極めて容赦のない描写がメインになりますので、耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

546 :名無しさん@ピンキー:04/08/18 22:56 ID:l6ilH3wW
とりあえず許可が出たようなので途中まで投稿します。

登場人物紹介

ファンタシースターオンラインEP3より


レルミトス
見た目は生意気な少年だが、正体は名の知れた剣豪のお爺さん。
「い、今お嬢さんって言わなかった?」
などと言うネトゲのショタNPC


547 :-暗黒回帰-vol.1:04/08/18 23:00 ID:l6ilH3wW

─またアークズが破壊活動を行っている、すみやかに排除してくれたまえ。

いつもと同じ内容の仕事だ
人は「戦争」と言う者もいるが、このラボルームの中では微塵の緊迫感も無い
最初は無防備な空気を嫌っていたが、今ではすっかり慣れている自分が居た。
「レルミトス、頼んだよ」
目の前の指揮官の話を聞きながら僕は行こうとしていた。
いつもと同じだ、そう思ってほとんど流し聞きしかしていない自分の背に
指揮官が何か言っていた。
…僕はこの後、その時の自分を後悔する事になるとは思っていなかった…


早急に現場に着くと、一人のヒューキャシールが
汚染観測装置を片っ端から破壊していた。
ガチャン、ビキ…ガシャ…
自分の真横で爆発が起きているにもかかわらず、ただひたすらプログラム通り
破壊を繰り返す哀れなアンドロイド…

彼女と戦った事は、前に一度ある
装備を貫通し的確に身体を狙うという恐るべき能力の持ち主だ。
でもその能力が災いして、結果勝利したのは僕だったけど…。
「やめるんだ!」
果たして彼女に声が届いたかはわからないが、僕は先に戦闘体制を取る。

ガシャン!

ピタリとまるで石像のように身体の動きを止め、首だけで僕の方を向く
人工皮膚のなめらかな動きの中からベキ…ベキと小さな機械音がする
…ゾッとした。今のアンドロイドはヒューマノイドと呼ばれ
人間に近い表情など容易く出来るが、狂気が色濃く出た瞳と歪んだ口元
とても「機械」とは思えなかった。
言葉が理解出来ているのかすら怪しい狂った表情…
あの目を見ていると頭が痛い…視界が回る…

ドスッ

いきなり臓器に鈍い痛みが走った
「…?!げっ、げほっ!」
ごぼっ、と胃の内容物と血が勢い良く地面に散らばる
同時にメギィッと音と共に、僕の身体はふっ飛んだ。
「ぐぎ…!あ…ぁが…っ!」
折れた腕に容赦無く地面がぶつかる。
涙を流し、激痛に耐えながら何とか立ち上がるが状況は歴然だった
自分は子供に戻った時、精神まで子供に戻ってしまったのだろうか?
(痛い…いたい…痛いぃ……)
頭に浮かぶのはそれだけだ
もはや「ネフ・ミヤマ」として剣豪の名を欲しいままにしていた
自分などどこにもいない。いるのは崩れ落ちてみっともなく痛みに泣いている
レルミトスという少年だけ。
じっ…とその光景を見ていた彼女がレルミトスに近づく
怯えきった少年は僅かに後ずさりするが、所詮意味は無い。
…が、じろじろと顔を覗き込む彼女の表情はいたって普通だったため、
少しだけ肩の力が抜けた。だが…

ドスッ

「ひぎゃあぁああぁぁあっっ!!!!」

すらりと伸びた彼女の刃物のような指先が小さな指を貫き、切断する。
突然の激痛と、自分の指が落ちているという非日常的な光景でもはや
彼の精神力では失神寸前だった。
「チガウ…?」
ふと、小さな声が音声回路から漏れる
だが目の前の映像データはプログラムされた使命と酷似していた。

これでいい

彼女はガクガクと震え、脂汗と涙で酷い顔の少年に双刀を振り下ろす
…ドサッ、と簡単に片腕が落ちる
「ひ…あ……ぁ…いぎ…あぁはハは…」
パニックでまともな思考が出来ないのだろう。
深緑の服がおかしな黒に染まってゆく
べちゃっ!と彼女の頬に生暖かい血が付いた。
カメラアイの片方が血に濡れて使い物にならなくとも、破壊は続いた…



551 :名無しさん@ピンキー:04/08/18 23:19 ID:l6ilH3wW
とりあえず今日書き終わった分だけ投稿。

SS投下初なんで読みづらい所もあるでしょうが、
生暖かい目で見て頂ければ幸いです。

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