163 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/11/03(木) 02:14:04.67 ID:10KNMre6
さやかが夜這いをかけて、へたれな恭介を逆レイプする話。
男性が陵辱されるとても特殊な作品ですので、読もうなどという酔狂な方はその辺をご覚悟召されい。
なお、本番シーンを書いたのは初めてですので、描写がエロくないのはご容赦願います。
『夜這い』
ttp://loda.jp/madoka_magica/?id=2484

『夜這い』
夜十時過ぎ、上条恭介の自室で不意に窓を叩く音がした。
ベッドに腰掛けて本を読んでいた恭介は、怪訝な顔をする。時間もそうだが、そもそもその窓の外にはベランダはない。
再びノックの音、そして呼びかけ。
「恭介。あたしよ」
絶対聞き間違いのない、慣れ親しんだ声。一昨日と今日、学校を病欠した幼なじみのさやかだ。
「さやか、さやかなのか?」
ベッドの上を乗り越え、カーテンを開ける。今の彼はパジャマ姿なのだが、なんせ十年もの付き合いだ。特に失礼でもないだろう。
窓の外には制服姿の幼なじみの姿。キャットウォークとも呼べないほどの狭い張り出しの上に立ち、窓枠に寄りかかるようにして佇んでいた。
「待ってて、今開けるから」
恭介は鍵を開けて彼女を招き入れる。
「お邪魔します」
窓が開くと、さやかは一旦窓枠に足をかけて靴を脱ぎ、ベッドを乗り越えて室内に入る。そして恭介が指定した手近な雑誌に靴を揃えて置いた。
「今日はどうしたんだい、さやか? 風邪でもこじらせたのかい?」
彼が最初に訪ねたのは、夜分の来訪でも窓から入って来た事でもなく、さやかを気遣う事。
「うん、まあ、ちょっとね……」
言葉を濁すなんて、この明朗快活が服着て歩いてるような少女には珍しい。そういえば、いつもならそのまま手頃なクッションや空いている勉強机の椅子を引き寄せてそこに腰を下ろすのだが、今日は立ったままだ。それに、さっきから表情も硬い。
「どうしたんだい、さやか? 今日はなんか変だよ。ひょっとして悩み事でもあるのかい?」
それなら合点がいく。態度がおかしいのも夜分急に訪れたのも表情が硬いのも、何か重要な悩みを抱えてそれを相談したいからではないのか。ならば力にならなければ。
恭介にとってさやかは大事な幼なじみ、だから力を貸すのは当然だ。それに入院中足繁くお見舞いに来てくれたし、ちょくちょくレアなCDや授業のノートも持ってきてくれてる。だからその恩返しの意味も含めて、是非とも彼女の悩み解決に助力したい。
幼なじみの少女はゴクッと唾を飲み込むと、一言尋ねた。
「隣、座ってもいいかな?」
「うん、いいよ」
まだ脚の自由が利かないため、ベッドに腰掛けていた恭介は腕で身体を支えて横へ動く。その開いたスペースにさやかが座った。
「あの、さ、恭介……」
横に腰掛けると、彼女は歯切れ悪く切り出す。どうやら本題に入ってくれたようだ。
突然、さやかが恭介の手を握って、真剣な顔で彼の目を見つめた。
「あたしと…、その……、あたしと、つきあってよ」
一瞬、頭の中が空白になった。そして、驚愕の叫び。
「え、ええええっ!?」
大声を出せば両親が聞きつけるかもしれないし、それになんたってさやかに悪い。だからなるべく声は落としたつもりだ。
「ごめんね、突然。でも……でも、どうしても言わなきゃなんなくって。ごめん。迷惑、だったかな……」
「い、いや、僕の方こそごめん。突然、大声を出して」
さやかの精一杯の覚悟に、変な事でも聞いたような驚きの声を上げたのは悪いと思う。でも、これは本当にびっくりした。
理由の一つは、今日の夕方下校途中にさやかの親友の志筑仁美からも告白を受けた事。一日に二度も、それも親友同士の二人から告白を受けるなんて、本当に驚きだ。
恭介はその時に、仁美の告白を快諾していた。彼女はさやかの親友だから知らない相手ではない。実際、前々から言葉を交わした事もある。そして美人でおっとりした才色兼備のお嬢様で、クラスの男子の多くがそうであるように、密かに憧れてもいた。
だから、そんな彼女から逆に告白を受けて、天にも昇る気持ちだった。もし心に引っかかる事があるとすれば、彼女みたいなお嬢様と自分みたいなバイオリンバカ――これは昔、さやかが言った事だ――が釣り合うのかと言うことだ。
しかしそれを上回るもう一つの驚きの理由は、相手がさやかだという事だ。さやかは幼なじみで、親友で、頼りになって、でも抜けているところもあって、一緒にいると楽しくて、でも今までそんな対象として考えた事はない相手だった。
思春期の少年として、さやかを女性として意識したことがないと言えば嘘になる。でもそれは、あくまで性的な本能に基づく、発育の良いさやかの身体への意識だ。恭介は、実はこの幼なじみの少女を恋愛的な目で見たことはなかった。
「……ごめん、さやか。折角、告白してもらったけど、その、僕は、さやかの気持ちを受け入れられない」
真剣に、真摯に、真っ向から答える。ここで茶化したりはぐらかしたりしたら、幼なじみの親友に失礼だ。その想いを侮辱することになる。だから、正直に答える。
「はははっ、やっぱダメか。やっぱ仁美より先に、告白しときゃよかった」
空元気で努めて明るく振る舞おうとするのが、却って痛々しい。
親友だけあって、仁美のことは知っていたらしい。それ故の告白か。
「ごめん、さやか。悪いけど志筑さんの事を抜かしても、君の気持ちは受け入れられない」
恭介はあくまで正直だ。
「なんでよ。あたしって、そんな魅力ないの? 女としてダメなの? なんでなのよ」
辛そうに、しかしまっすぐさやかを見据える。
「ううん。さやかはとっても魅力的だよ。でも、悪いけど僕にとってはダメなんだ」
実際さやかは明朗快活で世話好きで、周囲を和ませて明るくするムードメーカー。だからとても魅力的な女性だと思うし、事実男子一般からの受けも良い。それに性的な意味でも、発育の良いさやかは男子の人気を集めていた。
それが自分の魅力に気づけない理由は二つ。
一つは男子とも友達付き合いをしている事。親しいだけに、下手に告白して玉砕するともう合わす顔がない。だからまだシャイで初心な少年達には告白は荷が重い。
そしてもう一つ、これは恭介が気づいてないことだが、さやかと親しい者ならば彼女が恭介に想いを寄せているのは一目瞭然。ゆえに二人の仲は公認扱いされてて、告る前から不戦敗してしまう。
「ダメって、どうしてよ。なんで仁美は良くて、あたしはダメなのよ」
さやかは詰め寄る。が、恭介は申し訳なさそうな顔をするのみ。
「さやかは、僕にとっては幼い頃からの親友で、もう家族も同然なんだ。だから、その、恋愛の対象としては見られない。
 その、なんて言うか、さやかは歳の近い姉さんとか妹とか、そんな感じなんだ。だから、ごめん。さやかとは恋愛できない」
「……なんでよ。なんでそうなのよ。あたしは、ずっと前から、それこそ物心ついたときから、ずっと恭介だけを見て、恭介だけを想って、恭介のお嫁さんになるのが夢だったのに、なんで恭介はあたしの事を好きになってくれないのよ!」
狼狽える恭介の横でさやかはうなだれ、両手で顔を覆って静かに泣き出した。
「ごめん。本当にごめん、さやか。謝って済むことじゃないけど、本当にごめん。
 もし、さやかがそれでいいなら、気が済むまで僕を殴ってくれてもいい」
さやかが顔を上げて恭介を見る。何か、暗く深くしかし決意を込めた瞳で彼を見据えた。
「じゃあ恭介。一つだけ、あたしの言うことを聞いてよ」
「ああ、それでさやかの気が済むなら」
さやかは立ち上がり、おもむろに自らの服の裾に手をかける。そして一気に脱いだ、上衣を、スカートを、シャツを。
「な、何をするんださやか!」
その下着姿があまりにも眩し過ぎて、恭介は幼馴染から目を逸らした。
「見てよ、恭介。あたし、恭介にこの体を見てもらうのが、ずっと夢だったんだ」
「や、やめてくれ、さやか」
「ね、恭介。あたしの胸、おっきくなったでしょ。ずっと、恭介に揉んでもらいたかったんだ」
さやかは躊躇うことなくブラジャーを外す。中学生どころか、成人女性と比較しても豊かな乳房がこぼれる。顔を背けても、目を逸らしても、視界の隅でどうしても気になってしまう。
「ね、恭介。ココも、恭介のものだよ。恭介にしてもらうのを、ずっと待ってるんだよ」
彼女は、パンツも躊躇わずに脱ぐ。淡い恥毛に囲まれた秘裂が露になる。駄目だ、顔を背けるだけでは、もうどうにもならない。
だが生憎と、恭介は未だ松葉杖が手放せない身体だ。逃げようとしてもまともに立ち上がれないし、ましてや歩くなど無理な話だ。
「頼む。やめてくれよ、さやか。君の裸は、見たくないんだ」
「あたしの身体って、そんなに醜いのかな……」
声のトーンが落ちる。長年の付き合いで見なくてもわかるが、しょんぼりした表情をしているはずだ。
「ち、違う、さやかの身体は醜くなんかないよ」
顔を背けつつ、つい、しなくても言い訳をしてしまう。
「じゃあ、見てよ。ちゃんと見てよ。恭介」
「でも、僕が見たら、さやかを汚してしまう」
「汚す? だってあたしの身体は、全部恭介に見られるためにあるんだよ。だから、全然汚れたりなんかしないよ。
 だから、ちゃんと見てよ」
「でも、そんな……、僕は、さやかの身体をそんな対象としては……」
「あー、もう、相変わらずの優柔不断なんだから」
さやかの両手が、彼の頭にかかる。力尽くで振り払おうとも思ったが、自分を慕ってくれている幼馴染に乱暴はしたくない。しばしの攻防の後、彼は観念してさやかに従った。
「ほら、見てよ。あたし、きれい?」
恭介がこちらを向くと、さやかは手を離して直立する。両足は陰部の割れ目を隠さないように軽く開き、両腕は後ろにまわして軽く手を組んで、豊かな乳房を惜し気もなく晒した。
さやかの裸をみるのは、幼稚園の頃に一緒に入浴して以来、十年ぶりだ。
運動の邪魔にならないよう、しかしボーイッシュ過ぎないよう、髪留めとアンシンメトリーで精一杯のお洒落をしたショートカットの髪。覚悟を決めはしたものの、やはり怖いのかうつむき加減の顔。不安と恥ずかしさで、ついそらしてしまった物憂げな目。羞恥心を捨てきれずに薔薇色に染まった頬。うなじから肩は、艶かしく優美な曲線を描いている。
下着の補正などなくても美しい形を維持する、十代のまだ張りのある豊かな乳房。くびれた腰と、そこにワンポイントとなっている臍。正面から見て程よく左右の幅を作り出している臀部。陰部の割れ目を隠し切れない薄く柔らかそうな恥毛。それにスラリと伸びた、太すぎず痩せすぎずの肉付きの良い健康的な脚。
佐倉十郎画伯でなくとも絵のモデルとしたくなるような、若く生命力に溢れた清らかな裸体。恭介は、なぜ裸婦画が芸術となるかがわかった気がした。
恐らく最大限の勇気を振り絞ったであろう大切な少女に、恭介は真摯に向き合う。その裸体をしっかりと見て心の内を口にした。
「さやか、本当にきれいだよ」
望んでいた感想が聞けて、少女の表情がほっと緩む。そしてほぐれた心は大胆になり、その内に抱えたものを吐露した。
「ねえ、恭介。だったら、あたしを……、その……、あたしと……、エッチ、して」
愛する少年の言葉に少女は自信を得、女としての想いを伝えた。
「それは、だめだよ。それだけは、ダメなんだ」
恭介はかぶりを振る。
彼は思春期の少年だ。性に目覚めて間もない子供だ。だから彼にとって性は未だ特別なものなのだ。そして特別故に意識し、特別故に興味を持ち、特別ゆえに嫌悪し、特別故に神聖視する。だから、関わりたがり、知りたがり、乱れを嫌い、大事にする。
だから、自分に恋人がいる以上は他の女性とそういう関係を結んではならないし、恋人であっても性急に求めたりしてはならない。だから、さやかにそんな事はしてはならない。
それにさやかは大切な人だ。家族も同然の大事な人だ。たった今目にしたあの美しく清らかで素晴らしい身体に、そんな事をしては穢してしまう。
「ね、お願い、恭介。恋人になってとか、仁美と別れてとか言ったりしないし、二度と求めたりしないから、お願い、一度だけ、あたしを……抱いて。
 あたし、ずっとずっと恭介のお嫁さんになるのが夢だったんだ。でも、それが叶わないなら、せめて、せめて一度くらいは抱かれないと、恭介のモノにならないと、恭介にあげないと、気持ちが収まらないよ。諦められないよ。
 だから、一度でいいから、後はもう困らせたりしないから。お願い、恭介。あたしを助けると思って、抱いて」
腰掛けている少年に歩み寄り、身を屈めて言葉のみならず身体でも迫る。だが彼は目を瞑り、振り払うように大きく首を振った。
「ごめん、さやか。それは、無理なんだ。
 僕は志筑さんを裏切りたくないし、何より大切なさやかを穢したくない。だから、ごめん。それは、できない」
「……そっか」
さやかは溜息を吐いて、身を起こす。
「だったら、もう、いいわ」
今まで切羽詰まった言葉を紡いでいたその口から、怒気を含んだ声。さやかが左手を伸ばし、恭介の眼前に翳した。
不意に恭介はベッドの上に倒れる。しかし、さやかに押されたわけではない。まるで風圧かなにかで全身を押されたようだ。
身を起こそうにも、左右に伸ばされた両腕は何かで押さえられているわけでもないのに微動だにしない。力が入らないわけではない。まるで、透明な真綿の拘束具で押さえられているかのようだ。
「な、さやか。一体、何を」
小声で、目の前で自分を見下ろす全裸の少女に問いかける。
「ふふーん。今のさやかちゃんは、こーんな事もできちゃうんですよーだ」
紡がれる台詞は、いつもふざけている時と同じ調子。でも、そこに込められた感情は、奈落の底から吹き出してきたように暗く冷たい。
彼女が近づき、そしてベッドの上に四つん這いになって彼に覆い被さる。そして近づけられた顔に浮かぶのは、壮絶なまでの狂気を秘めた淫靡さ。そは、魔性。
「や、やめろ。やめてくれ、さやか」
背けようとした顔は、しかし見えない何かにしっかりと抑えられている。
「恭介が意気地なしだから、あたしがリードしてあげる」
そして彼女はそのまま覆い被さり、そっと口づけをする。さやかの唇は、とても柔らかかった。
初めての口付け。恭介はそれに過度な期待を抱いていたわけではない。ただなんとなく、好きな人とできれば良いくらいにしか思ってなかった。今、それは暴力的に奪われた、最も親しい幼馴染によって。
もし、それが普段のさやかによってだったら、別に嫌ではなかったろう。彼女には恋愛感情は抱けないものの、明るくて可愛らしくて気心も知れているとても素敵な娘だ。だから、それはとても良い思い出になるだろう。
だが、今の淫獣となったさやかに無理矢理奪われるのは嫌だった。さやかだからこそ、唇の感触に嫌悪感は抱けない。でも、さやかだからこそ、恐らくは二度と思い出したくない記憶になってしまうだろう。
「ふふっ。恭介、これがファーストキスだよね。あたしも、初めてなんだ」
その言葉の後に、恭介の顔に数滴の雫が滴る。それはとても熱い雫だった。
見上げれば、涙に濡れるさやかの顔に浮かぶのは、歓喜と悲哀。十年想い続けた相手との、恐らくは夢にまで見た念願の口付け。でもそれは同時に、自分を拒絶した相手への力尽くでの行い。
さやかは本来、こんな暴力的な事はできないし、こんな淫乱な態度がとれる娘ではない。ならば彼女をこんな狂気に、凶行に走らせたのは、何か。
「ごめん、さやか。本当にごめん」
恭介の口をついて出たのは、謝罪。彼女にここまでさせる程思い詰めさせたのは、間違いなく自分だ。
自分がさやかの気持ちにずっと気づかず、その心傷つけ続けた事。それを知らずに仁美の告白を受け入れて、その想いを踏みにじってしまった事。それが彼女を苦しめ、凶行に走らざるを得なくした理由。
「悪いと思ってるんだったら、抱いてよ。あたしの気持ちに応えてよ」
怒気交じりの切実な声。それはさやかの必死さの表れ。
「ダメだ」
でも、だからこそ恭介は応えられない。なぜなら思春期ゆえ、彼は性への特別視による潔癖さを持つ。その気もないのに、さやかの初めてを貰うことは大切な彼女への冒涜だ。
恭介の頑固なまでのそれは、さやかがひたすら正義の魔法少女たらんとした真っ直ぐさに通じるもの。長年の付き合いゆえの共通する価値観。
「ほら、恭介」
彼女は再び淫らな表情を浮かべ、右手で恭介の左手を誘う。見えない拘束は、彼女の望むときに望む方向にだけゆるむようだ。
その掌が、さやかの豊かな右乳房に押し当てられる。指と掌全体に温もりと弾力を伴う柔らかさ、そしてその中央には赤く染まった突起の感触。
「ね、柔らかいでしょ? 恭介。大きさだって、仁美に負けてないんだから」
「や、やめろぉ!」
だが、返ってきたのは嫌悪の悲鳴。
別に、恭介はさやかの美しい身体に嫌悪感を抱いたわけではない。彼女の想いに気づいた今では、その行動にも嫌悪感を抱けない。ただ、さやかの性的な部分に触れて汚す自分の手、さやかの肉体に僅かに欲情してしまった自分の心、それが嫌悪の対象だ。
「ん、もう。恭介ったら、初心なんだから」
どす黒い狂気と、どぎついピンクの淫らさの入り混じる台詞。
「よーし、これならどうだ」
さやかが、頭の方へ身体をずらす。その形の良い白く豊かな乳房が、その先端の鮮紅色の乳首が、恭介の眼前に突き出される。恭介は慌ててしっかりと目を瞑るが、その綺麗で猥褻なものは既にまぶたの裏に焼きついてしまっていた。
「ふーん。だったら……、えい!」
目を閉じた彼への、微かに苛立ちの混じる、しかし軽くふざけたような声。同時に彼の顔に柔らかく暖かい圧力。
瞬時に何があったのか理解し、彼は叫びを上げようとしつつも口を閉じ、さらに唇を内に引っ込める。
恐らくはさやかが身をくねらせているのだろう、柔らかく滑らかな肌とそれより幾分か弾力の強い突起が、彼の頬や鼻や額や顎を撫でる。
声を上げてはならない。声を上げれば口を開いてしまう。口を開いてしまえば、さやかの清らかな乳房や乳首を、自分の唇や唾液が汚してしまう。だから口をしっかり閉じて黙っているしかない。
「ん……、恭……介ぇ、恭介ぇ……」
さやかの、普段決して聞くことの無い艶かしい声。同時に、彼の胸や腹にもさやかの体重がかかる。後頭部に彼女の腕が回され、顔への圧力がさらに増した。
「あ……、恭介ぇ、好き、大好きぃ」
しばし、息苦しさと、自らの心の内への嫌悪感と、大事な幼馴染を狂わせてしまった事への罪悪感が彼を苛む。不可思議な拘束は未だ解けず、恭介はただじっと堪えている事しかできなかった。
やがて、さやかの身体が離れる、そしてしばらくは何もしてこない。彼の音楽家ゆえに鋭敏な耳には、ただ彼女の荒い息遣いが届くのみ。
恭介は薄目を開けて彼女を見る。さやかは彼の傍らに膝立ちして、彼を見下ろしていた。
上気して薔薇色に染まった頬、潤んだ瞳、微かに開いた濡れた唇。今のさやかは本当に綺麗だった、その過剰な淫靡さを除けば。
ただ、その表情はあくまで真摯、いや思い詰めていると言うべきか。
「見て、恭介」
さやかの手が、自らの下腹部へと伸ばされる。彼女の身体を汚したくないから、恭介は目で追わずに目を閉じた。
「ね、見てよ、ここ。恭介に見て欲しくて、触って欲しくて、ずっと待ってたんだよ」
さやかは膝立ちのまま足を開き、恥毛の中の割れ目に手をかけ押し開く。今まで誰にも見せたことの無い、大事な箇所が露になった。
羞恥心を精一杯我慢して、さやかは期待に満ち溢れた陰核を、涎を垂らす陰唇を、さらにその中をさらけ出す。しかし、肝心の相手はきつく目を閉じていた。
「お願い。見てよ、恭介」
「もう、やめてくれ。さやか。君の……、そういうところは、見たくないんだ」
「あたしのここって、汚いの? 見たくないほど、グロいっていうの?」
深く暗く冷たい怒りの声。
「違う! さやか、君はとても綺麗だ。美しいよ。だから、君を穢したくないんだ」
「穢す? 別に恭介に見られたって、穢れたりなんてしないよ。だってあたしは恭介のモノだって言ったじゃない」
「ダメだよ。僕はさやかの気持ちに応えれない。だから、さやかのそこを見たらダメだんだ。穢してしまうんだ」
彼の閉じた目の端に、彼女への罪悪感が雫となって滲み出る。
「別に、恭介にだったら何されても、穢れたとかキズモノになったとか思わないわよ」
さやかは声を荒げ、彼の右手を掴む。再び見えない拘束が部分的に緩み、その手が動かされた。
恭介は何をされるのかわかり、指だけは自由に動いたのできつく拳を握る。さやかを穢さないため、その身体を触覚の鋭敏な指や掌で触ってはいけないし、さらには万一指を入れてしまうような事は絶対に避けねばならない。
それでも手の甲に、指の背に、熱く柔らかい粘膜の感触と、同じく熱く滑る液体の感触が伝わる。目を閉じているだけに、その感覚はなお強烈だ。
「あ……ん。恭介が……、恭介があたしのここを触ってくれる。……ん、嬉しい、嬉しい……よ」
「あ……、ああ。や、やめてくれ……、さやか。頼むから、もう、こんなことは……」
彼の悲痛な懇願に、返ってくるのはただ押し殺した嬌声と粘っこい水音。
自らの性欲への嫌悪感と、彼女の大切な部分を穢してしまった嫌悪感が、さらなる雫となって目からあふれ出した。
再び、少女の快楽と少年の苦しみの時間がしばらく続いた。
「ねえ、恭介。もう、やめてほしい?」
唐突に、さやかが尋ねた。
「ああ。頼むよ、さやか。もう、こんな事はやめてくれよ」
泣きながらの懇願に、彼女は条件を出した。
「だったらさ、見てよ。目を開けて、あたしをちゃんと見てよ。そうしたら、これは止めてあげるから」
「……わかった。見るよ」
さやかが恭介の手を開放すると、約束どおり彼は恐る恐る目を開ける。先程と同じく膝立ちのままの、全裸のさやかが目に飛び込む。涙を流しているその笑顔は、とても痛々しかった。
「ね、ちゃんと見てよ。あたしの全部を……」
さやかは足を開き、自らの割れ目に右手をかけて押し開いた。充血し、濡れそぼった陰核や陰唇がはっきりと見えた。
「どう、あたしのここ。キレイ? それとも変かな?」
恭介が息を呑む。実物を見るのは初めてだ。だが、以前好奇心から友人の中澤にその手の写真を見せてもらった事はある。それは女性の秘所だという前提知識がなければ、とてもグロテスクなもので、その時は正直あまり見たいとは思わなかった。
でも、これは違う。確かに色や形は写真で見たそれに近いのだが、大切な人の大事な部分かと思うととても綺麗だと思った。
「うん。綺麗だよ、さやか」
そう、囁く。それは正直な感想であり、同時にさやかを傷つけたくない優しい思い。だが、それは更なる泥沼を招く。
「じゃあ、してよ。あたしを、抱いてよ」
想い人の感想に自信を得て、彼女は言い放つ。
「やっぱり、それはダメなんだよ」
「……じゃ、いいよ。自分でやるから」
拒絶を受けて、さやかの視線が恭介の下半身へと移る。パジャマのズボンは、別段膨らんではいない。
「な、やめてくれ、さやか」
今までとは別の意味で、彼は慌てる。いくら十年くらい前に一緒に風呂に入った仲とはいえ、やはり今の裸を見られるのは恥ずかしい。
「だーめ」
いつものような、ふざけた口調。ただし、濁った狂気交じりだが。
ズボンとパンツがずり下げられ、外気に触れて下半身がひやりとした感覚に包まれる。
恭介のそれは幼稚園の頃に見たそのものより、五・六年前に風呂で見た父のものに近い。ただしその状態まで一緒だ。先刻からの度重なる身体を使った誘惑にも、全く反応はしてない。
さやかにだって、臨戦態勢の男性がどうなるかくらいの漠然とした知識はある。
「なんでよ。なんで、あたしの身体に反応してないのよ」
「だから、ダメなんだ。さやかには、僕がそんな事をしちゃいけないんだよ」
頑なな潔癖の主張。別の人と付き合うことを決めた自分にはさやかを抱く資格はない。なのに、このままではさやかを穢してしまう。その恐怖と罪悪感が、男性自信を萎縮させてその機能を停止させていた。
「じゃあ、さ、これならどうだ」
さやかが手を伸ばし、それに優しく触れる。正直、扱い方は全くわからないが、ここは男性の性感帯だ。多分、優しく撫でればなんとかなるだろう。恭介が小さく悲鳴を上げた。
「さやか、やめてくれ! お願いだ。もうやめてくれ」
それは自身の羞恥心ではない、大切なさやかへの想い。今さやかに触れられ、撫でられ続けているのは、恭介にとって一番キタナイ部分。自身の劣情の象徴で、大事なさやかには絶対触れてはいけない部分。だから懇願した。
「これ以上、さやかを穢したくないんだ」
だが、却って逆効果だ。
「別に汚くなんてないよ。だって、大好きな恭介のモノだもん。んっ」
ほんの一瞬、さやかのくぐもった声。直後、今までの乾いた冷たい手とは異なる湿った暖かい感触。さやかは恭介の腰にかがみ込んでいた。
すぼめた唇が、甘噛みする歯が、ザラつく舌が、恭介のそれを愛撫する。
「ひっ、やめてくれぇ」
それは殆ど鳴き声だ。
彼だって思春期の少年だ。猥談やエロ本でそういうプレイがあるのは知っているし、興味がないわけでもない。でも、それを大切な少女にして欲しくはなかった。
いくら風呂できれいに洗ったばかりとはいえ、そこは彼の一番穢れた部分だ。それが彼女の口を汚してしまうなんて、あまりの罪悪感で居たたまれない。
だから、彼のその部分は機能しない。どんな愛撫も快楽に感じられない。ゆえに相変わらずうなだれたままだ。
「ん、もう。しょうがないなあ。だったら、このままでいいや」
さやかは顔を上げ、身を起こす。そして彼の剥き出しの下半身に跨った。
恭介が息を呑む。それだけは、どんな事があってもそれだけはダメだ。
未だ性に慣れてない彼にとって、処女とは神聖で特別なものだ。それが大切な幼馴染のものであるなら、尚更だ。
そして恭介はさやかの想いに応える事はできない、恋人になってあげる事はできない。だから、自分は絶対に彼女をキズモノにしてはならない。
柔らかいままのそれを、さやかは手でつまみ上げて自らの秘所にあてがい、腰を落とす。恭介の部分に、さやかの想いそのままの熱く濡れそぼった感触が伝わる。だが、それだけだ。
完全に初めての彼女は、まだ自分の割れ目の中の膣口の位置すら正確には把握してない。無論、その入り口だって狭いままだ。
だから、柔らかいものを押し込めようとしたって上手くいくはずがない。ただ闇雲に押し付けるだけだ。
熱く、柔らかく、滑るさやかの大事な部分の感触は、本来なら快感となるのだろう。だが、恭介にとっては、大切な幼馴染を傷つけてしまう恐怖と紙一重。声すら出せず、尚一層萎縮せざるを得ない。
やがて、恭介にはとてつもなく長く感じられた時間の後、ついにさやかは諦めたのか手を離す。彼はひとまず安堵の息を漏らした。
「なんでよ。なんでダメなのよ。一度くらい、一度くらいしてくれたっていいじゃない!」
幼馴染の嘆きに、恭介はいたたまれない気分になる。大切な幼馴染を汚してはならない守りたいと思ってるのに、却って深く彼女を傷つけてしまう。
「もう、いいよ」
怒気よりも、狂気を孕んだ声。さやかはベッドから降り、脇に立つ。そして仰向けの恭介に、自らの陰裂を誇示するように仁王立ちになった。
「今のさやかちゃんはねぇ、魔法が使えるんだよぉ。恭介の部屋にだって、跳んで来たんだから」
おどけた内容は、しかし普段とは全く違う暗く濁った狂気の口調で放たれる。その顔には笑顔、だが瞳は奈落のように暗い。
「だからねぇ、こぉんな事もできちゃうんだよぉ」
彼女は自らの陰部に左手を当てる。隠しているのではない、かざした手から何かが照射されているかのような仕草。
と、陰裂を押し広げて、何かが顔をのぞかせる。陰核のある位置から生えたそれは、見る間に膨らんで伸びた。
それは恭介にはお馴染みの、そしてさやかにとってはたった今たっぷりと見て触って感じたもの。即ち、男性のそれ。
生えてきたときこそ地へとうなだれていたそれは、見る間に膨らみ、起き上がり、充血し、やがて臨戦態勢となって天へ向かってそそり立った。
「もう、恭介がしてくれないんだったら、あたしがしちゃうんだから」
恭介はあまりの異常な出来事に、ただ呆然とそれを見ているだけだった。
さやかが手を伸ばし、未だ動けぬ恭介の身体を裏返す。上半身はベッドの上でうつぶせ、下半身はベッドの縁からはみ出して床に膝を突いた体勢。ズボンの後ろ側も大きくずり下げられた。
「いくよ、恭介」
彼は声にならない悲鳴を上げる。そして、彼の臀部が開かれ、肛門に灼熱感が走った。
熱く硬い物が彼の身体をこじ開け、ゆっくりと進入していく。まるで全身に電流がはしったかのような衝撃。
後ろの熱い異物感は、次第にその存在を強め先へと突き進んでいった。
まるで全身を引っ張られ、広げられ、押さえつけられているような感触。身じろぎどころか、息をするのも苦痛だ。
「くっ、これが男の人の感覚かぁ」
背後からは、静かな狂喜の声。
「ふふっ、奥まではいっちゃったぁ」
恭介の身体の奥まで届いたそれは、ゆっくりと動き出す。掻き回される事になれてない器官が、悲鳴を上げる。
「う……、あれ? 痛……い?
 あっそうか、こっちは濡れないんだっけ。だったら……」
不意に、苦痛が緩む。さやかのものと、恭介の中が擦れなくなった。
「ほぉらぁ、これで大丈夫でしょう? 恭介ぇ」
何らかの方法――恐らくはその魔法とやら――で、潤滑液を注入したらしい。
だが摩擦の痛みはなくても、無理に広げられる痛みは相変わらずだ。そして何より挿入されるということは、肉体のみならず男性としての尊厳を犯す。
なすすべもなくさやかの陵辱を受けている恭介、その口から漏れるのは押し殺しただ悲鳴のみ。一方のさやかは、荒い息遣いとともに、歓喜の喘ぎ声。
幾度もの前後運動を繰り返し、やがて恭介のなかでさやかが大きく痙攣する。同時に彼女の口から叫びが迸った。
鈍い衝撃とともに、さやかの身体が恭介の背中に覆いかぶさる。彼の耳元に、疲労困憊した彼女の荒い息がかかった。


やがて恭介の拘束は解かれるが、既に彼には抵抗する気力も体力もない。ただベッドの上で蹲ったまま寝転がり、すすり泣くのみ。
さやかはその横で、自分の身体にかけた魔法を解いてベッドに腰掛け、自らが穢し汚した最愛の人を眺めていた。その顔に浮かぶのは、目的を達成できた喜びも満足感もない、ただ苦く辛い後悔。
「ごめん。ごめんよ。さやか」
すすり泣く恭介の口から漏れたのは、幼馴染への恨みでの怒りでも憎しみでもない。ただ、自らが傷つけてしまった彼女への詫びの言葉。
「な、なんでよ。なんであたしに謝るのよ。あたしは、恭介を襲ったんだよ。恭介を穢したんだよ。恭介にこんな酷い事をしたんだよ。なのに、なんでさ!」
「だって、だって、さやかにこんな事をさせたのは、僕だもん。
 僕がさやかの気持ちを知らずに踏みにじったから、だからさやかはこんな事をしたんだもん。
 さやかを苦しめたのは、僕なんだもん」
若干幼児退行の混じった口調で、彼は大切な幼馴染にひたすら謝る。さやかの目から、想いが涙となって溢れた。
「なんでよ。恭介はなんでそんなに優しいのよ。これじゃ、あたし、全然諦められないじゃない。恭介があたしを嫌って、罵ったりしてくれなきゃ、あたしが嫌えないじゃない」
「ごめん、さやか」
「ほら、また謝る。そんなに悪いと思ってるなら、いっそ抱いてくれればよかったのに」
「ごめん。それはやっぱり無理なんだ。大切だからこそ、いい加減な気持ちでそんな事をしたくはないんだ」
さやかは大きく溜息を吐いて頭を乱暴に掻いた。
「ったく、あたしってば、なんでこんな面倒な男に惚れちゃったのかねぇ。……こんな男だから惚れたのか」
さやかは手を伸ばし、恭介の臀部にかざす。と、急速にその痛みが引いた。
「ごめんね、恭介。こんな酷い事しちゃって。でも、もう困らせたりしないから」
さやかが立ち上がり、恭介の手を引いてベッドの上に起こす。彼は下半身が露出したままだった事を思い出し、慌てて下がってたズボンを上げた。
「え、あれ。脚が、動く……?」
その際に、脚が自由に動かせることに気づく。試しにベッドから立ち上がってみると、難なく立てた。
「脚が……、まさか!」
恭介が自らの、奇跡の治癒をした左手を見つめる。そしてさやかを見た。
「あ、ばれちゃった?」
さやかが、今度は狂気を含まない、いつものおどけた調子で舌を出す。
「何で言ってくれなかったんだ。さやか。もし、言ってくれたなら……」
「あたしと付き合ってくれた?」
恭介がはっとした。
「ごめん。やっぱりさやかとは、その……」
「いいよ。それで」
さやかは優しく微笑む。それは諦めの笑み。やっぱり、最初っからかなわぬ恋だったのだ。
「ねえ、さやか。魔法が使えるって言ったけど、まさかその代わりに何か……」
「大丈夫だってば。もう、恭介ったら心配性なんだから。
 別にあたしは、命も魂も寿命も何も捧げたりはしてないってば」
この、馬鹿で鈍くて頑固で、でも自分を大切に思ってくれる幼馴染を心配させてはならない。
「ただ代わりに、この魔法でちょっとばかり人助けをしなきゃなんなくなったけど。
 ま、それで他の人も幸せにできるんだから、この魔法少女さやかちゃんにとっては、願ったりかなったりですよーだ」
さやかは元気よく立ち上がると、手早く服を着た。
「恭介。今日の事は、本当にごめんね」
「いいってば、元々は僕のせいなんだから」
手を合わせて謝る、いつもの快活さが戻った幼馴染に、恭介が優しく笑う。
「でもって、こんな事言えた義理じゃないけど、今晩の事は忘れてほしいんだけど」
「ああ、そうするよ」
一瞬、遠くを見るような困惑顔を浮かべつつ、恭介は快諾した。
「じゃ、また明日、学校でね」
靴を手にすると、さやかは窓を開けてそこから夜へと飛び出していった。


翌朝。
登校途中にある林の中のレンガ道で、さやかと恭介と仁美はほぼ同時に顔を合わせる。三人とも、互いへの感情で一瞬足が止まった。
最初に動き出したのはさやか。
「おーっす。恭介。仁美」
釣られて、二人も挨拶をした。
さやかは恭介に近づくとその腕をとり、仁美の方へと引っ張る。
「ちょ、何するんだよ、さやか」
「あんた、仁美と付き合う事にしたんでしょ? だったら、ちゃんとエスコートしなさいよ」
仁美の前まで来ると、さやかは恭介の頭に軽く手を置く。
「仁美」
「は、はい」
「バイオリン馬鹿で、頑固で生真面目で、ふつつか者の弟分ですが、こいつは思いやりのある良い奴なんで、どうか末永くお付き合いください」
「え、ちょっと。なんで僕が弟分なんだよ」
恭介の抗議は、瞬殺された。
「そりゃ、あたしがあんたの世話をした方が、圧倒的に多いからよ!
 入院中、ノート持ってきたりCD探して来てあげたのは、あたしでしょ?」
「それを言われると辛いあ」
「いいえ。こちらこそ世間知らずなふつつか者ですが、美樹さんの大事な弟さんと末永くお付き合いさせていただきます」
仁美は深々と頭を下げた。
「じゃ、後は若いお二人に任せるとしましょうか」
さやかはそう言うと、向こうで待っているまどかの方を向いて歩み去った。
彼女は、一度も振り返らなかった。

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