最終更新: seconderic 2018年06月08日(金) 14:15:41履歴
脳波の構成要素
一般に脳波の正常、以上の判定には、周波数の方が重要である。
頂点から直線を下ろし、頂点前後の谷を結んだ線と交わる点までの距離を、較正電位と比較してμVで表す。標準感度として、一般に10μV/1mm(感度sensitivity=10)が使用される。
一般に脳波の正常、以上の判定には、周波数の方が重要である。
頂点から直線を下ろし、頂点前後の谷を結んだ線と交わる点までの距離を、較正電位と比較してμVで表す。標準感度として、一般に10μV/1mm(感度sensitivity=10)が使用される。
- 20μV未満:低振幅;低電位low voltage~
- 20〜70:中等電位moderate voltage~
- 70μVより高い:高振幅high voltage~
- 振幅については、極端に大きい場合は異常であるが、小さい場合には多の脳部位の脳波とくに反対側の大脳半球の相同部位の脳波に比べてとくに小さい場合に(まれに、とくに大きい場合にも)問題になる。
- 左右相同(対称)部位の脳波の振幅の左右差
- α波の漸増・漸減(waxing and waning)も左右同時に平行して出現しており、振幅の左右差はほとんどなく、左右対称性である。
- 左側の脳波の振幅が右側よりも小さく、左側の振幅は右側のそれの50〜60%程度である。
- 約3〜4Hzの徐波が左右同期性に出現し、右側の徐波の振幅は左側の約50%である。
- 約20Hzの速波が連続性に出現しており、右側の速波の振幅は左側の約1/3である。
- 1秒間における律動波の頂点の数。正弦波の場合、波の周期(持続時間)とは、1つの波の長さ。
- あるサイン・ウェーブの谷と谷を結び、それをサイン・ウェーブの進行する基線へ投影した長さ(t)を、周期periodまたは持続durationと呼ぶ。これを1秒で割ったものが周波数frequencyと呼ばれるもので、ヘルツ(Hz)またはサイクル(c/sec)という単位で表す。
- 言い換えると、これは、繰り返す波が1秒間に現れる波の数ということになる。
- 脳波は原則として1秒間に3cmの幅で描かれるので、実際には、あるサイン・ウェーブの横幅が3cmの中にいくつ入る割合になるかを計って周波数を求める。
- 同位相(時間的に同時に出現)
- 位相差(時間的にずれている)
- 位相逆転(逆位相)
- 位相とは、一つのサイン・ウェーブにおける振幅と時間との関係をいうが、脳波については、一般に2つ以上の部位から記録した波の各部分の間の時間的関係をいう。
- 2つの部位から同時に脳波記録を行ったとき、2つの波の山と山、谷と谷がまったく一致しているときには、2つの脳波は同位相である(あるいは、同期している、同期性synchronousともいう)という。
- 波の持続と振幅は等しくても波の向きが逆になっているときには、逆位相(あるいは180度の位相のずれがある)という。
- 約3Hzの高振幅徐波(約150μV)が同位相で出現しており、同期性(synchronous)である。左右の徐波の振幅もほぼ等しいので対称性(symmetric)である。
- 約3Hzの高振幅徐波(約150μV)がほぼ同位相で出現しており、同期性である。左右の徐波の振幅を比較すると左側の振幅が小さいので非対称性(asymmetric)である。
- 約3Hzの高振幅徐波(約200μV)が双方に出現しているが、徐波はそれぞれ別の時期にずれて出現しており、このような場合を非同期性(asynchronous)の出現という。非同時性出現の場合には、2つの記録の間に位相関係は成立しない。
- 散発性、孤立性に出現している二相性の棘波・鋭波は、2つの記録の間で逆位相である。
- 散発性、孤立性に出現している二相性の棘波は、2つの記録の間で同位相である。
- 散発性、孤立性に出現している鋭波は、2つの記録の間で同位相である。
- 棘波、鋭波が同時性に出現していないので位相関係は論じられない。
- 約3Hzの棘徐波複合が、2つの記録の間で同位相で出現している。
- 約3Hzの棘徐波複合が、2つの記録の間で逆位相で出現している。
脳の働き具合が弱まったときに現れ、健康なときには、眠りにつくと現れる。~
また、いろいろな病気が原因となって起こる意識障害の時にも現れ、こうした場合には、意識障害の程度が重くなるにつれて、θ波からδ波へとサイン・ウェーブの姿が変わっていくのが普通である。
また、いろいろな病気が原因となって起こる意識障害の時にも現れ、こうした場合には、意識障害の程度が重くなるにつれて、θ波からδ波へとサイン・ウェーブの姿が変わっていくのが普通である。
- θ波 [#o8c79490]:4Hz以上、8Hz未満の波
- 律動性
- 不規則
- δ波 [#j1115780]:4Hz未満の波
- 律動性
- 不規則
持続時間は70〜200msecで、主な構成分は通常陰性。実際、棘波と鋭波の区別は、3cm/secの紙送り速度で記録した脳波では、鋭波は2mmより大きな幅を有し、棘波は2mm以下の幅を有する。
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