あにまん掲示板の各種スレッドに掲載されているR-18小説を保管するためのwikiです。

作者:名無し
前のエピソード:アウス&ライナと一緒にデザート編



「――事の発端は、わたしとヒータ、アウスの三人が帰って来る前夜。ダルクくんがやっていた新しい霊術の研究で起こった出来事だった。
 元々それを意図していたかまでは確かめられなかったけど、ダルクくんは結果的にその霊術によって魔を呼び寄せてしまった。違う?」

 エリアは室内に入ると滔々と語り始めた。

 それを聞くのは濡羽色の髪をした少年……、ではない。
 彼女もよく知る、闇霊使いダルクだった。

「そう……そうだ。それで、僕は……」

「呼び出された魔はダルクくんに尋ねたんじゃないかしら。人付き合いで苦労していないか、って」

 記憶が徐々に戻ってきたのか、わなわなと震えるダルクはエリアの問いかけに首を縦に振った。

 予想が当たったにも関わらず、エリアはどこか疲れたように息を吐く。

「……やっぱりね。その魔はダルクくんが抱く一緒に住むわたし達五人ともっと仲良く出来たらっていう願いを最も歪んだ形で叶えたのよ。
 少年だったダルクくんがライナにやけに甘えていたり、ライナが人一倍幸せそうだったのもそういうことね」

 自我を喪失して少年になったダルクをお姉ちゃんママだと思い込まされた霊使いの少女たちが甘やかす。
 それは魔によって歪められた認識の上に立つ幻想の楽園だったのだ。

「でも、エリアは……どうして、ここまで……」

「簡単なことよ、ダルクくん」

 エリアは驚くダルクに薄く微笑むと、自らの頭を指さしてトントンと叩いた。

「わたしにも刷り込まれてるの、ほかの皆と同様にお姉ちゃんママとしての偽りの記憶が。
 それでいて正常な記憶と認識も保たれたままだったから、驚いたわ。

 帰って来てみたら、ダルクくんがライナに抱きついておっぱいを必死に吸ってるんだもの」

「……っっ」

 エリアの目から見えていた真実を叩きつけられ、ダルクの顔が真っ赤に染まる。

「でも、だからこそすぐに分かったの。ダルクくんを含めた皆の認識が歪められてるって。
 だから皆にダルクくんの相手をしてもらっている間に君の部屋に行って調べたの。闇霊術には明るくないから、さすがに何もかもを突き止めるまでには至らなかったけれどね」

 エリアの説明を聞くにつれ、ダルクの表情はどんどん暗くなっていく。
 自分の霊術の研究がとんでもない事故を起こしてしまったのだから無理もない。

「限定された空間において、高位の魔はこの世の理さえ捻じ曲げる力を発揮すると聞くわ。ダルクくんが自我を喪失して皆に甘える少年になっていたのも無理からぬことよ、呼んでしまった相手が悪すぎたの」

「じゃあ、エリアはどうして正しい認識を? ライナだってダメだったのに」

 本来、ダルクが使役するような闇霊に対して強く出れるのは光霊使いだ。
 彼が言うように、ライナであれば呼び寄せてしまった魔に抗える可能性もあっただろう。
 しかし実際には彼女も認識を歪められ、お姉ちゃんママの一人としてダルクを甘やかしていた。

 エリアは彼の微妙にズレている認識を正したくなるが、いまはそんなことをしている場合ではないので諦める。
 代わりに溜め息を一つ吐いて、説明を続けた。

「わたしの憶測になるけど、これを仕組んだ魔は思ったんじゃないかしら。
 この歪んだ楽園に一人くらい正気を保ったままの奴を放り込んでも面白いんじゃないか、って。それで選ばれたのがたまたま……いえ、狙ってわたしを選んだのかしら?」

 エリアが考え込むように目を伏せたので、ダルクもそれにつられて黙ってしまう。
 いまのいままで状況に翻弄されていたので、エリアに分からないことは彼にも分からないのだ。

 室内にしばらくの間沈黙が張りつめるが、エリアが不意に顔を上げた。

「……ダルクくん。ここまで謎解きめいたことをしておきながら矛盾するようなことを言うけど、わたしはこの状況がこのまま続いてもいいと思ってるわ」

「ど、どうしてっ!?」

 予想もしなかったことを突如言われ、彼は思わず声を上げてしまう。
 ダルクが知る限り、エリアという女の子はふしだらなことを苦手としていたはずだったからだ。

 エリアも彼の思っていることを見透かすように頷く。

「えっちなことはよくないって頭ごなしに思っていたけれど、ライナもウィンもヒータもアウスも……そしてダルクくんも幸せそうだったでしょ?
 そんな姿を見ていて思ったのよ。どれだけ歪んでいたとしても、これもまた一つの形なんじゃないかって」

「だ、だけど……っ」

「えぇ、ダルクくんが懸念するだろうことも尤もよ。どちらにしても、これを終わらせることは始めたダルクくんにしかできない。
 だから、君自身の意志で決めて。

 この歪んだ楽園を続けるのか、終わらせるのか」

 選択を突きつけられ、ダルクは目をゆっくりと閉じる。

(僕は、僕は――っ!)

 今日一日のこと、霊使いの仲間たちと過ごしたこれまでの日々が走馬灯のように脳裏を過ぎっていく。
 そして、ダルクが下した決断は――



「そういえば、ダルク。頼まれていた物ってこれで合ってるかしら?」

 ライナが隣に座るダルクに小さな布の袋を手渡す。

 あの一日からしばらくが経って、霊使いたちが住む洋館は日常を取り戻していた。
 いまも霊使い六人が食堂に集まって、午後のひと時をお茶とお菓子と共にゆったりと過ごしているところだ。

「あぁ、確かに。ありがとう、ライナ。助かった……バブ」

「……バブ?」

 あまりに脈絡のない単語にライナが首を傾げていると、ダルクが困ったように顔を赤らめた。

「……その、しばらく人と話してなかったから舌が回らなくて」

「まったく、ダルクったら。霊術の研究熱心なのはいいことだけど、無理はしちゃダメなんだからね?」

「そうだね、気をつけるよ」

 ダルクはライナの心配に苦笑交じりに頷いて答えた。

 仲睦まじい会話を繰り広げる二人を横目に、ウィンは真正面に座るエリアに水を向ける。

「ねぇねぇ、エリアちゃん。あたしの気のせいじゃなかったら、エリアちゃんのおっぱい……大きくなってない?」

 エリアが突然の指摘に飲んでいた紅茶にむせていると、隣に座っているヒータも怪訝そうに彼女の胸元を覗き込んだ。

「……確かに。しばらく一緒に入浴してなかったから分からなかったけど、ウィンの言う通りじゃねぇか?」

「こら、二人とも。ダルク君もいる前でそんなデリケートなことを話さないの。エリアも困ってるでしょ?」

 アウスがなだめるように割って入るが、ウィンは不満そうだった。

「でもでもぉ、エリアちゃんってば最近一緒にお風呂に入ってくれないからぁ〜」

「……聞いて、ウィン。女には時に同性にも身体を見せるのが躊躇われる時期というものがあるの。貴女も大人になったら分かるわ」

「エリアちゃんとあたしって同世代だよね!?」

 ウィンの上げた素っ頓狂な声に食堂は明るい笑いに包まれる。
 霊使いたちが暮らす洋館は今日も平和だった。








◆◆

 誰もが寝静まった深夜、その部屋のドアを規則的に叩く人影があった。
 このリズムで叩くのは彼と彼女の間に交わされた秘密の合図だ。

 ダルクがうずうずしながら待っているとドアがいつものようにほんの少しだけ開いたので、彼は身体を室内に滑り込ませる。

「いらっしゃい、ダルクくん」

 ダルクが後ろ手に鍵を閉めながら顔を上げれば、待っていたのは一糸まとわぬ姿のエリアだった。

 清流を思わせるセミロングヘアこそ変わりないが、その身体つきはあの日以前よりもはるかに女性らしい丸みを帯び、元々大きい方だったおっぱいも一回りは更に大きくなっていた。
 アウスと同じくらいにたわわに実ったそれには真っ赤な吸い跡や噛み跡が残っていて、乳首もデコボコに歪んで黒ずんでいた。

 エリアが褒めるように頭を撫でれば、ダルクは緊張した表情を弛緩させて純真無垢な笑顔を浮かべる。

「よしよし、今日も一日頑張ってえらかったね♡ 服は一人で脱げる? エリアママが脱がせてあげようか?♡」

 ダルクは首を横に振って瞬く間に裸になると、エリアをベッドに押し倒す。
 そのまま彼女に覆い被さると、まるで赤子のようにおっぱいをちゅぱちゅぱと吸い始めた。
 そして空いた手でおっぱいをむぎゅぅと掴みながら、ママぁママぁと求めるように繰り返す。

 エリアは彼の背中に手を伸ばしてトントンと優しく叩きながら、訥々と話し始める。

「ねぇ、ダルクくん。わたしのおっぱい、君が毎晩たっくさん揉んでくれるからこんなにも大きくなっちゃったよ。
 ちゅぱちゅぱもいっぱいしてくれるから乳首も黒くなっちゃって、こんなんじゃ皆と一緒に入浴なんて出来ないよね」

 それにダルクを詰るような響きはなく、むしろ事実を淡々と列挙しながらも幸せに酔いしれているかのようだった。

 エリアはおっぱいを一生懸命吸っているダルクの背中をあやすように叩きながら語り続ける。

「ねぇ、ダルクくん。ちょっとだけだけど母乳も出るようになったんだよ。ウィンが冗談めかして言っていたアウスよりわたしの方が先に出るようになっちゃうなんて驚きだよね」

 ダルクがそれに応えるように晴れやかな笑顔を向けてくれたので、エリアは彼の頭をよしよしと撫でる。

「ダルクくんが毎晩膣内に射精してくれるんだもん。水霊術で誤魔化すのも限界があるし、その内本当に妊娠しちゃうかもしれないね。そしたら毎晩赤ちゃんと一緒にダルクくんが甘えてくれるのかな?

 ――あぁ、それはとっても素敵な光景ね♡」

 エリアはおっぱいを吸うダルクの隣にまだ見ぬ赤子の姿を見て、うっとりした表情を浮かべる。

 あの夜、ダルクは歪んだ楽園を終わらせる決断を下したが、高位の魔によって始められた騒動が一切の代償もなく終わるはずもなかった。
 刷り込まれた甘やかしの記憶が彼を蝕み、ダルクはこうやって甘えなければ平時の振る舞いを保てないくらいに精神の均衡を崩してしまったのだ。

 だから、エリアがお姉ちゃんママとしてダルクを甘やかし続けている。
 あの一日の記憶をただ一人持ったままの彼女が。

 最近出始めた母乳もたっぷり啜って満足したのか、ダルクがおっぱいから顔を上げる。
 エリアは手を伸ばして、彼の頭をゆっくりと撫でてあげた。

「いっぱいちゅぱちゅぱ出来てえらかったね♡ よしよし、じゃあ……ママに合わせてヘコヘコしようね♡」

 彼女が大きく脚を開けば、彼は慣れたように勃起した肉棒を秘裂に挿入する。
 ダルクはその勢いのままエリアに覆い被さって、青年の力強さで腰を振りながら再びバブバブ言っておっぱいを吸い始める。

「あぁ、いい子♡ いい子ね♡ そのまま頑張っていっぱいぱんぱんして、ママおま×こに精液をいっぱいびゅううびゅうううって射精して気持ちよくなっちゃおうね♡♡ ほぉら、がんばれ♡ がんばれ♡」

 最初こそエリア自身が腰を揺らす速度にダルクも合わせていたが、赤ちゃんである彼がいつまでも我慢できるはずがない。

 ダルクの腰を振る速度が徐々に速まっていくのを感じ、エリアは両手を彼の背に回して両脚を腰に絡める。
 そしてダルクがひと際強く腰を打ちつけた直後、肉棒がエリアの膣内で限界まで膨らんで白濁液を激しい勢いで注ぎ込んだ。

「よしよし♡ 頑張ってぱんぱん出来たね♡ とってもえらかったよ♡」

 エリアは脱力して倒れ込んだダルクを抱きとめ、その頭を優しく撫でる。
 彼は肩を上下に揺らして息を荒く零しながら、撫でるエリアの手を気持ちよさそうにゆっくりと目を閉じる。

「ねぇ、ダルクくん。もし君がこの先誰かと結ばれても、こうやってお姉ちゃんママとして甘やかしてもらわないと生きていけないなんて絶対に言えないよね。

 でも、大丈夫だよ。安心して」

 そしてエリアはダルクの耳元に顔を寄せ、熱を帯びた吐息を吹きかける。

「――わたしが、わたしだけがこれからもお姉ちゃんママとしてダルクくんのことをずっと甘やかしてあげるからね♥」

 エリアは彼の背中をゆっくりと叩きながら口元を淫靡に緩める。
 汗で額についた前髪が隠すその奥で、清流のようだった彼女の瞳が淫蕩に濡れて暗く濁り輝いていた。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

どなたでも編集できます