天音が林間学校のため、今の稲葉家には駆とシャルしかいない
夕飯時、二人は食卓で何気ない会話を交わしていた
「天音がいないとなんか家が寂しいよな」
「やっぱり二人だとそう感じるわよね」
話しながら、駆が残しておいたコロッケを頬張る。よく味わって咀嚼し、飲み込んだ
一息ついてから、また口を開く
「今夜は二人きりなわけだよな俺たち」
「そーね。こんなのはじめてね」
シャルが住み着いてからというもの、駆と彼女は2人きりで一夜を過ごしたことはない
天音が家を空けるのは今回が初めてのことだった
「誰もいないし、今日は気兼ねなくできるな」
「…そ、そーね」
駆の露骨な誘いに、シャルは顔を赤くしている
元より天音がいようとお構いなしに性生活を営んできた二人だったが、それでも人がいるというのは、やはりどこか気になってしまうもので、今回は本当に何も気にせず楽しめるというわけである
若い二人にとってそれは願ってもないことだった
「今夜は楽しもうな」
「う、うん…」
駆があまりにも爽やかな笑顔で見つめるものだから、シャルは照れてしまい、駆の顔を直視できずに、ますます顔を赤くしてした
「あとさ、一つお願いがあるんだけど」
「な、な、なによ…!?」
これ以上一体何があるのだろうか、とシャルは思わず身構えてしまった
「せっかくだから、一緒にフロも入るか?」
「え…えぇっ!?」
「いい湯だな」
「そ、そーね…」
二人はくっつきながら湯船に漬かっていた。駆は心底気持ち良さそうに、かつ堂々としている
一方シャルは、身体をやや屈めて恥ずかしがるような素振りである
対照的な態度であった
「どうしてあんたはこう、冷静なのよ…」
呆れたように、シャルが言った
「だって、裸何回も見てるし。今更照れたりはしないって」
「そりゃ、そーだけど…むぅ…」
「どうした?」
「…ねぇ。あたしの身体見ても何も感じないの?」
あまりに冷静な駆の態度を見て、
シャルはもしかしたら自分が飽きられているのではないかという危惧に囚われた
だが、駆はすぐさま否定した
「そんなことねぇよ」
「だって、照れたりしないって…」
「照れはしないけど、興奮はするよ。だってさ…ほら」
駆がすっと立つと、大きくなった陰茎を見せ付けた
「っ!?」
「さっきからずっとこんな感じなんだぜ?
目の前に裸のお前がいるのに、無反応なんて考えられねぇよ」
「こ、こんなに大きく…」
駆の陰茎は反り返るほどに激しく勃起し、脈打っている
かなり興奮していることが見て取れる
「…な、シャル。ここでしてもいいか?」
「え!?……ここでって……お風呂で…?」
「ダメか?さっきからさ、正直言って爆発寸前なんだよな」
「え、え…」
「いや、シャルが嫌って言うならここではやめるけどさ」
「えと…うぅ」
シャルは押されると案外弱かった。堂々とした態度で迫られてしまっては断り辛いし、駆とは何度も身体を重ねているので、今更行為に対する抵抗はない
強いて言えば、風呂場という場所が気になるというだけだった
「わ、わかったわ…いいわよ。ここでしても…」
「え、マジでいいのか?」
「いいのよ!もう、あんたの好きなようにするといいわ!」
シャルは多少怒り気味に、だが照れくさそうに言い放つ。結局、あっさり折れてしまった
「そんなに怒るなよ?じゃ、遠慮なく」
「んっ…!」
駆はシャルの両肩をつかんで引き寄せると、唇を重ねた
触れあいははじめは軽く、だが徐々に激しくなっていく
舌が絡み合い、口の中を互いに舐る
「ん…ふっ…んぅ…」
熱い口づけに、シャルの口から蕩けた声が漏れてしまう
駆の口と舌を感じるうちに、身体が淫らな感覚へと支配されていくのだった
「っ…シャル?」
シャルの手が、いつの間にか張り詰めた陰茎を握っていた
不意をつかれた駆は、驚きを隠せずにいる
「あたしにさせて…?」
「いいのか?じゃ…頼む」
「うん。気持ちよくしてあげるわね」
シャルは、手馴れた手つきで陰茎を扱き始めた
「くっ……っ」
絶妙の力加減であった
強すぎず、かつ弱すぎず。駆の性感を最大限に高めるための手淫である
連日における性生活で、シャルの技巧はより高度なものとなっていた
「…っ…うぅ…」
「気持ちいいかしら?」
「あ、ああ。お前上手くなったよな…」
「そりゃ、ね。あんたとはいっぱいしたし、上達するわよ」
シャルの手の動きがますます多彩となっていく
緩急をつけて扱くのはもちろん、亀頭を手で包み込んで撫でたり、指で尿道口やカリに的確な刺激を咥えていく
「こ、これ以上やると…」
「出ちゃう?じゃ、激しくいくわね」
そう言うやいなや、シャルは棹の部分を強く握り、これまでにない速度で扱き始めた
射精に至らせるための、激しい動きだった
「…!?くぁっ…」
駆は思わず声が漏れた。そしてその直後、耐え切れずに射精してしまった
「っ…っ………はっー…」
身体を震わせながら、心底気持ち良さそうに駆は射精している
精液が湯船や浴室の壁に撒き散らされた
「どう?良かったかしら」
「あ、ああ、すげぇ良かったよ」
「ふふ。喜んでくれて嬉しいわ」
駆の呼吸が整うまで数十秒を要したが、陰茎は一向に萎えることはなく、硬く張り詰めたままだった
「続きしたいんだけどいいか?」
「…出したばかりっていうのに元気ね」
「ま、元気なのも俺のいいところだしな」
これまでも駆は1回で満足するようなことは滅多になかった。2〜3回は続けて行うのが常であったし
セックスの内容も、若々しく情熱的なものであった
シャルも、そんな駆の元気さは嫌いではない
彼女だって若くて健康だし、駆との行為で何度も気持ちよくなることができたので
むしろ最近でははっきりと、身体を重ねるのが好きと言えた
「シャル、壁に手ついて。腰こっちに向けて」
「う、うん…後ろからするのね」
「そ。風呂場だとコレが一番やりやすそうだしな。じゃ、いくぜ…」
「あぅ…」
駆の指先が女口に触れた。そして、愛撫が始まる
表面を撫で擦られる度に、シャルの身体が敏感に反応する
さらに指先が侵入すると、むず痒い感覚がシャルの身体を包む。
湿り気のある音をさせながら、駆は指を出し入れした
緩やかだが、それでいてねちっこい動きだった
シャルは思わず身体をくねってしまい、いつの間にか
腰を自分から動かしていた
「ねぇ駆…そろそろ…」
「ん…俺も我慢できなくなってきたとこ」
二人はすでに臨戦態勢となっている
あとは、繋がるだけだった
「ちょ、ちょっとまって…つけないでするの?」
普段は避妊具をつけて性交を行うのが普通だったので、シャルは少々不安になった
「あー、うーん。でも今更部屋に取りにいくのもな…今日は危険だったか?」
「違うけど…」
「なら、中に出さなけりゃ大丈夫だろ。多分な」
「うぅ…なんか緊張するわ…」
「俺は嬉しいけどな。お前を、直に感じれるんだからさ」
「…なんの恥ずかしげもなくそういうこと言えるあんたってすごいわよね」
駆の直球すぎる言葉は、聞いてて恥ずかしくなる類のものだったが、シャルは悪い気はしない。むしろ嬉しいとさえ感じる
「ね、はやく…」
「ああ」
肉感的な尻を突き出し、懇願するシャルの姿はとてつもなく淫猥で、魅力的と言えた
駆は堪えきれずに秘唇へ陰茎をあてがい、侵入させていった
「…うぁ…やっぱ気持ちいいな…止まらなくなりそう…」
「あぁう…あんたが止まらないのはいつものことでしょ…!ぁひっ!?」
突然シャルが悲鳴のような声を出した
駆が猛然と腰を突き出したのだ
「はぁうっ…あっ…」
駆はシャルの腹部をガッチリと掴み、とにかく突いた
しかし単調に突くだけではない。角度、速度、深さを変化させながら突く
その動きは性器を縦横無尽にかき回すものであり、シャルは断続的な快感に襲われた
「…っっっ…や、やめっ…はぁうっ…っはぅ…!」
シャルが身を捩じらせる
駆によって最奥を小突かれるたびに、シャルは視界が飛んだ
脳内が漂白され、思考などできもしない。快感の波に我を失いそうになるのだった
一向に収まる気配のない駆の猛攻に、シャルはすでに力が入らず、なんとか壁によって体を支えているという状態である
「よっしゃ、一気にいくぜ?」
「あ、あぁ…ん」
限界ギリギリまで陰茎を引っこ抜いた駆は、一気に最奥まで貫いた
それを数度繰り返すと、シャルからはますます力が抜けてしまう
その後も、変わらぬ勢いでシャルの女壷を突き立てる
「…い、いっちゃう…ヘンになるぅ…!」
シャルの限界が近かった
口から漏れるのは全てが淫らで激しい喘ぎとなっており、小刻みに身体を震わせていた
「っ…ぅぅぁぁっ…っっ!!」
そして、最大限に高められた快感がシャルの中で爆ぜた
シャルの頭には雪原のごとき白いイメージが広まり、全身に電流が走ったかのような錯覚に囚われていた
「う…限界…だ…っ!」
同時に駆にも終局が訪れた。シャルが達すると、その女口は精液を吸い取るように陰茎を締め付けたのだ
射精寸前のところで陰茎を引き抜くと、シャルの身体目掛けて白濁液をぶちまける
二回目の射精とは思えない量と勢いである
共に果てた二人は力なく項垂れ、絶頂の余韻に浸っていた
「ああ…なんだかふらふらするわ…」
「俺も…やっぱり風呂場でやるのは無茶だったかな…のぼせたかも…」
落ち着いた後、二人は再び身体を洗いあった
湯船に入る前に綺麗にしたのだが、行為によって汗と精液で塗れた身体は、洗う必要がある
「でもけっこう楽しかったな。気持ちよかったし」
「ま、まぁね…」
軽い笑みを浮かべて駆が言うと、シャルは恥ずかしそうに答えた
あれだけの痴態をさらしてしまったのだから、否定できなかった
「なぁ、今度またやってみるか?」
「バ、バカッ!普通に部屋ですればいいでしょ!」
冗談めかして言った駆に、シャルはいつもの調子で返した
出すものを出して爽快な気分となった二人は、そのまましばらく洗いっこと会話を楽しむのだった
  • 終-

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