「はぁ……」
 ユミの深いため息と共に、半径1メートル程にどよーんとした重い空気が流れる。
 と言うものの、ユミはDさんことDボゥイに実質ふられてしまった。
 本人はそれなりに諦めはついてはいるものの、やはりアキとのラブラブっぷりを見せつけられると、明るく振る舞っても何とも言えない気持ちになってしまう。
 そんな暗い気持ちでユミは艦内を歩いていた、その時だった。
「ずいぶん暗い空気を出しているじゃないか」
「え……あ」
 ユミの背後から呼びかける声がし、ユミは後ろを振り向く。
 そこには、見た目は女だが男、デッドがいた。
 デッドは素早くユミに顔を近づけ、ユミは思わず少したじろいだ。
「な、なに?」
「……ふぅん、ブレードにふられて悲しいんだね?」
 図星だ。ユミは驚き、デッドは綺麗な笑みで顔に出ていると言う。
 すぐさま表情を元に戻そうと試みるユミだが、まぁ無駄なあがきという奴だ。
「俺もブレードに仮面を壊されたし……案外似たもの同士かもね、俺達って………」
「……ッ!」
  ユミは目を見開き驚く。
 何故なら、デッドがユミに言葉を交わした直後、いきなり唇を重ねてきたのだ。
「んッ! や……んむッ」
 驚きでしばらく間が空き、ユミはデッドから逃れようとするが、所詮テッカマンにならなければ男と女。
 力ではデッドの方が勝っているため逃れられず、口内に舌まで入れられ身を硬直する。
 ユミの思考も徐々にだが麻痺していき、力も抜けていく……それをデッドは見逃さない。
「んッ!! あんんッ……」
「ふふ……もう濡れてる……」
 デッドの片手がユミのスカートの中へ移動していく。
 そして、下着越しに秘所に触れると、すでに下着からでもわかるほど濡れており、デッドは下着を横にずらし指を直接秘所の中へ入れた。
「んんーッ! んふッ……んちゅ……」
 指を出し入れすると、愛液は溢れユミは口を塞がれながらも喘ぐ。
 床にはポタポタと愛液が落ち、ユミはデッドの責めに力を無くし脚をガクガクさせていた。
 そして、ユミの呼吸が苦しくなってきた頃、デッドは秘所から手を離し、口から唇を離す。
 下からは愛液、上からは唾液の糸が二人を繋いだ。
「はっ……はぁ、はぁ……」
「ふふ、気持ち良かった?」
 力無く、内股でその場に座り込むユミをデッドは微笑みながら見下ろす。
 しかし、肩で息をしながら困惑しているユミは答えられず俯くまま。
 そんなユミを見下ろしながら、デッドは歩きだした。
「なかなか可愛かったよ。最後までやりたかったら、いつでも俺に言いな」
 デッドは最後にユミに言い残し、何処かに行ってしまった。
 しばらくユミは立てずに座り込んでいた。
「…………はぁ、なんかあたし、最低……はぁ〜」
 そして一言漏らすと、ずれていた下着を元に戻し、再びどよーんとしながら自室へと向かったのだった。


―終―

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