極めて容赦のない描写がメインになりますので、耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

26 :前スレ679:2006/04/14(金) 01:39:43 ID:28DyPLQq
前スレ679です。
囚われた少女エージェント』の続きを投下させていただきます。
長いわりに猟奇分が薄かったりします。
まだ続きます、あと1,2回の投下で完結できると思います


27 :囚われた少女エージェント2話:2006/04/14(金) 01:40:22 ID:28DyPLQq

「エリお姉ちゃん、アカリお姉ちゃんのこと助けに来たのに、アカリお姉ちゃんにヒドイことされてかわいそー。」

楽しそうな顔で心の中では微塵も思っていないことを少年は口にする。

「……こん…なこと、なんとも…思わない…わ。アタシはかならず…救ってみせる…、アカリを…。」

少年をアカリの肩越しに睨みつけ、痛みに苛まれながら決意を口にするエリ。
その瞳には再び強い光が宿っていた。

「エリお姉ちゃん、おこった顔もすごくキレイだね!それじゃもっとおこらしてみよー。アカリお姉ちゃんとどんな風に”あそんだか”おはなし
してあげるね。んーと…」

目を閉じ、記憶を探る少年、やがてその口からアカリが体験した地獄が語られ始めた。



アカリお姉ちゃん、この部屋で最初にボクとあった時、部下を外に待たせていたからボクと2人きりだったんだ。そしたらボクのこと見て
『ぼく、お姉さん、あなたたちを助けに来たの。お願い、この鎖の鍵を探してきて。』
なんて、さっきのエリお姉ちゃんと同じようなこと言うんだもん。笑っちゃった。
そしたらアカリお姉ちゃん、ぽかーんとした顔をしたからボクちょっとむかついてポケットからスタンガンを出してお姉ちゃんのおなかに当て
たんだ。『ギャ』ってへんな声だしておもしろかったよ。そして言ってやったんだ。
『ボク、研究所の”実験素材”じゃないよ。お姉ちゃんのじんもんを担当するんだ。こどもだからってなめないでね』ってね。
そしたらブルブルふるえだして、
『…は、話さない。私は何も話さないわ!』
ってとつぜん大声出したからびっくりしちゃった。

ボク”実験素材”とあそんだことはあるんだけど、じんもんは初めてだからギュンター博士からおそわったお手本どおりに始めたんだ。
まず、着てる服をとって検査をするんだ。アカリお姉ちゃんが着てた服、この研究所の白衣だったからすぐカッターで切れるって思ったん
だけど、お姉ちゃんがあばれだしてなかなか切れなかったんだ。だから部下を2人入れて破かせたんだ。そのあとめんどくさくなっちゃった
から部下たちに検査してもらったんだ。
そして検査がおわったあと、まずエリお姉ちゃんにも言ったように
『お姉ちゃんがしょぞくしているそしきの名前、お姉ちゃんの目的、お姉ちゃんがここの研究所のことをどれだけ知っているか、あと話しづらい
からお姉ちゃんの名まえも教えて。いま話したら痛いことはしないよ。』っておやくそくのセリフを最初に言ったよ。
もちろんアカリお姉ちゃん
『何も話さない…何をされても私は屈しない!』って言いかえしてきたから、さっそくじんもんを始めたんだ。

でね、1日かけてお手本どおりに”おうだ”、”つうでん”、”はりさし”のごうもんをしたんだ。エリお姉ちゃんといっしょだね。
でもエリお姉ちゃんとちがってアカリお姉ちゃん、”つうでん”のごうもんの時から『痛いー!許してー!!』とか『話す!話します!だからやめてー!』
ってさけびはじめたんだ。でも中断してはなしを聞こうとすると、『…負けない、私は負けない…』って言うんだもん。むかついたなぁー。
そのあと”はりさし”のごうもんを始めたら、『アギャ!シ、ジヌ!ジンジャウー!』とか『ヒーッダイ!イダイ!ダズケデ!ユルジデ!』とかブタの
なき声みたいな悲鳴もあげ始めたんだ。つめに針をさしこむのってそんなに痛いのかなぁ?エリお姉ちゃんは悲鳴をあげなかったけどどうだった?
……答えてくれないの?、そうだエリお姉ちゃんの名まえ知ったのもこのときだったよ。そのうちアカリお姉ちゃんが
『エリセンパイィィー!!ダズゲテェエーー!』とかエリお姉ちゃんを悲鳴のなかで呼びはじめたんだ。でもね針のぬきさしをやめてアカリお姉ちゃ
んに『エリ先輩ってだれなの?』って聞いても、『…エリ、せんぱぁい…たす、けて…あた、し……こわさ…れちゃう…』って言って答えてくれなかった
んだ。手と足の指ぜんぶ針のぬきさしをやっても答えてくれなかったね。

次の日の朝、牢屋のアカリお姉ちゃんの部屋に行ったらお姉ちゃんボクのことを見て、『ヒッ!』とか言ってすみっこに逃げて顔まっしろにしたんだ。
前の日初めてあったときの優しそうな顔とぜんぜん違ってておもしろかったよ。ほんとうはこの日もこの部屋に連れてきて、こんどは”ごうかん”のごう
もんをやるはずだったんだ。でもね前の日の検査の結果を見たギュンター博士が、アカリお姉ちゃんを強化人間改造実験の素材にしたいから研究室
に連れてきてって言ったんだ。だからお姉ちゃんを博士の研究室につれて行ったの。
女の人を強化人間にするには”素材”が”しょじょ”でなくちゃだめで、優秀な身体能力をもっていた方がいいんだって。でもこのとき保管していた実験
素材の中に”しょじょ”の女の人がいなくてギュンター博士困っていたの、そしたらアカリお姉ちゃんが”しょじょ”でしかもスパイだから運動神経もよくて
博士とっても喜んだんだ。

でね。研究室で……そうだ!。研究資料として録画されているんだ。


そう言うと少年はポケットから取り出した携帯電話で誰かと話し始める。

「ギュンター博士、ボクです。タクヤです。実は……」

それを聞きながらエリはいままでの会話で得た情報を整理する。

(アカリはこの研究所の職員に扮装している時に囚われたのね。挙動にミスがあったのかしら?。この少年の名前はタクヤ。このタクヤの上司、ひょっと
したらこの研究所のボスかもしれない人物がギュンター。彼は女性たち、男性もかしら?を捕らえ、彼女らを実験台として人体実験を行っている……)

冷静なエージェントの頭で分析するエリ、だか彼女の心は床に広がる黄色い水溜りに見蕩れているアカリを目にすると乱れはじめる。

(アカリ……ゴメンね。救ってあげられなくて。遅すぎたね。でも、絶対一緒に帰ろう!。帰ったらおいしいスイーツをおなかいっぱい食べに行こうね。
一緒にまた海に行こうね。ギュッと苦しくなるまで抱きしめてあげる。だから、だから……)

「エリお姉ちゃん、泣いてるのー?」

電話の向こうとの会話を終えたタクヤの声が彼女を現実に引き戻す。
エリは眼から流れ出る先程とは種類の異なる涙を振り払い、濡れ輝く瞳で彼を睨みつける。

「このくらいで泣いちゃうんだ。でもね、まだまだ続きはあるんだよ。ここからはビデオにとられているんだ。ボクも話すのつかれちゃったから、いっしょに
ビデオを見ようね。すぐに持ってきてくれるよ。」

タクヤが話し終わってしばらくもしないうちに、ドアからノックの音が響き渡る。

「はい、どーぞー。」

タクヤの声に続き、第三の白衣の男がドアからモニターが乗った台を押して入ってくる。
彼はモニターをエリの右斜め前、タクヤの左斜め前にあたる位置にセットし、タクヤにリモコンを渡した。

「じゃあ、きみたちは出て行って。」

彼の声に従い、アカリを支えていた男たちを含め三人の白衣の男らは部屋を後にする。

「この研究所の”きみつじこう”だから、一般研究員には見せてはいけないってギュンター博士に言われたんだ。じゃあ再生するね。」

そう言い、彼はモニターにリモコンを向け、ボタンを押した。


モニター画面に映し出されたのはリノリウム張りの手術室のような部屋。カメラの正面には白衣を纏った白髪の男が立っていた。

「これより、被験体516号に対する身体能力強化誘発体の移植、強化人間への適合処置、及びその後の経過の記録を開始する。」

男の宣言が終わると、カメラは左へ向く。
その部屋の中央、そこには天井のライトに照らし出される分娩台のような物体の上で、拘束され横たわるアカリの裸形があった。
台の傍らには幾台かのモニター、様々な器具が載ったワゴン、そして白衣に身を包んだタクヤの姿があった。

場面が転換し、カメラの位置は台と正対する位置になる。向かって右側にはタクヤ、2人に挟まれた形で真ん中に下腹部をあらわにしたアカリ、そして
向かって左側に白髪の男が立っている。

「被験体516号、身長154cm、体重45kg、年齢は供述拒否のため不明、十代半ばと思われる。体脂肪率は……」

淡々と男がアカリの身体データを告げていく。

「……である。以上のことからやや痩せているものの健康体であると思われる。では、タクヤ、誘発体移植の前処置を始めよう。」
「はい。博士。」

博士と呼んだ男に応じて、タクヤがワゴンから青色の液体が入った注射器を取りだす。



「誘発体移植の前処置として、被験体へ自白剤64号の投与を行う。これは被験体516号が当研究所へ潜入した国家機関のスパイと推定されるからで
ある。年少、稚拙な活動から下級のスパイと思われるが、丸一日尋問を行なっても身分を明らかにせず不明である。自白剤64号は自白剤54号の改良
試作型である。これまでの試験内容は投与例9、成功例4、被験体精神障害発症例3、被験体死亡例2である。成功率44,44%と低率である。被験体51
6号は下級のスパイであるとの推定から有為な情報を入手する見込みは低いと考え、試験の一環として当剤を投与する。誘発体移植後の適合処置で
延髄にコントロールシステムを埋め込むため、精神障害に留意する必要は無い。血圧、心拍数の急激な変化のみに留意する。」

恐ろしげなことを次々と口にしていく男を顔面を蒼白にしたアカリが見上げる。

「どっ…どんなことをされても、あたしは負けない…負けません!」
「タクヤ、投与しなさい。」

アカリの必死の抗いの声を意に介さず、男はタクヤに指示をする。
指示に従いタクヤはアカリの左腕に注射器を突き立てピストンを押していく。そして青色の自白剤は全てアカリの血管へ吸い込まれた。
つかの間の静寂、荒い息遣いがアカリの怯えを伝えている。
だが静寂は長くは続かなかった。


「アガガガァー!!」

突如、アカリが身を仰け反らせ、奇声を発した。拘束ベルト、いや台自体がギシギシと音を立てるほどの力である。
弱々しい光を放っていた眼は極限まで見開かれ、端麗な瞳を失い血走った白眼を剥いていた。
口も顎が外れそうなほど大きく開かれ、うなり声を上げる。

バンッ! バンッ! バンッ!

アカリは背中を台に叩きつけながらうなり声を上げ続ける。

「グルジィィィー!!ィィィイガアアァー!!」

口からは絶叫とともに泡状になった涎を吹き出し、彼女の裸体に降り注ぐ。
台の周囲に置かれたモニターの数値が急激な乱高下を繰り返す。

「ジュイヌウゥゥー!!ジンヂャウウゥー!!」

聞くに堪えない悲鳴はその後も続いた。
そして。

「ブベェェェー!!エヒュュューッグ!!……」
バスン!!

長い時間、アカリにとっては絶望的に長かったであろう時間が過ぎ、再び静寂が訪れた。
台の上で痙攣を続ける彼女の姿は惨たらしいものであった。
紺玉はまだ半ば以上瞼に隠れ、白眼は真っ赤に充血していた。
「ヒュ、カヒュッ、ヒェックッ」とかすれた呼吸音を響かせる開け放たれたままの口。
彼女の黒髪、苦悶の表情を張り付かせたままの顔、そして首周りは涙、鼻水、口から吹き出した涎のみならず黄色く臭いを放つ液、そう
胃液によってまで汚されていた。
両手足首の白肌、それを抑えつける拘束ベルトは血塗れになっていた。
そして、股から脚にかけては苦痛で括約筋が機能を喪失したため、尿、糞便にまみれていた。

「薬剤投与後、11分20秒で被験体516号の興奮状態は終局する。血圧は……」

目の前の惨状を直視しながら、白髪の男はモニターに映ったアカリのデータを読み上げていく。

「……である。以上の数値は平常値より高いものの許容範囲内と思われる。自白剤の効果の発現を待つため2時間安静にさせた後、被験
体への尋問を開始する。じゃあタクヤ、出ようか。」


そうして2人がフレームアウトし、アカリが取り残されたところで再び場面が転換した。



映像は台上のアカリを挟んで白髪の男とタクヤという先程と同じ構図である。
アカリの身体は転換前の画面と違い、無残に汚された姿ではなかった。
だが、つやを取り戻した黒髪や体のあちこちで雫が垂っており、手荒に水をかけられでもして洗われたことが容易に想像がついた。
顔も苦悶の表情は抜けていたが、変わって現れた表情は穏やかというより虚ろと言うべきものだった。

「先程、記録を一時停止してより2時間7分が経過した。これより自白剤64号を投与した、被験体516号に対する尋問を開始する。」

白髪男がカメラへ向かってそう告げ、アカリを見おろした。

「君の名前を答えなさい。」
「……わ、わたしの名前は、アカリ、日岡アカリです。」

白髪男の問いにやや初め詰まったものの平板な口調でアカリが答える。

「君の所属している組織の名称を答えなさい。」
「桃崎学園、中等部3年2組です。」

その返答に白髪男は少し眉をひそめ、問い直す。

「他に所属している組織はあるか?あるのならその名称も言いなさい。」
「はい、2つあります。アイドルグループスイートファイブのファンクラブと”機関”に所属しています。」
「では機関での君の身分、およびどのような活動に従事しているか、答えなさい。」

アカリの答えの前者に苦笑しつつ、男は問いを続ける。

「わたしはそこでC級エージェントとして潜入工作の教育を……」

男による尋問はその後数十分にわたって続いた。

「いや、なかなか有益な情報でした。聞いた限りでは矛盾点はなかったと思いますし、まぁ後で記録映像を使って精査してみましょう。
タクヤ、君も何か聞きたいことがあるかい?あるなら質問していいよ。」

男が台に頬杖をついてつまんなさそうにしているタクヤに声をかける。
するとタクヤは喜色をあらわにした顔を男に向ける。

「えっ!いいんですかギュンター博士。えっとじゃあ、エリのプロフィールを答えなさい。」
「エリ先輩、鷹月エリは”機関”のA級エージェントです。桃崎女子大学2年生です。」

タクヤの顔は喜色を増し、身を乗り出してアカリの無表情な顔を覗き込む。

「エリに対して、アカリはどんな感情をいだいてますか?」
「はい、好意を持っています。」
「なぜ、好意を持っているのか、その理由を答えなさい。」
「はい、エリ先輩は私の命を救ってくれたことがあり、その後も私のことを気にかけてくれたからです。」
「彼女のことをあこがれていますか?あこがれているならその理由も答えなさい。」
「はい、あこがれています。エリ先輩は長身でスタイルもよく、しかも学業の成績も優秀だからです。」

こうしてアカリは自らの心の内面をさらけ出していった。


その後、いくつかの質問ののち、タクヤの尋問も終わった。

「ねぇねぇ、ギュンター博士、お願いがあるんだけどいい?」

尋問のときとはうって変わった、年相応の軽い口調でタクヤが話しかける。

「なんだい?言ってみなさい。」
「この娘を助けに来る工作員がその”エリ”ってお姉さんだったら、またボクがじんもんしていい?」

ギュンターの顔を下から覗き上げるような格好でタクヤが問う。

「……しかたがないな。お前のこの『おもちゃ』を私の被験体にしてしまったしな。タクヤに任せるよ。」
「うぁーい、やったぁ!博士、ありがとぉー」
「こらっ!今は私の補助をする時間だぞ。うかれるんじゃない。」

舌足らずな声ではしゃぐタクヤをギュンターは語気を強くしてたしなめる。

「っ!……ごめんなさーい、博士。」
「わかればいい。さてタクヤ続きをはじめよう、被験体498号をこちらに連れて来なさい。」

そうギュンターが告げたところ、タクヤがカメラからフレームアウトした。
だが数瞬後、後ろに少女を引き連れて戻ってきた。
おそらくこの部屋のカメラの視界外で待機させていたのだろう。
少女はアカリより頭半分ほど高い背丈で、鍛えられた筋肉の上に薄い脂肪が載った褐色の裸体は何にも隠されてなかった。
ショートカットのクセのある黒髪の下にある顔は、アカリの同じように虚ろだった。
そしてビデオの外のアカリと同じく、その股間にはグロテスクな巨大な肉棒がそそり立っていた。
その少女をちらりと見てギュンターはカメラに向かった

「この被験体498号は20日前、身体能力強化誘発体24号を移植した。以後の経過は良好だったものの、4日前に格闘戦データ収集の
ため被験体475号との雌雄対抗の格闘戦を行なわせた際、肋骨骨折のため両肺に回復不能の損傷を負う。母体の生命維持が保たれ
なくなる前に誘発体24号の被験体516号への移植を行う。」

彼がそう告げると映像は一旦途切れた。


場面が転換した映像。
今度はアカリが寝ている台の横からの映像になった。台を挟んだ向こう側にギュンターとタクヤ。そしてさきほどの少女はアカリの上に膝
立ちして覆いかぶさっている。

「コノオンナ、オカシマス。ギュンターサマ」

抑揚のない声を出す少女、アカリは自分に覆いかぶさっている異形の少女がそう呟いても何も表情を変えなかった。

ズブュ!!
「クッウッ!」

前戯も何も無いいきなりの剛棒の挿入、アカリの眉がややひそめられる。だがそれは大切なものを失ったにしては無反応に等しい反応
だった。

ズブリュ、ズブリュ!

たちまちせわしなく抜き差しを始めた剛棒。それを伝ってアカリの秘所から鮮やかな血が漏れる。そう、アカリは心を失っただけでなく、
その純潔さえ失ったのだ。



「ギュンターサマ、コノエサ。イママデノエサヨリ、ゼンゼンオイシイデス。ナカガアッタカイデス」
「そりゃそうだ、生きていてしかも処女なんだからな。」

ギュンターに感想を述べながら、褐色少女の顔に虚ろな笑みが広がる。彼女がこの研究所にさらわれて来る前彼女の溌剌とした笑顔は
男女問わず、共に部活で汗を流すみんなに愛されていた。彼らがこの少女変わり果てた姿を見たら愕然としたであろう。

ギブシュ!ギブシュ!
「アッ!ヒッ!ハッ!」

異形の少女のピストン運動は続く。突き上げられるたびにアカリの胸が跳ね、荒い息が漏れる。極地に達しつつある色黒少女はその両
手をアカリの首の上に重ねる。

「ハッ!ヤッ!ヒッ!ハッ!」

アカリと色黒少女の息遣いが重なっていく。それと同時にアカリの首筋に添えられた彼女の両手に徐々に力がこめられていく。


「そろそろいいよね、博士?」

その様子を見ていたタクヤがギュンターに問いかけると、彼は頷き返す。

「はーい、アカリお姉ちゃんを壊しちゃう前にヒノキお姉ちゃんに命令でーす。」

そしてタクヤは無邪気な声を出し背伸びして、台上で膝立ちしているヒノキと呼んだ色黒の少女、その首の後ろ筋に右手の握りこぶしを当てる、
よく見るといつの間にかにその右手の中指に緑色の石をつけた指輪がはめ込まれている。

すると突然ヒノキの腕から力が抜けた。肉棒のピストンも止めぼぅーとした視線をあらぬ方向へ向けている。

「ヒノキお姉ちゃん!アカリお姉ちゃんに大切なモノ、プレゼントしてあげてね。」

その声に反応したのか、ヒノキは今までにないほど強烈な勢いで肉棒をアカリの膣中に押し込む。


グブリュ!!

「アッ!ア……ッ、ヒギッ!イギャァァァー!」

衝撃で声も出せないアカリだったが、突如絶叫を上げた。

「アギェェェェー!、エギャウ!ヒギェエエー!」
ガギャン!ギギャン!

絶叫をほとばしらせるアカリは必死にヒノキとの体合から逃れようとするが、肩を抑えるヒノキの剛腕、そして手足首の拘束によって空しく金
属音をあげるだけだ。

「交合開始後4分1秒経過時点で、誘発体24号の移植が始まった。被験体516号が激しい苦痛を訴えだしたことから、被験体498号が被験体
516号の膣に挿入した誘発体の結合が開始されたと認む。」

淡々とギュンターがカメラに向かって状況を説明している間にも、金切り声は鳴り止まない。

「ハフェギェエエー!ガギェェェェー!」
「ビギャアアー!ハギュグゥー」
「アギュウ!!エギャアァァァー!」

だが、間断なく続く絶叫に変化が訪れた。

「ビギャァァァー!いだぁいいー!くるじいぃー」

意味のある悲鳴を挙げ始めたのだ。タクヤとギュンターが目を見張る。

「痛みで自我を取り戻したのか!?自白剤64号の薬効時間はまだあるはずなのに!」
「ふぁずげてぇー!!だれか!くるじいよぉー!」

かわいらしく、エージェントだと教えても誰も信じてくれないであろう少女は今、助けるべき対象に全てを犯しつくされようとし、必死に救いを求め
ていた。

「おでがいー!いたいのっ!いだいの!たべでぇぇー」
「これは都合がいい。アカリさん、今、どんな苦痛を感じているのですか?答えたら実験、停めてあげますよ」


探究心で目を輝かせたギュンターが問う。その声色にどれだけ真実が含まれているかなど今のアカリが気づくはずもなかった。彼女は垂らされた
藁にすがりついた。

「イダイノォー、あたしのだいじなとこ!おなかがイタイィー!、ナニカ、はいってくるぅ!、おなかの中のおおぎくなっっでるー!!」

真っ青な顔をギュンターに向け、救いを求める瞳で見つめる。
だか、彼はそれには応えず、

「ほう、膣内で膨張もするのですか。今まで得られなかった知見ですね。」

アカリのお腹を見つめてうなづいている。

「へんなのが、ぐるじいのがあがっできてるよぉー!おなが、あたじのおなががかっわっちゃう!こわされじゃうよーっ!」

悶え苦しみながらじゃらじゃらと拘束具を鳴らし、のたうちまわるアカリ。だが、彼女の細い腹は目立った変化を見せていない。彼女の内部だけ人知
れず犯されているのだ。

「おながぁ!おなががっー!!ウガッ!ぎぃっ!むね…もくる…じぃ!」
「おおっ、誘発体の侵食は既に胸部まで達したのですか。経過を被験体自身が報告してくれるとわかりやすくていいですねぇ。」
「もヴっ!だめっ!はだじたっ!ばなしたんだからぁー!もうどべでぇー!!」
「ええ停めますよ。あと10分もすればその苦しみ、停まると思いますから。少し我慢してくださいね」
「ひぎっ!!ぞんなっうそづきぃぃー!ひっぃぃ!ひぎあああぁぁぁーーーー!!」

愕然としたアカリ、その直後さらなる絶叫がほとばしる。

「ぶねぇぇぇーぐるじぃいー!!しんぞうがぁ!いだぁいのおぉぉー!!」
バンバン!!
アカリが頭を振り乱し、後頭部を台に打ちつける音が絶叫と共鳴する。

「やはり心筋が侵食されると痛みも増すわけですね。」

ギュンターが興味深そうにアカリの様子を見やる。

「いぎゅうぅっ!!ヒギイイイイィィィィーーーー!!………」

ひときわ大きい絶叫の後、アカリの身体は張り詰めたままピクリとも動かなくなった。
自白剤を投与された後と同じ、いやそれよりもひどい苦悶の表情を彼女は残していた。
僅かに動く唇がかすかに残った彼女の命の灯火を示している。

「おや、また意識を消失しましたか。ショックのせいですかね。まぁ、もう心臓のコントロールは移植体が行なっているから生命維持に問題は無い
でしょう。」

ドスン
やがて、アカリの上に膝立ちしていた色黒少女…ヒノキが力を失い台の上から仰向けに倒れた。
ヒノキの体が退いてあらわになったアカリの裸体、その股間にはヒノキに付いていた長大な肉棒が屹立していた。

「交合開始後8分24秒後、被験体498号から被験体516号への身体能力強化誘発体24号の移植が完了した。被験体516号の状態は良好のようであ
る。1日程度安息を取らせる。タクヤ、記録のカメラを3番に切り替えてくれ。」

ギュンターの指示に従いカメラに近づいたタクヤが操作する。次の瞬間映し出される光景が変わった。
上からアカリを見下ろす映像になった。アカリの左側にいるギュンターが何か言いながらフレームアウトしていく。
残されたアカリ、見開かれた目、何も映さない瞳、体液まみれの白肌、微かに息をする唇。その唇が僅かに異なる動きを見せた。
見落としてしまいそうな僅かな動き。その動きにエリはビデオ越しに目を凝らす。

           『……エ…リ…セ…ン……パ…イ…………サ…ヨ…ナ…ラ……』

エリの瞳が写しとったアカリの唇の動き、それは彼女に向けたアカリの別れのメッセージだった。

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