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srweroparo 2012年01月01日(日) 04:36:12履歴
神夜達と旅を続けて、判ったことがある。
神楽天原の皇族の姫 楠舞神夜。そんな彼女のお目付け役、鬼姫 錫華姫。
この2人は――――
「んッ、ンッぁ……」
「ふふ、声を出したければ出せばよかろう、ん」
こういう、怪しい関係らしい。
ハーケンは目の前に広がる光景に驚きつつも、そう思った。
神楽天原で宿を取ったのだが、錫華姫が邪鬼銃王で部屋をしっちゃかめっちゃかにしたもんだから、ハーケンの部屋で今夜は眠ることにした。
他のメンバーにすればいいのだが、アシェン&KOS−MOS組は何故か拒否。
零児&小牟は色んな意味でダメである、こういう時くらいは2人きりにさせるべきだと、ハーケンは以前言った。
本人はそれを今少し後悔しているのだが。
「あッ、ひゃぅッ!」
「ほぅら、中指も入った」
気づいたらものすごい唐突な展開になっている。
まぁ、さっさと寝てしまえばどうという事はないのだが、体は寝ていてもハーケンの目がバッチリ開かれている。
せめて視覚に入らないように壁のほうを向いても、聴覚で反応してしまう。
次第に室内に響いていた粘着質な水音が強くなってきた。
その音で見事に反応してしまっている、自分のキョウダイを見ると自然と軽いため息を吐いてしまう。
「あッ、ぁッ、ご、ごめんなさい、錫華ちゃ……また、こんなこ、とさせて、ぁんッ」
「よいよい、いつもの事である。わらわはまったく気にしておらぬぞ」
「っておい! 俺は気にならんのか!?」
錫華姫の言葉に、ハーケンは思わず起き上がり怒鳴る。
「なんだ、いたのか」的なリアクションを見せる錫華姫。
物同然とでも思われていたのだろうか……そう思うとハーケンは少し苛立ち眉をピクッと動かす。
そしてハーケンの声に驚く神夜。
2人の行為は一時中断され、視線はハーケンに向かう。
もう裸同然の神夜と錫華姫の姿。
やはり普段彼女が仲間達から、”牛”と呼ばれている主な原因である部分に目がいった。
「あ、あのぉ、起こしてしまいました?」
「そんな姿を見せられたら、眠気がロストしちまったぜ」
とりあえず、内心少し焦っているが平然を装うハーケン。
先程までの行為をハーケンに見られていた、等と勝手に思ってしまった神夜の顔がだんだんと赤くなっていく。
ハーケンはニヤニヤ微笑んでいる錫華姫と目を合わせ、部屋の入り口を指を刺す。
部屋の入り口には邪鬼銃王が立ち壁となってしまってる為、外に出ることもできない。
羞恥心でハーケンの顔を見ることが出来ずに、神夜は赤面しながら視線を泳がせる。
そんな彼女を妖しげに微笑みながら錫華姫は見ていた。
「で、ダブルプリンセス、一体何して何してるんだ?」
「え、えぇっと……」
「見てのとおりであろう?」
「いや、そういう意味じゃなくてな」
錫華姫の回答はある意味正論だ。
しかしハーケンが訊きたいことは微妙に違う。
ハーケンにとっては、2人が怪しい関係だろうが別に関係ない。
他人の愛の形をとやかく言うつもりはない。
しかし、それを何故今ここでしているのかが分からない。
別に2人きりになった時にすればいいのだ。
神夜は恥ずかしそうに赤面している、羞恥心があるなら人の目の前でやるなとハーケンは心の中でツッコんだ。
「まぁムラムラして眠れぬと申すのだから、誰かが慰めねばならぬであろう?」
「す、錫華ちゃんっ、そんな言い方……」
「自慰もまともに出来ぬのに何を言っておる、わらわ的に単刀直入に言ったまで」
「で、できないのか?」
「え……え、えぇ……どうすればいいのか、よくわからなくて……」
「……」
ハーケンは頭を抱え、そして深いため息を吐いた。
神夜の歳は18だと聞いている。
自分の体験からそのくらいになれば、自然と自慰ぐらい覚えるものだと思っていたのだが……
まだまだ、世界の事をほんの一部分しか知ってなかったのだと、ハーケンは改めて思い知らされた。
まぁ神夜だし仕方がない、結構な天然ちゃんだという事は分かっていたし諦めてる。
問題は、明らかに神夜やハーケンの反応を見て楽しんでるもう1人の姫である。
「そもそもだ……お目付け役がこんな事していいのか?」
「我慢できぬと言うのだから仕方あるまい」
「だからって……我慢する事も覚えたほうが……」
「欲求は解消できるときにしておいた方がよいだろう、とわらわ的には思うぞよ? それにわらわも体が火照ってしもうてな」
「……」
なんだか錫華姫の言う事は、いちいちある意味正論だから妙に腹が立つ。
散々チャラえもんだの、ケダモノだの言った自分が神夜を襲っているなんて矛盾もいいところである。
「そちも加わりたくば加わればよい。僅かにであるが、そちの事認めてもおるでな、チャラん坊?」
「そりゃどうもって感じだな」
明らかにハーケンはからかわれている。彼女の言葉も嬉しいが、嘘か真か怪しいところ。
その事もあり錫華姫に誘われても、ハーケンは動こうとせずに座ったまま。
襲ったら負けかなと思っているから。
待っていればそのうち終わる、眠るのはそれからでもいい……明日は寝不足間違いなしだが。
「……さて、再開といこうかの?」
「え? で、でも……」
「アレは石像とでも思っておればよい……」
誘いに乗らずとも錫華姫はハーケンの存在をまったく気にしていない。
しかし神夜は別だ、いくら自分が発情してしまったとはいえ、他の人に見られてると意識してしまうと途端に恥ずかしくなってくる。
昔から性欲を解消してくれた錫華姫は別として。
また別の機会にして今夜はもう寝よう、そう思い錫華姫に伝えようとした神夜であったが、言葉が出る道が塞がれた。
すぐに唇は離れたが押し倒される。
起き上がろうとしたのだが、錫華姫の指が既に濡れそぼった秘所に触れ、神夜に電撃に似た感覚が流れた。
「ひゃッ、あッん……す、錫華、ハーケンさんに、ンッ、見られ、ひあぁッ!」
「んー? 石像でなければ、あれは、アレだ……邪鬼銃王弐式とでも、思えば良い」
「俺は邪鬼銃王になった覚えはないぜ」
神夜の横に回った錫華姫の指が、ゆっくりと優しく秘所をなぞるように動く。
脚はハーケンに秘所を見せ付けるかのように開いている。
錫華姫の指が動く度に声が出てしまうのを我慢するが、抑えきれずに声が漏れてしまう。
細い腕はガクガク震え、今にも崩れてしまいそうだが錫華姫が倒れぬよう片手で神夜の体を支えていた。
「あぅッ、ど、どうしたのっ、かしら私……いつもより、んッ、感じて……」
「なるほど、見られて感じるとは……」
「す、すみませ、んッ、ハーケンさん、変な声、だして、あぁッ、睡眠の妨害を、してしまってッ!」
涙を流しながらの神夜は謝罪する。
ハーケンは自分の股間を見る。
嬌声が漏れる彼女の言葉に、ムスコはバッチリ反応してしまっていた。
元々の原因は神夜にあると思うのだが、先程少しの抵抗を見せていたのを見たら、今はもう錫華姫の悪戯の被害者とも思えてしまう。
「謝る事ないぜオナニープリンセス。俺としては眼福だし」
「ならば汝も協力したらどうだ? 若い女子が2人もおるのだ、触りたいであろう?」
「せっかくのお誘いだが断らせてもらうぜ淫乱ヘソ」
「寂しいな……まぁよい。そろそろ、達するか?」
「うッんッ……指を、入れちゃぁッ、ひあぁッ!!」
「先程も入れたであろう? 相変わらず、指が千切れそう……」
錫華姫の誘いをハーケンは即答で断る。
断られるだろうと確信していたから錫華姫は何とも思わず、神夜の秘所の中にゆっくり人差し指、そして中指を挿入していく。
錫華姫の細い2本の指は容易に神夜の中に入っていく。
数往復の出し入れの後、愛液でグッショリ濡れた指を舌で舐める錫華姫の姿は、見た目とは違いかなり妖艶である。
わざと音を立てて愛液を舐め取り、再び手が神夜の下の口へ伸びる。
そして、入り口の少し上にある突起に触れ、ほんの少し力を入れて突起を摘んだ。
「ああぁあッ、だ、だめ、そこはぁッ!」
ほんの僅かの間錫華姫の指から解放されて、呼吸を荒くさせていた神夜。
しかし突起をつままれるのと同時に、今まで以上の快感を与えられ目を見開く。
「やぁッ! ッみ、見られちゃうッ、おかしくなっちゃう、所ッ! ハーケンさんに見られちゃうぅッ……んあぁッ!!」
そして一気に押し寄せてくる快感の波に、成す術もなく飲み込まれてしまった。
絶頂感が一気に増し、その衝撃は神夜の体を支えている柱を容易に崩していく。
しかし1本の腕が彼女の体を力強く支え、ベッドの上に倒れるのを防ぎ、そのまま神夜の体を起こす。
錫華姫ではない、この部屋にいたもう1人の人物。
「カグヤ……」
「ぇ、ハーケんさ……っ!!!」
快感の波が引き始め、瞑られていた瞳が徐々に開かれる。
そして自分を抱いているのがハーケンであることが分かると、少し驚き声を上げようとした。
しかし、再び言葉の出口を相手の口により塞がれてしまう。
「ん……くぅ……ッ」
一方的に舌が口内に入ってくる。
今まで錫華姫と、唇を重ねるだけのキスしかした事がない神夜にとっては初めての体験。
唾液を送られ、口の端から唾液が一筋流れる。
思わず離れようとするが、ハーケンは唇を押し当て、尚且つ口内で彼の舌が動き回り力が抜けていく。
更には肌蹴ていた服がビリビリと音を立てて破かれていき、神夜はもう裸同然の格好となってしまった。
それを意識してしまうと、彼女の顔がますます赤面していく。
そしてようやく、ハーケンは神夜を解放した。
唾液の糸が2人を結び、消えていく。
「……わりぃな、俺のリミッターが解除されちまった……」
「きゃッッああぁー!」
耳元でハーケンの声が聞こえた……と思ったら、いきなりそのまま押し倒された。
神夜の豊か過ぎる胸は揺れ、悲鳴はすぐに嬌声へと変わる。
左右に開かれた神夜の脚の間に顔をうずめた。
舌先が彼女の秘所に触れると、神夜は少し痙攣する。
指とは違い柔らかい舌が何度も女性器を這い、ぴちゃぴちゃと音を立て神夜の聴覚を犯す……
「ひぁッ……あぁあッ、み、見ないで、そんなとこ、ろ、きたないッですよぉ」
「散々見せ付けたのはそっちだぜ? それに、こんなに溢れてんのは、嫌じゃない証拠だ……」
体はとても正直である。
ハーケンの言葉を頭を横に振って否定の言葉を並べようが、舌での刺激で確実に快感を得ている。
性器をまじまじと見られただけではなく舐められ、それでいやらしく喘ぐ自分に羞恥心を感じる。
「もうこれくらいで良いであろう、そろそろ達しさせてやれ」
「……お前、いいのかよ?」
「犯すのなら最後まで犯す。妾的に中途半端はよくない。先程も申したろうに、馬鹿者め」
いきなり横から出てきて、言った事が妙に癇に障るが錫華姫の言うとおりだろう。
なにより神夜の秘所は、ハーケンのモノを欲しがるようにヒクヒクと動いている。
ハーケンの舌から解放された神夜は息を切らし、脱力しきってボーっと天井を見ている。
「ほら、優しく入れてやるのだぞ?」
「判ってる。急かすな……」
錫華姫が神夜の秘所を指で左右に広げ、ズボンを下ろしたハーケンが完全覚醒したペニスをあてがう。
その感触で神夜は我に返ったが、その時には遅かった……
「ぁ……あッああああああぁッッ!!」
体はともかく心の準備がまだであった。
一気に根元近くまでペニスを挿入され、悲鳴に近い声を上げる神夜。
一瞬ブレーカーが落ちたかのように頭が真っ白になる。
熱く、舌なんかより格段に硬く、指より太いモノが入ってくる感触は恐怖さえも覚えさせた。
「あんッ……ああッ、ぃッぅッ……あッ……ッ!」
ベッドを揺らし、ハーケンは力強くペニスを出し入れさせる。
いきなり激しすぎるのではとツッコミを入れたくなるようなストローク。
相当濡れていたはずだが狭く、ペニスをギュッと締め付け、搾り取るようにうねり動く神夜の膣は、ハーケンに強烈な快感を与える。
経験はあるが多くはないハーケンにとっては、魔人斬りを連続で当てられているようなものなのだ。
「ぐッぅ……これは、ファウルだろ……」
「あッ、ぁんッ、ひああッ!」
結合部からはペニスが動くたびに愛液が飛び散っている。
肌がぶつかり合う。
涙を流し、ベッドのシーツを握り締めながら神夜は嬌声を上げる。
最初こそ少し痛がっていたものの、今は快感のみが彼女を支配していた。
そんな彼女をハーケンは尚も攻め立てる。
先程から揺れに揺れている豊富すぎる神夜の胸を鷲掴む。
激しく突き入れ、乳首をこね回す。
既に神夜の言葉は言葉になっていない。姫としての気品などはまったく感じさせない。
「気持ちよいか? 神夜」
「す、すずかちゃんッ、私、も、だめだよ……ッ!」
「流石に限界であるか。では存分に達するがよい、わらわが側におるぞよ」
神夜の視界に、上から錫華姫が覗き込むようにして出てきた。
流れている涙を拭うと、錫華姫は神夜の手を取り優しく握った。
そして、ペニスが膣の最奥を突いた瞬間、沸き起こる絶頂感を抑えきることが出来なくなり……
「あ……ッひッ……ひああああぁああぁッ!!」
身を痙攣させながら、神夜は達した。
その直後、ハーケンも唸る様に声をあげ、彼女の膣内に精を流し込んだ。
「ったく、結局勢いでラストまでヤッちまったぜ……」
「見事なケダモノっぷりであったぞ?」
「褒めてんのかそれ?」
ようやく絶頂感が消え、ハーケンは冷静さを取り戻した。
相変わらず人を小馬鹿にしたような錫華姫は放っておいて、ハーケンはペニスを引き抜いた。
神夜は気を失っている。秘所から精液が溢れ出て白いシーツを汚していく。
それを見ていたハーケン。あることに気が付き、精液に触れキツイ臭いを我慢して近くで確かめてみた。
間違いであって欲しかったのだが、間違いではなかったようで、ハーケンの顔が徐々に青ざめていく。
「……ウルフプリンセス、聞きたいんだが」
「なんぞや?」
「もしかして……バージン?」
「ん? あぁ、そういえばそうであった」
「なっ……なんだってぇぇぇぇーーーーーーーー!!」
指を震わせながら錫華姫に確認をとったハーケン。
まず言葉を殺された。
肩は震え、主に神夜の師匠乙音に肉体を殺される光景が彼の脳内をよぎった。
恐怖に慄くハーケン。
そんな中、ハーケンの抱かれながら錫華姫の角を弄りつつ神夜はぐっすり眠っていた。
――翌朝――
「艦長、他の宿泊客の迷惑になっちゃりしてました。ヤっちまうのはもう別に構いませんが、声量をお控えくだせぇ」
「ハーケン……国際問題になるぞ」
「いつかは襲うのではないかと思っておったぞ。いやいや、言わんでもいい、あのダブルボムを見せ付けられれば男としては当然じゃて」
「昨夜の受精確率は……」
「……」
「じゅせい?」
「神夜は知らなくても良い事である」
「とりあえず早くカグラアマハラを出るぞ!!」
アシェンを含め、PT達にまで昨夜の事は知れ渡ってしまっていた。
とりあえず早く神楽天原を出ようと、ハーケンはゲートに急行する。
そしてしばらくの間、ハーケンは事ある毎にこの事をいじられたそうな。
【終】
神楽天原の皇族の姫 楠舞神夜。そんな彼女のお目付け役、鬼姫 錫華姫。
この2人は――――
「んッ、ンッぁ……」
「ふふ、声を出したければ出せばよかろう、ん」
こういう、怪しい関係らしい。
ハーケンは目の前に広がる光景に驚きつつも、そう思った。
神楽天原で宿を取ったのだが、錫華姫が邪鬼銃王で部屋をしっちゃかめっちゃかにしたもんだから、ハーケンの部屋で今夜は眠ることにした。
他のメンバーにすればいいのだが、アシェン&KOS−MOS組は何故か拒否。
零児&小牟は色んな意味でダメである、こういう時くらいは2人きりにさせるべきだと、ハーケンは以前言った。
本人はそれを今少し後悔しているのだが。
「あッ、ひゃぅッ!」
「ほぅら、中指も入った」
気づいたらものすごい唐突な展開になっている。
まぁ、さっさと寝てしまえばどうという事はないのだが、体は寝ていてもハーケンの目がバッチリ開かれている。
せめて視覚に入らないように壁のほうを向いても、聴覚で反応してしまう。
次第に室内に響いていた粘着質な水音が強くなってきた。
その音で見事に反応してしまっている、自分のキョウダイを見ると自然と軽いため息を吐いてしまう。
「あッ、ぁッ、ご、ごめんなさい、錫華ちゃ……また、こんなこ、とさせて、ぁんッ」
「よいよい、いつもの事である。わらわはまったく気にしておらぬぞ」
「っておい! 俺は気にならんのか!?」
錫華姫の言葉に、ハーケンは思わず起き上がり怒鳴る。
「なんだ、いたのか」的なリアクションを見せる錫華姫。
物同然とでも思われていたのだろうか……そう思うとハーケンは少し苛立ち眉をピクッと動かす。
そしてハーケンの声に驚く神夜。
2人の行為は一時中断され、視線はハーケンに向かう。
もう裸同然の神夜と錫華姫の姿。
やはり普段彼女が仲間達から、”牛”と呼ばれている主な原因である部分に目がいった。
「あ、あのぉ、起こしてしまいました?」
「そんな姿を見せられたら、眠気がロストしちまったぜ」
とりあえず、内心少し焦っているが平然を装うハーケン。
先程までの行為をハーケンに見られていた、等と勝手に思ってしまった神夜の顔がだんだんと赤くなっていく。
ハーケンはニヤニヤ微笑んでいる錫華姫と目を合わせ、部屋の入り口を指を刺す。
部屋の入り口には邪鬼銃王が立ち壁となってしまってる為、外に出ることもできない。
羞恥心でハーケンの顔を見ることが出来ずに、神夜は赤面しながら視線を泳がせる。
そんな彼女を妖しげに微笑みながら錫華姫は見ていた。
「で、ダブルプリンセス、一体何して何してるんだ?」
「え、えぇっと……」
「見てのとおりであろう?」
「いや、そういう意味じゃなくてな」
錫華姫の回答はある意味正論だ。
しかしハーケンが訊きたいことは微妙に違う。
ハーケンにとっては、2人が怪しい関係だろうが別に関係ない。
他人の愛の形をとやかく言うつもりはない。
しかし、それを何故今ここでしているのかが分からない。
別に2人きりになった時にすればいいのだ。
神夜は恥ずかしそうに赤面している、羞恥心があるなら人の目の前でやるなとハーケンは心の中でツッコんだ。
「まぁムラムラして眠れぬと申すのだから、誰かが慰めねばならぬであろう?」
「す、錫華ちゃんっ、そんな言い方……」
「自慰もまともに出来ぬのに何を言っておる、わらわ的に単刀直入に言ったまで」
「で、できないのか?」
「え……え、えぇ……どうすればいいのか、よくわからなくて……」
「……」
ハーケンは頭を抱え、そして深いため息を吐いた。
神夜の歳は18だと聞いている。
自分の体験からそのくらいになれば、自然と自慰ぐらい覚えるものだと思っていたのだが……
まだまだ、世界の事をほんの一部分しか知ってなかったのだと、ハーケンは改めて思い知らされた。
まぁ神夜だし仕方がない、結構な天然ちゃんだという事は分かっていたし諦めてる。
問題は、明らかに神夜やハーケンの反応を見て楽しんでるもう1人の姫である。
「そもそもだ……お目付け役がこんな事していいのか?」
「我慢できぬと言うのだから仕方あるまい」
「だからって……我慢する事も覚えたほうが……」
「欲求は解消できるときにしておいた方がよいだろう、とわらわ的には思うぞよ? それにわらわも体が火照ってしもうてな」
「……」
なんだか錫華姫の言う事は、いちいちある意味正論だから妙に腹が立つ。
散々チャラえもんだの、ケダモノだの言った自分が神夜を襲っているなんて矛盾もいいところである。
「そちも加わりたくば加わればよい。僅かにであるが、そちの事認めてもおるでな、チャラん坊?」
「そりゃどうもって感じだな」
明らかにハーケンはからかわれている。彼女の言葉も嬉しいが、嘘か真か怪しいところ。
その事もあり錫華姫に誘われても、ハーケンは動こうとせずに座ったまま。
襲ったら負けかなと思っているから。
待っていればそのうち終わる、眠るのはそれからでもいい……明日は寝不足間違いなしだが。
「……さて、再開といこうかの?」
「え? で、でも……」
「アレは石像とでも思っておればよい……」
誘いに乗らずとも錫華姫はハーケンの存在をまったく気にしていない。
しかし神夜は別だ、いくら自分が発情してしまったとはいえ、他の人に見られてると意識してしまうと途端に恥ずかしくなってくる。
昔から性欲を解消してくれた錫華姫は別として。
また別の機会にして今夜はもう寝よう、そう思い錫華姫に伝えようとした神夜であったが、言葉が出る道が塞がれた。
すぐに唇は離れたが押し倒される。
起き上がろうとしたのだが、錫華姫の指が既に濡れそぼった秘所に触れ、神夜に電撃に似た感覚が流れた。
「ひゃッ、あッん……す、錫華、ハーケンさんに、ンッ、見られ、ひあぁッ!」
「んー? 石像でなければ、あれは、アレだ……邪鬼銃王弐式とでも、思えば良い」
「俺は邪鬼銃王になった覚えはないぜ」
神夜の横に回った錫華姫の指が、ゆっくりと優しく秘所をなぞるように動く。
脚はハーケンに秘所を見せ付けるかのように開いている。
錫華姫の指が動く度に声が出てしまうのを我慢するが、抑えきれずに声が漏れてしまう。
細い腕はガクガク震え、今にも崩れてしまいそうだが錫華姫が倒れぬよう片手で神夜の体を支えていた。
「あぅッ、ど、どうしたのっ、かしら私……いつもより、んッ、感じて……」
「なるほど、見られて感じるとは……」
「す、すみませ、んッ、ハーケンさん、変な声、だして、あぁッ、睡眠の妨害を、してしまってッ!」
涙を流しながらの神夜は謝罪する。
ハーケンは自分の股間を見る。
嬌声が漏れる彼女の言葉に、ムスコはバッチリ反応してしまっていた。
元々の原因は神夜にあると思うのだが、先程少しの抵抗を見せていたのを見たら、今はもう錫華姫の悪戯の被害者とも思えてしまう。
「謝る事ないぜオナニープリンセス。俺としては眼福だし」
「ならば汝も協力したらどうだ? 若い女子が2人もおるのだ、触りたいであろう?」
「せっかくのお誘いだが断らせてもらうぜ淫乱ヘソ」
「寂しいな……まぁよい。そろそろ、達するか?」
「うッんッ……指を、入れちゃぁッ、ひあぁッ!!」
「先程も入れたであろう? 相変わらず、指が千切れそう……」
錫華姫の誘いをハーケンは即答で断る。
断られるだろうと確信していたから錫華姫は何とも思わず、神夜の秘所の中にゆっくり人差し指、そして中指を挿入していく。
錫華姫の細い2本の指は容易に神夜の中に入っていく。
数往復の出し入れの後、愛液でグッショリ濡れた指を舌で舐める錫華姫の姿は、見た目とは違いかなり妖艶である。
わざと音を立てて愛液を舐め取り、再び手が神夜の下の口へ伸びる。
そして、入り口の少し上にある突起に触れ、ほんの少し力を入れて突起を摘んだ。
「ああぁあッ、だ、だめ、そこはぁッ!」
ほんの僅かの間錫華姫の指から解放されて、呼吸を荒くさせていた神夜。
しかし突起をつままれるのと同時に、今まで以上の快感を与えられ目を見開く。
「やぁッ! ッみ、見られちゃうッ、おかしくなっちゃう、所ッ! ハーケンさんに見られちゃうぅッ……んあぁッ!!」
そして一気に押し寄せてくる快感の波に、成す術もなく飲み込まれてしまった。
絶頂感が一気に増し、その衝撃は神夜の体を支えている柱を容易に崩していく。
しかし1本の腕が彼女の体を力強く支え、ベッドの上に倒れるのを防ぎ、そのまま神夜の体を起こす。
錫華姫ではない、この部屋にいたもう1人の人物。
「カグヤ……」
「ぇ、ハーケんさ……っ!!!」
快感の波が引き始め、瞑られていた瞳が徐々に開かれる。
そして自分を抱いているのがハーケンであることが分かると、少し驚き声を上げようとした。
しかし、再び言葉の出口を相手の口により塞がれてしまう。
「ん……くぅ……ッ」
一方的に舌が口内に入ってくる。
今まで錫華姫と、唇を重ねるだけのキスしかした事がない神夜にとっては初めての体験。
唾液を送られ、口の端から唾液が一筋流れる。
思わず離れようとするが、ハーケンは唇を押し当て、尚且つ口内で彼の舌が動き回り力が抜けていく。
更には肌蹴ていた服がビリビリと音を立てて破かれていき、神夜はもう裸同然の格好となってしまった。
それを意識してしまうと、彼女の顔がますます赤面していく。
そしてようやく、ハーケンは神夜を解放した。
唾液の糸が2人を結び、消えていく。
「……わりぃな、俺のリミッターが解除されちまった……」
「きゃッッああぁー!」
耳元でハーケンの声が聞こえた……と思ったら、いきなりそのまま押し倒された。
神夜の豊か過ぎる胸は揺れ、悲鳴はすぐに嬌声へと変わる。
左右に開かれた神夜の脚の間に顔をうずめた。
舌先が彼女の秘所に触れると、神夜は少し痙攣する。
指とは違い柔らかい舌が何度も女性器を這い、ぴちゃぴちゃと音を立て神夜の聴覚を犯す……
「ひぁッ……あぁあッ、み、見ないで、そんなとこ、ろ、きたないッですよぉ」
「散々見せ付けたのはそっちだぜ? それに、こんなに溢れてんのは、嫌じゃない証拠だ……」
体はとても正直である。
ハーケンの言葉を頭を横に振って否定の言葉を並べようが、舌での刺激で確実に快感を得ている。
性器をまじまじと見られただけではなく舐められ、それでいやらしく喘ぐ自分に羞恥心を感じる。
「もうこれくらいで良いであろう、そろそろ達しさせてやれ」
「……お前、いいのかよ?」
「犯すのなら最後まで犯す。妾的に中途半端はよくない。先程も申したろうに、馬鹿者め」
いきなり横から出てきて、言った事が妙に癇に障るが錫華姫の言うとおりだろう。
なにより神夜の秘所は、ハーケンのモノを欲しがるようにヒクヒクと動いている。
ハーケンの舌から解放された神夜は息を切らし、脱力しきってボーっと天井を見ている。
「ほら、優しく入れてやるのだぞ?」
「判ってる。急かすな……」
錫華姫が神夜の秘所を指で左右に広げ、ズボンを下ろしたハーケンが完全覚醒したペニスをあてがう。
その感触で神夜は我に返ったが、その時には遅かった……
「ぁ……あッああああああぁッッ!!」
体はともかく心の準備がまだであった。
一気に根元近くまでペニスを挿入され、悲鳴に近い声を上げる神夜。
一瞬ブレーカーが落ちたかのように頭が真っ白になる。
熱く、舌なんかより格段に硬く、指より太いモノが入ってくる感触は恐怖さえも覚えさせた。
「あんッ……ああッ、ぃッぅッ……あッ……ッ!」
ベッドを揺らし、ハーケンは力強くペニスを出し入れさせる。
いきなり激しすぎるのではとツッコミを入れたくなるようなストローク。
相当濡れていたはずだが狭く、ペニスをギュッと締め付け、搾り取るようにうねり動く神夜の膣は、ハーケンに強烈な快感を与える。
経験はあるが多くはないハーケンにとっては、魔人斬りを連続で当てられているようなものなのだ。
「ぐッぅ……これは、ファウルだろ……」
「あッ、ぁんッ、ひああッ!」
結合部からはペニスが動くたびに愛液が飛び散っている。
肌がぶつかり合う。
涙を流し、ベッドのシーツを握り締めながら神夜は嬌声を上げる。
最初こそ少し痛がっていたものの、今は快感のみが彼女を支配していた。
そんな彼女をハーケンは尚も攻め立てる。
先程から揺れに揺れている豊富すぎる神夜の胸を鷲掴む。
激しく突き入れ、乳首をこね回す。
既に神夜の言葉は言葉になっていない。姫としての気品などはまったく感じさせない。
「気持ちよいか? 神夜」
「す、すずかちゃんッ、私、も、だめだよ……ッ!」
「流石に限界であるか。では存分に達するがよい、わらわが側におるぞよ」
神夜の視界に、上から錫華姫が覗き込むようにして出てきた。
流れている涙を拭うと、錫華姫は神夜の手を取り優しく握った。
そして、ペニスが膣の最奥を突いた瞬間、沸き起こる絶頂感を抑えきることが出来なくなり……
「あ……ッひッ……ひああああぁああぁッ!!」
身を痙攣させながら、神夜は達した。
その直後、ハーケンも唸る様に声をあげ、彼女の膣内に精を流し込んだ。
「ったく、結局勢いでラストまでヤッちまったぜ……」
「見事なケダモノっぷりであったぞ?」
「褒めてんのかそれ?」
ようやく絶頂感が消え、ハーケンは冷静さを取り戻した。
相変わらず人を小馬鹿にしたような錫華姫は放っておいて、ハーケンはペニスを引き抜いた。
神夜は気を失っている。秘所から精液が溢れ出て白いシーツを汚していく。
それを見ていたハーケン。あることに気が付き、精液に触れキツイ臭いを我慢して近くで確かめてみた。
間違いであって欲しかったのだが、間違いではなかったようで、ハーケンの顔が徐々に青ざめていく。
「……ウルフプリンセス、聞きたいんだが」
「なんぞや?」
「もしかして……バージン?」
「ん? あぁ、そういえばそうであった」
「なっ……なんだってぇぇぇぇーーーーーーーー!!」
指を震わせながら錫華姫に確認をとったハーケン。
まず言葉を殺された。
肩は震え、主に神夜の師匠乙音に肉体を殺される光景が彼の脳内をよぎった。
恐怖に慄くハーケン。
そんな中、ハーケンの抱かれながら錫華姫の角を弄りつつ神夜はぐっすり眠っていた。
――翌朝――
「艦長、他の宿泊客の迷惑になっちゃりしてました。ヤっちまうのはもう別に構いませんが、声量をお控えくだせぇ」
「ハーケン……国際問題になるぞ」
「いつかは襲うのではないかと思っておったぞ。いやいや、言わんでもいい、あのダブルボムを見せ付けられれば男としては当然じゃて」
「昨夜の受精確率は……」
「……」
「じゅせい?」
「神夜は知らなくても良い事である」
「とりあえず早くカグラアマハラを出るぞ!!」
アシェンを含め、PT達にまで昨夜の事は知れ渡ってしまっていた。
とりあえず早く神楽天原を出ようと、ハーケンはゲートに急行する。
そしてしばらくの間、ハーケンは事ある毎にこの事をいじられたそうな。
【終】
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