「助けて!お、お兄ちゃん!」
「ショウコ!テメぇら、妹になにしやがる!」
 いかにも俺○空類で出演してそうな不良3人組がコウタの妹ショウコを
拘束し、いやらしい笑みを浮かべている。
不良A「この間はさんざんやってくれたじゃねぇか」
不良B「俺達があのまま引き下がると思ってんのかアア?」
不良C「テメェな、今からシメってやっから動くんじゃねぇぞ、
妙な素振りみせたら…おい」
ビリリリリィっと絹を裂くような音がコウタの耳をついた。
ショウコの制服の前を不良Bがナイフで切り裂いたのだ。
露わになる白い肌、それと対照的な淫靡で黒いブラジャーにパンティーが
引き裂かれた制服の下から覗いた。
「いやああああっ!」
「うおおおおうっ!」
 絶叫する妹ショウコと兄コウタ。
不C「な、なんだっ!?」
 いきなり地を裂くような雄叫びを上げたコウタに不良3人組が
ビクッと肩を震わせた。
「ショウコッ!テメェ!お兄ちゃんが買ってやった『はろーきてぃー』の
純白ブラとパンツはどうしたんだよ!」
「は、はあ?あんなの付けて学校行けるワケないじゃない!今時、小学生でもつけてないよ!」
「てやんでい余所様は関係ねぇ!俺の言うことが聞けねぇのか!第一、金が無い無いって
いう割にスケベでしかも高そうな下着買いやがって!高校生のバイトはダメだろうが!」
「お兄ちゃんとおじいちゃん達がお金を使いまくるから家計を支えてるのは
ショウコなんだよ!?お小遣い稼ぐのにソープやらホステスで働いて何が悪いの!」
「そーぷ…ほすてす…?・?・?」
コウタの知っている英語は悲しいかな『I LOVE YOU』だけ。
「ショウコの立ち絵なんか学生服しかないじゃない!何が悲しくて
縁日の日に学生服来て外出しなきゃなんないのよ!おかしいとは思わなかったのお兄ちゃん!」
「馬鹿野郎!それが『萌え』だ!外出時は制服着用って生徒手帳に書いてるじゃねぇか!
『とぅーはぁーと』の葵ちゃんだってそう言ってんだよ!」
「最低!お兄ちゃんの馬鹿!なんで変なトコだけ秋葉系なのよ!」
不良C「あ、あの…ちょっといいスか?」
「てやんでい、こちとらそれどころじゃねぇんだよ!
バァァァナウ、レッジィィィ・バットォォォッ!!ファイタァァァァァ・ロアッッッ!」
 鬼のような形相で変身したコウタの脳内にロアの狼狽した声が響く。
『い…いかんコウタ、生身の人間に私の力は…ぐはっ!』
「るせんだよ!ゴラッ!ネ○ジオンの総帥みてーな声しやがって!黙ってろ!」
 コウタことファイター・ロアはアーマーのクリスタルをバギャと叩き割った。
「邪魔すんじゃねぇカス共!」
不良C「な、なんだよこいつは?!ばび!」
不良B「ぶべ!」
不良A「ぼ!」
 赤い戦士の鋼鉄の拳をくらい、血反吐をまき散らしながら
不良達は明後日の方向に飛んでいった。
「もう許さねぇ…ショウコ、お兄ちゃんの言うことを聞けねぇ
ヤツはお仕置きしてやる」
「いやだいやだいやだ!お兄ちゃん下手クソだもん!」
ぶぢ…コウタは切れた。
コウタは精神コマンドの気迫を使った。
「オラオラオラオラオラッ!」
「な、なんでいきなり突っ込…ああっ…ん、はあっ!」
 ショウコを駅弁の体位でひたすら突き上げる。
 「はっはァ…ん、あ…お、お兄ちゃん…ショウコ、わかってるよ…
本当はそんな事…い…言ってあの悪い…人たちから…ん…助けてくれたんだ――んがっ!?」
 コウタの頭突きを顎にくらい、ショウコのトークは強制的にシャットダウンされた。
「たわけっ!これはお仕置きなんだよ!なに一人よがって、喘いでんだよ!
オラオラオラオラオラオラオラオラッ!」
「いやああああああああっ!アー!」

おわり

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