ラ・ギアスの脅威は去った。
功労者は何と言っても、ラ・ギアスの命運を背負い、
戦った魔装機、および、魔装機神操の者たちであろう。
中でも奮闘したのは、風の魔装機神操者、マサキ=アンドー その人である。
これは、その英雄となったマサキの(ある意味)驚くべきエピローグ・・・。


カチャカチャ・・・・・・。
キッチンから何やら音が聞こえてくる。
ジュージュー・・・・・・。
何やら香ばしい匂いまで漂ってきた。
キッチンと言う場所からこの様な音が聞こえてくるとなれば、連想する事は一つしかないだろう。
そう、マサキの義理の妹、プレシア=ゼノサキスが自分とマサキの夕飯を用意しているのだ。
ちなみに、メニューにはマサキの好物であるコブガチョウの包み焼きとほうれん草のソテーの姿も見受けられた。
まあ、ほうれん草のソテーはともかく、コブガチョウの包み焼きと言うのが一体どう言うものなのか、想像する事、非常に困難だが、この際そんな事はどうでもいい。
とにかく、プレシアはマサキの帰りを待ちわびていた。
・・・・・・いつも通り、愛しいマサキの帰りを待ちわびていた・・・・・・。

こういう感情を持ち合わせてはいけないことなど、等に分かっていた。
自分はマサキの妹。義理とは言え、マサキの妹なのだ。
でも、あの一言を言われた日。父と他界してしまったあの日。
「お兄ちゃんって呼びな」
その一言がどれだけ嬉しかったか・・・その日、自分はマサキを愛してしまったのだ。

今日もいつも通りのやり取りが続くはずだった。
続くはずだったのに・・・・・・。
「ただいま〜」
マサキの声がした。
「あ、おかえりなさ〜い」
丁度食事をテーブルの上に並び終えた所で、マサキが帰宅した。
「お兄ちゃん、今日はお兄ちゃんの大好きな
『コブガチョウの包み焼きとほうれん草のソテー』
も作ったんだよ」
「おぉ、じゃあ、早速頂くか!」
そして、食事が始まった。

その、食事の最中だった。

マサキが何となく、コップを片手に、ポット(水が入っている)に手を伸ばした時だった。
ガシャ
「おわっ!」
マサキの肘が野菜スープの入った椀を倒してしまったのだ・・・当然、中身は・・・。
バチャッ
「うわっちぃぃぃぃぃ!!」
マサキの服に野菜スープが降りかかった。
「お、お兄ちゃん!」
その緊急事態にプレシアは台布巾を手にマサキに駆け寄る。
野菜スープはマサキの上着だけではなく、マサキのジーパンにまでかかったようだ。
プレシアは無我夢中でマサキの服を拭いていた。
そのときだった。
ふと、我に帰ったプレシアが見たものは、擦られる事によって、生理現象を引き起こした、マサキの股間部だった・・・。

・・・・・・

取り合えずレベルで思考が停止するプレシア。
マサキに降り注いだスープは既に冷え、もう熱さを感じる事は無かった。
「・・・えっと・・・わりぃなプレシア。折角作ってくれたスープこぼしちまって・・・」
プレシアの様子に気がつくことなく、マサキは謝罪の言葉を述べた。
「・・・・・・・・・」
思考が停止している状態のプレシアにマサキの言葉がとどくはずもなく、プレシアはただただ無言だった。
「・・・・・・おい?プレシア?」
流石のマサキもそんな状態のプレシアを怪訝(けげん)に思い、声をかける。
ちなみに、プレシアは未だ、マサキの股間部を凝視していたりする・・・。
(・・・・・・これが・・・・・・お兄ちゃんの・・・・・・)
ゆっくりと動き出した思考で、一番最初に思ったことがコレだった。
ラ・ギアスが平和になって、約二年。
プレシアも15歳(もしくは14歳)になった。
性的な事に興味を持つのは必然だ。
「お、お兄ちゃん・・・これ・・・」
とうとう言ってしまった。
「え・・・あ・・・」
ようやく気がつくマサキ。
あまりの熱さでそんな現象にも気がつかなかったのだ。
「・・・えっと・・・わ、わりぃ。濡れちまってるまんまじゃ何だから、着替えてくるなっ」
決まりの悪さから逃げるように、マサキは自室へと向かう。
「・・・・・・お兄ちゃん・・・・・・」
そのマサキの後を、プレシアがつけて行った・・・・・・。

「・・・・・・最悪だな・・・・・・はぁ・・・」
自室に戻ったマサキの第一声だった。
「まさか、あんなんになってるとは・・・いつの間に・・・ちくしょう・・・」
人間(と言うか男性)、誰でも、あんな状態になっているアレを見られたらかなり恥ずかしいし悔しいだろう。
いつまでも愚痴をこぼしている訳にも行かない。
取り合えず、自分の服を脱ぐべく手をかける。
「・・・にしてもだ」
自分の服に手をかけて思う。
なんだって、自分はこんな着づらくて、脱ぎづらい服を着ているんだろう?と。
まあ、サイズは今の自分にピッタリ。しかもこの服は一応、地上もの。
と言う事は、自分で買ったのだろうが・・・結構後悔していたりする。
取り合えず、着づらく、『脱ぎづらい』と言う事は、着替えだけで大いに時間を消費すると言う事だ。
・・・何とか、上着を脱ぎ終える。後はジーパンを脱いで、乾いている服に身を包むだけだ。
ジー・・・チャックを下ろして、パッと脱ぐ。こっちは早かった。
ちなみに、パンツ(トランクス)は脱がないらしい。
「さて、何着るかな・・・」
そう呟いた時だった。
バンッ
唐突にドアがものすごい勢いで開いた。
一瞬、ビクッとして、そちらをうかがうと・・・・・・。
「プ、プレシア?」
彼女が立っていた。
なぜか・・・目に涙を湛えて・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・」
固まった。
プレシアがなぜか泣いている事もそうだが。今の自分の姿を他人(家族だが)に見られてしまったことがかなり大きかった。
「・・・・・・えっと・・・・・・どうした?」
何とか言葉が出た。
「・・・・・・」
プレシアは答えない。ただただ、うつむくだけだった。
「・・・?」
そのプレシアの様子に怪訝な表情を見せ、マサキはプレシアに近づいていく。
「おい?プレシア?」
下から覗き込むようにマサキはプレシアの顔を見る。
泣いていた。やはり、はっきりと泣いていた。
「おい、どうした?何があった!?」
マサキの顔が真剣なものに変わり、プレシアの両肩を掴む。
「・・・お・・・・・・から・・・」
「?何だって?」
「・・・あたしは・・・お兄ちゃんの恋人には・・・なれないから・・・」
「・・・は?」
思わず間抜けな返事を返してしまった。
「お兄ちゃんは・・・あたしを妹としてしか見てないんでしょ?」
「あ、ああ・・・」
今のプレシアには妙な迫力があった。思わず気圧されるマサキ。
「・・・あたしはね・・・お兄ちゃんのこと・・・4年以上も前から好きだったよ・・・」
「・・・・・・」
「・・・多分、先にお兄ちゃんを好きになったのは、ウェンディさんだと思うよ・・・でも、でもね・・・」
「・・・・・・」
「あたしだって・・・お兄ちゃんのこと・・・ずっと、ずっと好きだったんだもん・・・」
「・・・プレシア・・・」
「・・・さっきね、お兄ちゃんが食卓を抜けたときに、ふと思っちゃったんだ・・・」
『・・・ああ、やっぱり、あたしはお兄ちゃんの隣には居られないんだな・・・』
「・・・って」
「・・・・・・」
「そう思ったらね・・・なんだか・・・泣けてきちゃって・・・」
「・・・プレシア・・・」
「・・・お兄ちゃん・・・」
暫し見詰め合うふたり・・・そして。
「・・・わりぃ・・・やっぱ・・・俺は・・・お前を・・・」
「・・・ううん。いいの・・・分かってた事だから・・・」
「・・・すまねえ・・・」
「・・・でも、でもね・・・」
「?」
「・・・一度だけ・・・一度だけで良いから・・・お兄ちゃん・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・ダメ・・・だよね・・・やっぱり・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
長い沈黙。痛々しいほどに続いたそれは。
「・・・一度だけ・・・だな?」
その言葉によって、打ち消された。
「・・・え?」
「・・・本当に、一度だけで良いんだな?」
「・・・・・・」
「・・・言っておくけどな・・・一度だけ、重ねる身体ってのは・・・後々、本当に辛いぞ?」
「・・・・・・」
「・・・それでも。良いんだな?」
「・・・・・・はい・・・・・・」
「・・・・・・分かった」
そして、マサキは軽いプレシアの身体を両腕で抱きかかえると、自室のベッド向かった。

ふわ・・・。
そっと、プレシアをベッドの上へ横たえるマサキ。
プレシアの頬は早くも紅潮していた。
スッ・・・っと、マサキの手がプレシアの頬を撫でる。
一瞬、ビクッと反応したものの。プレシアはそのマサキの手に自分の手を重ねた。
マサキの顔がそのまま近づいてくる。プレシアは瞼を閉ざした。
マサキの口唇が自分の口唇に触れる。
と、自分の口内に何かが入ってきた。
マサキの舌だ。
思わず拒みそうになったが、それを無理やり想いで抑える。
クチュ・・・クチュ、ニチャ、チュルチュル
身体に電気が走った様な感覚が襲う。
「んっ・・・あ・・・はぁっ・・・んっ!」
気持ちいい・・・。
いつの間にか、両手でマサキの頭を掴んで、もっと自分に引き寄せるようにしていた。
その間にマサキの右手が服の上から自分の胸を這いだしていた。
決して大きくは無いが、形は良いと思う。自分で思うのもなんだが。
ゆっくりと、らせんを描くように揉みしだいていく。
そして、人差し指と親指で固くなった先端部分を弄ばれる。
服越しでも、それはとても甘美な感覚だった。

我慢できずに、プレシアは一旦、マサキから逃れると、自ら服を脱ぎだした。
「・・・ちょっと、待ってね・・・お兄ちゃん」
スルスルと手際良く脱いで、一糸纏わぬ姿となった所でマサキのもとへ戻る。
「・・・続けて・・・お兄ちゃん・・・」
「・・・ああ」
そして、マサキは再びプレシアに覆い被さる。
ディープキスを再開したついでに、右手をプレシアの胸へ持っていく。
そして、左手でプレシアの股間部をいじくる。
「あ、お兄ちゃんっ、そこは・・・」
にゅる、にちゃ・・・
そんな音が聞こえてくる気がした。
恥ずかしさから、目を固く閉ざしてしまう。
「・・・可愛いな、プレシア・・・」
そう呟いてから、マサキはプレシアの胸へ顔を埋める。
そして、先ほどよりも更に固くなった先端部分を咥えた。
チュー、チュー・・・
まるで、赤ん坊がするように、全くの単純な行為なのだが、プレシアはもの凄く感じていた。

おにいちゃんが・・・わたしの・・・・・・

その間も、左手はせわしなくプレシアの股間部を責め続けている。
「ハァ、ハァ・・・んっ・・・お兄ちゃん・・・もっと・・・」
そのプレシアの言葉に答えるように、マサキは更に強くプレシアの乳首を吸う。
そして、股間部に指を出し入れしだす。
ジュプ、ジュプ、ジュプ
「あぁ、お兄ちゃん・・・いぃ・・・いいよぉ・・・」
段々と声が虚ろになっているのが良く分かる。
ジュプ・・・
プレシアの股間から指を抜くマサキ。
それは、驚くほどに、熱と液を帯びていた。
「お・・・お兄ちゃん・・・」
そのマサキの手をとり、先ほどまで自分の中に入っていた指をプレシアは舐めはじめた。
ぴちゃぴちゃ、ちゅ、ちゅう、ちゅくちゅく・・・
「ん・・・んっ・・・あ・・・はぁ・・・」
一通りなめ終え、指を口から抜く。
その口と指の間に薄白い透明な橋が出来ていた。
「プレシア、そろそろ・・・いくぞ」
マサキがそう言って、自分のトランクスを脱いだところで。
「あ、お兄ちゃん。待って・・・」
プレシアが静止した。
「お兄ちゃんばっかり、責めて・・・ずるい・・・」
そう言って、プレシアはマサキの股間に顔を埋めた。
力強くいきり立ったマサキのソレは、食卓で見た時より、はるかに巨大だった。
チュ・・・
裏筋にそっと、口付けをする。
その瞬間、マサキの身体が少し跳ねた気がした。

・・・お兄ちゃん・・・感じてくれてるのかな・・・

そう思うと、もう止まらなかった。
僅かに液が漏れている先端部分を舌で舐めまわす。
マサキの顔が僅かに歪むが、行為に没頭しているプレシアには見えなかった。
どんどん、マサキのモノ全体が濡れていく。
その大部分をしめているのはプレシアの唾液だった。
プレシアの唾液ですべりが良くなった所で、先端部分を口に含みながら、根元から中ほどを手でしごく。
シュルシュルシュルと小気味良くプレシアの小さな手が上下に動く。
チュウチュウチュパチュパ
なんだか、自分がこの行為の熟練者のように思えてくる。
それだけ、自分はマサキのモノを激しく責めたてていた。
そして。
「プ、プレシア・・・で・・・射精る・・・」
マサキがそう呟いた瞬間。プレシアはマサキのモノを口に含めるだけ、含んだ。
ドクンッ!ドピュウ、ドピュッドピュッ、ドク、ドク、ドク・・・。
達した瞬間。マサキは脱力したように、ベッドに仰向けに倒れる。
マサキのモノから激しく出される精液をプレシアは喉を鳴らしながら、飲み干していく。
ゴクッゴクッ・・・チュウ、チュウ・・・。
残った精液まで全て飲み干すと、一旦、マサキのモノから口を離す。
「・・・お兄ちゃん・・・いっぱい出たね・・・」
そう言ったプレシアの瞳は、ひどく妖艶に映った。
「でも・・・まだ・・・だよ?」
「・・・ああ。分かってる」
そう呟いてから、マサキは再び上半身を起こす。
そのマサキの行動に満足したように、満面の笑みを浮かべながら、再びマサキのモノを咥えるプレシア。
チュッチュバ、チュパチュパ、レロレロ・・・。
程なくして、再び元気を取り戻したマサキのモノ。
「じゃあ・・・お兄ちゃん・・・」
「・・・ああ」
そして、プレシアは両膝、両手をベッドについて、マサキに突き出すように、おしりを向ける。
そのプレシアの腰を両手で固定して。
「・・・いくぞ・・・」
「・・・うん・・・」
そう、確認を取ってから、マサキはプレシアの中に進入しだした。
14歳(〜15歳)の少女の中は思った以上にきつかったが、十分過ぎる互いの液のおかげで、それほど、大変ではなかった。
「んあっ!お、おにいちゃぁ・・・あんっ」
プレシアが激しく乱れる。その姿にマサキもかなり興奮してきた。
何とか、プレシアの一番深い部分にまで侵入する。
その間に処女膜を破ったらしい感触はあったが、どうやら血は出てこなかったらしい。
「お、お兄ちゃん!動いて、動いてぇ・・・」
プレシアのリクエストに答えるように、マサキは激しく腰を振る。
ズチュッ、ズチュッ、パンッパンッジュクジュク
激しい愛の音が鳴るたびに、プレシアの身体は激しく揺さぶられていく。
しかし、その表情は歓喜に満ちていた。
「おにぃちゃん!もっと、もっと動いて!もっとあたしを・・・」
言われるまでもないと言うように、マサキは更に激しくプレシアを打ちつける。
プレシアも自分から快楽を貪るように、腰を振る。
互いの動きがシンクロしたとき、ふたりは一気に高みへ向かって駆け上がっていく。
「お、おにいちゃん!あ、あたし・・・へ、変だヨォ!」
「っ、プレシア・・・」
「んあぁ、来る!何か来るよぉおにいちゃぁん!!」
「お、俺も・・・もう・・・!」
そして。
「んあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
プレシアの中が一気に締まる。
そのプレシアの中で出したい衝動を必死で抑え、何とか達する寸前に、プレシアからモノを引き抜くマサキ。
引き抜いた瞬間に、マサキのものから勢いよく精液が飛び出る。
ドピュッ!ドピュッ、ドピュッ!
それらはプレシアの後ろ頭や背中、おしりなどにかかった。
「お、お兄ちゃん・・・」
ゆっくりと、マサキの方を向いて、三度マサキの股間部に顔を埋めるプレシア。
「綺麗にしてあげるね・・・お兄ちゃん・・・」
そして、最初で最後のマサキとプレシアの行為は終わりを告げた。

「プレシア」
翌朝。食卓で、料理を待っていたマサキがプレシアに声をかけた。
「・・・お前、本当に良かったのか?」
「・・・・・・うん」
「・・・・・・なら、良いけどよ・・・」
「・・・大丈夫だよ。お兄ちゃん」
「・・・・・・」
「あたし、大好きな人に抱いてもらえて、すごく嬉しい・・・」
「・・・・・・」
「・・・いいの。お兄ちゃんが言ったとおり、後々、きっとすごく辛くなるだろうけど・・・」
「・・・・・・」
「・・・でも、一度もしてもらえないよりは、遥かにいいと思う」
「・・・プレシア・・・」
「あたし、幸せだよ♪」
「・・・そっか」
そして、いつもの生活が始まる。
マサキが言ったとおり、きっと、あの夜のことは、とても辛くて、切ない思い出になるだろう。
しかし、マサキとて、同情の念だけであの行為に及んだのではない。
あの行為を通じて、プレシアは確かに感じていた。
マサキの、自分に対する、限りなく愛情に近い想いを・・・。
それは、これから自分が強く生きていくためには、十分過ぎる想いだった。
昨晩の行為ではなく、昨晩の行為の中で感じた想いを胸に、プレシアは生きていく。
「でね、お兄ちゃん。今日の朝ごはんはね・・・」
その笑顔は、以前のものよりも、更に輝いてみえた。

FIN

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