SRX計画の主要メンバーである叔父、カーク・ハミルに呼ばれ
極東支部へと向かったマナミ。
そこでカークから頼まれたのは、SRX計画派生の新型機のテストパイロットだった。
軍人でもない普通の少女を新型機に乗せることに難色を示す参謀官のサカエ・タカナカ。
頭ごなしに自分を否定するサカエにマナミは反発する。

サカエに自分の腕を認めさせようと張り切るマナミだったが
新型機の不安定さゆえに機体が暴走、周囲への被害は最小限に抑えるも
マナミ自身は全治一ヶ月の傷を負ってしまう。
花束を抱え医務室へと見舞いに来たサカエに驚くマナミ。
だがすぐに悲しそうな表情を浮かべ、話し始める。
「あなたの言った通りだったわ。私には所詮、テストパイロットなんて無理だったのよ。
 新型機を乗りこなせないばかりか、周りに迷惑までかけてしまって……」
「あれは君のせいではない。むしろ君のとっさの判断のおかげで
 被害は最小限に食い止められたと言ってもいいだろう。マナミ・ハミル君」
「は、はい」
「君のおかげで誰一人部下を失わずに済んだ。ありがとう」
「ど…どうしたんです参謀官!? そんな突然頭なんか下げたりして…
 もしかして何か悪いものでも食べたんじゃ…」
「…目の前で見せられた功績を素直に認められないほど、偏狭ではないつもりだが。
 ああそれから一つ、君と初めて会った時言った言葉は取り消させてもらおう」
「初めて会った時の言葉…?」
「世間知らずなお嬢様にも、少しは骨のあるのがいるようだ」
「どうせ取り消すならその『世間知らず』っての取り消しなさいよ!
 これでも私はそれなりの場数踏んできて――」
「それだけ元気があれば、回復するのも早そうだ。
 それでどうだね? もう一度新型機に乗ってみるつもりはあるのか?」
「もちろんよ! 今度こそ完璧に乗りこなして、あなたに私の腕前を認めさせてやるんだから!」

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