正直に言って、僕は特別な性癖の持ち主ではない……と思う。
けれど、フェイは何でも僕の言うことを聞いてくれて、ついつい調子に乗ることがある。
それでも彼女は微笑んでくれて、僕を受け容れてくれた。僕はそんな彼女のことが好きだ。

「そういうわけで、今日はワンちゃんプレイをしようかと思うんだけど」
「ばっ、バレル!? …あ、あのね、最近エスカレートしてきてると思うの。
 その…わ、私はいやじゃないんだけど…でも…あの…」
 僕の右手には首輪、左手には尻尾のついたアナルビーズがしっかりと握られている。
 満更でもなさそうな、それでいていつでも初々しいフェイの表情は破壊力抜群だ。サテライトキャノンも目じゃない。
「でも?」
「バレルは…こんな、はしたない私を…嫌いになったりしない?」
 そんなわけない。むしろ、素直に言うことを聞いてくれるフェイが大好きでたまらない。
 これが普通の女性ならビンタのひとつやふたつぐらい貰っているはずなのだが、フェイは僕だからなのかいつも最後には僕の頼みごとも聞いてくれる。
 そんなフェイを馬鹿にするヤツはイクスブラウでフルボッコだ。フリーミッションで何度でも叩きのめしてやる。
「フェイったら、そんなこと気にしてたの? そんなことあるわけないじゃないか。
 …それとも、僕のことを嫌いになった?」
「う、ううんっ、そんなことない!」
 僕の言葉に必死に首を横に振るフェイはとても可愛い。こうしてみると年上とは思えないぐらい純粋で可愛いと思える。
「僕は今まで何度もフェイに助けられてきた。…君と出会ってなかったら、きっと僕はここに居なかったと思う。
 だからなんだ。もっと君をみつめていたい、もっと君と触れ合っていたい、もっと君を好きになりたい…ってね」
 だからと言って、わんこプレイはどうなのかと自分でも思ったりするが、そこは健全な男子のサガというやつだ。
 好きになった相手を自分色に染めたいと思うのは男として当然じゃないかなぁ?
ちょっとアブノーマルな趣味に走ってしまっているが、それは仕方が無い。
それはフェイの魅力がそうさせるんだ、そういうことにしてくれると嬉しい。
……このまま行くと、僕にド変態とか、ドSとか不名誉極まりない称号がつきそうだが、
フェイか名誉か、尋ねられたらもちろん僕はフェイを選ぶ。だって、そんな彼女のことが好きなのだから。

「そういうわけで、出来たよ。ワンちゃんフォーム」
「…う、ううっ、ば、バレル。やっぱり恥ずかしいんだけど…」
 僕の眼下には裸で四つん這いに這うフェイがいた。首にはイクスブラウと同じカラーの青の首輪、
 滑らかなお尻にはふさふさと揺れる尻尾が突き刺さっている。彼女は恥ずかしそうに僕を見上げながら、その羞恥を訴えてきた。
 うーん、やっぱりフェイはどんな顔をしていても可愛いなと思う。
「でも、可愛いよ、フェイ?」
「うっ…ううう…」
 この一言でフェイは可愛いことに、顔を真っ赤にさせてしまう。だって本気でそう思ってるんだから仕方が無いじゃないか。
 それに恥ずかしがってはいるようだけど、無意識のうちにその埋め込められた尻尾を小ぶりなお尻ごと左右や円を描くように振る。
 やはりフェイもあながち満更でもなさそうだ。それに気がついていないフェイもまた可愛らしくてたまらない。
「それじゃあ、いい子に命令を出来たらご褒美をあげるよ。フェイ?」
「わ…わん…っ」
 わざわざ、顔を真っ赤にしてまで犬の鳴き真似をするフェイ。ああもう、素直にも程があるよ。僕のAPはとっくに0だよ。
 兎も角、ここまで来ればあとはもう言葉はいらない。フェイは言葉に従うと、這いながら椅子に座った僕の足元まで来る。
 彼女はどこか恍惚とした表情を浮かべながら、ズボンの上から僕の膨らみに頬を擦り付ける。
 羞恥心はまだあるのだろうが、「犬」になりきることでその羞恥心を隠しているのだろう。
「くぅぅん…」
 カチャカチャと音を立てながら、器用に僕のズボンを脱がしていくフェイ。
 下着から僕の滾るそれを取り出すと、犬がそうするようにくんかくんかと鼻を鳴らしながら、その臭いを嗅いだ。
 そして恐る恐る彼女は舌を伸ばし、その柔らかそうな舌の腹で竿に触れさせる。
「あむ…んっ、ちゅ……れろ、れろっ…んふぅ…」
「あく…っ!」
 だんだん抵抗はなくなってきたのか、積極的に彼女は舌を肉棒に這わせて、僕のそれを彼女の唾液でコーティングしていく。
 その舌の刺激だけでなく、いつも冷静沈着なフェイと今の彼女のギャップがさらに僕の興奮を煽る。
「んっ、んっ…どふ? わ、わたひ、ひゃんとひゃれてる?」
「う、うん…、凄く上手だよ、フェイ…いい子、だね…」
「わんっ♪」
 肉棒を横から咥えたまま喋るフェイの口撃は予想以上に気持ちいいもので、これは認めざるを得なかった。
 僕が褒めると、嬉しそうにフェイは犬の声真似をして僕のそれに頬ずりをしてくれた。
 フェイのひとつひとつの行動が愛おしくてたまらない。
 独占欲という言葉があるが、僕はようやく最近になってその意味を知ったような気がする。
「はむっ、んっ…づるっ…ぢゅるっ…ずるるっ!」
「んぁっ!?」
 と、いきなり真上から大きく口を開けて、髪を掻きあげながらフェイは僕の肉棒を咥え込んだ。
 突然の不意打ちに、僕は思わず間抜けな声を漏らしてしまう。フェイに笑われると思ったが、彼女はそれ以上に夢中になっているらしく、
 くわえ込んだ肉棒を頬を窄めてまで、貪欲に吸い付いてくる。ここまでされると、流石に限界も訪れてきて僕は咄嗟に肉棒を引き抜いた。
「ふぇ…、ば、バレル?」
「はぁ、はぁ…フェイ、『ちんちん』して」
「え、ええ!?」
 流石にその命令には驚いたのか顔を真っ赤にしてうろたえる。そう、犬の芸で有名なアレだ。
 だが、流石はフェイ。僕の言葉に、赤面しながらも素直に頷いてくれると立ち上がり、中腰になる。
 手は犬がそうするように肘を曲げて、拳も丸める。薄い陰毛に隠された秘所や小ぶりな胸も包み隠さず、僕の目の前に露となった。
「そ、そのままでいてね……フェイの身体、凄く綺麗だよ」
「わ、わん…」
 フェイにポーズをさせたまま、僕は自分の欲望を掴み扱いていく。
 彼女の綺麗な身体とその卑猥なポーズを見ていれば、自然と興奮も煽られて、ついには射精して、精液を彼女の白い身体にぶちまけた。
「うぁ…で、出るッ!」
「きゃっ…」
 少し我慢しすぎたせいか、精液は多く彼女の身体にかかり、それが幾筋も彼女の身体を伝って落ちていく。
 フェイは『ちんちん』のポーズを取ったまま、うっとりとした表情を浮かべて熱い精液を身に受け止めていた。
「ああぁ…ばれるの…みるく……♪」

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