ちょっと怪しい黒猫のウィズ用語集 - ナナ杯
 2015年6月26日から6月29日に行われた大魔道杯ギルドマスターズの事。呼称は総合報酬ナナに由来する。
 事前から事後まで数々の話題や問題、悲劇を引き起こした黒ウィズ史に残る魔道杯である。

魔道杯開始前

 2015年4月に行われた魔道杯神話の報酬はフラクタルを筆頭に優良なものばかりであった。
 更にフラクタルは5月下旬のアユタラ開放及びアリエッタの登場に伴い、フラクタルショックと揶揄されるほどのキーカードへと変貌した。
 この事から総合はまず取るべきものとユーザーに一種の刷り込みが為された状態になった。
 また5月は魔道杯はリニューアルの為に休止となり、リニューアルされる魔道杯がどうなるか期待値が高くなっていた。
 それを煽るかの様に前日にそれまでお知らせのテキストで展開されていた報酬精霊のストーリーがクリスタルつきで紙芝居化され、更にリーク時にナナが初の複属性総合精霊且つデイリー上位のリクシスもデイリー上位初のL精霊であることが判明し、ユーザーの期待値は天を衝く勢いとなった。

魔道杯開始後

 満を持して開催された大魔道杯ギルドマスターズ(以下、ナナ杯)は一言でいうのなら地獄であった。
 後のバーニング杯等もボーダーの高騰で引き合いに出されるが、ナナ杯はボーダー以外にも多々の問題を孕んでおり、大騒ぎとなった。

ボーダーについて

 総合のボーダーは61万。現在の基準に照らし合わせるのであれば所謂完走+α程度の数字である。が、本魔道杯の累計報酬は20万で打ち止めであり、以後は何もない。
 修練場レイドも当時はなくレイドを利用したレベルアップの回復もできずにクリスタルを割るしか魔力回復の方法はない。
 更に新規開放された参式はアリエッタが複数必要で敷居が非常に高く且つ周回効率は劣悪、イベント絶級はポイントこそ高いがアリエッタ祭でゴーストも極悪なことから大多数のプレイヤーが弐式(2600P)を周回することになった。
 弐式で回る場合は総合獲得の為には凡そ246周以上の周回が必要*1となり、先の見えない展開に多くのプレイヤーが血反吐を吐くこととなった。
 際限なく上がっていくボーダーに最初は魔道杯輝石のボーダー45万(通称45組)を超えるかと冗談交じりに言われていたが、気づけばボーダーフリーザ(53万)を軽々と超え、遂には60万すら凌駕し、数々の悲劇を産むこととなった。

 ここまでボーダーが伸びた原因は事前に期待値が上がり過ぎて皆止まるに止まれなくなった事、フラクタルショックによる反動、コロプラ語による配布まで不明瞭だったナナの性能への期待、リクシス*2艦隊性能である事等が挙げられる。

チームバロンの悲劇

 ナナ杯から3チームに分けられ、プレイヤーはランダムに割り振られ戦っていくことになった。
 現在はチームは日ごとに変わり、チーム報酬は誤差レベルである。しかし、ナナ杯は4日間チームは固定であり、1位チームと3位チームの報酬格差が誤差どころではない差が生じてしまった。

 具体的に1位のチームロレッタはクリスタル5個、当時はまた貴重だったハイエーテル20個、各種SSカメオンに対し3位のチームバロンはクリスタル1個、ハイエーテル3個、エーテル1個、各種世界樹と大きな差をつけられた。
 チーム戦は個人がどう頑張っても覆せるものではなく、ナナ杯においては土曜日早朝に既にチーム戦の勝敗は決し、チームバロンは不動の3位となった。
 更に悪いことにチームバロンは3位チームにも関わらずデイリー上位のボーダーラインが他チームとほぼ変わらなかった。

 バロンつんつんしても面白味もなく、チーム画面では「はっはっはっ」「いい天気だな」とふんぞり返り、ランキング画面では「ど、どうすればよいのだ」と狼狽し、チームバロン所属のプレイヤーの神経を逆なでした。
 これに対してチームロレッタはデイリーボーダーもバロンとほぼ差がなく、皆勤狙いで走るだけでもクリスタル等を多目にもらえ、ロレッタはつんつんすると中々いい反応をしてくれるといい事尽くめで、あらゆる意味でバロンとは埋めがたい差が出来ていた。
 開催中はチームバロン自体が一種の罰ゲーム、コロプラの悪意そのものと揶揄された。

 チームバロンに端を発するチーム制の悲劇はナナ杯に留まらず、次のグリコ杯でもバグそリグという悲劇を産みだすこととなった。
 バロン自身もバロンセレクション等の存在もあり、2015年においては一種の害悪の象徴扱いされてしまう事となった。

報酬精霊

  • ナナ:総合報酬。ナナを参照。性能は兎も角絵柄に関しては評価が高い。
  • リクシス:デイリー上位。水龍族の高性能見破りアタッカー。龍族特化の潜在能力から艦隊運用が嵌る。ボーダー高騰の一因。後のドルキマス魔道杯で再登場する。
  • ゲネス:デイリー中位。エンハンス&リジェネの火神族。エタクロ2ステイシーと特に相性が良く使いやすい。
  • ドゥンバ:累計上位の火亜人。通称象。ボブ枠*3かと期待されたが、全体自傷分散ASに自傷SSとネタにすらない低性能。あまりの酷さに紙芝居を揶揄して、DVで妻に逃げられるのも当然と叩かれた。
  • ピレット:累計中位の水戦士。エンハンス&変換。主にアリエッタ難民で戦士デッキを組む場合に重宝された。しかし、イツキのL化により賞味期限は短かった。ピレット自身はクリスマスシールの小話に声入りで再登場し、話題を浚った。GQWの限定である真夏の海にはじける笑顔にも登場。
  • ボネット:累計下位の快調&単体遅延の雷戦士。入手難度が低い割には性能はかなり高い。

その他

 1日目は11時頃サーバーがダウンするというトラブルが発生。1日目はデイリー上位が3500位から7000位へと拡大する措置が取られた。

その後

 終了後にナナの性能が明確になり、再び騒ぎとなった。
 ナナ杯のボーダー高騰からの一連の流れはナナショックと揶揄される事になる。

 チーム制に関しては次のグリコ魔道杯で日ごとに替わり、必ず1度は全てのチームに所属する様に変更された。
 ただ報酬格差は解決されずバグそリグの被害者を産み出した。
 その次のクロマグ杯ではチーム分けはランダム、チーム報酬も誤差レベルに変更された。

 累計報酬はグリコ杯で60万へと大幅拡大。デイリー上位報酬もボーダー7000位と拡大された。
 グリコ杯ではナナ杯の反動かボーダーが31万と半分強まで低下。ボーダーは初音ミク杯まではそこまで極端な高騰はしなくなる。

 ナナ杯の問題を叩き台として確実に解決していった点は概ね評価を得ていると言っても良い。

まさかの大魔道杯ギルドマスターズ再来

 2016年最後の魔道杯である聖夜の大魔道杯2016ではチーム名こそ違うものの「バロン」「アレク」「ロレッタ」の3チームで組む事となり、まさかの大魔道杯ギルドマスターズの再来となった。
 ボイスは前回の使い回しであるため、チームランキングで3位のバロンを突くと「ど、どうすれば良いのだ」と言うボイスを再度聞く事ができた。