フェイルロード軍とカークス軍の戦闘はフェイルロード軍の勝利に終わった。
結果カークス将軍は失脚し、フェイルロードが王位に就く事が決定。
多くのカークス軍の残党達は残党狩りを逃れ地方へと落ち延びて行った。
これはそんな残党の中の一人の士官と、その副官のお話。

ラングラン王国ナブロ州上空を2機の魔装機が飛んでいた。
鳥の翼のような形のウィングを持った黄金色の機体…カークス軍の主力機だったガディフォールだった。
正魔装機ソルガディの量産型で高い機動性を持ち、空中戦でその真価を発揮する。
シュテドニアス軍撃退もこの機体の大量生産成功によるところが大きい。
この2機のガディフォールは何度か戦闘にあったと見え、あちこちが損傷していた。

先頭を行くガディフォールに乗っているのは旧カークス軍少佐のラテル=アクロス。
カークス軍の中でも指折りのエースで、機動兵器部隊の隊長を務めていた男だった。
ラテル機の後ろを飛んでいる機には副官のミラ=ライオネス中尉が乗っていた。
ラテルの部隊はバルディア州マニファーク市でのフェイル軍との一大決戦の後サイツェット州ティーバ市へ逃れたが、シュウ=シラカワの部隊と遭遇してしまう。
シュウの部隊はクワトロ=バジーナやバーン・バニングス等が加わりその力はかなり強力になっていた。
交渉の末ラテルとミラの二人は非戦闘の立場を取る事にしたが、部下のレスリーは戦闘を強行。
味方の兵全員に洗脳術をかけて戦いを挑んだものの全滅した。
シュウとは戦わずティーバ市を後にした二人は幾度かラングランの州警備隊と戦闘を重ねた後、ナブロ州の片田舎まで逃げてきた訳である。

「ここまで来れば一安心だな。」
ラテルは後方のミラにエーテル通信を入れた。
「はい。日も陰って来ましたし、見つかる事は無いでしょう。」
連戦続きで疲れが溜まっていた二人はガディフォールを降下させると見つからないよう崖の下に隠し、食事を取る事にした。
周りは家一件無く、月の光と焚き火だけが明かりだった。

食事を終えた後、二人は焚き火を囲んで今後の事を話し合っていた。
「ミラ。 君はこれからどうする気だ?」
「…分かりません。」
ミラは不安げに答えた。
彼女は軍にいた頃は仕事に没頭していた。
ラテルの副官として事務処理をこなしたり、テリウス王子の魔装機操縦の訓練を行なったりと多忙な日々を送っていたのだ。
彼女にはカークス軍が消えた今、何をするべきなのか分からなかった。
自分の取り柄は軍の仕事だけ。しかしその軍はもう無い。
それどころか残党と言う事でフェイル派に狩られる立場にある。
「隊長はどうなさるおつもりですか?」

「私か? 私は偽名でも使って、この州に住もうかと思っている。ガディフォールを裏業者に流せばそれなりの金になるだろう。その金で土地を買う。」
シュテドニアスによる侵攻と占領、地上人の召喚、国内の内乱と
ごちゃごちゃしている今のラングラン王国である。
確かに偽名を使って田舎に引っ込めばばれはしないだろう。
「夏は川で魚釣って、秋になったら畑の作物を収穫するんだ。私の実家は農家もやっててな。農業なら一通りは出来る。」
潜伏中の身ながらラテルは何処か楽しそうだった。
子供の頃手伝った畑仕事の事などを次々と話していく。
ミラはその話を聞いていてクスクスと笑い始めた。
先程までの苦悩に満ちた表情は消え去っていた。
「なんだ、何がおかしい。」
「だって…隊長、こんな状況なのにとても楽しそうなんですもの。
それにこんな隊長を見るのは初めてです。」
「何故だろうな…こう言う所で君と話をしていると楽しくて仕方が無い。」

「あの、隊長。」
ミラは身を乗り出してラテルに言った。
「私も連れて行って貰えませんか。農業は知らないので始めは足を引っ張る事もあるでしょうけどきっと覚えます。これからも隊長の傍に居たいんです。 隊長の下で働かせて下さい。」
「駄目だ。」
ラテルの返事は実にそっけ無いものだった。
ミラはがくりと肩を落とした。
「軍は滅んだ。もう私は少佐でも無ければ君の上官でも無いんだぞ。君を下で働かせる事など出来ない。」
「…。」
ミラは俯き、目尻に涙を浮かべ唇を噛んだ。

「だが、君さえよければ…、私の…ラテル=アクロス個人の、人生のパートナーになって欲しいとは思う。」
「ー!!」
ミラは顔を上げた。ラテルが顔を赤くして、彼女を見つめていた。
この時のラテルの顔は36歳の割には実に可愛らしく見えた。
「…駄目か?」
「いいえ。喜んで…。」
そう言って微笑んで見せたミラの顔は先程の悲し涙と今の嬉し涙でぐちゃぐちゃになっていた。

今夜はガディフォールのコックピットで寝る事にした二人。
ミラ機の狭いコックピットにラテルとミラは居た。
シートを後ろに倒しベッドみたいにしてそこに二人寝そべる訳だが
横幅はやはり狭い。
この二人はそんな事はおかまい無しで抱き合い、キスを重ねていた。
「隊長…愛しています…。」
「隊長と言うのは止めてくれないか。我々はもう軍人じゃない。」
「はい……ラテル。」
「私は君にそう呼んで貰える日を待っていたようだ…。」
「私も貴方をそう呼べる日を心待ちにしていました……ん…。」
激しいキスを繰り返した後、ラテルの手がミラの軍服にかかった。
ボタンを1つ1つはずし、終わると前をはだける。
胸部を包む桃色の下着が顔を見せた。
「…着痩せしてるんだな君は。」
彼女の胸を見て、少し意外そうにラテルは呟いた。
「そ、そんなに小さく見えてましたか?」
「まぁ…な。 でも関係ない。 ミラはミラだ。」
「ラテル…あぁ…」
何時の間にかブラをはずしていたラテルの手がミラの胸を撫でた。
「ミラの胸は温かいな…。」
「ラテルの手は冷たいですね…。」
「…さっきまで外気に触れていたんだから仕方が無いだろう。」
そんなこんなで愛撫は続いた。

あれから数分後。
「ミラのここ、こんなに固くなってるぞ…」
ラテルはすっかり固くなったミラの乳首を堪能していた。
「あぁぁぁ…あ、あんまり強くいじっちゃ、いやです…」
「嫌…なのか?」
ラテルは手を止めた。
「や、止めちゃ嫌です…」
「ミラはワガママだな…ここはどうかな?」
ラテルの手がミニスカートの中に伸びた。
「そ、其処は……ああッ!」
ミラの秘部を下着の上からまさぐる。
「どうだ?」
「あぁぁぁぁぁぁ…そ、そこい…いです…気持ちいい……ラテ…」
下着の染みが広がってくる。
ラテルはショーツを少し下に降ろさせると其処は外気に触れ少しひくついた。
「ミラのここ、こんなに濡れてる…」
「言わないで…下さい。」
ラテルはズボンのチャックを降ろすと既にビンビンに張っている自らの分身を取り出した。
「ミラ、行くぞ。」
「はい、ラテル…。ラテルのを、中に入れて下さい…。」
ミラはスカートの中に手をつっこむと"入り口"を指で広げた。
ラテルは其処に分身を埋めていく…が、何かに気づいた。
「ミラ? もしかして…。」
こく。ミラは頷いた。仕事に追われていた彼女は24歳の今まで男を知らなかったようだ。
「痛むかもしれんが…」
「大丈夫です…ラテルが、シてくれるなら……」
「…分かった。」
ラテルはミラの処女膜を破ると、一気に子宮を突いた。
「ーーー!!!」
並ならぬ痛みがミラを襲った。
ミラは声にならぬ声を上げラテルにしがみついた。
この時、二人は初めて継がった。
「はぁ…はぁ…はぁ……私達…1つになったんですね…」
ミラの心は喜びでいっぱいになった。
「ああ。…動くぞ。」
「はい。」
(キツいな…)
そんな事を思いながらラテルは分身を動かし始めた。
ミラのスカートの中から液の音が聞こえてくる。
「う…うぅ……い、いいっ! いいっっ!! あ、ああん!!」
エスカレートしていくミラを襲う快楽の波。
ミラは目をとろんとさせ、口元から唾液をこぼし、喘いだ。
「わ、私…私ぃぃ、好き、好きッラテルッッッ!!」
「ああ、私も、私も好きだ、ミラッ!」
「あぁぁぁぁぁっ!! ラテルッ! もう、もうだめぇぇぇぇ!! イク…イっちゃうぅぅ!!」
「はぁっはぁっ…私も、限界だ…出すぞ…」
「下さいッラテルの、下さいッ!!」
「で、出る…」
「下さいぃ、下…っあ、ああっ! ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!」
快楽の絶頂の中、二人は達した。

「はぁ…はぁ…くっ…」
ラテルは分身をミラのスカートから引き抜くとズボンに締まった。
精液と血液と愛液の混ざった液体がミラのスカートの中を汚した。
ラテルは疲れて眠りについたミラを見た。
実に可愛らしい寝顔をしている。
「…これから、よろしく頼む。ミラ。」
ラテルはそう言うと狭いと思いながらも彼女の隣で眠りについた。


「パンが焼けましたよ。どうぞ。」
「ありがとう…ミラの焼くパンは美味いな。」
「貴方の育てた小麦がいいからですよ。」
「私達二人の…だろう?」
「はい、貴方…。」

その後、ナブロ州の某村に居を構えた二人は残党狩りにも合うことなく無事のんびり暮らしたようである。-Fin-

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