土方歳三:思想が近しかった。
五郎に新撰組としての誇りはそこまでなかったのだが、少なくともその苛烈なリーダーシップと方針には一定の恭順を示した。
近藤勇:思想に多少の違いはあれど、尊敬すべき隊長。
今や年上となってしまったが、彼の前では昔の自分が首をもたげる。
密かに思いを寄せていた伊東の一番の友。
尤も、彼女からの感情が、彼へのものも自分へのものも、「友」であることは知っていた。
…分かっていた、のだが。
沖田総司:良き剣の相手。
全盛の彼女に対して初めて敗北を喫してからは尊敬に近い情を持っていたが、しかしそれは表の話。
ついぞ左手で彼女を相手取れなかった事は、五郎の強い心残りである。
ちなみに、もし彼女の三段突きと五郎の先々の閃が衝突した場合は、彼女のあまりの速さ故に双方に傷が残る結果となる。
沖田総司(殺):見知らぬ同僚。
しかし、もしその剣を見たならば「本人」でない事は理解する。
真なる在り方が望郷のものであると知れば、只、一つの「心」に対して、刃を以て相対するのみ。
伊東甲子太郎:粛清した人物。
無論、彼女の本来の性質も、近藤と仲が良かった事なども、「友の振りをしていた」時に全て察していた。
その上で尚暗殺を実行したのは、彼女の在り方に対して、僅かな嫉妬心と惹心を抱いていたから…でもある。
同じ隊にいた頃は、何かと彼女に甘いだのなってないだのと言いつつ突っかかっていた。
その反面、彼女に汚れ仕事が回らないように手回ししたり、大きな衝突にならないように多少土方に口利きをしたりもしていた所詮ツンデレ。
それでも思想上での対立は根深く、最終的には自らの理想で感情を押し殺し、彼女を騙し討ちにする結果となった。
藤堂平助:
若い自分とは違い、彼女の熱意を単なる若さと一蹴する。
家庭を持ち、平穏に暮らせども、より機関の狗として動くことに馴れた藤田にとって、研鑽でない私情による戦いは、最早暴走か自棄にしか映らない。
原田左之助:かつての同僚。
千変万化のその槍術を見ると武人の心が騒ぐ。
また、お互い最終的に人々を守る側に落ち着いた事を皮肉ってみたりする。
「…ふっ、腹を切り死ぬのは武士のみよ。お主も儂も、最早その域には在らぬだろう?」
永倉新八:沖田、斎藤と並ぶ第三の新撰組剣豪。
後世で自身のことを「無敵の剣」と称されたことを大層気恥ずかしく思っている。
もし出会ったならば第二宝具を開放して襲いかかり、剣戟を楽しもうとするだろう。
高木時尾:妻。
珍しく、薄目を保たずに微笑める相手。
未だ、自身の中に残る「
それ」を彼女が気に病んでいることには生前から気が付いており、目的を告げられたならば、それがいかなる状況であれ「黙して頷く」。
また、もし伊藤さんと三人にしようとするとダッシュで逃げる貴重な姿が見られるだろう。