じわりと浮き出た汗が赤い髪を伝い頬から落ちていく。
真夏の灼光の下で男はぐいと手でその汗を拭いながら、カンカンと音を鳴らしながら階段を上っていく。
手に持った二日分ほどの食料を入れた紙袋に腕から伝い落ちる汗が染み込んでいき、生地の色を濃くしていく様を見ながらどうしようもないと分かっていても暑さへの恨み節を一人ごちる。
 しかし、あと二段駆け上り、3mも歩かないうちに自分の部屋、いや、自分たちの部屋だ。
留守番を任せた少女が部屋に居るからおそらく快適なひんやりとした空気を味わえるだろう、という期待に足が進む。


「今帰った……、っと。ぐっ……」

 しかし、その期待はドアを開けて、3,4歩進んだ時点で裏切られた。
外気と変わらぬ暑さ、むわっとする湿気、勝手に期待したのは自分だから怒る気もないがなぜ冷房をつけていないのかと尋ねようと歩を進めるとそこには扇風機の前にちょこんと居座る白いワンピースの少女の姿があった。

「ヷ〜レ゙〜ヷ〜レ゙〜ハ〜ア゙〜イ゙〜ン゙〜ズ〜ド〜…ですの」
「……何をやっている」
「っ!?!?ア、アクセル。おかえりなさいですの……」

 半ば呆れた顔のアクセル・アルマー顔をの方を向いて真っ赤にしながらわたわたとあわてる少女、アルフィミィ。
この暑い中冷房を付けずに扇風機だけで何をやっているのかと冷房のリモコンを持つ。それを冷房に向けスイッチを押すものの……

「ん?」
「あ……壊れてますの、それ」
「ああ、それでか。……ふむ、おそらくバッテリーが切れているだけだろうからな、充電すればまた使えるようになる。教えなかったかな?」
「聞いてませんの」
「じゃあ教えるからちょっと来い」
「はいですの」

 リモコンの充電方法を教えながら、修羅、ダークブレインたちとの戦いを終え、その戦いの中でこの世界に「偶然」が引き寄せられているような疑問を抱き、その答えを探るために世界を旅しているとはいえ、身に付くものがなければその活動もおぼつかないがために食料、その他諸々を補給するために極東の島国・日本でシャドウミラーで培った技術を用いて戸籍を偽造して資金を溜める生活をアクセルは送っていた。
その生活の中でアルフィミィは自分の妹ということで近所のものに伝えたが、アインストとしての生を受けたためか生活に必要な知識が抜け落ちてしまっていた。

(まだまだ教えなくてはならんことが色々あるな……)

 と自分の手元を見ているアルフィミィのほうに目を向けた瞬間、ぎくりとアクセルは固まった。
真白いワンピースが浮かんだ汗にぴたりと張り付き、生地の下の肌が浮かび上がっている様。
アクセルの手元に興味深そうに近づき、やがてその肌がぴたりとアクセルに触れる。
自分の無骨な腕と違い柔らかい艶かしい腕。
本能のままに、アクセルはその腕を掴みそのままアルフィミィの体をソファーに押し倒していた。

「きゃっ……ア、アクセ……っ、んむぅ……んふぅっ、んっ……んくぅ……ふーっ、んふぅぅーっ!」

 柔らかくぷっくりとした唇を奪い、舌を送り込んで突然のことに怯えたように震えるアルフィミィの舌を絡め取り、嘗め回す。
口をふさがれ、鼻で鳴くように空気を求める声を上げながら息苦しさにアクセルの羽織ったシャツを握り締めるアルフィミィの指。
ジーワ、ジーワと蝉の声が響く中、冷房も入れないままの熱気の中で互いの唾液を交換し合う音と、高揚していく2人の声が上がる。

「んふぁ……アクセル、アクセル……ちゅっ、んふぅっ、んちゅっ、ちゅぱっ、はぁ、はぁ…」
「アルフィミィ……」

 少しだけ上体を持ち上げるとアクセルの羽織ったシャツも、その下のタンクトップも既に汗で濡れそぼっていた。
アルフィミィの白いワンピースもまた、まるで着たまま水浴びでもしたようにびっしょりと濡れて肌に張り付いている。
その白いワンピースの中で唯一色が異なったソコ……張り付いた生地の下から浮かび上がっている小さな乳房をアクセルは唇に含んだ。
瞬間、「んっ」と小さく鳴いてアルフィミィは少しだけ顔を反らせながらアクセルの汗に濡れた髪をそっと掴む。

(塩からい……な、やはり)

 ちゅばっと小さな乳首を吸うと口の中に広がる生地にしみこんだ汗の味。
だが、それすらも自分を興奮させていく媚薬のように思えるほどアクセルを興奮させていく。
もう片方の乳房にもそっと手が置かれ、やわやわと優しく愛撫されるたびに切なげな声を上げるアルフィミィ。

「んっ……ぁふっ……ん……んーっ、アクセル……」
「お前の体は……いやらしいな」
「ひ、ひどいですっ、の…そ、そんな…ふぁ…ことないですの……」
「ふん?だったらこんなにも反応しないものさ、これがな」
「ひひゃっ!?!?」

 そっとアクセルの手がわき腹をすっと撫でる。
くすぐったさとは違う感覚が襲い、素っ頓狂な声をあげて体をのけぞらせるアルフィミィ。
その反応ににやりと笑いながらそのまま手のひらを下腹部を生地越しに撫で、含んでいた乳房を放してへその下のなだらかな面に口づけする。

「ひっ、あっ!?」

 手のひらと唇の感覚に直接子宮が愛撫されたかのような感覚に背を大きく反らせて悶えるアルフィミィのワンピースの肩紐を外し、乳房をさらけ出させる。
小さく震えるふくらみをじかに口に含み舌先で転がす度にくねくねと小さな体をよじり快感に身悶える。
そのまま再び舌をゆっくりと下ろしていき、スカートの中に顔をうずめる。

「ひゃっ」

産毛も生え揃わない、幼い割れ目に舌を這わせながらアルフィミィを抱き上げると太ももを肩に乗せた。
そのままアクセルは愛撫を続け、アルフィミィの体を火照らせていく。

「はっ、はぁっ、はぅん……っ、アクセル……アクセル……っ」

 切なげに鳴くアルフィミィはアクセルの赤い髪に指を絡ませては、弱いところに舌を這わせられた際に襲い来る快感にビクンっとその指に力を込める。

「ひゃふぅん……きもちいいですの……アクセル……」
「アルフィミィ……ん……」
「んむ……」
「ん……」

 少しだけ体を放した後、ソファーに座りなおしたアクセルの上に向かい合うようにちょこんと座るアルフィミィ。
足を開いてアクセルの腰に回すと、体を密着させてキスをしながら、小さな指でジーンズの上から硬度を高めきったその男根を撫で回す。

「んふ……んっ、あくせりゅ……んぷぅ、んんふ……んふっ♪」
「アルフィ、ミィ……ん……くっ……」
「ん……んぱ……っ。喘いでるアクセル、かわいいですのよ、ふふっ♪」
「……生意気を言うな」
「ひゃんっ!?」
 
 反撃とばかりにアルフィミィの小さなワレメに指を差し込んだのだ。
ぎゅっと締め付けるその感覚にアクセルは心地よさを感じながら、互いに互いの性器を愛撫し続ける。
2人の切なげに吐く熱い息が絡み合い、興奮を高めていく。

「ん……」

 カチャカチャと音を立ててアルフィミィの細い指ががベルトを外し。ボタンとファスナーを下ろしアクセルの男根がさらけ出された。
その男根の頭の部分を優しく撫でると、ゾクゾクと背筋を快感が走るたびにアクセルの肩が一瞬びく、びくと揺れて眉を寄せる。
快感を押し殺すようなその表情にアルフィミィは思わずそっと唇を重ねた後、体をさらに寄せて耳元でささやく。
その言葉にアクセルは小さな体を持ち上げると、自分の肉杭に幼い秘裂をそっと乗せると一気に貫いた。

「ふあああんっ!!」
「アルフィミィ……ッ!!」

 互いにきつく抱き合いながら、対面座位で体を揺らす2人。
効きはじめた冷房はまるで効果を見せないほど、体温は高まりピストン運動とともに汗が飛び散る。
汗のにじむ頬に青い髪が張り付き、潤んだ表情のアルフィミィが普段の幼げな彼女に妖艶さをくわえていた。

「はっ、はっ……ンっ♪んっ♪アクセル……♪ん…」
「はぁ、はぁ……アルフィミィ……イクぞ……」
「はい、ですの……っ、あっ、あんっ!はぁぁぁ……ん♪」

 互いの体が一瞬大きく揺れると、ドクン、ドクン、トクン……と熱い液体がアルフィミィの中にしみこんでいく。
しばらくの間キスしたまま抱きしめあっていたが、やがて体を放して荒い呼吸を繰り返す。
噴出していた汗が気化していき、体温を下げていく。その心地よさにふぅ、とため息をつく2人。
やがて、ぽふっとソファーに横になって「ぅー…」と鳴くアルフィミィの声がだんだん小さくなっていき、やがて寝息を付き始める。
このままだと体が冷えすぎて風邪をひくだろうとタオルケットをかけながらふと外を見るアクセル。
雲ひとつ無いまぶしい空を見上げながら「ははっ……爛れた生活だ、これがな」と自嘲気味につぶやくが、アルフィミィの「ん…」という小さな寝言に微笑みながら彼女を見つめるとぽそり、と「まあ、いいさ」と汗に濡れた髪をかき上げ大きく息を吐き気合を入れなおす。

「さて……シャワーでも浴びるかな」

 終

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