運命ランク獲得。Go To EX。
フェイズχEXハード。ダーダル○ス海峡(違)で敵部隊と遭遇した。コンディションレッド発令。対人戦用意。
なお、この作戦はターゲットの拿捕が目的となる。
ターゲット:アスラン
勝利条件:アスランを拿捕する
敗北条件:アスランの拿捕失敗
ミッション情報漏洩
何そのシュミレーションゲームとアクションゲーム。
それに、ゴーショーグンチームのレミー島田の声が聞こえた。
そんな事はどうでもいいとして…自室に戻った私は報告書の作成に取り掛かった。
でも、報告書のほとんどを書いたのはエルマだったけど(笑)
パソコンで書き、プリントアウトして最後に自筆で小隊長名と小隊員名を書いたら終わり。
文章を書くときはパソコンで打つが、サインだけは手書きにしている。コンピュータなどの技術が発展しても、自分でサインする。
偽造されるおそれがあるから。
小隊長セレーナ・レシタール…小隊員アスラン・ザラ、カガリ・ユラ・アスハ………。これで良し。最後に誤字脱字が無いか確認。
………無い。さすがはエルマ、完璧な報告書ね。
それじゃあ、ブライト艦長の所へ提出しに行きますか。
私とエルマは報告書を提出しに艦長がいるであろうブリッジへ向かった。
その途中、ある出来事が起きた。
アスランとカガリが一緒に歩いていたのである。
それも楽しそうに。私は二人に気がつかないフリをした。
そうでもしないと、アスランとカガリを殺してしまいそうだったから…。
カガリはともかく、何故アスランまで殺したくなるのか。
自分のものにならないのなら、他の人のモノになるくらいなら、いっその事殺してしまう方がいい。
その後は…後を追う。
正気の沙汰とは百の承知。
でも…そう思ってしまう。そう思う自分が怖い。
握りしめた拳が震えた。
「セレーナさん…?」
私のオーラか何かに気がついたのか、エルマが私に声をかけた。
私は「はっ」と我に帰った。
「な、何かしらエルマ?」と私は返事をした。
「…どうしたんですか?どっか体の具合が悪いのですか?」
と私に聞いてきた。
私は少し間をおいて「なんでもないわ…それより早くブリッジに行って書類提出しないと。」と少し真面目な表情で返した。
エルマはその真面目な顔をした私に驚き、「は、はい…」と少しおどおどしく返答した。
私は彼らの存在を完全に無視(カガリが声を掛けた気がしたが)し、ブリッジへ向かった。
これが嫉妬という感情なのだろうか…なら、これは醜い感情ね。
自分でもわかっていても、持ってしまうのだ。
嫉妬という醜い感情を。
七ツの大罪(※1)の一つ、嫉妬を。
嫉妬の感情と正常な…冷静な感情が格闘している間に私はブリッジに着いてしまった。
ブリッジの自動ドアは私がドアの前に立つと同時に開いた。
ブライト艦長は何やら本を読んでいた。
題名は…「やさしい料理」とあった。
何でそんな本を読んでいるのだろうか。
ブライト艦長はデータによると世帯持ちらしく、子供までいるという。
艦長としての任務が忙しいのだろう、ほとんど家に帰る事が無いに違いない。
バルマー戦役(ロンド・ベル)、イージス計画(プリペンダー)、封印戦争(旧αナンバーズ)…バルマー以前にも戦争があったが、それは省く。
私も軍に所属していた身なので、嫌でも情報が耳に入った(一部、情報操作・誇張されていた部分もあったが)ので、彼の武勇伝を聞きはしていた。
しかし、そんな艦長も年頃の息子が気になる父親。
もし、この戦いが終わったら軍人を退役をして何かを始めるのだろうか?
例えば…小さな料理店を経営するとか。
…軍としては艦長ほどの逸材を手放すわけにはいかないだろうが、彼はもう二度と艦長をしないだろう。
いや、もうできないだろう…こんな駄文でも読んでくれる読者たちへ、一人でもいいのでどうかこの意味を汲み取ってほしい。
いまさらなにを、とは言わず…。
「ん…セレーナとエルマか。何の用だ?」
私達が入ってきたのに気がつかなかったほど読み耽っていたのだろうか、ブライト艦長はやっと私とエルマの存在に気がついたらしい。他のブリッジクルーは食堂などへと行っているのだろうか、ブリッジにいるのはブライト艦長ただ一人だ。
「報告書、提出しにきました。」
私はそう言うと報告書を艦長に渡す。
「ん、そうか…」
と言うと報告書を手にとり、目を動かしてそれを確認をした。
「よし、いいぞ。報告書は確かに受け取った。戻っていいぞ。」
とブライト艦長は言った。
「はい、わかりました。」
と、返事をして私はエルマといっしょにブリッジから退室した。
………………………………報告書は提出した。
後はエルマだ。
私がこれから遂行する自分勝手な任務を話せば、エルマは猛反対するだろう。
それは目に見えている。
だから、エルマをどこかに遠ざける必要がある。
どうしようか…と、考えているところにスレイが通り掛かった。
何やら考え事をしている。「あら…何か考え事?」
と声をかけると「…ん?セレーナか…」と返した。
「アイビスを捜しているのだが…どこかで見なかったか?」
と私に問い掛けた。
私は「…ごめんなさい、私は見てないわ。エルマは?」
「すみません…ボクも見てません…」
と私たちは知らないと答えた。
「そうか…わかった。見掛けたら私が捜していたぞと言っておいてくれ。」
とスレイは他の場所へ行こうとすると「あ、待ってくださいスレイさん。ボクも捜しましょうか?」
とエルマは言った。
…チャンスだ!
「ん、いいのか?」
「ボクは構いませんよ。セレーナさん、一緒に捜しに行っていいですよね?」
と言った。
「…ええ、いいわよ。あ…私は捜しには行けないわよ。ちょっと用があるから…。」
と私は言った。
ここで言う用とは、前記した通りの事。
「そうか…解った。じゃあ、エルマを借りるぞ。」
とスレイは言うと、エルマと一緒に私が向かう方向とは逆の方へ行った。
ミッションスタート!
私はスレイが見えなくなると同時に、アスランを捜しに行った。
(アスランが行きそうな所…どこかしら?)そして(作戦の練り直しをしないと…)と考えながら。
作戦としてはアスランの何か(工具とか?)を奪いとり、自室へ誘い込み、クロロホルムを嗅がせてベットに寝かせ、手足を縛って罰(内容は読者の妄想通り)を与える。
こういう計画だけど…いくつか穴がある事に気がついた。
アスランがいつも工具を持っているかどうか解らないし、逃げている途中に他の人にばったり会ってしまう可能性もある。
どうしようか…なら…何か機械を直してもらうという口実で自分の部屋に誘い込もうか。
だが…「髪の生え際」が危ない事、優柔不断なところを除けば、アスランはかなり優秀な人物だ。
これぐらいの浅知恵に気がつくのかもしれない。
それに…私は一度、ここを裏切った元反逆者。
「整備の奴に頼めばいいだろう?」とも突き返されるのかもしれない。
でも…そんなネガティブな考えは持ってはいけない。思い込みをしてしまうと、うまくいくものも上手くいかなくなる。
よし、作戦変更だ。

…さて……変更したは良いが…ターゲットのアスランが見つからない。
さっき通り掛かった所へ行ったが、もうすでにアスランの姿はなかった。
いったい何処へ行ったのだろうか。
アークエンジェルの自室へ行ったのだろうか。
行ってみよう。
私は渡り廊下みたいなのでアークエンジェルへ向かった。
戦艦から他の戦艦へ行き行するため艦同士を特殊なチューブで繋げている。
戦闘時になったらすぐに外せるようにしてある。
私はそのチューブを抜け、アークエンジェルへ入った。
さて…通路がどこへ通じ、どこに繋がっているかは頭に入っている。
元工作員としては当然だ。まっすぐアスランの自室へ向かう。
…着いた。省略されてると言わないように。
言ったら「鞭打ちの刑」に処すわよ。
…さて…ドアの前に立ったはいいが…ノックが出来ない。
何か…怖くて。
アスランに会うのが…?
拒否されるのが…?
一瞬寒気が襲った。
わけの解らない恐怖心だった…。
私は首を横に振り、勇気を振り絞ってノックした。
(コンコン…)
………反応がない。
寝ているのだろうか?
それとも、他の場所に居るか。
恐怖心を取り除き、勇気を振り絞った結果がこれだ。
某スケバン芸人の言葉を借りるなら、「ガッカリだよ!」な気分だ。
…どうしようか、と悩んでいると…。
「どうした、セレーナ・レシタール?俺に何か用事でもあるのか…」
と、突然後ろから声を掛けられた。
声の主はもちろん、ターゲットのアスラン・ザラだ。
…とは言え、後ろから急に声を掛けられたので「うわぁ!?」と素っ頓狂な声を出してしまった。
さらに私は話を続ける。
「ア、アスランじゃないの…ビックリしたわ…」
「…何をそんなに驚いているんだ?」
「…誰だって後ろから突然声を掛けられたら驚くわよ!」
「…それはすまない事をした。…で…俺に何か用でもあるのか?」
…いよいよ本題ね。
それじゃあ、拿捕作戦を展開させましょうか。

「…すまないんだけど、私の部屋にある体重計が壊れちゃったんだけど…直してくれる?」
…体重計があるのは事実。軍人とはいえ、私は可憐な乙女…体重が気になるのは当たり前。
それに、壊れているのも事実。
どうしようか、と思っていたのだが…丁度良いタイミングで壊れてくれた。
…気持ち悪いと言ったらお仕置きの対象にするわよ。
アスランは少し考え、こう答えた。
「…解った。工具を持っていくから待っててくれ…」
と言うと、自分の部屋に入り工具を持ってきた。
「待たせた。行こうか…」
とアスランは言うと私と一緒にラーカイアムにある私とスレイと共同で使っている部屋へ向かう。
その途中、私は彼と戦略についての話をしていた。
ずっと黙っていると、空気が重苦しい感じがしていやだったから。
(だから、最近の若年者は静かに話を聞くのが嫌なのだろうか)
身のある話もできた。
そして私の部屋に着いた。途中でカガリに会わなかったのは幸いだった。
私は部屋のパスワードを入力し、部屋に入れた。

スレイがいつ戻ってるかという心配はあったが、部屋に手書きのメモがありその内容をみてその心配はなさそうだ、と思った。
「また用事ができたので、しばらくは戻れない。エルマはまだ借りる…」という内容だ。
「どうした?」
とアスランに声を掛けられたが、「何でも無いわ…」と私は言いメモをしまう。
アスランに「これなんだけど…」と体重計を出した。
「ん、これか…どれ…」
とアスランは体重計を受け取り、早速修理を始める。
その修理風景は省略…。
…馴れた手つきで修理をするアスラン。
私はそのアスランを尻目に、自分の下着にクロロホルムを垂らした。
この紫の下着…実は、自分の愛液や唾液、それに汗を染み込ませたものだ。それをアスランに嗅がせる…ああ、なんて度が過ぎた変態な行為なのかしら。
それだけで私の股間が濡れてきた…私の服、レオタードに近いのに…ああ…愛液が腿に…。
あ…早くしないと…私は思いきってアスランの口を下着で塞いだ。
この場合、話し掛けてから塞ぐ、と考えてはダメ。不意打ちだからこそ効くのだ。
「むっ…!」と口を塞がれたアスランは何か言おうとしたが、すぐに気を失った(※2)。
…彼はコーディネーターだから、量を多くしたけど…大丈夫よね?

私はすぐにドアをロックし、アスランをベットに寝かせ、制服を全部脱がせた。下着は後に取っておく。
そして四本の縄でアスランの手足を拘束する。
図にすると…
壁→|_______|
縄→ \   /  
手→ \○/
体→   ||
      ||
足→   / \
縄→ / \
おおざっぱな図だが、こんな感じで縛った。
拘束をした後、私は自分の服を脱いだ。
…その後、自分の体を鏡で見る。
この胸の大きさ、手入れされた性器の回りにあるピンク色に近い自毛…お尻は小振りだが…問題はないだろう。脇毛も無い。
それらを確認した後、私は部屋の明かりを弱くして、アスランが目覚めるのを待った。
数分後…彼は呻きながら目を開けた。
「うう…俺は………っ!」
と、言って彼は手を引っ張り縄で縛られている事に気付く。
「あら…お目覚めかしら…?」
と無い色気を何とか集約させ、甘い声で囁いた。
「…セレーナか!?これは一体何のマネだ…離せ!」
と、アスランは布団の上でじたばたする。
でも、私は縄を固く縛ったのでそう簡単には…ほどけないだろう。
「何のマネってね…」
私はアスランの上に乗り、自慢の胸をアスランの胸板に押し付ける。
さらに自分の顔を真っ赤になってるアスランの顔に近づけ、「貴方がいけないのよ…その罪、払ってもらうわよ」と言い、アスランに反論する隙も与えずに唇を奪った。
「んーー!?」
「はむ…ん…」
舌をアスランの口の中に入れ、その舌を彼の舌に絡める。いわゆる、ベロチューだ。ああ…甘いわ…幸せ…。
そして数分経った後、唇を離した。
「ぷはっ…っ!何のつもりだ…俺にはカガリが…!」と私を睨んだ。
…カガリ…やっぱり、そうだったのね…ああ、憎らしい。
カガリという存在が…腹が立ってきた。
私は彼に強く平手打ちをした。
「以後、カガリとか反抗するような事を言えば…平手打ちよ…いいわね?」と怖い口調で言った。
今の私は…目の瞳孔が全開になり、頭はアスランをめちゃめちゃにし、自分のものにしたいという醜い願望でいっぱいになっていた。
モウ、ダレモトメラレナイ…



こんな風になったのはいつの頃からだろう。
彼をただの他人では無く、一人の男性としてみるようになってしまったのは。
彼とは、ザフト軍の戦艦ヴェサリウスで出会った。
私はザフトの精鋭部隊、クルーゼ隊に傭兵として雇ってもらった。
けれど、仲間を見れば議員のお坊さま(プラントの法律では彼らの年齢が大人というらしいけど)ばかり。
…彼らは完全には私を信じなかった。
それは当然。
私は「血のバレンタイン」で核をプラントに放った犯人であり敵側ののナチュラルの人間(私は直接の加害者では無いが)であって、彼らは被害者であるコーディネーター。
信用される筈は無かった。
特に、銀髪のおかっぱ頭の子には色々言われた。
ここで張り倒してもいいと思ったけど、彼らにはメトロポリスで開発されている新型MSを強奪する任務がある。
それに彼らは御曹子。
もし、張り倒すような事をしたら私が更迭される事もあるだろうからそうはいかなかった。

その中に、彼は居た。
名前はアスラン・ザラ。
プラント国防委員長パトリック・ザラの息子。
静かに「お前を信用しているわけではない」と言った子…。
でも、彼は子供には見えなかった。
大人、と言っても良いのかもしれなかった。
…私はその時、気付かなかった。
私がかつて所属していた「チームジェルバ」…今は崩壊して、もういないけど…での最後のミッション、ミッション・ドールの謎を探っていた。
だから気が付かなかったかもしれない。
彼に、惚れていた事に。
考えさせられたのは…あの時。
私がスペクトラに撃たれた、あの時。
私はここで死ぬと思った。…その瞬間、脳裏に思い浮かんだ人物が一人いた。
その人物はパートナーのスレイでは無かった。
…アスラン・ザラだった。
友か名誉の二者択一で悩んだ末に、前者を選択しザフトを離反した彼。
私はその時、軽く挨拶をしただけだったが…。
だが、思い浮かんだのは一瞬だけだった。
撃たれて少し経った後、私は意識を失った。

後から聞いた話だが、輸血が必要なほど出血が酷かったらしい。
輸血と言う事は、今の私の体にはαナンバーズの人達(嫌われ者の私にやる血なんて一滴も無いだろうに)の血液が流れているのだろうか。
これは余談だが…私は何で急に良い人と認識されるようになったのか。
私はそんな善人的な行動なんてしていない。
それなのに急に良い人だなんて…謎だった。
私はここに対して二度も裏切り行為をしたのに。
それなのに、何故良い人と認識されるのか。
全く解せなかった。
αナンバーズとは改めて「摩訶不思議な部隊ね」、と思った。

…それはさて置き…私は意識を取り戻した後、早速戦闘になった。
スレイやアイビスは私と今まで通りに付き合ってくれれば問題無いと言った。
けど…アスランは何も言わなかった。
これも後からスレイに聞いた話だが−−−私が倒れたと聞いて、「セレーナ!」と格納庫から医務室へ慌てて来て、昏睡状態の私に駆け寄ってきたと言う。
「輸血が必要」と聞いた時は、すぐに「俺の血は使えないか!?」と軍医に駆け寄ったと言う。
それも相当慌てて。
彼らしくも無い行動、と後に思った。

いつものアスランは、こういう切迫した状況は「冷静に対処」するタイプなはずなのに、何故この時はこんなに慌てたのだろう?
私には解らなかった。
けど、一つ疑問があった。…何で目覚めた私には何も言ってくれないのか?
そう、彼は目覚めた私に対しては何も言ってくれなかった。

何か一言でも良いから…。あえてそれは口には出さなかったものの、私はそれ以来暇があればアスランを目で追うようになってしまった。
食事をしている時。
各小隊ごとのミーティング(ちなみに別々の小隊だ)の時。
訓練をしている時。
実践形式の訓練中、アスランの機体を集中して盗聴したり。
女の子と話している彼を見ると苛立ちを覚えたり…。自分の見れる限りのアスランの行動を全て、盗み見するようになった。
…何故自分がこんな行動をしたり、感情に駆られるのか。
自分の行動なのに、理解出来なかった。
一回、考えてみた。
その結論は驚くべきものだった。
まさか…この感情は…恋心なのか?
だとしたら…これが恋をすると言う事なのだろうか?最初、彼に会った時は少し興味があった(相談相手にもなったし)程度だったのに。
なら何故、目覚めた私に何か言って欲しかったのか?認めたく無かった。
あの日…チーム・ジェルバが崩壊して以来、封印していた「他人と深く係わり合う事」。
その封印が彼に対しての恋という呪文(?)によって解かれようとしている。

恐怖が私を襲った。
私が私でいられなくなりそうな恐怖が。
だから、私は極力彼を見ないようにした。
そうすれば少しは気が楽になると思えたからだ。
それに…彼にはカガリがいるみたいだし。
封印を解いてはいけない。私の中の何かが、私にそう囁いていた。この時は。
だが、それはかえって逆効果だった。
そうすればする程、彼が気にかかり彼を愛しく感じてしまうのだ。
終いには、カガリを謀殺しようかと思ったくらいだ。…私はそんな悪魔的思考を持ってしまう私自身に対して嫌悪感を抱いた。
封印したい。
これは永久に封印しなければならない。
さっきも言ったが、私の心の中の「何か」が私をそうさせる。
ならば、どうすればこの心を封印出来るのか。
アスランを抹消…するわけにはいかない。
こういう場合は元から断つのが1番だと思うが、そんな早まった事をする訳にはいかない。
加えて今は戦時中だ。
さらに付け加えると彼は貴重な戦力である(もちろん、一人で戦況を変えるなんて馬鹿げた事は出来ないけど)
それに…身勝手な理由で彼を失いたくない…。
ではどうする?
自分なりに考えたが、答えは見つからない。
いや、「結論を出すのが怖い」と言う方が正しいのかもしれない。
何故かは解らなかったが…。
私はかなり悩んだ。
そこで、彼の悪い点について考えてみた。
悪い所を減点…つまり彼を冷静に分析して、悪い所があれば容赦無く減点して行く減点方式でいけば彼を諦められると思ったからだ。…性格。優柔不断。
ぐずぐずしていて、きっぱりと決められない様子を言う。
おまけに趣味が電子工作(ちなみにラクスにはハロを三十五個献上したそうな)なんて少し根暗なイメージ(電子工作が趣味な方々、ゴメンナサイ)…減点。

ついでに頭の生え際。
ダイヤモンドフォースのガムリン木崎までとは言わないけど…あのままだと将来は確実に禿げる?
痛い所。減点。
だが…それを除けばかなり優秀だ。
(こんな結論が出てしまった…今思えば、そんな事を考えないでおけばよかった)
戦闘においても、頭のキレの良さにしてみても。
それに、彼はザフト軍のアカデミーでは首席で卒業したと聞く。
おまけに高身長で美形だ。…そうだ。
悪い考えを思い浮かんだ。
アスランと肉体関係を結んで、こっちのものにすれば…。
…「思いを封印する」という考えに対して、大いに矛盾しているでは無いか。
…分かっていた。
だがこの事について考えれば考える程、彼に対する思いが強くなってしまった。考える事がかえって彼への思いを膨脹させてしまった。
…今思うと…だから私自身の悪意を止める事は出来なかったのだろうか。
私が思っていた事なんてもうどうでもいい。
彼を独占したい。
彼を私の物にしたい。
彼の心の深層領域に侵入したい。
他の女の子(もちろんカガリでも)なんて見ないで私だけを見ていて欲しい。
そんな「悪意」が私の中で渦巻いていた。
…そんなトチ狂った事を自室で考えていたら、下の方が濡れてきてしまった。
……ドアを開け、外を見回した。
誰もいない。
あ、ちゃんと防音出来るように造られているわよね?それと、今エルマはいない。
「スレイさん達の所へ行ってきます」と言っていたので、彼女達の所にいるのだろう。
そして存分に可愛がられているのだろう。
ふと、思った。
もし、エルマが人間だったら…。
想像してみる。
やはりキラ君やカトル君みたいに、美少年なのだろうか?
女性には対しては一途なのだろうか?
外見だけでかなりモテるタイプなのだろうか?
それに、彼(?)は一通りの家事もこなせる。
…一瞬、某カラオケ人魚と某中毒のキャラが思い浮かんだ。
月光の少年と、アヤカシが見えて困っている青年が。
女性にとって、そういう男性は大いに大歓迎するが…けど、私は違った。
アスラン・ザラ。(生え際がちょっと気になる)
私が今、思っているのは彼一人だけだった。

何故なのかは分からない。自分でも。
私は改めて付近に誰もいない事を確認し、ドアにロックを掛けた。
…そして服を脱ぎすて、すでに熱くなっている私の股間に手を伸ばした。
触ると頭に快感の信号が走る。
「あっ…」
熱くなっている所を触り、いじると頭に快感の信号が送られる。
そして、誰かに聞こえないように押し殺した甘い喘ぎ声を出す…。
…自慰とは、たいてい好きな人やアイドルなどを思い浮かべながらするものだ…そう。
私が思い浮かべているのは、アスラン・ザラ。
彼と私がしているのをイメージし、それを自分の自慰に使う。
すると、自然に相手の名前が出る。
甘く、色っぽく。
「…あ、アスラン…ダメ…そこは…。」
甘い蜜の出所を指でいじると、蜜が流れ出す。
(…実際は甘くないのだが…)
そして、胸をいじる。
彼が胸を揉んで頂きをいじるイメージして。
私の胸は…我ながら大きいと思う。揺れる程。
それは自慢の一つだけど、戦闘中に激しく揺れるのは勘弁して欲しい。
操縦に支障が出てしまう。おまけに肩も凝る。
アスランは、この胸に対してどんな感想を持つのだろうか?
もし彼とするなら、彼の一物を挟んで私だけのアイスキャンデーにしちゃおうかしら?
…そんな事を考えてたら、さらに山の頂きが固くなり、余計に股が潤って来た。
私はぷっくりとした部分の皮を剥ぎ取り、突出した物を触りながら山の頂きをつまみ、優しく捩った。
「ああ…いい…」
ああ、こんなにも気持ち良い自慰があったのか。
いじると、びちゃびちゃといやらしい音がする。
気分が高まると、どうも我を忘れてしまう。
私は自分の性器を広げ、指を一本中に入れた。
「ん……!」
私をさらに歓楽へと誘う。さらにもう一本。
ぐちゃ…
入れる時に水音が鳴ると言う事は、私のアレは相当ぐちょぐちょに濡れているのに違いない。

二本の指を使っていやらしく膣を掻き回す。
さらにそれをピストン運動させて、彼のアレが出し入れされているのを想像した。
それをどんどんスピードアップさせていく。
くちゃくちゃとピストン運動を激しくすればする程、いやらしい音がどんどん大きくなっていく。
それがトドメになったのか「ん…あああ…イク…ア、アスラァァン!!」
体がビクン、とエビ反りになり…イッてしまった。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
久々の自慰だった為、息切れを起こしてしまった。
私は深呼吸をして息を整え、すぐに自慰の後始末に取り掛かった。
(…さっきの叫び声、聞かれなかったでしょうね?)
この事を気にしながら。

あ…そうだ。
そろそろピルを飲まなくちゃ…。
女性パイロットは戦闘中に生理が来ないように、ピルを服用している。
ピルとは、旧世紀のアメリカ食品医薬局(FDA)が、世界に先駆けて開発した物である。
女性が服用することで人工的に妊娠中と同様の状態をつくり、排卵を停止させて妊娠を回避する。
旧世紀の欧州などでも相次いで認可された。
ちなみに旧世紀の日本国は最初、服用を禁止していたが後になって許可された。
しかし、これを飲めば百パーセント避妊出来るとは限らない。
完璧な避妊薬など、この時代になっても存在しない。
そして、これからも無いだろう。
ちなみに、これを服用すると副作用として高血圧状態になるという欠点があるが…それはさておき…彼を手に入れるにはどうしたものか。
もし、手に入れたら私は泥棒猫扱いだろう。
「相手に恋人がいるなら、これを奪ってはならない」。
少し憲法の条文みたいな言い回しだけど…これは恋愛に関しての…他人(赤の他人とも?)と交わされた暗黙の了解と言える。
だが、私はそれをあえて侵す。
断定の言い方。
それもわかっている。
私はわかっているから、侵すのだ。
みんなはわかっているから、侵せない。
人間関係の崩壊が恐いから…。

そうだとしても、私は諦めきれなかった。
彼に対する思いが強すぎて。
ふふふ…絶対にカガリからアスランを奪い取ってやるわ…覚悟しなさい…。
じゃあ、まずは何から手をつけようかしら…?
何か策謀を考えようとした時、ドアをノックする音がした。
全自動の時代とは言え、ノックは礼儀の一つである(それがあるか無いかだけで面接などでの評価が変わる)。
私に用なんて、誰かしら?開いてるわよ、と言うとドアが開いた。
すると、そこには…私が今、愛しいと思っている人がいた。
そう、アスラン・ザラがいた。

…珍しいわね、彼が私を訪ねてくるなんて。
「何の用かしら?」と私は問うと、彼はこう言った。
「ブライト艦長たちより通達だ。これは本来、艦長の誰かが言うべき事だが…今、艦長達は急な用事で通達する暇が無いから俺が口頭で伝える事になった。小隊のメンバーが変更になった。これからはセレーナ・レシタール、お前と組む事になった。」
私は「え…」って思った。
突然の小隊変更。しかも、彼と組むなんて…夢にも思っていなかった。小隊変更の理由を聞きたかったが、どうでもよくなってしまった。
だが…彼は「命令なら仕方無い」と顔をしていた。
私は「…そう」と素っ気なく答えてしまった。
嬉しい筈なのに…。
私は感情を押さえてしまった。
表に出すわけにはいかない…そう思ったからだ。
あ…そういえば…他は誰と組むのかしら?
「ねぇ、小隊変更なら私たちの他に二人いるんじゃないの?」
「ん、ああ…それはだな…カガリと……(後はお好みの人を決めて下せぇ。BY沖田○吾(未来の部下?)だ。」
…カガリがメンバーに入ってるのね。
そう思った時、胸にちくりと痛みが走った。
だけど私はそんなそぶりを見せずに「わかったわ。じゃあ、これからはよろしくね、アスラン。」と答えた。
「………」
一応、流儀に沿って彼に挨拶をしたが、彼は顔をしかめた。私はその表情を読み取り、「まだ何かあるの?」と問うと、彼はワンテンポおいてこう答えた。
「……忠告しておく。俺はまだ、あの時から仲間として…全くとは言わないが…信用をしていない。」
…それは言えてるかもしれない。
α3をすでにプレイした(英語と日本語混じり…なんか変な言葉ね)読者は解ると思うけど、私は前にバルマーに忍び込む為にαナンバーズを裏切ってスレイを撃墜した。
だから、私がバルマーを脱走して戻っても誰も暖かい歓迎をしなかった。
そう…私がバルマーを脱走したのがバレて追撃された時、αナンバーズが到着。
覚悟はしていたけど…冷たい目で見られた。
私が軽口を叩いても誰も答える人は居なかった。
しかし彼は唯一、私に対しての怒りを言葉で表した。「セレーナ・レシタール…お前と言うやつは…!」と。
これ以上何かを言うかと思ったけど、ディアッカが「やめとけ、アスラン」と彼を諌めた。
私に対しての皮肉も言い忘れずに。
戦闘が終わった直後、私は謹慎処分をくらった。
それを経て今に至る。
やはり、今でも信用してない人がいるのね。
ま、今の私にとってはどうでもいいけど。
この状態で私が仮に死を迎えても、誰も悲しむ人はいないだろう。
だからこそ、命知らずな行動が出来る。
この身体が朽ち果ててでも、守りたいものが出来てしまったから。
たとえ、その対象の人たちに嫌われていても。
「なくてぞ※3」という古い歌がある。
今の私には、その歌には合わないだろう。
いや…決して、合ってはならない事。
私は普段通りの顔で「…その忠告、有り難く受け取っておくわ。」
と言った。少し嫌みっぽく。
アスランはまだ顔をしかめいたたが、すぐいつもの顔を戻して「…一時間後に第二ブリーフィングルームへ来てくれ。小隊長選定、それと戦法について話し合う。…とりあえず、俺が話したい事はそれだけだ。」と言った。
「わかったわ。」と返すと、「では、また後でな。」と言うと、アスランは去っていった。
他の用があるか、それとももう一人の人にさっきと同じ事を言うのだろうか…。
………。
何なの、この気持ちは。
アスランは私に興味があって部屋に来たわけでは無く、ただ私に艦長からの伝言を伝えに来ただけだった。奇妙な気持ちになってしまった。
これで彼は私に対して何も興味が無い事が判明した。
…では、彼に興味を持たせるにはどうするか。
私にとうとうチャンスが恵んで来たのだ。
(せっかくやる気になったこの時を逃すと、「後でするよ」と何回も言ってその代償が夏休みの最後の日に宿題がドッサリ貯まってそれに追われる子供みたいになってしまう。
読者の中にはこのような経験がある方もいらっしゃるだろう。
筆者も何度か経験した。)
私はそうならないように深く考える。
場当たり的な行動する者は全てを失うのだ。
まず、アスランが一人になるのを待つ。
そして背後からアスランがいつも持ち歩いているもの(財布とかの小物)を素早く盗み取り、普段人が滅多に来ない所(尚且つ暗い所)へ誘い込みむ。
誘い込むのに成功したら素早く姿を消してアスランが探している間に背後に回り、睡眠薬を嗅がせて気絶させる。
その後は人がいない事をいい事に…(以下は読者の想像でお願いします)
だが…アスランはコーディネーター。
体力面などの身体的能力の差は大きいが、私だって特殊工作部隊の所属していた身。
これぐらいこなせなければチームジェルバの名が廃る。
プライドを守る為のベクトルの方向が大いに間違っているように思えるが、この際だから気にしない(そうじゃないと話は進まない)「アスラン、ゲットだぜ!」……脳裏にリル○ーラのの声がしたのは気のせいだろうか?
そんな悪意ある作戦を考えているうちに、時間が過ぎた。
人間は行動をすると必ず時間が潰れる。
その行動は読書でも勉強でも仕事でも何でも良い。
何をするにしても、必ず時間という取り戻せない貴重な物を消していくのだ。
そしてさらに数分後、エルマが帰ってきた。
「アスランさんから聞きましたよ。小隊変更で一緒になったんですね。」
とエルマは問う。
私は「うん。小隊変更で組む事になったのよ…いきなりの変更でビックリしたけどね♪」と私は笑いながら答えた。
私の素直な感想だった。
読者も私の立場に立てば、笑いながらでなくても、誰だって(多分)そう思うだろう。
中には「組みたくないなぁ…」と思う人もいるだろうが、どうか私の気持ちを汲んで欲しい。
念のため、それだけ言っておく。
さて…エルマと話をしているうちに、時間が近づいてきた。
そろそろ部屋を出てブリーフィングルームへ向かわないと指定された時間に間に合わなくなってしまう。
軍人(元工作員としても)は常に時間厳守で行動しなければならない。
昔は時間通りに動かないだけで殺される事もあったらしいけど…。(筆者は今の軍隊ではどうなのかと言う事はわからないので御勘弁を;)

そんな事を考えながら、私はエルマと一緒に第二ブリーフィングルームへ向かった。
第二ブリーフィングルームは戦闘が小隊制になってから出来た部屋らしい。
人数が多くなってきた為である。
ならブリーフィングルームを大きくすれば良いのでは?
と、思ったそこの人。
そう、あなたよ。
取りあえず、気にせずに読んで。
理由?話が進まないからよ。
話を戻すけど…敵襲などをかける場合、作戦の説明、重要な知らせなどはまとめて第一ブリーフィングルームでブライト艦長(…彼が指揮をするのはこれで最後かしら?)達がしてくれる。
ちなみにこれに出席する義務があるのは小隊長のみだ。
私は小隊長になる事が多いのでよく出席していた。
他にはアムロ・レイ大尉(アダイではない。漢字にするとア台)、獅子王凱、ムゥ・ラ・フラガ少佐、流竜馬、サウス・バニング大尉など。
ちなみに、小隊員は第二ブリーフィングルームで待機している。
各小隊長は会議を終えると即、第二ブリーフィングルームへ行く。
そこで小隊ごとに集合し作戦などについての話し合いをする。(「壁」役の小隊は今回はこういう敵が出てきそうだから、この敵にはどんな壁を造るのが最善策か、など)
話がまとまり次第、速やかにリーダー(小隊長)は艦長の誰かに報告する。
そして機体に搭乗。
出撃命令が下るまで待機。ただし、すぐに出撃しなければならない場合、各自小隊の準備が出来次第、出撃する。
これが出撃の流れだけど…でも、前者は時間に余裕がある時のみ。
圧倒的に後者が多い…のかもしれない。
さて…そんな事をとやかく考えながらエルマと話をしていたら、第二ブリーフィングルームに着いた。
そこには彼は居なかったが、すでにカガリともう一人の小隊員がいた。
カガリは私を見ると、軽く手を振った。
私はそれを笑顔で返して普通に席に座った。
時間をみた。約束の時間5分前。
彼の性格からしてこの時間に来てもおかしくないのだが。
「…アスランは?」
私はカガリに問いた。
「ああ、アスランはもう少ししたら来る。」
と彼女は笑顔で答えた。
…彼女は親を失って悲しいはずなのにどうして気丈でいられるのかしら?
いつまでもそんな事でメソメソしていられない…そういうところかしら?
しかしそれでも、泣きそうな時があるだろう。
そんな時にアスランという彼女にとって安心して接せる存在がある。
うらやましい。
…話とは関係無いけど…彼女は…人を信じすぎていると思う。
敵兵であるアスランがこちら側につくと聞いた時、あっさりと彼を信じた。
その際にその事で少し咎められたらしいけど。
でも…その人を信じる事は良いのかもしれない。
この時代に人を信じる事はとても難しい事だ。
人間不信に陥りやすいこの時代。
彼女のような存在は悪意を持つものにとって利用されやすいが、その純真さに心惹かれる人は多くいるのだろう。
アスランも多分(推測系)、その一人だと思う。
…彼女が羨ましい。
…私はチームジェルバに所属していた頃、仲間が全てだった。
優しくもあり、厳しかった隊長。
無口できまじめな仲間。
女たらしな仲間。
紳士の鑑だった仲間。
女酒豪だった仲間。
…色々な仲間がいた。
少人数で構成された特殊部隊だったが、だからこそ結束意識が強かった。
彼らがいたからこそ私は部隊での任務が生き甲斐となり、生き延びられた。
でも、それは長く続かなかった。
それは一つの理と言えるのかもしれないけど…。
それが一瞬で奪われた。
私は復讐を誓った。
あの女…スペクトラを捜し、仲間の仇をうつ事を。
私はそれ以来、復讐の為に全てを捧げた。
パートナーのエルマと共に。
私は…あの事件以来、人との接触は単なる情報交換に過ぎなくなってしまった。信じられるのも自分と情報、それとエルマだけになってしまった。
今は少し違うが…時々人の心を信じない事が多い。
彼女と私は全く対照的な存在ね、と私は自分を嘲笑した。
…そう考えると、私がアスランと付き合うより彼女の方が彼と付き合うのに相応しいと思えてくる。
やはり、あの計画はやめにしようか…。
そう思えてくるのが普通かもしれないが、私にも意地というものが存在する。
アスランを奪い取る。
絶対にぜーったいに奪い取ってみせる。
…そうなると、一つ気になった事が一つある。
アスランとカガリはどこまで関係が進んでいるのか。気になった。
少し聞いてみよう。
「ねぇ、カガリ。一つ聞きたい事があるんだけど、いい?」
「何だ?」
「アスランとどのくらい進んでるの?※4A?B?それとも…C?」
と私は少しニヤッとした顔で聞いた。
すると彼女は「なっ…!わ、私とアスランはそんな関係じゃ…!」
と顔を真っ赤にして答えた。
(ちなみにもう一人の小隊員は…机に頬杖をつきながら眠っていた。)
「あら?そう…違ったのね。じゃあ、何で人気の無い所でアスランとあなたの声が聞こえたのかしら…?」
「…そ、そんな馬鹿な!私は声を押し殺して……!」
カガリは「はっ」となって口を塞いだ。
口は災いの元、と良く言うけどこんな簡単な誘導尋問に引っ掛かるなんて思いもしなかったわ(笑)。
「…と言う事はCまで進んでるのね。最近の子は早いわね〜」
と少しオバサンっぽい事を笑顔で言った。
しかし、心は穏やかではなかった。
私の心の中では大火事となり、今、私の中の消防士達が鎮火活動を行っている。
その甲斐があり、心を鎮める事が出来た。
しかし、それでも手が奮えた。
今にもこの場でカガリを愛用の鞭でいたぶり、揚げ句の果てには絞殺してしまいそうだった。
それを押し殺して、私は話を続けようと思ったがそうはいかなかった。
アスランが来てしまったのだ。
彼は「楽しそうな話をしているようだが…後にしてもらおう。」と真剣な表情で言った。
こういう時のアスランは理知的でカッコイイと思う。
が、こういうタイプは悩みを持つと誰にも相談せずに自分だけ背負い込む癖がありそうだ。
その度合いは…深海より深く…山より深いのだ…。
光が射すか、闇に埋もれるか…大体は後者になってしまう。
だからこそ、他人が必要なのだ。
人は一人では生きていけ無いから…。
糖という漢字は人と人が支えあって十字架担いで唐の国へ…
じゃなくて。
…そんな下らない話はさておき、会議はすんなりと終わった。
戦術はアスランと私は出来るだけ前線に出る。
カガリともう一人の小隊員はひたすら支援攻撃に専念する。隊長はアスランではなく私になった。(これは意外だった)
会議終了。
隊長は艦長に会議の内容などを報告をしなければならない。報告書の作成はエルマに任せるが…それが終わったら作戦開始よ。
エキストラミッション、アスランの拿捕を。


※1七つの大罪
嫉妬の他には「色欲 暴食 傲慢 憤怒 強欲 怠慢」があります。
まぁ、某豆粒錬金術師が主人公のマンガを見ている人は知ってる人が多いはず。さて、あのマンガの結末ってどうなるんだろう…

※2クロロホルムについて
よく、TVやアニメなどで何かの誘拐事件などで誘拐する人を気絶させる為に使われるクロロホルム。
でも、実際は少量では気絶させる事は出来ないらしい。
吐き気、頭痛がする程度。(WIKIより文を改めて抜粋)

※3「なくてぞ」

ある時は ありのすさびに 憎かりき 亡くてぞ人は
恋しかりける(源氏物語・桐壺の章より)

訳;そいつがいる事で全ての現象が憎かった。
  いなくなってからだなぁ、そいつが恋しくなるのは。

※4ABC
A:手を繋ぐ Bキスをする C性行為

…だったかなぁ;

うろ覚えで失礼; では、おやすみなさいませ。

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