まだ人が鉄の武器で殺し合いをしていた、とある世界のお話。
ある日、世界に女神を名乗る八柱が現れ、人々に”ガチャ”と呼ばれる奇跡を与えました。
人々が恐る恐るそれを回してみると、中からは素晴らしい宝や見たこともないようなご馳走、そして強大な力を持つ戦士たちがカードの姿で飛び出してきました。
人々はあっという間にガチャの虜になり、奪い合うようにガチャを回し、やがてそれは本当の奪い合いに発展しました。
カードの戦士たちを使った戦いはかつてない規模で広がっていき、世界は大いに荒れましたが、人々は気にも止めません。
なぜならば、またガチャを回せばたくさんの幸福が飛び出してくるからです。
こうして、女神とガチャが出現してから世界はそれを中心に回り始めたのです……。
自分たちを女神であると同時にアイドルであると名乗り、”ゴッドヴィジョン”と呼ばれる放送器具を使い世界に自分たちの存在を伝えつづける八女神。
彼女たちが出現してから150年ほどの月日が過ぎて、今では世界のシステムは完全に彼女たちを中心に回っています。
ガチャは無制限であった頃から整備され、仕事などの対価として得られるチケットで回せる”お仕事ガチャ””学生ガチャ””年金ガチャ”などに細分化されました。
また強力な戦闘に使えるカードたちは排出が限定され、一般人には最低ランクのものだけが手に入るように調整されています。
そして、世界の覇権はCVCと呼ばれる領土闘いによって決められるようになりました。
そんな奇妙な世界に生まれた主人公”高槻アキト”を主役とした物語が「アキトはカードを引くようです」です。
コメントをかく