kagemiya@ふたば - ドヴァリン
「さあ今こそ、ドヴェルグ族ドヴェルガのドヴァリンの血筋から連なる者達をロヴァルまで数えよう。大地の岩肌から、沼地の底のヨルウェルルまで、探求せし者たちを。(中略)ロヴァルが謡う彼の遠い祖の名前は、人類史が続く限り記憶に残るだろう」━━━『巫女の予言』14,16節

基本情報

【元ネタ】北欧神話
【CLASS】キャスター
【真名】ドヴァリン
【表記揺れ】ドワリン
【性別】女
【身長・体重】134cm・40kg
【肌色】コーカソイド【髪色】銀【瞳色】翠
【スリーサイズ】68/54/70
【外見・容姿】巨大な槌と籠手を装備した小柄な少女
【地域】北欧・中欧
【年代】不明
【属性】混沌・中庸
【天地人属性】地
【その他属性】人型・精霊・ドヴェルグ
【ステータス】筋力:B++ 耐久:A 敏捷:D 魔力:B 幸運:C 宝具:A+

【クラス別スキル】

陣地作成:B+

魔術師兼鍛冶職人の工房を作成する。

道具作成→神器作成:EX

神造兵装の作成能力を持つ。

【保有スキル】

地妖の祖:EX

オーディンがユミルの脚と血───すなわち「大地」そのものから作り出した人型の精霊、ドヴェルグの祖の1人。
試作・モートソグニル、次作・ドゥリンに次ぐ3体目にして、ドヴェルグの祖としての完成形。それがドヴァリンである。

鬼種の血や混血などと似た、特定の種族特徴全般を統合した複合スキル。はそういった血の源流アーキタイプのみが持つ最上位のもの。
強靭(脚)石化皮膚透明化変化などの複合スキル。
強靭(脚)
別名、魔力放出(地)。脚が何かに接地している限り、転倒、スタンなどの行動妨害効果への耐性と耐久ボーナスを得る。
石化皮膚
日光下では皮膚が石のように硬くなり、敏捷が低下する代わりに耐久が上昇する。
透明化
物理的に実体化したまま不可視となれる能力。気配が消えるわけではない。

原初のルーン

「オーディンは神々のために、ダーインは妖精アールヴのために、ドヴァリンは地妖ドヴェルグのために、アースヴィズルは巨人ヨトゥンのために、そして儂は全ての人類と儂自身のために刻んでみせたのだ」━━━ハーヴィ*1『高き者の言葉』143節
オーディン直伝の魔術刻印。ドヴァリンはドヴェルグの代表として原初のルーンを修得し、ドヴェルグ達へルーンを教える師となった。

魔法鍛冶:A+++

ガルドラスミジル。
オーディンの名のひとつ、魔法鍛冶ガルドラスミジルの技術を継ぐもの。
魔術系スキル各種と鍛冶系スキル各種の複合スキル。

運命変転:D

ノルニルエフェクト。
北欧において、あらゆる種族の女性が生まれつき持つ可能性があると伝えられる、運命に干渉する特性。特に強力な力を持つ者はノルンと呼ばれる。
1遭遇に2回まで、任意の判定を振り直しさせるほか、因果を利用した干渉に対する耐性を持つ。
『ファーヴニルの歌』によれば、ドヴァリンの娘たちは代表的なノルンであった。

【宝具】

極光天体・新ドヴァリンスレイカ・ニュール

ランク:A+ 種別:対界宝具 レンジ:4〜90 最大捕捉:10〜1000
本来は真の宝具『極点鍛造ドヴァリンススミジル』によって作成できるものの一部。
太陽の別名のひとつは「ドヴァリンの玩具ドヴァリンスレイカ」。
すなわち、ドヴァリンの製造したものである。人類はこれを神格化し、女神ソールと呼んだ。*2

魔力と資源があれば、大小様々な「太陽」を製造できる。強力な魔力炉としても、兵器としても使用可能。
FGO的な真名解放演出としては、槌で「太陽」を次々に打ち飛ばして敵にぶつける形となる。


スノリの『ギュルヴィたぶらかし』では以下のように、ドヴェルグが天体を造ったと語っている。*3
スリジは言う。「彼らは彼の頭骨をとってヒミンを創り、大地ヨルズの四つ角の上で支えさせると、各角のふもとに地妖ドヴェルグを配した。その名は東の者アウストリ西の者ヴェストリ北の者ノルズリ南の者スズリ。彼らはムースペルスヘイムより噴き出す熾火や閃光をとると、天の空虚なる裂け目ギンヌンガップの真ん中に、上と下にも置き、天と地の灯とした。彼らは全ての火光エルディングに位置を割り当てた。天の中には天にも下にもさまようものがあった。それにも関わらず、これらにも位置を与え、軌道を形作ったのだ」━━━『ギュルヴィたぶらかし』8章より

天球輪馬ヒミンフヴェール

ランク:A 種別:対陽宝具 レンジ:1〜60 最大捕捉:400
「アールヴァクとアルスヴィズは、太陽ソールの重荷を牽引する。親切な神々は、肩の下に鉄の冷却イーサルンコルを取り付けさせた」━━━グリームニル『グリームニルの言葉』37節
天球で太陽を牽引する馬───「太陽」を動力に駆動する機械馬と同じもの。鉄の冷却装置を取り付けたというのだから、機械で間違いないだろう。
本来は真の宝具『極点鍛造ドヴァリンススミジル』によって作成できるものの一部。
これらは『シグルドリーヴァの歌』で挙げられる、原初のルーンが刻まれているもののうち3つでもある。すなわち、アールヴァクの耳、アルスヴィズの蹄、そして車輪フヴェール
これらはドヴァリンが銘代わりに刻んだ刻印であった……と当泥では設定する。

「太陽」を消費して製造できる、機械仕掛けの神馬。強力無比で、乗り手を選ばない乗騎。

悉皆絶斬・新ティルヴィング・オルタナティブ

ランク:A+ 種別:対運命宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
真の宝具『極点鍛造ドヴァリンススミジル』によって作成できるものの一部。
かつてドゥリンと共に鍛えた剣の類似品。
無形の運命をも断つ魔性の刃。
本人に扱いきれる技量はないため、通常は作成しない。

【Weapon】

ハムル

愛用の仕事道具であり、武器でもある巨大な槌。
変形機能つき。
宝具級の業物であり、『極点鍛造ドヴァリンススミジル』を仮の真名解放として扱うことで概念攻撃にも転用できる。

【解説】

北欧神話に登場するドヴェルグの職人の1人。ドヴァリンの名は「眠りし者」を意味する。
天球に輝く太陽とそれを曳く馬車、そしてあらゆる物を切り裂く魔剣ティルヴィングなどを作ったとされる、稀代の名工。
そして、ドヴェルグ族の王祖の1人とされる。
例えば『ファーヴニルの歌』ではノルンを「アース神族の娘」「アールヴ(妖精)の娘」と並んで「ドヴァリンの娘」でもあるとしており、ドヴァリンがドヴェルグの筆頭であることが伺える。
『高き者の言葉』では、ドヴァリンがドヴェルグ達へルーンを授けたとされる。

ティルヴィング関連のサガ等では、人間の王スヴァフルラーミに捕らえられて名剣ティルヴィングを作ったとされる。


ドヴェルグを英語化したものがドワーフ、ファンタジーの代表的種族のひとつ。
ドヴェルグはアールヴ(妖精)の一種ともされる。アールヴを英語化したものがエルフ。これまたファンタジーの代表的種族である。
民間伝承に登場する「隠れし人々」フルドゥフォルク(ハルドゥフォーク)と呼ばれるエルフは特にドヴェルグの特徴が色濃く出ている。ドヴェルグの末裔的な存在だと考えていいだろう。*4


ドヴェルグについての解説

ドヴェルグは『巫女の予言』によれば、神々の話し合いで作成が決定された種族である。
オーディンはブリミル(ユミルの別名)の血とブラーイン(ユミルの別名)の脚……すなわち「大地」そのものからドヴェルグの祖を作成した。
1つ目はモートソグニル。次作はドゥリン。そして3体目こそドヴェルグの祖としての完成形。ドヴァリンである。


ドヴェルグは一般的に男性ばかりと解釈されているが、実際は性別がはっきりしないものも多い。
数少ない女性のドワーフ疑惑があるものとしては、『高き者の言葉』で語られるビリングの娘がある。
別の詩では、ドヴェルグを表すケニング(詩的表現)として「ビリングの子」という表現が使われているのだ。
それらの用例から「ビリング」は父親のドヴェルグの人名と推測されているが、ビリングは「双」という意味の単語でもある。
ビリングの子がドヴェルグ全体を表す表現であるなら、ふたつのものビリングとは、ドヴェルグの材料となったユミルの血と脚、あるいは、ユミルとオーディンの2人を表すとも解釈できるのではないだろうか?
さて、ビリングの娘はオーディンに口説かれた、「太陽の輝きの下にある」女性であるという。
ドヴェルグで、太陽とオーディンと関係がある者……
太陽を作成し、オーディンにルーンを伝授されたドヴェルグ───ドヴァリンこそがビリングの娘であったのだと、ここでは設定する。

【人物・性格】

基本はクール。堅実。天才肌。
ただし仕事……作品製作の類が絡むと他の全ては後回しにしてしまう性質がある。


英霊の性質も持っているが、英霊の座より「裏側」「星の内海」などと呼ばれる幻想種の世界寄りの住人であり、反英霊ほどではないが多少イレギュラーな召喚となる。
……幻想種は基本的には英霊より召喚のハードルが低く、魔獣など低ランクの幻想種は魔術師にとっては一般的に召喚されている。*5
彼女の場合は英霊と同格以上の存在……星の触覚たる精霊に限りなく近しい存在であるため、召喚には英霊召喚システムと同等の魔術儀式を要するだろう。

イメージカラー:紫鉄
特技:DIY
好きなもの:大神製のルーン、細工品など。酒。
嫌いなもの:作品に手を抜くこと
天敵:オーディン
願い:新作のテスト運用

【一人称】私【二人称】お前【三人称】あれ/それ

セリフ


【因縁キャラ】

オーディン
自身の創造主であり、魔術と技術の師。
専門分野においては師を超えたことを自負しているが、まだ学びたいと多忙なオーディンにアポイントメントを取る。が、約束の時間までに作品製作に没頭してすっぽかしてしまう……これが「あいつ寝室で会いたいとか言ってたのにいねえじゃねえか!」なビリングの娘事件の真相である。
フレイヤ(オッタルユングヴィ・フレイ/フレイヤ)
『ソルリの話』においては、ドヴァリンは美しい首飾り(一説にはブリーシンガメンに該当するとされることもある)を作った4人のドヴェルグの1人として名を挙げられる。*6
フレイヤはこれを手に入れるため、4人のドヴェルグと1夜ずつ寝た、とされる。
イーヴァルディの息子達イーヴァルダ・シニル
シヴの髪、オーディンの槍グングニル、オーディンとフレイの変形船スキーズブラズニル、などを作ったとされるドヴェルグの一団。
イーヴァルディは「力を持つもの」を意味する名だが、イーヴァルディ自身は神話に現れず、『巫女の予言』におけるドヴェルグ名リストにもイーヴァルディの名はない。
『オーディンのワタリガラス呪文歌』によれば女神イズンもイーヴァルディの娘とされる。
これがもし人名ではなく、ドヴェルグの中で最も力を持つものという異称であったなら、ノルン*7を娘に持つというドヴァリンと同一人物、と解釈することも泥的には可能と思われる。
ブロック、シンドリ
イーヴァルディの息子達と作品の競い合いをすることになったドヴェルグ兄弟。トールの槌ミョルニル、フレイの猪グリンブルスティ、オーディンの腕輪ドラウプニル、などを作ったとされる。
ミョルニルの性能によってイーヴァルディの息子達との競い合いに勝利した。
トール
オーディンと女神ヨルズの息子とされる。
ドヴェルグは『巫女の予言』によればオーディンが大地ヨルズから造ったとされるため、トールは実はドヴェルグと兄弟姉妹の可能性もある。
女神としてのヨルズはスノリによるアース女神紹介以外では、トールの母として言及されるのみであり、元々「大地ヨルズの息子」というのはトールの異名に過ぎないという可能性もなくはないかもしれない。
ブリュンヒルデ
ワーグナーの戯曲ではヴォータン(オーディン)と女神エルダの娘とされるが、エルダというのは上述のヨルズに該当する存在とされる。

ティルヴィングの使い手

トールヴ・ベルセルキル
「ほう、よく使えてるじゃないか」
ヘルヴォール
「……へえ、これは面白い」
アンガンチュール
「この巨大クリムソンっていうのカッコいいじゃないか! 見学させてくれないか!」

【コメント】

ドワーフ娘!

更新

2018/10/28
ドヴェルグの漢字化を地霊→地妖に変更
2020/3/8
幻想種→精霊に設定変更