俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです

 路地裏でチェーンソーを弄くり回しているひとりの女性が居た。
 服装はゴシックパンク。髑髏の指輪やピアスなどの装飾品を数多く身につけている
 彼女の名はソーヤ、犯罪都市ロアナプラでの職業は掃除屋。たまに別の仕事も受ける

「変な…構造だけど…キチンと…使える…みたいね」

 チョーカー型の人工喉頭から、満足そうな声が発せられる。
 液晶やら操作パネルやらが組み込まれたチェーンソー型のCOMPは、概ね彼女が愛用していたものと同程度の働きはこなせそうだ
 使いなれた武器が手元にあるというのは心強い。ある程度手持ちの品の確認を終えたソーヤは、黙々と『作業』に集中している同行者に声をかけた。

「そろそろ…行くわよ」

 その言葉に、野良悪魔の解体に勤しんでいるエプロン姿の悪魔は、作業の手を止め振り返った。
 その悪魔は、何かの皮を継ぎ接ぎして作成したラバーマスクで顔を覆っている。その異相は、コボルトの返り血で赤く染まったエプロンと合わさって異様な迫力を増していた。
 ソーヤはそれが何の材料で作られたのか、ある程度察しているが、黙認している。
 
「熱中…してるのは…よく…わかる…けど…そろそろ…場所を…かえ…ましょう」

 別段、彼を責める訳じゃないが、この路地裏は血の臭いが濃厚過ぎる。
別段悪魔の生態に詳しい訳ではないが、これだと、周辺の野良悪魔たちが引き寄せられてこないとも限らない。
 戦闘になるのは別に構わない。チェーンソーも有るし、戯れに彼が殺した程度の相手なら、むしろ楽だろう。
 だが、騒ぎを大きくして、他の参加者に目をつけられると面倒なことになる。
悪魔よりも生きている人間の方が、ある意味タチが悪いという事を、ソーヤーはよく知っていた

 すると何を思ったのか、悪魔はべっとりと血に濡れた肉切り包丁を側におき、臓物の破片と肉片で汚れた手を差し出した
 何事かと目を向けると、彼は手を開いて握っていたものをソーヤーに見せた
 
 それはふたつの眼球だった

「くれ…るの?」

 彼は首を縦に振って答えた。ぐいっ、と新鮮な悪魔の眼球を突きつける。
 普通なら嫌がらせかと勘ぐるだろうが、ソーヤーから見ても彼から悪意は感じられない。
 どうやら、純粋な行為からそれを贈りたいらしい。

「ありが…とう」

 ソーヤーは素直に受け取った。元々彼女は"こういうの"が好みだったし、突き返して関係を拗らせる理由もない
 受け取った眼球をいそいそとディバックにしまうソーヤーへ、悪魔はどこか嬉しそうな視線を向けていた。どうやら彼は、サマナーのことを気に入っているらしい

「貴方…キュートね」

 返事は返さない。
 彼はそくさくと、作業の合間に脇に置いてあった相棒を持ち上げる。
 それは、使い込まれたチェーンソーだった。
 いったいどれだけの人間の血を吸ったのだろうか、ソーヤーは、丁寧に手入れされたその刃が、赤黒く光っているような錯覚を覚えた。

「じゃあ…行きましょうか」

 奇しくもともに『ソーヤー』の名であるテキサスの殺人鬼と、ロアナプラの掃除屋は、凄惨な屠殺現場と化した路地裏を、一度も振り返らずに立ち去った

 
 
【?????/1日目/朝】 
【ソーヤー@ブラックラグーン】
[状態]:健康
[装備]:COMP(チェーンソー型)
[道具]:基本支給品、確認済支給品、チョーカー型の人工声帯
[思考・状況]
基本:生還優先。脱出する手段を探してとっとと逃げる
1:でも殺るときは殺る
[COMP]
1:レザーフェイス(ババ・ソーヤー)@悪魔のいけにえ
[種族]:殺人鬼
[状態]:健康
[装備]:チェーンソー、肉切り包丁

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます