」
自殺さえも不可能になった零二にもうなす術はなかった。

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