kagemiya@ふたば - ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ
『魔術師』ヴォルシェブニクとは、このわたしに良く云った物だ」
『多数派』ボリシェヴィキだよ、わたしは常に変わる事なく」

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】キャスター
【真名】ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ
【性別】男性
【地域】ロシア、ソヴィエト連邦
【属性】中庸・中立
【その他属性】人型

ステータス

筋力:E 耐久:D 敏捷:E 魔力:C 幸運:C 宝具:EX

クラス別スキル

陣地作成:-

自らに有利な陣地を作り上げるスキル。
彼の場合、宝具と代替されている。

道具作成:-

魔力を帯びた器具を作成できる。
彼の場合、宝具と代替されている。

保有スキル

皇帝特権:E

その徹底した言論弾圧、人民監視、粛清に次ぐ粛清による暴力的政治によりソヴィエトを支配し、「赤き皇帝」とまで呼ばれた事により獲得したスキル。
「制度」からではなく「政策」から獲得した地位であるためか、ランクは低い。
同ランクの「騎乗」「剣術」「芸術」「軍略」等のスキルを短期間獲得出来る。

鋼鉄の決意:B

自らを鋼鉄(スターリン)と称し、共産主義体制の第一人者として君臨した彼が有するスキル。
共産主義とはその性質上、その頂点に君臨する者に全権力が集中する。そのような政治を回すためには、心を人間でなくする必要があった。
一切の人間らしさを棄てる事で、痛覚遮断を含めた超然的な肉体を手にし、耐久が2ランク上昇する。
このスキルが発動している限り、彼は一切の感情を持たぬ、"人間の振りをしたロボット"と化す。
Bランクならば「勇猛」と「冷静沈着」スキルの効果も併せ持つ。

人間不信:A+

常時発動スキル。
一種の洗脳に近いものであり、彼は、自分以外の一切の人間を「信じる」と言う事が出来ない。
そのため、マスターに対して表面的に従うそぶりを見せても、実際は常に己の思考・思想を最優先するようになっている。
これは彼自身の性質と言うよりも、彼の「人間不信である」という性格が逸話として昇華された事によって付与された呪いである。
彼は死後でさえも人を信じられず、ただ一人の超然的な存在で在ろうとする。……それを孤独と見るか、あるいは孤高と見るか。それは、彼を見る者の目に委ねられる。
同ランクの「単独行動」、「精神汚染」スキル効果を有する。ただし、会話は成立可能。

宝具

『無尽の配備』クラースナヤ・アルミヤー

ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:1〜1000
彼の思考そのものの発露。人間の命を何とも思わず、ただ消費され行く代替可能な"資源"としてしか見做さなかったが故の宝具。
召喚の瞬間から、彼のバックグラウンドで小銃と手榴弾二個を装備した、人間並みの身体能力のサーヴァント兵士を一時間100人、それぞれ任意のソヴィエト製戦車を一日1台、野砲を一日3台、航空機を三日で1台ずつ「生産」する。
真名解放により、生産した軍のうち任意の戦力を一斉召喚する。その時々の戦略にも依るが、当然ながら時間が経つほどに強力になる。既に用意された物であるため、召喚に際した魔力消費はない。
不気味な事に兵士達は皆、およそ平均的なロシア人男性に見える共通の顔を持ち、足並みも仕草も声もまったく同じに、彼とマスターの命令にのみ忠実に従う。それはただ何処にでもいる「誰か」の象徴であり、またそれこそが、共産主義世界で必要とされたものだったのだ。
その一人一人は、戦略兵器とすら呼べるサーヴァントの一撃にはとても耐える事など出来ない。だがその数が何千倍にも膨れ上がれば、その根元を断つことも叶おう。
彼自身も軍略スキルなどを利用して指揮を執るが、マスター側にもある程度、作戦立案などの才能が要求される宝具である。
「生産」コストは彼自身を維持する魔力に入っているため、マスターの魔力が低下したとしても「人間不信」スキルの恩恵から、生産ラインが削減される事はない。
同時にマスターが魔力上可能であれば、生産ラインの増設も可能となる。

『赤き懲罪』ボリショイ・テロル

ランク:EX 種別:対民宝具 レンジ:- 最大補足:-
彼の事績の中でも最も大規模、かつ最も悪名高きモノ。
己の意にそぐわぬ、人民を含めた凡ゆる全ての人間の"間引き"━━━━━「大粛清」と呼ばれるその出来事は、今もなお人々にとって少なからぬ影響を与え、受け止められている。
それは彼の有する心の具現であり、また彼自身を表す世界そのものであった。故にこの概念は、彼の権力者としての精神世界━━━━即ち、”固有結界"として発現した。
鎌と槌が刻まれた赤き旗が無数に立つ、雪と嵐とに包まれた大地をその場に顕現させる。
それは法によって、スターリンという男によって徹底的に統制された大地。
共産主義の元では、凡ゆる全てが平等とならなければならない。富裕は許されず、固有結界下の全てのサーヴァントは彼と同等のステータスまで堕ち、Bランク以上(EX:評価"規格外"含む)の宝具に至っては無効化、ないし使用不可能となる。
結界内のサーヴァントが優れていれば優れているほど、課される罰は重くなる。
故に。此の世界では、優等とは罪なのだ。

武装

『拳銃』

ソヴィエト製拳銃。常に懐に装備している。
『無尽の配備』により彼自身が戦う事はほとんど無いが、それでも彼はこの拳銃を手放す事はない。
あるいは、何者かを恐れるように。

概要

ソヴィエト連邦共産党「書記長」ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ。
十月革命時代からレーニン等に加担し、同党の建設に深く関わった彼が政治の表舞台に登場するのは、レーニンが深刻な病の床に倒れてからだった。
書記長の座を巡ったレフ・トロツキーとの対立に於いては、己に味方する者でさえも「政敵になり得る」と、着々と己だけが力をつけるように仕向け、ライバルの評判を落としていった。
そして1922年。それまでレーニンやトロツキーが掲げていた「世界革命」を放棄した「一国社会主義」と共に、彼はついに共産党書記長の座に上り詰めたのである。

政敵を徹底的に排除し、凡ゆる全ての人間を懐疑し、ソヴィエトを恐怖と情報統制とで支配した彼は、第二次世界大戦を経て1953年、脳卒中によって死亡した。
逸話によれば━━━━━彼が倒れた時、側にいた誰一人として、彼に適切な処置を施そうとせず、見殺しにしたと言われる。
人を信じなかった彼は、同時に人にも信じられなかった。彼は遂にその最期まで、たった独りでソヴィエト連邦の頂点で在り続けたのだ。

この彼は、厳密には「ヨシフ・ヴィッサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ」という個人というよりも、あくまでソヴィエト共和国の"権力者"「スターリン」としての側面が強く出ている。
本来の彼の人間性よりも、彼に対して大衆が持つ「イメージ」という観念が、この冷酷無比な独裁者たる「鋼鉄(スターリン)」として統合された。
大衆を操作し、抑圧し、己が意のままに動かそうとした彼が、今は大衆の意思により彼自身が歪められている。
それは或いは世界からの、彼自身に対する痛烈な"皮肉"と捉えることも出来るだろうか。

ソヴィエトの消滅を知り、生前の凡ゆるしがらみから解放された影響か、その性格はある程度温和な、しかし空虚な物となっている。
地位に縛られなくなった為か、己を従えるマスターはひとまず主として見做し、またそれに対してもある程度の配慮を示す様子が見受けられるが、「人間不信」スキルからか、一定の距離から近付こうとしない。
たとえプライベートな笑顔を見せていても、その裏ではいつ何時でも、背中から撃ち殺せる用意を完了させているのだ。

聖杯に願うものは、「完全な一国社会主義の再建」。元々聖杯そのものを眉唾と疑ってはいるが、いざ戦うのであれば、この戦争に対しては真摯さと、生前の冷酷さとを以って臨むだろう。

容姿

軍服に威圧的なヒゲを蓄えた、現在においても写真などで広く知れ渡っている姿。
そのため真名を悟られる可能性が非常に高いが、「鋼鉄の決意」スキルの恩恵によりそれを利用した精神攻撃の類は無効化可能となっている。
彼は共産党書記長たる者として、ただ其処に在る。何処の誰に、如何に否定されようとも、その人生を貶されようとも━━━━━その事実だけは、決して変わる事はないのだから。

因縁キャラ

イヴァン・ヴァシリエヴィチ
雷帝と呼ばれた、古のルーシの人間。
恐怖と粛清とで一国を支配したという点において共通し、晩年は師と崇めた事さえあったという。
だが、彼にとってはこの男の暴虐でさえも「欠陥がある」として見做した。

アドルフ・ヒトラー
薄汚いファシストの象徴。
犬猿の仲と言っていいような関係であり、目の前に現れるのならば、変わらず打ち倒すべき敵に他ならない。
しかしエルンスト・レームに代表される政敵排除のやり口には高い評価を向けており、同時に親近感をも抱いていたという。
ドイツ敗戦後も彼はヒトラーに対しての配慮を見せたとされ、認め合いつつも宿敵とならざるを得ない間柄は「残酷なロマンス」とさえ評された。

ハンス・ウルリッヒ・ルーデル
戦時中、名指しで10万ルーブルの懸賞金をかけ指名手配をした人物。
Ju-87一機に気の遠くなる数の戦車を撃破されたとあっては、流石の鋼鉄たる彼も驚きを隠せなかった。
そのせいか、あまり顔を合わせたくない相手。『無尽の配備』の初期生産ライン内に、対抗兵装が存在しない為でもある。

シモ・ヘイヘ
マンネルヘイム並びに、少数をもって大軍たる赤軍を撃退した功績はむしろ評価に値すると思っている。
冬戦争が思うように行かなかったのは不服であったが、当初の目的は達成した事もあってか其処まで否定的な感情を向ける事はない。
人的被害については兵士は畑から採れるので鋼鉄にとっては些細な問題である。それはそうとカレリアは頂いた。さらばだ……

・ソヴィエト連邦出身者
基本的に無条件で恐怖、あるいはそれに類する否定的感情を向けられる場合が多い。
しかし彼からも信頼を向ける事はないため、お互い様であるとも言える。

・ナチス・ドイツ及びその他生前の敵対国出身者
死した今なお、良好な感情を向ける事はない。
如何にしがらみから解放されたとはいえ、生前信じ続けた思想を、そう簡単に捻じ曲げられる筈もない。

・資本主義者
豚。

・ロシアの高名な英霊たち
歴史に深い造詣を持っていた彼は、過去の英霊と相対する事に対して少なからぬ興味を示しているようだ。

FGO風台詞例

TRPGキャラシート