kagemiya@ふたば - カラカラ

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】バーサーカー
【真名】カラカラ
【異名・別名・表記揺れ】ルキウス・セプティミウス・バッシアヌス、人類共通の敵
【性別】男性
【身長・体重】183cm・84kg
【肌色】健康的な小麦色 【髪色】白銀 【瞳色】青色
【外見・容姿】全裸にトーガを纏い、汚れのないタオルを首から下げた男性
【地域】ローマ帝国
【年代】3世紀
【属性】混沌・善
【天地人属性】人
【ステータス】筋力:B 耐久:C 敏捷:E 魔力:C 幸運:E 宝具:A

【クラス別スキル】

狂化:E+

 通常時は狂化の恩恵を受けない。その代わり、正常な思考力を保つ。

【保有スキル】

皇帝特権:C

 本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。
 該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略、等。

カリスマ:B+

 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。

一糸不纏:A

 肌を露出すればするほど自然に満ちるマナと一体化し、潤沢な魔力供給を可能とする。
 治癒能力の向上や魔力のオートリジェネ。また湯船に浸かることで、瀕死の傷を負っていようとも回復可能。

【宝具】

『湧き潤う荘厳浴場(テルマエ・ロマエ・アントニヌス)』

ランク:A 種別:対民宝具 レンジ:1-20 最大捕捉:1000人
 嘗て彼がローマ市街に造り上げた大浴場の再現。現実に現実を上書きする、固有結界とは似て非なるモノ。
 5代皇帝・ネロが発動する“絶対皇帝圏”と同質のものだが、彼女のものとは向けられる“意義”が大きく異なっている。
 彼女の劇場が「自分の、自分による、自分の為の舞台」であるならば、こちらは「自分の、自分による、国民の為の浴場」。
 暴君と称され、時には人類共通の敵とまで謳われたカラカラだが、このカラカラ浴場の建設だけは明確に「偉業」と呼べるものであった。

 レンジ内全域に「大浴場」を投影、建設。骨子となる浴場が召喚された後、地下より“温泉”を汲み上げる。
 この浴場にて湧く湯には潤沢な魔力が満ちていて、湯船に浸かっていればサーヴァントの霊格すらも回復させるという効能を持つ。
 展開中、浴場内では全ての武装が強制解除され、“湯船に浸かるに相応しい姿”でなければ立ち入る事が出来なくなる。
 また、史実に於けるカラカラ浴場では“同性愛行為”がごく自然なものとして行われており、発展場としての機能も備えていた。
 転じて、このレンジ内で行う魔力供給行為には大幅なブーストが付与され、人数が多ければ多いほどに効果は増して行く。
 なお当浴場はオールタイム混浴。皇帝特権と浴場内でのルールにより、発動前からレンジ内にいた存在は強制的にタオル姿へ変換されてしまう。
 召喚の際には魔力を大幅に消耗するものの、この宝具は「建築」というカテゴリであるため、物理的な破壊以外で消失する事はない。

『黒き歴史の存在証明(ダムナティオ・メモリアエ)』

ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 ローマ帝国に於いて尤も重罪とされた制裁措置。名の意味は「記録抹消」、「記憶の破壊」。
 人が生きた証、遺産、レガシー……全て、余すこと無く、その人物がその時代に生きたという“存在証明”を尽く削り取る。
 それは物理的な破壊ではなく、世界の概念にまで干渉する高位の破壊。過ぎ去った“歴史”を塗り潰す、人理焼却にも似た所業。
 例え皇帝であっても例外無く、成し得た偉業や名誉や地位すらも、死後にその存在そのものが無かったものとして闇へと葬られてしまう。
 
 彼が“殺害”を行った際、殺害された人物の存在が根本から消失し、その人物より続く系譜すらも抹消される。
 局地的な歴史の焼却。言ってしまえば彼の殺害は、対象となる者を今この現在から“弾き出す”ようなもの。
 殺害した、という結果すらも消失するため、その人物の周りの者達はおろか、当のカラカラの記憶からも全ての記録が消え去ってしまう。
 但しこの効果は永続せず、カラカラが現代から消失した時点で抹消された人物は殺害される前の状態で復活する。
 また英霊に対して使用する場合、効果は相手の“知名度”により左右され、また英霊の座という記録媒体もあるため効果は薄い。
 特に人理定礎に深く関わる人物や星の開拓者であった場合は、世界からの抑止力すらも働く為に一切通用しない。
 仮に通用したとしても、その人物が成し得た全ての偉業が無へと帰すため、現代であれば深刻なタイムパラドックスを引き起こすだろう。
 一方、歴史において悪とされた反英雄や殺人鬼であった場合は通りが良く、殺害し抹消したとしてもさほど影響は生じない。
 むしろ殺人鬼により殺害された犠牲者が“生き残った”未来へと修正されるため、場合によっては良い影響を齎すこともある。

 余談だが、ローマ帝国に伝わる暴君は基本このダムナティオ・メモリアエを受けており、代表的な例で言えばネロやカリギュラが該当する。
 他にはコンモドゥス、ヘリオガバルスなど。但し彼らは死後も盛大な葬儀を行われているなど、正式に受理されていない場合が多かった。
 公式にこの措置を課されたと判明しているのは二名のみで、そのうちの一人がカラカラの実弟、ゲタ帝である。

【解説】

ローマ帝国第22代皇帝にしてローマ史に残る暴君の一人、ルキウス・セプティミウス・バッシアヌス。
本名よりもあだ名である「カラカラ」として呼ばれることが多く、多くの文献でもその名に則り称されることから、真名は「カラカラ」となっている。
セプティミウス・セウェルス帝が没した後、弟であるゲタと共に皇帝に即位。しかし弟の確執や政治方針の違いから、対立することも少なくはなかった。
そして和解の場を設けるとして呼び出したゲタを近衛兵とともに殺め、実の弟を手にかけてまでローマ皇帝の座を手に入れたのである。
彼が皇帝となってから、カラカラは自分に対する批判を一切許さず、元老院職員たちも粛清を畏れ、皆が彼を褒め称え機嫌を伺っていた。
また彼が実弟を殺害したという噂がアレクサンドリアで広まった時、誤解を解くためとして集めた民衆を虐殺するなどの凶行にも及んだ。
そんな暴政を続けていながらも、彼は軍権力―――すなわち軍人からの信頼を勝ち取っていて、民衆を弾圧する為の基盤ともしていた。
自ら戦地へ赴き物資を運ぶなどの働きを見せ、造られた胸像の殆どが軍人然とした厳つい顔立ちであることからも、その軍人皇帝としての在り方が伺える。
暴虐の限りを尽くし、同時に戦人として生きた彼の末路は暗殺―――それも、小便をしていた際に後ろから襲われて絶命するという、なんとも呆気ない最期であった。

と、暴君として語られることの多いカラカラだが、一方で皇帝として評価されるべき政治を多く行っていた。
ローマ帝国国民全員に平等の権利と義務を与える市民権の発布、人種差別の撤廃、銀貨の改鋳……などなど。
その中でも取り立てて肯定される偉業が「カラカラ浴場」の建設であり、彼もまた、この大浴場の建設を偉業として誇っている。
尤も、それらの偉業で上述の暴政が帳消しになるわけでもなく、こうしてバーサーカーとして召喚されたのも「暴君」としての在り方による影響である

【人物・性格】

真紅のトーガに純白のタオルを羽織った豪傑の男性。
暴君の名に恥じぬ悪辣漢でありながら、温泉という概念を通じて和解を試みようともする冷静さも併せ持つ。
為政者としてよりも軍人として名を馳せていた皇帝であり、それ故に大胆かつ独占的な行動で戦闘に臨むことが多い。
彼の偉業からもわかるよう、彼は温泉をこよなく愛する。聖杯にかける望みも「地中海全てを温泉にしたい」というぶっ飛んだ願い。
裸の付き合いで言葉を交わせば通じ合える。欺瞞でも無く、本心からこう信じ込んでいるのは、やはり狂化の影響なのだろうか。
バーサーカーではあるが話は通じる方で、基本マスターとの仲は保とうとする。善人であれ悪人であれ、カラカラは同じものとして受け入れるだろう。
一方で彼は暴君である。命令に従わないことなどザラだろうし、マスターの意思に反して殺害を行うこともあるだろう。
が、彼は“理由ある虐殺”のみを行うため、自分の利益にならぬような欲求での殺害、無意味な殺害は基本的に行わない。
むしろ一般人には好かれたいという思いすらあるため、召喚された場合は聖杯戦争そっちのけで温泉経営を初めかねない。

聖杯に望む願いとは別に、「他の時代の皇帝達と共に湯船に浸かりたい」という願いを持っていたりする。
彼は己の暴政や悪逆について一切後悔を覚えていないが、他の暴君達はどのような思いを抱いているのか、という興味によるもの。
しかしローマ皇帝の中には女性もいたりするので、そういった淑女にはタオルを羽織らせなければならない寂しさがある。

なお弟・ゲタの殺害については、彼が唯一「過ちであった」と認めている。
政治的な理由ではなくカラカラ個人の理由として、欲望や地位の為ではなく、一人の弟の命を奪ってしまったという後悔の念。
狂化されて尚消えることはなく、英霊となっても抱き続ける思い。しかし彼の矜持として、聖杯で「やり直す」事はしないと決めている。
殺害した末に暴君として名を残し、その名を冠した浴場を遺せたならば、それらを否定する事はしたくないのだ―――と。
あ、でも小便中に後ろから刺殺されたという末路だけは消したい。この末路だけダムナティオ・メモリアエできないものだろうか。


イメージカラー:紅白
特技:温泉経営
好きなもの:温泉、平等、暴政
嫌いなもの:ご機嫌取り、人種差別、後ろに立たれること
天敵:ゲタ、ユリウス・マルティアリス
願い:「地中海全部を温泉にして人々を癒やすというのはどうか?」

【一人称】余(おれ) 【二人称】お前、お主 【三人称】あやつ、貴様ら、お主達

【因縁キャラ】

ロムルス:
 偉大なる神祖。ローマ皇帝は皆平等と見なす彼だが、この御方にだけは無条件でひれ伏す。
 
ユリウス・カエサル:
 皇帝という概念の設立者として称えている。が、その膨よかな体型は見苦しいからさっさと鍛えなおせと思わないでもない。

ネロ:
 暴君友達。ずっと男性だと思いこんでいたので、最近女性だと聞かされて腰が抜けそうになった。風呂場で歌うのはやめてね。

カリギュラ:
 暴君友達。バーサーカーなので煩いのだが、湯船に浸からせておけばとりあえず大人しくなるだろう。正気な彼と一度話してみたい。

コンモドゥス
 暴君友達。引き締まった体付きは見栄えもいいので、浴槽の中央にモニュメントとして立っていて欲しい。でも話は通じない。

ヘリオガバルス
 自分の後を継いだ第23代皇帝。彼から見ると叔父に当たる。可愛らしい少年の美貌は尊敬するが、湯船に薔薇を撒くのはやめてね。

コンスタンティノス5世
 自分と同じく「不潔な逸話が語り継がれている」皇帝仲間。でも湯船に浸かる時はちゃんとシャワーで身体を洗い流してきてね。


セリフ集

【コメント】

Wikiに載せるのをすっかり忘れていたのでセリフを保管して載せておきます…