参考:間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き(平成 30 年度改訂)
副腎性サブクリニカルクッシング症候群 新診断基準の作成
クッシング症候群は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)依存性と非依存性に分けられる
依存性には、クッシング病、異所性ACTH症候群、など
非依存性には、副腎腺腫、副腎癌、などが含まれる
クッシング病の診断と治療の手引き(平成 30 年度改訂)
I.主症候
1.特異的症候 6項目
2.非特異的症候 9項目
上記の 1. および 2. の中から、それぞれ1つ以上を認める。
II.検査所見
1.血中 ACTH とコルチゾール(同時測定)がともに高値〜正常を示す。
2.尿中遊離コルチゾールが高値を示す。
上記の 1. 、2. を満たす場合、ACTHの自律性分泌を証明する目的で、IIIのスクリーニング検査を行う。
III.スクリーニング検査
1.一晩少量デキサメタゾン抑制試験:前日深夜に少量(0.5 mg)のデキサメタゾンを内服した
翌朝(8〜10 時)の血中コルチゾール値が抑制されない。
2.血中コルチゾール日内変動:深夜睡眠時の血中コルチゾール値が 5 μg/dl 以上を示す。
1. 、2. を満たす場合、ACTH 依存性クッシング症候群がより確からしいと考える。
次に、異所性 ACTH症候群との鑑別を目的に確定診断検査を行う。
IV.確定診断検査
1. CRH 試験:ヒト CRH(100 μg)静注後の血中 ACTH 頂値が前値の 1.5 倍以上に増加する
2.一晩大量デキサメタゾン抑制試験:前日深夜に大量(8 mg)のデキサメタゾンを内服した
翌朝(8〜10 時)の血中コルチゾール値が前値の半分以下に抑制される。
3.画像検査:MRI 検査による下垂体腫瘍の存在
4.選択的下錐体静脈洞血サンプリング:血中ACTH値の中枢・末梢比(C/P比)が 2 以上
(CRH刺激後は 3 以上)
[診断基準]
確実例: I の 1 のいずれかと I の 2 のいずれか、II と III のすべて、
および IV の 1、2 と、3 または 4 を満たすもの。
疑い例:I のいずれかと II と III のすべてを満たすもの。
- コルチゾール
BML、LSI(CLIA法)
畜尿:SRL(RIA固相法)
BML(CLIA法)
LSI(RIA(チューブ固相法))
- ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)
- DHEA-S(デヒドロエピアンドロステロンサルフェート)
副腎性サブクリニカルクッシング症候群の診断基準に含まれる
トップページに戻る
コメントをかく