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gordonschumway 2011年06月21日(火) 01:41:02履歴
Photo by:(c)Tomo.Yun
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【ドラマ】
[14:49]
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【ドラマ】
あらすじ この物語は、夜桜月楼(やおづきろう)という吉原随一の廓で繰り広げられる、 遊女や男娼達の人間模様、恋模様を描いたお話です。 時代背景的には、大正か明治初期あたりの、吉原の遊郭になります。 |
登場人物 | 詳細 | 配役 |
紫苑 [シオン] | 夜桜月楼の傾成であり、店でもトップクラスの色子。 血の気が多い | ベア |
勅使河原 [テシガワラ] | 夜桜月楼の上得意客であり、紫苑のお客でもある。 夜桜月楼でもかなりの権力をもち、日本政府すらも影で操る存在とか だがその生態は未だかつて誰も知らない…… | ゆーず |
杉光 [スギミツ] | 夜桜月楼の客 | 岩月十夜 |
紅葉 [クレハ] | 紫苑のお付きであり、世話役になった色子。 | 谷風結香 |
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「ちょっと書いてみたくなったんだ」
紫苑「(N)これはもう何年も前。まだ俺が傾城になりたての頃の話だ。
この頃の俺は結構荒れてて、毎晩廓を抜け出しては、色々と遊びほうけていたものだ。
今日は、そんな時代の昔話を、してみようと思う」
(夜のとある路地裏、喧嘩の音)
紫苑「(ニヤリと笑いながら)はっ…ほんと、どいつもこいつも弱い奴ばっかだね…
ねぇ…もうちょっとぐらい俺を楽しませてよ」
男1「ひぃいいい…もう勘弁してくれぇぇぇ」
紫苑「ほ〜とな情けないね…(黒笑)」
男2「く…くそう……たかが男娼が……!覚えておけよ!!!」
(走っていく音)
紫苑「くす……気がむいたらな……」
(歩いてくる足音)
勅使河原「紫苑……」
紫苑 「あれ…勅使河原さん。何でこんなとこに?」
勅使河原「(ため息)はぁ……また…やっていたのですか…?」
紫苑 「仕方ないじゃん?あいつらの方から絡んできたんだから。正当防衛だよ」
勅使河原「…っにしては、随分と楽しんでいたようですが?」
紫苑 「くくっ…それは否定はしないけどね…」
勅使河原「まったく……これでもあなたは、あの夜桜月楼の傾城なのですよ?
そんなあなたが、夜な夜な暴力沙汰とは……」
紫苑 「だってさ〜。店にいてもつまんないし、それに、好きでもない客と寝るのって、
結構つかれるんだぜ?」
勅使河原「それがあなたの仕事でしょう…」
紫苑 「もちろんわかってるよ。だからこそ、こうして憂さ晴らしをしてるわけだし?」
勅使河原「もう少し別の方法があるでしょうに……」
紫苑 「今ん所、これ以外は見つからないね」
勅使河原「まったく……毎回毎回もみ消している私の身にもなってくださいよ……」
紫苑 「あはは…感謝してるぜ〜?勅使河原さんw」
勅使河原「はぁ……いつかは、この報いをうけても…私は知りませんからね…」
紫苑 「報い?そんなの、全部返り打ちにしてやるよ」
勅使河原「その自信はどこからくるんです?」
紫苑 「そりゃぁ……俺ですから」
勅使河原「まったく……昔からあなたは破天荒だと思っていましたが……
やはりその血は抜けないのですかね……流依(るい)」
紫苑 「ちょっ……!勅使河原さん、そ、その名前はもう言わない約束だろ!?」
勅使河原「おや?そうでしたか?ふふふ…いつになく顔が真っ赤ですよ、流依(るい)」
紫苑 「だあぁぁぁ!もうっ!!!その名前で呼ぶなって言ってるだろ!!」
勅使河原「おやおや、いつもの余裕はどうしたのですか?流依(るい)…」
紫苑 「勅使河原さんっ!!!!」
勅使河原「はいはい。わかりました。私的には、そうやって取り乱すあなたを、
もうちょっと見ていたいのですがね……」
紫苑 「(ボソリと)この鬼畜やろう……」
勅使河原「とりあえず、今日はもう戻りましょう…。抜けだしているのがばれたら、
折檻部屋行きですからね……」
紫苑 「んなこたぁわかってるよ。じゃあな!!」
(走っていく音)
勅使河原「まったく……こういう所は相変わらずですね……(苦笑)
ですが…これは少し…お灸を据えた方がいいかもしれませんね……」
(数日後)
(ふすまのあく音)
紫苑 「お待たせいたしました…紫苑と申します。どうぞよしなに…」
客 「あぁ、お前が紫苑というのか…さすがに、店一番の売れっ子っとあって、
美貌は天下一品だな…」
紫苑 「恐れ入ります…」
客 「まぁよい。隣に来て、酌でもしてくれ」
紫苑 「喜んで……」
(歩いていく音)
紫苑 「(ふーん。今日の客は始めてみる顔だな……そういや守里さんが、
せっかく吉原一の男娼の館にくるんなら、一番の売れっ子を抱きたいと言ってた…
とかいってたっけ……ってことは、そこまで金になりそうもねぇな……
適当に接客でもしとこ……)」
客 「ところで紫苑」
紫苑 「はい、何でしょうか」
客 「最近、ここの界隈で暴力事件が起きているのを知っているか?」
紫苑 「…えぇ。噂は聞いております…物騒な世の中になりましたね…」
客 「しかもその事件の犯人は、とても美しい男娼…とのことだ」
紫苑 「そ、そうなのですか…はじめて知りました。(まさかこいつ…気づいてる…?)」
客 「この吉原でも男娼の廓は数が絞られるからな……しかも噂になるぐらい美しいのであれば、
だいたいわかりそうなものだが……未だ犯人は見つかっていないそうだ」
紫苑 「それは怖いですね……杉光(すぎみつ)様も、どうかお気をつけてくださいませね……
(まさかな…そんなことわけあるわけねぇ…か)」
客 「はははは。ご忠告いたみいる。十分気をつけるとしよう…」
紫苑 「(ま、余計な心配だったかな……)」
客 「あぁそうだ。紫苑、今日はお前にお土産を持ってきたのだ」
紫苑 「お土産…ですか?」
客 「あぁ。本当はお前を抱きたい所なのだが、
ここでは初回の相手とは寝てはいけない決まりになっているからな。
せめてもと思って、まんじゅうを持ってきた」
紫苑 「それはそれは…わざわざお土産までいただけるなんて……ありがたく頂戴いたします」
客 「お前、まんじゅうは好きか?」
紫苑 「えぇ、とても」
客 「そうか、それはよかった。早速食べてみてくれないか。
なかなかに有名な店のまんじゅうなんだよ?」
紫苑 「そうだったんですか。えぇ、早速いただきます」
客 「あぁ。存分に食べてくれ」
(ぱくっとね)
客 「(小声で)かかったな……」
紫苑 「え……?っ……!!ごほっ……て…てめ……何…いれた……」
客 「おやおや、急に本性を現したか……安心しろ…ただのしびれ薬だ。死にはしない」
紫苑 「ぐっ…ぅ……どういう…つもりだ……」
客 「さっき話した暴力事件だがな、あれの被害者がうちの組のもんだったんだよ…
で、色々と調べていくうちに、この事件の犯人がお前だとわかってな」
紫苑 「どう…して……わかった……」
客 「はははは。それは企業秘密というやつだ。うちのもんが…世話になったなぁ……」
(げしっとね)
紫苑 「ぐぁぁっ……!!く…そ……」
客 「あいつらの話では、お前は喧嘩がめっぽう強いらしいからなぁ。
普通に襲っても返り打ちにあうだけだろうからな…」
紫苑 「だから…っ……わざわざ店にまできて……俺を指名したってわけか……」
客 「あぁ。男娼に貢物をするのは珍しい事じゃない。
幸い、持ち込みも禁止されてはいないからな」
紫苑 「はっ…やることが…せこいんだよ……」
客 「ちょっと頭を使っただけさ。俺はやくざだ。せこい。なんてのは、最高の褒め言葉だぜ」
紫苑 「ちっ……で?俺をどうするおつもりで…?」
客 「そうだな…残念ながら俺は男と寝る趣味はないのでな……見物に回らせてもらうよ」
紫苑 「…?どういう…ことだ……?」
客 「ふ…こういうことだよ……さぁ、準備は出来やしたぜ?勅使河原さん」
紫苑 「なっ……!!何で……あんたが……」
勅使河原「杉光さん、ご協力いただき、ありがとうございました」
客 「いやいや、礼には及びませんよ。
なんせあの勅使河原様の頼みごととあっちゃぁ、断るわけがねぇ」
勅使河原「ははははは、それは助かります。あなたの組は、これからも期待していますよ」
客 「そりゃあもう!!あっしらなんかでよければ、存分に使ってください」
勅使河原「よろしく頼みます。さて……先ほどのあなたの質問に答えましょうか。
なぜ私がここにいるのか……まぁほとんどは、今の会話で理解できたかとは思いますが、
紫苑…あなたは派手にやりすぎました…少しは…自覚をもちなさい」
紫苑 「はっ…言ってることがよく理解できないんですけど…?」
勅使河原「まだわからないのですか?ならば……直接体にきいてみましょうか……」
紫苑 「んあっ……ん……」
勅使河原「あぁ、杉光さん、あなたは出て行ってもかまいませんよ?
こういうのは…あまりお好きではないでしょう?」
客 「はは、よくおわかりでいらっしゃる…では。
そうさせていただきます。あとは…ごゆっくりと……」
(歩いていく音とふすまの開く&閉まる音)
勅使河原「さてと……紫苑。どうしてこうなったのかは…わかりますね……?」
紫苑 「ふっ……あんたの考えそうなことだな……」
勅使河原「わかっているのなら…今日はお仕置きですよ……」
紫苑 「あんたの場合、いつもがお仕置きじゃねぇか…」
勅使河原「そうですか?ちゃんと…あなたを可愛がっているつもりですがね……」
紫苑 「あっ……んんっ…」
(お二人のディープキスでどぞww)
紫苑 「…ぷはぁっ……(かなり苦しかったみたいですよ)て…
勅使河原さん……ちょっと…いきなり激しすぎ……」
勅使河原「今日はお仕置きだといったでしょう?」
紫苑 「はは……ったく……あんたにはかなわねぇな……いいぜ…?俺を…楽しませてみな…」
勅使河原「……その減らず口が、どこまでたたけるのか見ものですよ……」
(少し間)
(この間はまあ……ショートカット!(爆)あ、もの足りなかったら付け足しますよ(ぇ))
紫苑 「(荒い息)ったく……ほんと……毎度のことながら…あんたってすげぇよ……」
勅使河原「そうですか?とにもかくにも、今回の件にこりたら、もう暴力沙汰を起こすのはやめなさい」
紫苑 「それはどうかな?だって、あれは俺の息抜きだしw」
勅使河原「まだ言いますか……でもねぇ紫苑、これからは、それも出来なくなると思いますよ?」
紫苑 「え、何で?」
勅使河原「近々楼主様からお話があるかと思いますが、今度この店に新しい子がくることになりましてね。
その子の世話役に、あなたが任命されました」
紫苑 「えぇ!?な、何で俺!?」
勅使河原「さぁ?楼主様のお考えなので、私にはどうとも……ですが……」
紫苑 「何だよ」
勅使河原「その子は…あなたの行き別れた弟にウリ二つだと……いっていましたね」
紫苑 「…!!本当…か……?」
勅使河原「まぁ流石に本人ということはないと思いますが、
似ているというのは確かなようですね」
紫苑 「………そっか……」
勅使河原「おそらく今週中にはやってくるそうですから、楽しみにまってるといいですよ」
紫苑 「楽しみ…ねぇ……あぁ、そうしとく」
勅使河原「ですから、今後は夜のお遊びも禁止ですよ」
紫苑 「ちぇっ…わかったよ…」
勅使河原「それでは私は今日はそろそろ帰るとしましょう……まだやり残した仕事もあるのでね」
紫苑 「はいはい。じゃ、またな」
(歩いていく音とふすまのあく音と閉まる音)
紫苑 「(………翔流(かける)にウリ二つ……か……
本当に…あいつだったら…よかったのにな……)」
(そしてその数週間後)
紅葉 「初めまして。今日からお世話になります、紅葉と申します。
どうかよろしくお願い致します」
紫苑 「………………」
紅葉 「…?どうかしましたか?そんなにじっと見て。僕の顔に、何かついてます?」
紫苑 「い、いやごめん。ほんとに、そっくりだったから……」
紅葉 「はぁ……」
紫苑 「と、とりあえず、初めましてだな。俺は紫苑。
今日からお前を世話してやることになった。
よろしく頼むな。紅葉」
紅葉 「えぇ。よろしくお願い致します」
紫苑 「(まさか、ここまでそっくりとはね……紅葉…か……
ほんと、楼主様も何でこの子を選んだかね……(苦笑)」
紫苑 「(N)こうして俺に新しいお付きが増えることになった。
これから何が起こるかはわからないけど、
紅葉だけは……守りたいと思う…。
もう二度と、あんなあやまちを犯さないためにも……
俺はずっと…紅葉を……」
紫苑「(N)これはもう何年も前。まだ俺が傾城になりたての頃の話だ。
この頃の俺は結構荒れてて、毎晩廓を抜け出しては、色々と遊びほうけていたものだ。
今日は、そんな時代の昔話を、してみようと思う」
(夜のとある路地裏、喧嘩の音)
紫苑「(ニヤリと笑いながら)はっ…ほんと、どいつもこいつも弱い奴ばっかだね…
ねぇ…もうちょっとぐらい俺を楽しませてよ」
男1「ひぃいいい…もう勘弁してくれぇぇぇ」
紫苑「ほ〜とな情けないね…(黒笑)」
男2「く…くそう……たかが男娼が……!覚えておけよ!!!」
(走っていく音)
紫苑「くす……気がむいたらな……」
(歩いてくる足音)
勅使河原「紫苑……」
紫苑 「あれ…勅使河原さん。何でこんなとこに?」
勅使河原「(ため息)はぁ……また…やっていたのですか…?」
紫苑 「仕方ないじゃん?あいつらの方から絡んできたんだから。正当防衛だよ」
勅使河原「…っにしては、随分と楽しんでいたようですが?」
紫苑 「くくっ…それは否定はしないけどね…」
勅使河原「まったく……これでもあなたは、あの夜桜月楼の傾城なのですよ?
そんなあなたが、夜な夜な暴力沙汰とは……」
紫苑 「だってさ〜。店にいてもつまんないし、それに、好きでもない客と寝るのって、
結構つかれるんだぜ?」
勅使河原「それがあなたの仕事でしょう…」
紫苑 「もちろんわかってるよ。だからこそ、こうして憂さ晴らしをしてるわけだし?」
勅使河原「もう少し別の方法があるでしょうに……」
紫苑 「今ん所、これ以外は見つからないね」
勅使河原「まったく……毎回毎回もみ消している私の身にもなってくださいよ……」
紫苑 「あはは…感謝してるぜ〜?勅使河原さんw」
勅使河原「はぁ……いつかは、この報いをうけても…私は知りませんからね…」
紫苑 「報い?そんなの、全部返り打ちにしてやるよ」
勅使河原「その自信はどこからくるんです?」
紫苑 「そりゃぁ……俺ですから」
勅使河原「まったく……昔からあなたは破天荒だと思っていましたが……
やはりその血は抜けないのですかね……流依(るい)」
紫苑 「ちょっ……!勅使河原さん、そ、その名前はもう言わない約束だろ!?」
勅使河原「おや?そうでしたか?ふふふ…いつになく顔が真っ赤ですよ、流依(るい)」
紫苑 「だあぁぁぁ!もうっ!!!その名前で呼ぶなって言ってるだろ!!」
勅使河原「おやおや、いつもの余裕はどうしたのですか?流依(るい)…」
紫苑 「勅使河原さんっ!!!!」
勅使河原「はいはい。わかりました。私的には、そうやって取り乱すあなたを、
もうちょっと見ていたいのですがね……」
紫苑 「(ボソリと)この鬼畜やろう……」
勅使河原「とりあえず、今日はもう戻りましょう…。抜けだしているのがばれたら、
折檻部屋行きですからね……」
紫苑 「んなこたぁわかってるよ。じゃあな!!」
(走っていく音)
勅使河原「まったく……こういう所は相変わらずですね……(苦笑)
ですが…これは少し…お灸を据えた方がいいかもしれませんね……」
(数日後)
(ふすまのあく音)
紫苑 「お待たせいたしました…紫苑と申します。どうぞよしなに…」
客 「あぁ、お前が紫苑というのか…さすがに、店一番の売れっ子っとあって、
美貌は天下一品だな…」
紫苑 「恐れ入ります…」
客 「まぁよい。隣に来て、酌でもしてくれ」
紫苑 「喜んで……」
(歩いていく音)
紫苑 「(ふーん。今日の客は始めてみる顔だな……そういや守里さんが、
せっかく吉原一の男娼の館にくるんなら、一番の売れっ子を抱きたいと言ってた…
とかいってたっけ……ってことは、そこまで金になりそうもねぇな……
適当に接客でもしとこ……)」
客 「ところで紫苑」
紫苑 「はい、何でしょうか」
客 「最近、ここの界隈で暴力事件が起きているのを知っているか?」
紫苑 「…えぇ。噂は聞いております…物騒な世の中になりましたね…」
客 「しかもその事件の犯人は、とても美しい男娼…とのことだ」
紫苑 「そ、そうなのですか…はじめて知りました。(まさかこいつ…気づいてる…?)」
客 「この吉原でも男娼の廓は数が絞られるからな……しかも噂になるぐらい美しいのであれば、
だいたいわかりそうなものだが……未だ犯人は見つかっていないそうだ」
紫苑 「それは怖いですね……杉光(すぎみつ)様も、どうかお気をつけてくださいませね……
(まさかな…そんなことわけあるわけねぇ…か)」
客 「はははは。ご忠告いたみいる。十分気をつけるとしよう…」
紫苑 「(ま、余計な心配だったかな……)」
客 「あぁそうだ。紫苑、今日はお前にお土産を持ってきたのだ」
紫苑 「お土産…ですか?」
客 「あぁ。本当はお前を抱きたい所なのだが、
ここでは初回の相手とは寝てはいけない決まりになっているからな。
せめてもと思って、まんじゅうを持ってきた」
紫苑 「それはそれは…わざわざお土産までいただけるなんて……ありがたく頂戴いたします」
客 「お前、まんじゅうは好きか?」
紫苑 「えぇ、とても」
客 「そうか、それはよかった。早速食べてみてくれないか。
なかなかに有名な店のまんじゅうなんだよ?」
紫苑 「そうだったんですか。えぇ、早速いただきます」
客 「あぁ。存分に食べてくれ」
(ぱくっとね)
客 「(小声で)かかったな……」
紫苑 「え……?っ……!!ごほっ……て…てめ……何…いれた……」
客 「おやおや、急に本性を現したか……安心しろ…ただのしびれ薬だ。死にはしない」
紫苑 「ぐっ…ぅ……どういう…つもりだ……」
客 「さっき話した暴力事件だがな、あれの被害者がうちの組のもんだったんだよ…
で、色々と調べていくうちに、この事件の犯人がお前だとわかってな」
紫苑 「どう…して……わかった……」
客 「はははは。それは企業秘密というやつだ。うちのもんが…世話になったなぁ……」
(げしっとね)
紫苑 「ぐぁぁっ……!!く…そ……」
客 「あいつらの話では、お前は喧嘩がめっぽう強いらしいからなぁ。
普通に襲っても返り打ちにあうだけだろうからな…」
紫苑 「だから…っ……わざわざ店にまできて……俺を指名したってわけか……」
客 「あぁ。男娼に貢物をするのは珍しい事じゃない。
幸い、持ち込みも禁止されてはいないからな」
紫苑 「はっ…やることが…せこいんだよ……」
客 「ちょっと頭を使っただけさ。俺はやくざだ。せこい。なんてのは、最高の褒め言葉だぜ」
紫苑 「ちっ……で?俺をどうするおつもりで…?」
客 「そうだな…残念ながら俺は男と寝る趣味はないのでな……見物に回らせてもらうよ」
紫苑 「…?どういう…ことだ……?」
客 「ふ…こういうことだよ……さぁ、準備は出来やしたぜ?勅使河原さん」
紫苑 「なっ……!!何で……あんたが……」
勅使河原「杉光さん、ご協力いただき、ありがとうございました」
客 「いやいや、礼には及びませんよ。
なんせあの勅使河原様の頼みごととあっちゃぁ、断るわけがねぇ」
勅使河原「ははははは、それは助かります。あなたの組は、これからも期待していますよ」
客 「そりゃあもう!!あっしらなんかでよければ、存分に使ってください」
勅使河原「よろしく頼みます。さて……先ほどのあなたの質問に答えましょうか。
なぜ私がここにいるのか……まぁほとんどは、今の会話で理解できたかとは思いますが、
紫苑…あなたは派手にやりすぎました…少しは…自覚をもちなさい」
紫苑 「はっ…言ってることがよく理解できないんですけど…?」
勅使河原「まだわからないのですか?ならば……直接体にきいてみましょうか……」
紫苑 「んあっ……ん……」
勅使河原「あぁ、杉光さん、あなたは出て行ってもかまいませんよ?
こういうのは…あまりお好きではないでしょう?」
客 「はは、よくおわかりでいらっしゃる…では。
そうさせていただきます。あとは…ごゆっくりと……」
(歩いていく音とふすまの開く&閉まる音)
勅使河原「さてと……紫苑。どうしてこうなったのかは…わかりますね……?」
紫苑 「ふっ……あんたの考えそうなことだな……」
勅使河原「わかっているのなら…今日はお仕置きですよ……」
紫苑 「あんたの場合、いつもがお仕置きじゃねぇか…」
勅使河原「そうですか?ちゃんと…あなたを可愛がっているつもりですがね……」
紫苑 「あっ……んんっ…」
(お二人のディープキスでどぞww)
紫苑 「…ぷはぁっ……(かなり苦しかったみたいですよ)て…
勅使河原さん……ちょっと…いきなり激しすぎ……」
勅使河原「今日はお仕置きだといったでしょう?」
紫苑 「はは……ったく……あんたにはかなわねぇな……いいぜ…?俺を…楽しませてみな…」
勅使河原「……その減らず口が、どこまでたたけるのか見ものですよ……」
(少し間)
(この間はまあ……ショートカット!(爆)あ、もの足りなかったら付け足しますよ(ぇ))
紫苑 「(荒い息)ったく……ほんと……毎度のことながら…あんたってすげぇよ……」
勅使河原「そうですか?とにもかくにも、今回の件にこりたら、もう暴力沙汰を起こすのはやめなさい」
紫苑 「それはどうかな?だって、あれは俺の息抜きだしw」
勅使河原「まだ言いますか……でもねぇ紫苑、これからは、それも出来なくなると思いますよ?」
紫苑 「え、何で?」
勅使河原「近々楼主様からお話があるかと思いますが、今度この店に新しい子がくることになりましてね。
その子の世話役に、あなたが任命されました」
紫苑 「えぇ!?な、何で俺!?」
勅使河原「さぁ?楼主様のお考えなので、私にはどうとも……ですが……」
紫苑 「何だよ」
勅使河原「その子は…あなたの行き別れた弟にウリ二つだと……いっていましたね」
紫苑 「…!!本当…か……?」
勅使河原「まぁ流石に本人ということはないと思いますが、
似ているというのは確かなようですね」
紫苑 「………そっか……」
勅使河原「おそらく今週中にはやってくるそうですから、楽しみにまってるといいですよ」
紫苑 「楽しみ…ねぇ……あぁ、そうしとく」
勅使河原「ですから、今後は夜のお遊びも禁止ですよ」
紫苑 「ちぇっ…わかったよ…」
勅使河原「それでは私は今日はそろそろ帰るとしましょう……まだやり残した仕事もあるのでね」
紫苑 「はいはい。じゃ、またな」
(歩いていく音とふすまのあく音と閉まる音)
紫苑 「(………翔流(かける)にウリ二つ……か……
本当に…あいつだったら…よかったのにな……)」
(そしてその数週間後)
紅葉 「初めまして。今日からお世話になります、紅葉と申します。
どうかよろしくお願い致します」
紫苑 「………………」
紅葉 「…?どうかしましたか?そんなにじっと見て。僕の顔に、何かついてます?」
紫苑 「い、いやごめん。ほんとに、そっくりだったから……」
紅葉 「はぁ……」
紫苑 「と、とりあえず、初めましてだな。俺は紫苑。
今日からお前を世話してやることになった。
よろしく頼むな。紅葉」
紅葉 「えぇ。よろしくお願い致します」
紫苑 「(まさか、ここまでそっくりとはね……紅葉…か……
ほんと、楼主様も何でこの子を選んだかね……(苦笑)」
紫苑 「(N)こうして俺に新しいお付きが増えることになった。
これから何が起こるかはわからないけど、
紅葉だけは……守りたいと思う…。
もう二度と、あんなあやまちを犯さないためにも……
俺はずっと…紅葉を……」
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