俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです

「みんな殺して欲しいの」

 開口一番、デュランが聞いた言葉はそれだった。
 悪魔としてこの場に呼び出された時、目の前に立っていたのは、一人の女性だった。
 一見すると普通に見える彼女から、よもやそんな言葉が出てくるとは思ってもおらず、デュランは少し面食らっていた。

「……あなた、悪魔なんでしょう? 強いんでしょう? だったら皆、殺してしまってよ」

 まくしたてられる言葉、その裏に潜む僅かな狂気。
 常人では持ち得ないそれを、ひしひしと感じながら、デュランは彼女へと問いかける。

「一つ聞かせろ。何故だ、何故に貴様はそれを望む」
「……疲れたのよ」

 答えは、間を置かずに返された。
 そして、それを切っ掛けに彼女は次々に語りだす。

「どうせ、生きていたってバルデスにいいように使われるだけ。
 待てど暮らせど、あの人はやってこない。ずっとずっと、信じていたけど、もう限界なの。
 でも、魔神皇は願いを叶えてくれるんでしょう? だから――――」

 絶望の海を泳ぐように、濁っていた目が、ふと輝きを取り戻す。
 それは、ギラついた略奪者の目。
 他の全てを犠牲にするだけの、覚悟がある目だった。

「あの人に会いたい。その願いのためなら、他の誰がどうなろうと構わないわ」

 それほどまでに強い意志。
 魔人たるデュランですら、圧倒されてしまいそうになるほどの、純粋な狂気。
 つくづく、人間というものは面白い、そう思わせてくれる。

「……一つ、言う事がある。私が闘うのは、強き者とだけだ。それ以外は、興味はない。
 それでもその命を奪うというのならば、貴様自身でそれを成すことだな」

 最後にひとつだけ忠告し、デュランは歩き出す。
 返事はない、つまらないことを言わせるな、ということなのだろう。
 ただ無言でデュランの後ろを歩く女を見て、デュランはふと笑う。

 互いに目的は一つ、それだけを追い求めて、彼女らは歩く。

【?????/1日目/朝】
【ニーナ@メタルマックスリターンズ】
[状態]:健康
[装備]:COMP(型)
[道具]:基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:ウルフに会うために、優勝する
[COMP]
1:デュラン@ドラゴンクエスト6
[種族]:魔人
[状態]:健康

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます