デュオ「…なぁ、アルミサエル。俺たち、もーちょっとだけ分かり合ってみない?」
アルミサエル-XX「……(えーと、どうやって?)」
デュオ「例えばさぁ、俺の腕の中に来るとか。どう?」
アルミサエル-XX「…(一時的接触ですか? …いいですけど、私の理性が危ないかも…)」
デュオ「…それ、俺の台詞じゃね? いいけどさ、ほら、ちょっとだけ」
アルミサエルーXX「っあ……(ダメ、やっぱりATフィールドを…張れない!? 何で!?)」
デュオ「女の子って細くて柔けーよなぁ…ん? どうかしたのか?」
アルミサエル-XX「……(ATフィールドが張れない…私が、一つになりたがってる、から…?)」
デュオ「…おーい? どうしたんだってば、嫌なら放すけど…おーい?」
アルミサエル-XX「…(生まれた姿に戻りたい…侵食して、取り込んで、融合したい…!)」
デュオ「お、おい? 震えてるけどどうしたんだ? どこか具合でも…」
アルミサエル-XX「…デュオ、さん…私と、ひとつ、に…」
デュオ「え…?」
アルミサエル-XX「……(…やっぱり、ダメ…!!)」
大きく頭を振って、アルミサエルはデュオの腕の中から抜け出した。
生まれて初めて感じた衝動。欲求。渇望と呼んでもいい、その感情。
気を抜けば暴走しそうな両の腕で己の身体を抱いて、生理的な涙の滲んだ瞳を何度か瞬かせた。
アルミサエル-XX「っ、……はぁ、はぁっ…」
デュオ「…アルミサエル?」
アルミサエル-XX「……(ごめんなさい、私…、私っ……)」
羞恥心と自己嫌悪が全身を襲う。しかし、この感情がどこから来るのかが判らない。
目を合わせればまた衝動に負けそうで、アルミサエルは目を伏せて唇を噛んだ。
デュオ「どうかしたのか? …俺が怖がらせたなら、謝る。ごめん」
アルミサエル-XX「……(違う、デュオさんは悪くない…。…でも、ごめんなさい。ダメなの)」
デュオ「理由、聞いてもいいか?」
アルミサエル-XX「…(ひとつになりたくなったから。…貴方を、壊しそうになったから)」
デュオ「…へ?」
アルミサエル-XX「…(衝動に負けそうになったの。触れたくて触れたくて、気が狂いそう)」
デュオ「…俺は別に、それでもいいけど」
アルミサエル-XX「…(…ダメ。触れてしまったらきっと、もう我慢できない。だから)」
デュオ「じゃあさ、俺が触ってもいいか?」
アルミサエル-XX「……え…」
デュオ「主導権は俺が握る。俺が意地でも暴走させない。どうだ?」
デュオの言葉を聞き、アルミサエルは呆気に取られたようにその瞳を覗き込む。
いつもは陽気なそれが、今は蛇に見えた。太古の昔、イブを知恵の実の樹へと導いた蛇。
頬を染めて、アルミサエルは甘言に身を委ねる。初めて触れた唇は、罪の果実の味がした。
「…っあ、ぅ」
息が詰まる。全身がけだるくて熱っぽい。
彼の言葉に甘える形で、彼の成すがままに全身の反応を預けている。
頬に、唇にくれるキスが気持ちいい。髪を、肩を、胸を触る掌が気持ちいい。
私にできる事は、彼の与えてくれる快楽を必死に追うだけ。
求め疼いていた焦燥は今は影を潜めて、私の全ては、与えられる快感で喜びに震えていた。
「…(ごめんなさい。リリンには気持ち悪いのよね)」
身体を覆う布が全てなくなった時、ふと自分の姿を思い出して彼に詫びた。
初めて得たリリン体の情報…「侵食された綾波レイ」から、今の私の姿は成り立っている。
全身に所々浮き出た私を、ふいに彼が指先で撫でた。
いきなりの事に思わず声を漏らした私を見て、彼は陽気に笑ってみせる。
「感度良好! 気にしねぇ、っていうか性感帯が増えていいんじゃね?」
「……(…気持ち悪いって、デュオさんにだけは思われたくなかったの)」
「健気だねぇ…アルミサエルの身体、俺は最高に気持ちイイぜ?」
「…(本当?)」
胸のふくらみを掌に収め、やわやわと揉みしだきながら彼は笑う。
指の間で乳首を刺激されて、私はまたはしたなく声を上げた。じゅんと、目元と下肢に体液が滲む。
子宮の天使と呼ばれているのに、身を寄せ合う苦痛と快楽がこんなにも凄まじいなんて知らなかった。
侵食をする側でしかなかった私が、侵食されていく。でも、それでいい。それがいい。
なんでもいいから、早く、早く。胸を包む掌でさえも全て、溶け合えればいいのに。
「…ひとつに、なりたいの。私…」
無意識に伸びた腕が、密着した私と彼の腰の辺りに潜り込んだ。
中指がぬかるみに触れる。知らぬ間に漏らしていた愛液の量に、自分自身が驚いた。
己を慰めるように入り口を掻き回し、ねっとりとした愛液を指先に掬い取る。
生暖かいそれを塗りたくるようにして、ぐいぐいと押してくる彼の熱い肉棒に触れる。
短く息を吐いた彼と、視線が合う。…もうお互い、準備はオッケー?

あとはもう、言葉はいらなかった。
彼は何も言わずに中心を合わせる。私も、何も言わずに衝撃に耐える。
何度かぬるぬるとすれ違った後、私は彼に侵食されていった。
「…っ、ぁ」
「……っああ、ぅん、ひぅ」
詰めた息の合間に、彼の声が混じる。快楽を感じているのかと思うと、私も嬉しい。
押し開かれる痛みは、それ以上の快楽を持って全身に降り注ぐ。
痛くて熱くて気持ちいい。意味を持った言葉を紡ぐのももどかしく、ただ獣のように吼える。
「っぁあ、あ、あぅ、あ、あああっ」
ぐちゅ。ねちゅ。ぬぷ。ぐちゅ。ぐぷっ。
突き上げられるたびにいやらしい音とはしたない声が生まれる。
羞恥心はとっくに麻痺して、そんな音が聴覚からも快感を呼ぶ道具になる。
溶け合うように一つになりたい私とは逆に、私の中の彼は激しく躍動して自己を主張した。
肉体を擦り合わせて、粘液を混じり合わせる。不思議なリリンの営み。
その魅力に、私は溺れて。
「ひゃ、あ、あああ……っ!!」
溶け合わない身体を抱き寄せ、きつく抱きしめる。
もっと近くにいたいと思う。ひとつになりたくて、それでも、それ以上に傍にいたい。
溶け合うことのできないリリンだからこそそう思える矛盾した気持ちを抱えて、目を閉じた。
「(……あ、そうか)」
彼が抜けていった後も、私のナカに残された熱い体液の存在に気付く。
リリンは命を紡ぐ。こうして「ひとつになりたい」思いを、次代という形で形にして。
デュオ「…なあ、寝ちゃった?」
アルミサエル-XX「……(いえ、起きてますよ。ちょっと疲れましたけど)」
デュオ「途中から加減できなくてさー…ごめんな?」
アルミサエル-XX「…(大丈夫です、凄く気持ちよかったですよ)」
デュオ「…そういう事、真顔で言うなよ…こっちが恥ずかしいぜ」
アルミサエル-XX「……(あ、ダメなんですか…ごめんなさい)」
デュオ「いや別に謝らなくてもいいぜ。…まあ、普通はあんまり言わないけどさ」
アルミサエル-XX「…(そういうもんなんですか)」
デュオ「しかし、結構大きい声も出せるんだな。可愛いかったぜ?」
アルミサエル-XX「……っ!(か、可愛いって…その、あれは)」
デュオ「お、赤くなった。いいねいいね、こんなの見たり聞いたりできるの俺の特権なんだよなー♪」
アルミサエル-XX「……(からかわないで下さいよ、もう…それじゃ、これはお礼という事で)」
ボムッ!
デュオ「えwwwwちょ、何急にwwwwwww」
アルミサエル(使徒型)「……(リリンの営みを教えてくれたお礼に、今度は私流でお返ししますね?)」
デュオ「ちょwwwwwwもしかして怒ってる?」
アルミサエル(使徒型)「…(いいえ全然。手加減しますし怖くないですよ、とても気持ちのいい事ですからー…)」
デュオ「アッー!?」

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