「う〜ん…やっぱりどうにかするべきよねェ〜」

青いショートカットの髪の少女が自室で唸り声を上げながら何やら真剣に悩んでいた。
彼女の名はセニア=グラニア=ビルセイア。
王位継承権こそ持ってはいない物の、此所…神聖ラングラン王国の王女である。

「人の色恋に口出しはしたくないんけど…」

そんな彼女が悩んでいるのは双子の妹の事。
正確には妹の将来についてだ。
彼女の妹…モニカは従兄弟でかつてはラングランの王位継承者だったクリストフ=グラン=マクゾート
(シュウ=シラカワ)に好意を抱いている。
今までは(あの子も物好きね)と思いつつ、気にしていないセニアだったが
今現在ではなく将来的な事を考えたら、いつまでもクリストフを追い続けるのは良くない気がしてきたのだ。
彼は突然王位継承権を放棄してどこかに行ってしまい、その後は何の音沙汰もない。
いつ戻るか分からない、一生戻ってこないかも知れない、そもそもモニカの片思いでしかない。
そんな彼を待ち続けるよりも新しい恋をして幸せを掴むべきだと思うのだ。

「うん、やっぱりこのままじゃダメよね」

かといってモニカに言い聞かせたところで無駄なのは分かっている。
あの夢見がちな天然の妹はクリストフを白馬の王子とか運命の人だとでも思っているのだから。
ならば既成事実を作り、有無を言わさない状況を作り上げれば良いのでは?
そうすれば独特の感性を持つモニカは必ず意識する筈…
セニアはそういう結論を出した後、今度はモニカを任せられる相手を考えた。
そして思い浮かんできたのは、先日ラングランに召喚されたばかりの地上人……マサキ=アンドー。

「そう、ね。マサキになら安心してモニカを任せられそうね」

少々抜けているところや、うっかりしているところや、方向音痴では有る物の
常に真っ直ぐな正義感溢れるあの少年なら、必ずモニカを幸せにしてくれるだろう。
こうしてマサキは彼女の勝手な計画に巻き込まれる事に決まった。

「そうと決まれば早速二人をくっつける方法を考えなきゃねー」

考えついた方法は少々…いやかなり非常識な手段だったが
(これもモニカの為! ついでにマサキの!)
と誤魔化し、セニアは計画を実行する事にした……

とある休日。
セニアに呼び出されたマサキは彼女の部屋に来ていた。

「あれ? 居ない」

時間厳守で部屋に来るよう言われたのに、肝心のセニアが居ないのだ。

「ったく…セニアの奴、自分から遅れるなって言っておいてこれかよ」

一瞬、(帰ろうか?)とも考えた物の約束は約束であり、絶対! と念押しされていた事もあって
マサキはとりあえず、このままセニアの部屋で待たせてもらう事にした。
すると間を置かずに入り口のドアがノックされて、誰かが入ってきた。
態々ノックしたりするところからセニアではないと思ったマサキだったが、

「あの〜…失礼致します」
「あれ?」

マサキの考えとは違い、入ってきたのは話しが有ると言った本人、セニアだった。
しかし幾つか変わったところがある。

「セニアお前…何でカツラなんか被ってるんだ?」

声も顔も同じだから間違える訳がないのだが、何故か髪の色が青ではなく茶色なのだ。
また襟足辺りで切り揃えられた短い筈の髪は膝に届きそうなほど長く
腰の辺りから緩い三つ編みにして束ねられていた。
髪の色は染めればいいだけなのだが、長さだけはそうはいかない。
まさか数時間で膝までの長さに伸びる訳が無く、一目でかつらだと分かる。
それに服装も青を基調としたいつもの服ではなく、緑を基調としたどことなく“お嬢様”や“お姫様”
といった感じを抱かせる服装だ、セニアは一応“お姫様”なのでおかしくはないのだが…
更にイヤリングやサークレットの宝石までもが緑色という念の入りよう。

とにかくいつもと違う雰囲気を漂わせているセニアにマサキは疑問を抱きつつ訊いてみた。
しかし……

「…? 私、かつらなど被ってはおられませんですわ」

彼女はそれを否定して不思議そうにマサキの顔を見ている。
どうしてそんな事を訊いてきたのか? とでも言いたそうな感じだ。

「それに私、セニアではありません」
「…へ? だ、だって、お前どう見ても、」

自分はセニアではないと言う彼女にマサキは訳が分からなくなってきた。
確かに口調も丁寧だし、雰囲気も違うようではある。
しかし、どこをどう見てもセニアと同じ顔なのだ。

「私はモニカ…モニカ=グラニア=ビルセイアですわ」

彼女……モニカはマサキが勘違いしている事に気づき、自分とセニアが双子である事を話した。
それを聴いてもまだ疑いを持つマサキは、「悪いけど、髪触らせてもらってもいいか?」
と言って、承諾した彼女の髪を触らせてもらい、地毛であるかどうかを確かめる。
何故そこまでするかというと、からかわれていて騙されていたら悔しいからだ。
セニアの性格を考えればこれくらいの事はやりそうな気がしたのだ。

マサキがそっとモニカの髪に触れるとサラサラとした茶色の長い髪の毛が指の間をすり抜けていき、
細く艶のある滑らかな髪は確かに彼女の頭皮から生えている物で、とてもかつらだとは思えない。
間違いなく地毛のようだ。

「あの〜、もう宜しいでございますでしょうか?」
「え?! あ、ああ悪ィ、あんまり触り心地が良いからつい、」
「恐縮ですわ」

あまりにも触り心地の良いモニカの髪をいつまでも撫でていたマサキは、彼女に言われてパッと手を離す。
だがこれで彼女の言った事が真実である事が証明された。
(本当にセニアとは別人みたいだな。双子の妹…か)

「疑って悪かった、本当にごめん」
「お気になさらないで下さいまし…えっと…」
「あ、ああ俺はマサキ、マサキ=アンドーだ」

疑っていた事を謝りながらまだ自己紹介していなかったマサキが自分の名を告げると
モニカはモニカで改めて自己紹介をしつつ、自分の勘違いを謝罪するマサキを止めた。
セニアに双子の妹が居る事を知らなかったマサキには、なんら落ち度が有る訳では無いからだ。

「貴方がマサキでしたの? セニアから伺っておられましたわ。何でも地上の御方だとか…」
「ああ、まだ来たばっかりだから右も左も分からないけどな」

自己紹介を終えた二人はお互いのことや現状に付いて話しをする。
とても丁寧な口調で話すモニカではあったが所々文法がおかしい。
マサキは思わず指摘しそうになったが、知り合ったばかりでそういう事をするのも失礼だと考え
変な言葉遣いをしている部分は敢えて聞き流す事にした。
それに会話が通じないような酷い物でもないので、会話に支障がある訳でもない。。
そのまま暫く話しを続けたマサキは、モニカも自分と同じようにセニアに呼び出されたのだという事を知った。

「モニカもなのか?」
「はい。あ、それからセニアは急用が出来たとか仰っておりましたわ」
「そっかぁ…」
「それと、これはセニアからです」

それなら仕方がないなと思うマサキに、彼女が差し出してきたのは飲み物だ。
セニアに「とっても美味しいジュースだから、待ってる間に飲んでて」と言われ渡されたのだそうだ。

「サンキューモニカ セニアの奴、意外と気がきくな」

手渡されたジュースを早速いただく事にしたマサキは、蓋を開けゴクゴクと飲んでいく。
丁度喉が渇いていたモニカもマサキと違って上品な飲み方でジュースを飲む。
この部屋は何故か暑かったので、500ml程のジュースはあっという間に飲み干されてしまった。

「ああー生き返るっ! 良く冷えてて結構美味かったな!」
「ええ、そうですわね。とても美味しゅうございましたわ」

しかし二人は知らない……セニアが用意したこのジュースの正体が
二人のために特別に作られた超強力媚薬であることを。
一度効果が現れると十時間は切れる事無く、最初に見た異性をただひたすら求めてしまう物であることを。
そして二人がジュースを飲み干したのを部屋の外でこっそり覗き見ていたセニアに
外からしか開けられない鍵を掛けられ、閉じ込められてしまったことを……

十分後…

「モ、モニカ、」
「は…はい…っ、」
「な、なんかっ、熱くないか?」
「マサキも…ですの? じ、実は、私も、」

媚薬の効果は直ぐに現れた。
何もしていない筈だと言うのに身体がどんどん熱を帯び、
まるでお酒を飲んだ時のようにフワフワと良い感じになってマサキの顔もモニカの顔も
風邪を引いて熱でも出たみたいに真っ赤になっていた。
ここまでなら別に良かったのだがそれだけに止まらず、
お互いの視線が合うたびに胸を締め付けられるような感じがして息苦しさを感じ始めたのだ。
何か特別な話しをしている訳では無く、ただ言葉を交しているだけ、
それだけで身体の熱は益々上昇し、視線は互いの顔を捉えて放さなくなるのだ。
同じソファに座っていた二人は少しずつ近づいていく。
二人の身体に引力が有り、互いに引き寄せ合っているかのように…
やがて手が触れ合い、肩がくっつくとビクンとモニカの方が反応した。

「い、いやっ、その…悪いっ!」

その反応にパッと飛び退き立ち上がるマサキ。
(お、俺…何してんだ…)
マサキは何がどうなっているのか分からず、慌てふためく。
ただモニカの側に寄りたくなって無意識の内に近づいていた。
そんな自分が取った思わぬ行動に困惑の色を浮かべながら(変に思われただろうな)と思いモニカを見ると
彼女はどうしたのか、何も言わずに顔を伏せていた。
スカートを抑えて膝を摺り合わせながら、何かを堪えるように唇を噛んでいるのだ。
(な、何か…ヤバイぞ…)
そんな彼女を見つめ続けるマサキは次第に息が荒くなり、目の前の“モニカ”という女を
男として意識し始めたのだ。
それに呼応する感じで股間のモノも大きくなってくる。
唐突に訳の分からない反応を始めた自分に戸惑いながらも、
今知り合ったばかりだとかを考える余裕もなく、衝動的に飛び付きそうになるのを理性で抑え
スカートを抑えているモニカの手を取った。

「マ…マサキ…っ…」

自分の手を掴むマサキを見上げたモニカは、目に涙を溜めて困惑の表情を浮かべている。
(何やってんだ俺は…っ!)
心の中で叫ぶも紛れもなく自分の意志でしている事だから止めようもない。
まさしく“してはいけない”と思いつつするような状態だ。

「モニカ…大丈夫か…?」

様子を見る限りおそらく自分と同じような状態になっているだろうモニカを心配するマサキ。

「わ、わた、くし…身体が…変に…っ、んっ!」

彼女はそう言いながら膝を擦り合わせる。
大丈夫な筈がない。自分と同じ状態ならば今すぐにでも恥ずかしい場所を触りたくなっているという事だ。
(いや、違う…俺と同じなら…それ以上の事が)
彼女の反応からそれは間違いないという事が分かったマサキは、失礼だと思いながらも訊いてみた。

「モニカ、その……ひょっとしてアソコが…?」
「…っっ!」

マサキに指摘されたモニカは羞恥心からか再び顔を伏せてギュッと膝に力を入れた。
どうやら間違いなさそうだと確信したマサキは彼女の閉じた膝に手を置く。

「なあ正直に答えてくれ……アソコが変なんだろ?」
「……」

女性に訊く事じゃないと分かっていても訊かずには居られない。
少なくとも普段のマサキならばこんな事訊けはしないが、媚薬のせいで思考がおかしくなり
更に目の前で身悶えるモニカを目の当たりにし、彼の理性は崩壊しつつあり、
気にならなくなっていた。

「感じてるんだろ?」
「……は…はい…」

問われたモニカも既に媚薬が全身に回っているようで、熱に浮かされたように蕩けた瞳をしており
熱い眼差しをマサキに向けている。
彼に膝を触られているモニカは益々身体が熱くなり、スカートの奥にある股間の中心のクレヴァスからは
いやらしい汁が止め処もなく溢れ、下着をぐしょぐしょに濡らしていた。
モニカの身体の状態を彼女自身からはっきり告げられたマサキは、
無言で彼女のスカートを捲り上げ、ぐしょぐしょに濡れた下着に触れる。

「んんっ!」
「びしょびしょだな……気持ち悪いか?」

聞きながら濡れそぼった下着の中心に添えた指を押すと“グジュゥゥ”と音でも出そうなくらい
布を一枚隔てた穴から大量の汁が滲み出してきた。

「ぁぁっ…!」

モニカの方もスカートを捲られ下着が脱がされていくというのに何も言わずにされるがままだ。
彼女はボーッとなる頭で(クリストフ様ではありませんのに…)と抵抗しない自分自身を批難しつつも
一方ではマサキを受け入れてしまっている、受け入れようとしている事に本当はどうしたいのかが分からずにいた。
普段ならばこのような事をされたら拒否するし、嫌悪感しか抱かないというのに、
今は不思議と嫌な気がしないので抵抗する気が起きないのだ。
一方モニカの葛藤など露知らず、彼女の純白の下着に手を掛けするすると脱がせたマサキは
何故かは分からない物の自分がモニカを求めている事を自覚し、理解した上で
(ここまで来たら止められねぇよな? モニカには悪いけど……最後までしたい)
と考え、一人で勝手に覚悟を決めていた。

「あ…な、なんだか、すぅすぅ…しますわ…っ、」
「そ、そっか…それはあれだな、モニカの股間…びしょびしょだからな、こんな風に…」
「んぁっ…ッ! やッ、いやぁ…ッ…」

股間の真ん中に有るしとどに濡れたモニカの膣に指を添えて優しくなぞりながら
上下に擦る感じで穴の周りで円を描くように擦ってあげると、今でも相当量の愛液が出ているというのに、
更に次から次へと止めどなく溢れ出してきた。

「モニカ…どうだ…? 気持ちいいか…?」
「あぁ…ん…っ、ふあぁっ い、いいっ…ですわ…っ」

自分の股間を擦っているマサキの指に、自分の方からもその指に積極的に擦り付け始めたモニカは
喘ぎながら返事を返す。
それを聴いたマサキも空いている方の手でズボンのベルトを緩め、
トランクスごとズボンを下ろし肉棒をさらけ出すと、それを自分の手で扱き始めた。
しかしいくらモニカの膣をその目で見て愛撫しながらとはいえ、自分で扱いていても彼女ほどは感じない。
かといってお姫様であるモニカに「手で擦ってくれ」などとは言いにくいものがあり、
こんな事をしていて今更だとは思いつつ、自分で擦り続けた。
そして気づく、もういけそうである事に…
指を入れて中をほぐしていないとはいえ、愛撫によってモニカの膣はたっぷり潤っているし、
自信の肉棒も今まで感じた事がないくらいに硬く大きく勃起し、先走りの体液が出始めている。

「……」

マサキは一度愛撫を止めると、脚を開いてソファに座っているモニカの正面に立つ。

「……マサ…キ…?」

マサキに優しく愛撫され快楽に酔っていたモニカは急に愛撫を止められた事に戸惑い
自分の前に立ったマサキを見る。

「モニカ…」

そんな向かい合った相手の名を口にしながら身体を近づけたマサキは、開いた脚の間に身体を割り込ませると
モニカの腰に手を回して引き寄せ、いきり立つ自身の肉棒を愛液溢れる彼女の膣口に触れさせた。

くちゅ
「あっ…」

自分の股間に触れている肉の棒。
小さな声を上げたモニカはこれからマサキが何をしようとしているのか?
その肉の棒をどうしようとしているのかを理解させられた。
いくら彼女が世間知らずで若干天然なお姫様だとは言っても、この状況で分からない訳は無い。

「マ…サキ……わ…わたくし…には……心に、決めた…方が“ずぷっ”あッ…!」

姦通の段階になってそんな事を口にするモニカではあったが、本当に嫌なら暴れたり喚いたりと
出来る限りの抵抗をするはずである。
力を入れて押さえつけている訳でもないので、それくらいは出来るのだが何もしない。
(つまり“いい”って事だよな?)
元よりここまできて止めるなどという考えなど無かったマサキは、少しの罪悪感を抱きつつも
自分の都合の良いように考え、肉棒に伝ってくる愛液を感じながら、
ささやかな抵抗とばかりに言い掛けた言葉を遮るように腰を少しだけ前に出し
押し当てていた亀頭をモニカの股間の割れ目に挿れ、そのままゆっくり奥へと進入させていく。
ずぷ…ずぶずぶ…
「あぁッ…あ、あぁぁ…ぁぁ…っ」

膣内を押し割り、入ってくる異物を感じ取って喘ぐモニカの表情からは
“痛い”という感情がダイレクトに伝わってくる。
しかしマサキは止まることなく肉棒を押し込み、引っ掛かりのある場所で一度停止すると
勢いをつけて一息に貫いた。

ズブゥっっ!!
「アァッッッ…ッ…ッ…」

“ぶちッ”と何かが切れる感触と共に訪れた激痛に、大きな悲鳴を上げたモニカは、余りの痛さに気を失ってしまう。
生まれて初めて感じた激痛に堪えられなかったようだ。

「お、おいッ! モニカッ!?」

苦しみを長引かせないようにと考え一気に挿入したが、
まさか気絶するなどと思ってなかったマサキは慌てて彼女の身体を揺さぶると、
直ぐに意識を回復させたようでうっすらと目を開け見つめてきた。
モニカの瞳には大粒の涙が浮かんでおり、今にもこぼれ落ちそうになっている。
(凄く痛かったみたいだな…)
モニカの温かい肉壁に包まれて自分一人が気持ち良くなっている事に
申し訳ない思いが込み上げてくる。

「だ、大丈夫か?」
「…痛…い…・です…わ……」
「その…ごめんな…。痛い思いさせちまって…」
「……」
「ゆっくり挿れたかったけど、それじゃ痛みが長引くと思ったから…」

申し訳ない気持ちで一杯になったマサキは自然にモニカを抱き寄せ、彼女の背中や髪を撫でながら謝る。
痛みを堪えているのか、彼女の身体は小さく震えていたので
マサキは暫くの間ジッとして動かず、ただ撫で続けた。
その間モニカは一言も発することが無かった物の、自分を見つめるその目に怒りや侮蔑の色は浮かんで居らず、
背や髪を触られるのがくすぐったいのか、時折身を捩るような仕草をするだけで、
拒絶するような様子は見受けられない。

「どう…なって…っ、居り…ます…の?」

漸く口を開いた彼女は開口一番にそう言った。自分の状態を知りたいのだ。
自分の膣内に入っている異物の感触に、どうなっているのかなど分かっている筈だというのに聴いてしまう。
問われたマサキも彼女の思っている通りの答えを告げた。

「俺のモノが、モニカの中に入ってる」
「んんっっ!」

そう言ってグッと腰を押し上げ、最奥まで到達している先端部分で子宮口を突き、
刺激を与え身体で分からせる。
“ぐじゅっ”と音を立てて、結合部から押し出される愛液には破瓜の血が混じっており、
突如感じた痺れるような快感と共に改めて今の状態を自覚したモニカは再び口を閉ざすと、
潤む瞳をマサキに向けた。
暫し見つめ合っている内に落ち着いたのか、彼女の身体の震えも止まる。

「動いても…いいか?」
「い、痛いのは、」
「分かってるって……ゆっくりするから」
「…」

否定も肯定もせず不安げに見つめ続けるモニカ。
それを了承と受け取ったマサキは宣言通りゆっくり腰を引いていき、再度奥へと挿れていく。

ずず、ずぶ…
「はぁぁ…っ…ん……ンンっ…」
「痛いか?」
「んっ…、す、少し…ぁっ、けれ…ど…大丈夫…っ…そう…ですわ…っ…続けて…下さい…まし…」

甘い声で喘ぎながら伝えるモニカにマサキは安心したように頷くと
落ち着いてゆっくりとした動きで抽挿を続ける。
じゅぶじゅぶと淫らな水音がモニカとの結合部から聞こえ、
彼女の喘ぎと共に二人きりの静かな広い部屋に響き渡る。
愛液溢れるモニカの膣は、初めてだからなのか、ただ出し入れするという捻りのない単純な抽挿に
喜んでいるかのように激しく反応している。
もっとも、つい先程まで童貞だったマサキにはこれが精一杯で、
少しでも気を緩めたら直ぐにでも達しそうな状態だ。

「モニカ、俺の身体に手を回せ、」
「あ……あっ! んんっ!」

指示されたモニカは身を貫く快感の嵐の中、マサキの脇や腰に手を回してコアラのようにしがみつく。

「こう…っ…でしょう…か…っ…?」
「そのまましがみついてろよっ」

マサキの背中に回されたモニカの手が、押し寄せる快楽の波に流されないよう爪を立てて抵抗する。
モニカが薄いクリーム色のグローブをしているのと、マサキもシャツを着ているため、
爪が肌を傷つける事は無い物の、必死に堪えているのが分かった。

「ひぅッ! あっ……ぅッ! んんッ! 気持ちいいっ……! です…わ…っ」

肉棒を前後に動かし、ざらざらとした肉壁に擦りつけるたびにモニカが鳴き、少しずつ膣内は狭くなっていく。
出入りする異物を拒むように、モニカの膣は肉棒を締め付け始めた。
そのゾクゾクする感じが言葉に出来ない快感をもたらす。

「俺も、気持ちいいっ、」

肉と肉が摩擦を繰り返すことで次第に肉棒が熱くなり、その熱は身体全体に広がる。
そして全ての熱が肉棒の奥底にある精巣に集まり、濃く熱い精を作り出し、
送り出されるその瞬間を今か今かと待っていた。

「あっ! あっ……! んんっ! あはっ…あぁっ!」

肉棒を奥深くまで何度も突き込まれているモニカは頬を紅く染め、マサキの責めに喘ぎ続ける。
腰の辺りから緩い三つ編みにしている彼女の艶やかな長い髪が、身体の揺れに合わせて大きく波打ち、
目の端からは大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちる。
(ああ…なんという…気持ちの良さですの…)
優しくゆっくりとした抽挿、それでいて膣内を強く擦られる感触に、心地良さを覚えるモニカ。
初めて感じるセックスの気持ち良さに、その身をマサキに委ね、思うままに動いて貰う。

やがて互いに繋がっている悦びに堪えきれなくなった二人に、絶頂の瞬間が訪れる。

「ああッ! マサキ…ッ! もうッ…私ッッ! イッッ! あッッ!!」
「俺もだッ、」

マサキは一度出かけたのをギリギリで我慢すると勢いよく腰を打ち付け、モニカの子宮口まで一気に突き込み
そこをこじ開け我慢に我慢を重ねて堰き止めていたものの全てを解き放った。

「モニカッッ…!」
どくんッッ!!
「アアァァァァ――ッッ!!!」
どくんッッ! どくッ! びゅうッッ!!

肉棒が激しく脈打ち信じられない量の精液が吐き出され、モニカの子宮に溜まっていく。
同時に絶頂を迎えたモニカも力の限りマサキに抱きつき、流れ込んでくる大量の精子を受け入れ、
その熱さを感じ取りながらマサキと二人、セックスの余韻に浸っていた……


初体験を終え疲れた身体を休めていた二人だったが、超強力媚薬の効果はまだ切れている訳ではなく、
直ぐにも二度目、三度目、四度目と求め合ってしまい、漸く薬の効果が切れた時にはもう夜遅くになっていた。

熱い時間が終わり、諸々の処理をして匂いを誤魔化すために化粧台に有った香水を全身に振りかけまくった後に、
まるでタイミングを見計らったかのようにセニアがやってきた。

「ゴッメ〜ン、遅くなっちゃったぁッ」
「遅すぎるだろッ! もう夜だぞッ!」
「色々用事が重なったのよ、モニカもゴメンね!」
「い、いいえ、き、気にしておられませんで、ございますですわ、」

悪びれることなく言うセニアに、何もなかったかのように返すマサキとは逆に、
声を掛けられたモニカは“ビクンッ”と震えるとしどろもどろに返事をする。
事情を知らない人間でも何か有ったというのが丸分かりな態度だ。
これではマサキがいくら誤魔化そうとしても意味が無い。
その様子に自分の計画が上手くいった事を確信したセニアは二人に仲良くできたかを尋ねた。

「あっ、ああ、まあ…な、」
「は、はいっ…、とても、…有意義な、お時間を…」
「ふ〜ん有意義ねぇ、うふふふふ〜」

含み笑いをするセニアに居心地が悪くなる二人。
彼女はそれ以上は敢えて追求する事はなく、当初考えていた話しをすると、
その場は解散となるのだった…


しかし、この日の事が切っ掛けとなってマサキとモニカは互いを意識し始める。
特にモニカの方はセニアの予想通り独特の感性で必要以上にマサキを意識し、話し掛けるようになった。
心の中からクリストフという存在が消えていき、代わりにマサキという存在で満たされ、
行動や言動にも明らかにマサキを意識したものが現われ始めたのだ。
その影響をマサキが受ける事で彼もモニカを意識し、二人の仲は急速に深まっていく。
本来ならば鈍感の塊のような男であるマサキなのだが、“肉体関係”を持った事で自分に対して向けられる
モニカの視線や言動に敏感になっていたのが大きい。
実際二人が一緒に居る時間は一日の結構な部分を占めるようになり、
自分達が互いに抱く気持ちが何なのかに気づき、恋人という関係になるまでにそれ程時間は掛からなかった。


マサキとモニカが結ばれた事に一応は満足したセニアだが、それだけでは終わらず、
兄のフェイルや父アルザールに二人の仲を報告して、更には二人と付き合いのある人たちにまで話して協力を求め、
外堀まで完璧に埋めた上で、婚約まで持って行ったのは言うまでもない…

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