アーサー王
まるで見覚えはない。ないのだが。
いくらかの共感を抱き、少しだけ羨ましく、苦笑いをしながら目を逸らしたくなるような輝きを放つ、そんな自分ではない誰か。
……なんか時々変なのが混ざってるのは見なかったことにする。
円卓の騎士
やはりまるで知らない、眩しい夢のような騎士たち。
自分の下に彼らがいたのなら、何かが変わっていたのだろうか――と。
そんなことを、つい考えてしまう。
ヴォーティガーン
かつて在った自分自身の世界に、この怪物はいただろうか。
……いたかもしれないし、いなかったかもしれない。
いずれにしても――この竜と出会うとしたら、互いに敵としてだろう。
キング・アーサー
彼の、あるいは彼女の無数の英雄譚の中に自分は含まれているだろうか。
守護王アーサー
その怒りは余分なものだ。赤の他人の境遇に憤るよりも己の戦いに目を向けろ――と、皮肉気に語る。
だがその一方で、感謝の気持ちがないわけではない。
……ありがとう。少しだけ――報われた気分だ。
コンモドゥス
アルトリウスがまだ真っ当な人間だった頃のローマ皇帝。(別世界の、ではあるが)
世界が変わっても変わらないものがあったことに安心するような、呆れるような。