2chエロパロ板「大人しい女の子が逆レイプ」スレのまとめwikiです


王国から東にあるフェムトの世界樹。
その大木の周りには精気が満ち、大地から溢れ出した様な森が広がっている。
朝には薄らと精気を含んだ霜が森を覆い、昼には緑が栄え、夜には大樹の周りにマナが溢れ出し、緑色の炎の様な暖かな光を称えている。
大樹の森の近くには村がある。
村は大樹と共に生き、大樹と共に歴史を刻んできた。
村はいつの間にか大樹を神聖な物とし祭り、大樹はそれに応える様に村には豊作をもたらした。
「想像するものは実在する」
王国の大魔術士はそう提唱した通り、森には一つの”不思議”が芽生えた。
神木と我々を繋ぐもの、エルフが森に生まれたのだ。
村はエルフも祭り、エルフは大樹と人々を見守り、”エレメント”を召喚した。
マナがもっと安定するように、大樹が永遠に生き続けられる様に。
森は更に緑の色を濃くして、今もそこから村の人々を静観している。

「おっ!マッシュ!また森に行くのか?」
村長の息子、カヤルが後ろから声を掛けてきた。
「ああ、シルビアに呼ばれてるんだ」
「またエルフ様にお呼び出しかよ」
「仕方ないよ、そういう仕事だし」
「拝み屋って言っても、ただの雑用じゃねえか」
カヤルは少しこの村の伝統に懐疑的だ。
エルフは認めた相手の前にしか姿を現さない。シルビアもそうだ。
もっとも、シルビアにいたっては性格も原因の一つだが…。
「それじゃあ、行ってくるよ」
「ああ、村祭りが近いことも言っといてくれ」
「ああ、じゃあ」
村の外れから少し行った所、森の入り口に誰かが立っていた。
遠くからでも分かる長い艶のある綺麗な黒髪、精気を結晶化した白を基調にしたオーブ。それから金の髪飾り。シルビアだ。
「…遅いよ」
落ち着いた声、僕より少し大人びた顔、僕より少し高い背。エルフのシルビア・ガストラリア。その人だ。
「ごめん、カヤルに行事の事で捕まってさ」
「カヤル…長の倅の?」
「うん。村祭りが近いって」
シルビアは無関心な様子で頷くと、僕の手を取って歩き出した。
「今日はね、コノハナの紅茶を淹れたんだ」
ズンズン僕らは森の中に入っていく。エルフだけが通れる”森の喉”を進んでいく。
「あ…、それとね…」
「ん?」
「ううん、後でいい」
エルフと人間。精霊と祈祷師。僕とシルビアの関係はそんなところだ。


僕の村には拝み屋という森に祈りを捧げる役職がある。
基本的にはエルフに村の意向を伝えに行くだけなんだけど、大事な役割らしく神聖化されている。
僕はその拝み屋として後を継ぐ事になっている。
本当は父さんの後を継ぐはずだったんだけど、僕の物心付く前に父さんは森からたまに噴出す大精気に中てられ、そのまま帰らぬ人となっ

た。
お爺ちゃんに育てられた僕は小さい頃から修行を積む事になったのもそのせいだ。
同い年の子供が遊び回るのを見ながら「なんで僕だけ…」と思うことは無かった。
当然の事だと思っていたからだ。それだけお爺ちゃんの教育は徹底していた。
森の精気の流れを読めるようになった頃には僕は十歳を迎えていて、他人の顔色を窺うような賢しい子供になっていた。
村の皆から、お爺ちゃんの期待に応えるしか生きている意味を見出せなかった。
十歳になるまでは…。

十歳の頃、僕に試練が与えられた。
精気の道を辿り、大樹の麓にあるエルフの集落を見つけるのだ。
そこでエルフに会い、拝み屋の世代交代を報告しに行くのだ。
「いいか、マッシュ。精気の流れを読んで大樹の麓に行けばいいんだ。分かったな?」
お爺ちゃんがそう念を押してランタンを一つと歩くと互いが擦れて動物にだけ聞こえる音を出す楽器を首から提げてくれた。
「これでお前も拝み屋として父親の跡を継ぐんだ。しっかりな」
村の外れまで爺ちゃんは送ってくれた後は、たった一人で森を歩く。
いつもより森は暗く、湿っぽく感じた。



精気は「読む」と言うが、実際は「嗅ぐ」というのが正しい。
匂いは無いが、色の付いた空気である事が、何となくだが分かる。動物や妖精達はこれを視認する事が出来るらしい。
最近やっと覚えた匂いを辿り、大樹を目指す。
初めて読む夜の精気は昼間のより甘く、纏わり付くような匂いだった。
大樹には特殊なマナが防壁を作り、許可のある者しか近づけないようになっている。
許可の無いものは遠回りして入るしかない。
精気が読めるようになった者にだけ流れを読み取り、門にまで辿り着ける様にしているらしい。
小さな穴。そこが大樹への入り口だ。
森を練り歩いて二日目、匂いの色は濃くなってきた。大樹に近づいている証拠だ。
ココまで来ると見たことも無い植物や、動物があちこちにいた。
お爺ちゃんの話しにしか出て来なかった森の懐に住む者たち。
珍しく僕も興奮していた。
昨日拾ったマリモゴケを齧りながら、森の懐深く、エルフの集落を目指す。


「アレが精気を蓄えて発光するって言ってた森珊瑚かな?」
淡い赤を発しながら、森の木に寄生する”枝”を見ながらお爺ちゃんの話を思い出していると、グニッと何かを踏んだ。
「うわっ!!」
驚いて足元を見ると、いきなり地面が溶け出した。
「ナマゴロシだ!!」
お爺ちゃんの話に出てきた内臓を地面に擬態して獲物が疑似餌に引っ掛かった時に一気に内臓を体内に戻すと
いった豪快な食事をする生き物だ。
「くっそ!!」
精一杯の力で足を抜こうとするが、既に膝の辺りまで呑み込まれてしまっている。
徐々に体が呑み込まれていく中、不思議な事に頭によぎったのは自らが迎えつつある死の恐怖ではなく、期待に応えられなかった。
という、どうでもいい事だった。
僕の人生とは何だったのだろう?問いかける自分の声に答える事もできないまま、腰まで沈んでいた。
「こんな、最後か…」
ポツリと、言葉が漏れた。
お似合いなのかもしれない。誰かに認めてもらおうと頑張ってきた今までを誰にも知られずに終える。
もういっそのこと一気に丸呑みにして欲しいのに、僕がもう抵抗しないと知ってか、
ナマゴロシはペースを落とし、ゆっくりと僕を呑み込んでいく。
覚悟は決まった。目を閉じる。
生暖かい感触の柔らかい物がじわじわと上がってくる。
「……んっ!?」
一陣の風が吹いた。木の葉が互いに擦れ、ザァと唸ると、たちまち精気の流れが変わった。
上に上がってきていたナマゴロシも動きを止めている。
何が…。目を開けると、耳元に空気を切る音とともに何かが通り過ぎた。
『ヴォォォォォォ!』
雄たけびを上げて、ナマゴロシは臓器から僕を吐き出し、ものすごい速さで傍にあった沼に逃げ出した。
全てが一瞬の内の出来事。僕は呆気に取られて、胃液でベトベトになったまま立ち尽くしていた。



「あの…、大丈夫ですか?」
「…」
気付くと、見慣れない娘が恐る恐るといった様子で僕の顔を覗き込んでいた。
「…エ、エルフ?」
「えっ!」
僕の声にすぐに反応して、女の子が一歩後ろに下がる。
「え?えっと…?お、拝み屋の…」
「あ、うん。そうです。えっと、エルフの…」
スカートの裾を一杯に掴んで、自分を励ますように女の子は頷く。
「シルビア・ガストラリア。貴方をお待ちしておりました。どうぞ、こちらへ」
シルビアと名乗った女の子は僕の手を取り、歩き出した。
これが森の喉を始めて歩いた瞬間だった。
いつのまにか大木の根元にまで来ていた。
緑色に妖しく光る幹はとても木とは形容しにくい。例えるなら岩。
「こちらです」
導かれるまま、木を刳り抜いて作られた小屋に入る。
「どうぞ」
シルビアからタオルと着替えを渡される。
さっきから僕が鬱陶しく思っていたのを察してくれたのだろう。
「ありがとうございます」
「いえ。あっ、どうぞ奥が脱衣所です」
「どうも」


身を清め、着替えを終えると、すぐに跡継ぎの話になった。
僕はお爺ちゃんから預かっていた手紙を渡し、シルビアはそれを読んだ後、エルフと森の関係について話し始めた。
エルフは森を巡り、その森の記憶を違う森に移すために生み出された生命体であり、拝み屋はその地の記憶をエルフに伝えるための
蓄音機がだと言うこと。
森は記憶と地球の核を繋ぐパイプだという。
「先代は役目を終えて次の森に向かいました。さ、先ほども言いましたが私はこの森で新しく生み出されたエルフ。
シルビア・ガストラリア。歳は十と少し。不束者ですが、どうぞよろしくお願いします。なにかご質問は在りますか?」
「えっと…」
「なんでも、どうぞ」
「じゃあ、最初から」
「はい、ではまず…」
今から六年前、僕はエルフと人間を繋ぐ橋渡し、拝み屋になった。



「どう?美味しい?」
紅茶を一口含んだ僕にシルビアは感想をせがむ。
「美味しいよ。それに一度でもシルビアの紅茶を不味って言った事無いだろ?」
「う、うん…えへへ」
今日のシルビアはどこか忙(せわ)しない。何か手違いでもあったのだろうか?
「シルビア、何かあったの?」
「え!?ううん!何でもないよ!大丈夫!それより、今日泊まっていきなよ。村祭りの話もしたいし…」
シルビアの上目遣い。これは断れないな。
「…そうするか」
「うん、じ、じゃあ今日は晩御飯うんと豪勢にしなきゃ!」
打ち合わせはどうするんだ、シルビア。
「えっと…カガヤキガニ…と」
「おいシルビア…」
「うん…?」
「話があるって言ってたろ?祭りの話か?」
聞くとシルビアは表情を曇らせた。
「あ、あのね…」
「うん?」
シルビアは何時かみたいにオーブを掴んで、自らを奮い立たせている。
「あのね、私と…」
シルビアは顔を上げ、僕の眼を真っ直ぐ見る。
「わ、私とここで一緒に暮らして欲しいの!」
思わず目を見開いた。シルビアは僕の眼を捕まえて離さない。
思えば、六年前から、今まで僕らは二人三脚でやってきた。互いに初めてだったからだ。
時に励ましあい、支えあい、たまに喧嘩も交えながらどうにかやってきた。
僕らは運命共同体だった。互いに自らに課せられた仕事を果たすために生まれてきたのだ。
僕らはあがなう事を知らなかった。だからこそ互いを補い、支え、全うしてきた。
でも…、齟齬は知らないところで生まれていた。
僕はシルビアを仕事の仲間だとしか考えてなかった。
シルビアは僕に好意を寄せていたのだ。知らない間に僕達の互いの認識はズレていた。
多分、シルビアも知っているのだろう。僕のこれからの定めを。
「わ、私マッシュが傍にいてくれるならもっと頑張れるよ!精霊たちにだって私から言っておくし…それに!」
「無理だ…」
「ど、どうして…?」
シルビアは僕の答えに萎える。
「僕は村と森との橋渡しなんだ、僕がここにいたら村は…」
「だ、大丈夫だよ!それなら刈り入れの時に精気を満たすようにすれば土地は満ちるし、なんなら一年中精気を…」
「それをしたら、土地が馬鹿になる。第一今のままでも充分一緒にいるだろう?」
「で、でも、でも…!」
シルビアが珍しく食い下がる。やはり知っているんだろう。
「第一、僕には…許嫁がいる」
シルビアの表情が強張った。

「知ってるだろう?カヤルの妹の…」
シルビアは目を伏せ、表情を曇らせる。
「ウェルク…、あの小娘か…」
「そんな…言い方やめろよ」
「だってあんな奴…ただ村長の娘ってだけなんだよ?おかしいよ、私は…ずっと傍にいたのに」
「決まりなんだ、昔からの…」
シルビアは顔を上げて、視線で僕の眼を射抜く。
「決まりって…、マッシュは嫌がってたじゃない」
シルビアは言葉の勢いを強める。
「あれだけ、嫌がって…、私神木の記憶を通して知ってるんだから…」
シルビアは僕の手を握る。震えていて、それを抑えるように強く握ってくる。
「ね?私と一緒ならそんな思い絶対させないから…だからずっと一緒にいて……」
「シルビア…」
「村の奴らもきっとそっちを選ぶよ?アイツらマッシュのこと気味の悪い呪術師かキチガイにしか思ってないんだよ?
森の信仰も、教会の弾圧に屈してじきに村にも教会が出来る。そうしたらマッシュなんてお払い箱なんだよ?」
僕は、どうすればいいのだろう?このままここに残って…、いいのだろうか?
たしかに村はどうにかなるだろう。シルビアがここで精気を適度に調節すれば問題は無い。
でも、そうなれば意味が…、僕の生まれてきた意味が…。
「ごめん…、やっぱり出来ない」
握られていた手を振り払う。シルビアは泣き出して、跪く。
答えはいつも残酷だ。
「どう…して…」
シルビアは僕のズボンに縋りつく。
「君はエルフ、僕は人間だ。それに掟は掟だ」
「お願い…お願いよぅ…。ずっと一緒に…」
ズボンがシルビアの涙で濡れる。シルビアはそこまで僕に執着していた。
「もう、帰るよ…。ここにいても仕方ない」
僕はしゃがんで、シルビアの握っている拳を、指を一本ずつ解いていく。
握られていた箇所に、涙が結晶化していた。
「これは!?」
途端、結晶が光を放って僕を包んだ。
「ごめん、ごめんね…」
涙の軌跡を残したままのシルビアがずっと僕に謝る声だけが、聞こえていた。


そこは火の海だった。
「ここは…」
目を凝らして、陽炎と炎に揺れる光景を見る。
風車小屋の近くにある、井戸。見覚えのある人たちの泣き叫ぶ声。
見慣れた広場。大きな屋敷に続く道。そうだ…ここは。
△△△
気が付くと、そこは何か柔らかいものの上だった。目の前に広がるのは見慣れた年輪の刻まれた天井。
間違いない、ここはシルビアの家だ…。
さっきとは打って変わって涼しい、月明りだけの部屋。
しばらくすると脱衣所のドアが開く音がした。
首を何とか擡(もた)げると、そこにはシルビアがいた。
「おはよう、マッシュ…」
愛おしそうな声で、僕に語りかけるシルビアは何も纏っていなかった。
月明りで、彼女の肌が一層白く、美しく見える。
「何をした」
「貴方の精気を一度抜いたの。抜けた精気は身体にまた蓄積されたら動けるようになるから心配しないで」
「こんな事をしたら村は一層教会側に傾くぞ」
「ふふふ、まだそんな事気にして」
「ふざけるな!うっ、ごほっ」
思わずむせた。これが精気を抜かれるって事なのか?
「マシアスは、いつも村の事ばかりだね…?もういっそ村に精気を送るの止めて見ようか?」
シルビアは悪戯に笑う。
「森には良い事だし、記憶の蓄積なんてこの森にいる動物達で間に合うし…」
「…やめてくれ」
「うん?」
「それだけは勘弁してくれ。村には俺から頼んで結婚を止めて貰う。だから…」
そこまで言って、いきなり口を塞がれた。シルビアのキスで。
長いキスだったけど、深くは無かった。力が出なくて拒否も出来なかった。
「それも…村のためのくせに」
近くで見るシルビアの瞳の混沌がいつもより深く、渦巻いていた。
「いいよ、村には精気は送ってあげる。でもね…」
シルビアは僕の首から胸元までをなぞり、鳩尾(みぞおち)辺りで止める。今気付いたけど、
僕も何も身に纏ってはいなかった。
「貴方だけは、譲れない」
そう言って妖しく微笑むと、またシルビアは僕と口付けを交わした。
今度は蹂躙するかのような、深いキス。
抵抗も何も出来ない僕は、されるがままだった。
ジュルジュルと互いの唾液が口の中を行き来し、時に吸われ、時に流し込まれを繰り返した。
歯茎も、歯も舐められ、舌が吸われ、一方的に付き合わされる。
やっとシルビアが唇を離した頃には互いに顔がベチョベチョになっていた。
「うん。少し満足」
支配欲でも満たされたのか、シルビアは満足そうな声で言う。
僕としてはもう勘弁して欲しかった。ここまでされて傷つかないほうがおかしい。
長年付き合ってきた親族よりも信頼していた人物にレイプまがいの事をされたのだ。
家に帰りたい。初めてそう思った。
「もう…いいだろ?」
シルビアは顔を近づけて、ニコニコと形容される顔で僕に応えた。
私の言うとおりにしないと村が死ぬかもよ?



「私を、私だけを考えてよ」
シルビアは耳元で呟く。
「あんな村なんて、どうでもいいんだよ?ただマシアスがいるから生かしてただけ…それだけの村」
ジュルリと耳の穴にシルビアの下が侵入してきた。
それから耳の外郭に沿って舐めたり、耳たぶを噛んだり、耳元辺りが念入りに舐められた。
耳の中を吟味する舌に思わず鳥肌が立つ。
「ウェルクとは、もうした?」
耳元でシルビアが鼻で笑う。
「答えなくても分かるよ。まだだよね?…私と一緒だよね?」
シルビアはそういうと足を開いて、自らの精性器を僕に見せた。
月明りに照らされたそれは液体に濡れていて、月明りを薄らと反射していた。
「ここに入るんだよ?私が貴方を包んで、気持ちよくしてあげる」
妖しげに笑うシルビアはもう僕の知るその人ではなかった。
僕のペニスにシルビアの手が触れる。探るような手つきでゆっくりと、しごき始める。
「ごめんね、初めてだから…気持ち良いか分からないけど…でも一生懸命やるから」
短い口付けを重ねながら、しごく速さと握りの強さが心地よくなってきた。
でもシルビアの口付けはそれにつれて荒くなってきた。
よく歯が当たるようになったし、それに雑だ。おそらくペニスの方に興味が傾いたのだろう。
「うっ、ふぅ…」
息が上がってきた。もうそろそろ出そうだ。シルビアもそれに気付いたのか、しごく速さを上げる。
「ほら!気持ちいいでしょ?出したいんでしょ?」
シルビアの呼吸も興奮して荒くなっていた。
「いいよ!出していいよ!」
強くなった握りが、僕の精を吐き出させた。
身体が少し痙攣して、声が漏れる。
「あっ!あっ!」
音の無い発射による快感と、心臓の鼓動が一斉に来る。
シルビアは僕が果てたのを見定めると、発射された精を集めた。
「ほぅら、こんなに出して。気持ち良かったんだ?」
シルビアは一指し指と親指をくっ付けたり、離したりしながら糸引く精子を僕に見せる。
嬉しそうにそれを見るシルビアは人差し指に付いた精子を口に運んだ。
「うっ、むぅ…」
咀嚼されている精子が見え隠れする。
シルビアの唾液と混ざる音だけが部屋にある音だった。
「んっ、んっ!」
喉が動いたのが見えた。多分精子を飲み込んだのだろう。シルビアが口を開いて、舌を見せた。
「えへへ、飲んじゃった」
僕はシルビアを蔑視した。意中の男と交わるために、その男を傷つける。
自己満足もいいところだ。
「もう…、いいだろ。離れろ」
シルビアは笑みを消して、口に含んでいたほうの指を立てた。
ボゥと蝋燭に火を灯したような優しい火の色だ。
「まだだよ…、私だけのって書いておかなきゃ…」
シルビアが指をお腹に押し付けた瞬間、激痛が走った。
「うっ!」
「すぐ終わるからね…」


何かを書くかのように、腹筋をなぞっていく指先。軌跡は熱い。まるで火だ。
「うぐっ、何を…してる?」
「印をつけてるの。マシアスはシルビアだけの人だって…よし、出来た」
満足そうにシルビアは微笑む。
「痛かったでしょ?でも、私も同じだから」
そう言って、シルビアは後ろを向く。
「分かる?腰の所…」
綺麗な黒い刺青が、シルビアの雪の様に白い肌に栄えていた。
「お揃いなんだよ…マシアスと一緒」
「シルビア、お前、自分のしてる事分かってるのか?」
「好きな人に抱かれるのはおかしい事?」
「お前がやってるのは陵辱だよ。一方的な感情の押し付けだ」
「マシアス、私は貴方の背中を押しているだけ…貴方、優しいからアイツらに騙されてるんだよ。
私は貴方に決意をさせようとしてるだけなんだから…。私と一緒の方がいいんだから」
また唇を塞がれる。
「ごめんね、手でしてあげるだけで…、私も充分に濡れたから、そろそろいれてあげるね?」
シルビアは左手で自分の性器に触れてから、濡れたその手を僕の口に入れた。
しょっぱい様な味がした。
「もっと気持ちよくしてあげるからね」
口元だけに笑みを浮かべ、僕の腰の辺りにまでシルビアが下がった。
シルビアは手で、僕の性器とシルビアの性器の入り口を合わせる。
「ふぅふぅ…、いくよ?」
そう言ってシルビアは一気に腰を下した。
途端性器に圧が掛かる。締め付ける肉の壁が無理矢理こじ開けられる。
「あっ!ああっ!!」
シルビアは仰け反り、痙攣を少しした後、ゆっくり腰を動かし始めた。
カリが擦れるたびにイキそうになった。お尻の筋肉を必死に閉じて、歯を食いしばる。
これだけはさせてはいけないんだ。そう何度も頭の中で反芻させる。
それが精一杯の抵抗だったし、唯一僕の意見をシルビアに伝える方法だった。
「ハァっ!はぁはぁ!ねぇ?気持ちいい?気持ちいいよね!?私の中!」
「やめっ…ろ!!」
「早く出して!!私の中に射精して!!」
早くなっていく腰のピストン運動にもう耐えられそうに無い。
早く楽になりたい。そんな考えまでもが浮かんできた。
べちゃべちゃと性器が触れ合う音が部屋には響いていて、僕らの荒い呼吸が動きの激しさを物語っていた。
「カヤルも!ウェルクも!要らないでしょ!?私だけでいいでしょ!!」
「シル…ビア!」
「いいよぅ!来てっ!!種付けしてぇえ!!」
ついに耐えかねて僕は射精してしまった。耐えていた分が一気にシルビアの膣に吐き出された。
「あっ…!あっ!」
僕とシルビアは二人して身体を震わせた。迎えたエクスタシーに頭の芯が痺れた。
痙攣が内股に。止まるまで少し掛かった。
僕はやってはいけない事をしてしまったのだ。森を汚してしまった。
絶望する僕にシルビアは微笑みかけ、深いキスをした。擦れ合う舌が妙に心地よかった。
もう抵抗するのも意味を持たない。僕はもう…


その日は夜が明けるまで交わった。
要領を掴んでいく自分に、もう怒りなどは感じなかった。
ただ嬉しそうに僕と交わるシルビアを視界に入れているだけで夜は明けていった。
夜が明けると、シルビアの作ってくれた朝食を食べた。いや、正確には食べさせてもらった。
シルビアが咀嚼したものを僕に口付けで食べさせて、水も飲ませてくれたのだ。
その後服も着せてくれた。
「村に戻ってもいい?」
僕はそんな事を口にした。自分でも驚いたくらいだ。
シルビアは僕の方を見て、結んでいた靴紐に視線を戻した。
「いいよ」
「いいの?」
「うん。きっとマシアスはまたここに戻ってくる。ここで私とずっと暮らす事になるから」
「シルビア…」
靴紐を結び終わるや否や、シルビアは僕にキスをした。
「精気を少し移したから、もう動けるでしょ?」
言われたとおり、自力で立つ事に成功した。
「待ってるからね…」
シルビアの家を出て、森を歩き始めた。
何だか、少し森が変わったような気がする。大きくなったような…。
森を出ると、あるはずの物が無かった。
「夢じゃなかったんだ…」
あるのは焦土と焦げた匂いだけ。卒塔婆のように焼け残った家屋の柱が立っていた。
僕の家も同じ様なモノだった。
「皆、殺された…。ん?」
足元には十字の旗があった。とっくに精霊信仰なんて時代遅れだったらしい。
「帰ろう…、あそこに……」
もうどうでもよかった。僕は疲れ果てていた。
森に、シルビアの家に引き返すことにした。唯一の居場所に…。
愛してくれる人のいる場所に。

王国から東にあるフェムトの世界樹。
その大木の周りには精気が満ち、大地から溢れ出した様な森が広がっている。
朝には薄らと精気を含んだ霜が森を覆い、昼には緑が栄え、夜には大樹の周りにマナが溢れ出し、緑色の炎の様な暖かな光を称えている。
大樹の森の近くには村があった。
その村は大樹と共に生き、大樹と共に歴史を刻んできた。
村はいつの間にか大樹を神聖な物とし祭り、大樹はそれに応える様に村には豊作をもたらした。
しかし宗教の違いで、村は焦土と化した。
「想像するものは実在する」
王国の大魔術士はそう提唱した通り、森には一つの”不思議”が芽生えた。
人間がエルフに生まれ変わったのだ。
森は更に緑の色を濃くして、今もそこから世界を静観している。
そして村があった場所はもう森に取込まれたと言う。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Wiki内検索

編集にはIDが必要です