ブレイドは新年から4日過ぎた日に地方の大貴族の跡継ぎである父と美しい母の長女として生を受けた
上には長男で約5歳違いの兄が存在した

この地方では新年を迎えて3日間程 神に感謝するお祝いが開かれ各商人 農夫 一般人にも休暇が
与えられる

その祝いが過ぎた日にブレイドは誕生した

父はブレイドが産まれた事を大喜びし館の使用人などにも酒を振る舞い
3日間の祝祭終わりで有るため内輪であるが生誕祝いを行なった

母が父に尋ねる 「この子が12歳の誕生日を迎えたら貴方に破瓜式で処女を捧げるのですね・・・」と

父が答える 「当然だ! それが一族の女に産まれた女のしきたりなのだよ!」と

母が更に答う「この子が12歳になってから17歳になって輿入れする迄そのしきたりに従うのですね?」

父は 「ああ、私の姉・妹も父上に処女を捧げ私と弟達 半年過ぎてからは叔父上 従兄弟達の相手を17歳までしたものさ・・」
と懐かしそうに答える

母は 「確かにお義父さまも義弟達も嫁に行ったお義姉さまや義妹には17歳以後手はおつけになっていませんものね」と言う

父は「姉上も妹も政略結婚で嫁に行ってからはしきたりから外れるからな この子も役割は果たしてもらうさ」と言葉を受けて返す

  「そう言えば、貴方義弟殿の長女が3月後には12歳の誕生日を迎えるのでしたわね」
と母が言うと父は
  「姪の誕生日の半年後が楽しみだよ そうすれば私もあの子を抱けるからな」
と下婢た笑いを浮かべる
夫の弟は結婚するのが早く夫より8年も先に結婚していた
   「ところでお前、男遊びと女遊び ブレイドも産まれたし少しは抑えてくれよ…」とため息混じりに父が言う
母は 「この一族に嫁入りするにあたっての貴方との約束ですよ? 男遊びも女遊びも」と少し芝居がかった声で
きつめに答えた

父は母の美貌に一目惚れし更に回復術師と言うスキルを持つ妻に執心して、乗り気が全然無かった妻に自由に
遊んで良いと言う条件を付けて結婚までこじつけたのだ 妻は稀に見る男女見境なしの淫乱だったのである

ただしブレイドと長男は自分の血を引く正真正銘の息子・娘であると言うことは鑑定術師を使って確証は得ていた

母は父に 「貴方の女遊びも激しいではないですか せめて50代くらいになったら落ち着いてくださいませ」
     「息子は容貌も性格も貴方そっくり!ブレイドが12歳を迎える頃には、あちこちで女に手を出しているのでしょうね」
と呆れたように言う
     「でも、あの子の筆下ろしは私が行うと言う約束も忘れないで下さいよ」と妖艶な笑みを浮かべる
父は   「ああ、その日を迎えたら以後私と息子でお前を可愛がってやるさ ブレイドが12歳になったら家族4人で楽しもう」

     「その日が待ち遠しいですわ 早くブレイドが12歳を迎えないかしら」
と夫婦でクスクスと笑い合う

やがて夫が部屋を去ると母はブレイドに話しかける
「貴女が12歳になったら男だけでは無く女の良さも教えてあげるわよブレイド・・・ でも貴女はどのクラスに目覚めるのかしらね?
 私と同じ回復術師しかも英雄だったら面白いかもね」と

ブレイドが剣の勇者に目覚めてしきたりから逃れるまで丁度14年前の事である

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