後ろ手に拘束されたスレイの眼前で、ツグミがゆっくりと脚を開く。
  開いた脚の中心からドロリと粘りを帯びた液体が腿を伝うのを、スレイは直視できなかった。
  「ん…ふふ…良く見て…さっきまで私達愛し合っていたのよ?ここに、フィリオのペニスをいっぱいにして。」
  「いや…ツグミ…なんでこんなことを…アイビス!離せ!」
  顔をそむけ、必死の抵抗を試みるが、なぜか身体に力が入らない。
  (何で…?力が抜ける…)
  「ダメだよ、スレイ…ツグミの言うこと、ちゃんと聞かないと」
  「…いや…きたない…」
  ツグミの瞳に冷酷な、それでいてどこかうっとりとするような微笑が浮かぶ。
  「汚い?…汚いのはどちらかしら?実の兄の名前を呼びながらオナニーをするのは汚くないの?」
  「…ち、違うッ」
  「アイビス、スレイのオ×××がどうなってるか教えて頂戴?」
  アイビスはスレイの下衣を剥ぎ取り、下半身をむき出しにする。
  「…ドロドロに濡れて、開いてピクピクしてるよ」
  抑揚のない声にスレイが震える。
  (恐い…いったいどうしてしまったの二人とも…!?)
  「や…やめてっ」
  「オナニーの途中だったものね、…そうだ、アイビス、続きをしてあげて」
  「うん…わかった」
  アイビスは従順にスレイの剥き出しの部分へと口づけ、まるで犬のように舐め始めた。
  びちゃびちゃとスレイには耐え難い音が響き、同時に湧き上がる愉楽に震える。
  「いや…いやぁーっ」
  「実の兄妹なのに、フィリオのことをそんなふうに見てるなんて、なんていやらしい子なの、スレイ」
  「違う、違う…私は…っ」
  「兄様とセックスがしたくて、オナニーしてたんでしょう?」
  「…!ちがう…」
  違わない、その通りだ。実の兄に対する欲望を抑えられず、自分で慰めていた。
  もう何度も、抱かれる夢を見た。
  そしてそれが、決して叶わない夢だと知っている。
  「可哀想なスレイ…あなたがどんなに想っても、フィリオはあなたを抱かないわ。だって兄妹だもの」
  儚げにも見える優しい表情で、しなやかな細い指先が長いまっすぐな黒髪を梳きながら撫でる。
  「…」
  「フィリオは私のものよ」
  聖母のような表情から一変し、圧倒的な優越感にツグミは微笑む。
  「ツグミっ…!?」
  「まるで雌犬ね…物欲しそうにウロウロして…汚らしい妄想で彼に触れないで」
  侮蔑の眼差しが、スレイのプライドを切り裂く。
  「な…何をっ!お前なんか、お前なんか兄様にふさわしくないっ!」
  「あなたはもっとふさわしくないわ…なんなら彼に聞いてみましょうか?あなたがフィリオの名前を呼びながら何をしていたか、ちゃんと録画してあるのよ?」
  「…!ひ…卑怯な」
  屈辱に震えるスレイの髪をたおやかに掴み、顔を上げさせる。
  「ねぇ?フィリオはいつもあなたの自慢をするのよ?とても優秀で、それに可愛い妹だって」
  「兄様…兄様…」
  スレイの瞳から涙が幾筋も伝わり、流れていく。
  ツグミは跨りスレイの顔に股間を押し付けた。
  「ほら、あなたの大好きな兄様の精液よ…舐めなさい、一滴も残してはダメよ」
  「う…う…に…さま…」
  すすり泣く声と淫猥な水音が響くのを、ツグミはうっとりと聞いた。

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