最終更新:ID:dqd2yUbzWA 2016年05月15日(日) 14:21:38履歴
ある豪邸の一室に長い金髪に褐色肌のスーツ姿の一人の眼帯をした老女の姿があった。女の名はインテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング。英国を化物共から守る英国国教騎士団のトップの女傑である。
「忌々しい話だ。だが、簡単な話だ」
英国国教騎士団本部の執務室に居たはずが、気付けばあの場所に居たというのは不覚窮まりない。だが、同時に喜ばしい話でもある。
あの様な異能を使い、悪魔を使役し、人に平然と害を為す者が自分の前に現れたのだから。
――――これ以上世に害を為す前に、英国に害を為す前に必滅出来る。
鉄の女の思考回路は魔神皇の殲滅に最初から行き着いて居た。
「悪魔か…」
起動させた聖書型COMPに、“Hellsing ARM 454 Casull”と刻まれた白銀の銃を向けて呟く、インテグラは事を単純明快に考えたが、魔神皇を侮ってはいなかった。
――――“彼奴”の銃が入っているとはな
あの最強の吸血鬼の愛銃を持ちされる男だ。その実力は断じて侮れるものでは無い。
――――しかしこのことを知ったら“アイツ”はどう思うのだろうか?怒るか?愉悦(よろこぶ)か?
この場に居ない下僕の事を考える。“アイツ”が、あの“伯爵”が居れば事は更に簡単だった。殺し合いに乗った者が居れば悉く必滅し、あの魔神皇も殺す。立ち回りを考える必要など無い。
現実は“伯爵”どころかその“子”も居なければ執事(バトラー)も居ない。故にこうして悪魔を呼び出し、従えて、事に臨まねばならない。非常に癪だが。
そんな事を考えていると悪魔が姿を現した。
青みがかった銀髪に真紅の瞳、ドアノブカバーの様な帽子を被り日傘を持った、十歳程の幼女であった。
「お早う、可愛らしいお嬢さん。」
454カスールを幼女に向けて話し掛ける。相手は姿こそ幼女であったが、全身から立ち上る濃密な妖気は“アイツ”を思わせる程に凄まじかった。
「お早う、命知らずの人間」
気の強そうな顔立ちに傲慢さを顕して宣う幼女/妖女。尊大な口調だが不思議と合っているのは、人ならざる“化物(フリークス)”故か。
「私は英国国教騎士団長インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、化物(フリークス)、中でも吸血鬼(ヴァンパイア)の殲滅を主にやっている。其処を心して答えたまえ、お嬢さんの名前は?」
ウィンチェスター大聖堂の銀十字から作った対化物用特製弾丸を込めた巨銃を保持する両手に汗が滲むのを感じる。それでも銃口はブレること無く幼女の心臓に不動の直線を引いている。
「私はレミリア・スカーレット、ツェペシュの幼き末裔。吸血鬼(ヴァンパイア)を殲滅をすると言うなら、相手になってあげる」
向けられた銃口を意に介さず言葉を返す幼女。言葉と態度から窺えるのは、絶対の自信。己が目の前の人間よりはるかに優れているという自負。
――――ウォルターや、わたしゃもう齢かのう。
慌てず騒がずハンカチを取り出し、耳をほーじほーじする。
「済まないが、もう一度頼む」
「……耳が悪いの?私はレミリア・スカーレット、ツェペシュの幼き末裔。吸血鬼(ヴァンパイア)を殲滅をすると言うなら、相手になってあげる」
――――落ち着け、素数を数えるんだ。英国人(ジョンブル)はうろたえないッ!
「あーー、うん。ツェペシュの幼き末裔ね、それにしては随分態度が大きいじゃないか」
「人間相手に下手に出る理由が無い」
――――子の躾も出来んのか。取り敢えず“アイツ”が戻ってきたら殴ろう。
ふと、ガラガラ片手に赤児をあやす“伯爵”の姿を想像してしまった。
「…………?」
夏の陽光に晒されて萎びた野菜みたいになったインテグラを見て、レミリアは小首を傾げた。
【?????/1日目/朝】
【インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング@Hellsing】
[状態]:健康・軽い精神的疲労
[装備]:COMP:聖書型
[道具]:基本支給品、454カスールオート(弾数×60)@Hellsing
[所持マッカ]:三万
[思考・状況]
基本:
1.魔神皇を必滅する
2.殺し合いに乗った奴も必滅する
3.隠し子じゃ!隠し子がおるぞーー!!
4.子供に主の名前くらい教えとけ
【参戦時期】最終話直前辺り
[COMP]
1:レミリア・スカーレット@東方Project
[種族]:夜魔
[状態]:健康・困惑
「忌々しい話だ。だが、簡単な話だ」
英国国教騎士団本部の執務室に居たはずが、気付けばあの場所に居たというのは不覚窮まりない。だが、同時に喜ばしい話でもある。
あの様な異能を使い、悪魔を使役し、人に平然と害を為す者が自分の前に現れたのだから。
――――これ以上世に害を為す前に、英国に害を為す前に必滅出来る。
鉄の女の思考回路は魔神皇の殲滅に最初から行き着いて居た。
「悪魔か…」
起動させた聖書型COMPに、“Hellsing ARM 454 Casull”と刻まれた白銀の銃を向けて呟く、インテグラは事を単純明快に考えたが、魔神皇を侮ってはいなかった。
――――“彼奴”の銃が入っているとはな
あの最強の吸血鬼の愛銃を持ちされる男だ。その実力は断じて侮れるものでは無い。
――――しかしこのことを知ったら“アイツ”はどう思うのだろうか?怒るか?愉悦(よろこぶ)か?
この場に居ない下僕の事を考える。“アイツ”が、あの“伯爵”が居れば事は更に簡単だった。殺し合いに乗った者が居れば悉く必滅し、あの魔神皇も殺す。立ち回りを考える必要など無い。
現実は“伯爵”どころかその“子”も居なければ執事(バトラー)も居ない。故にこうして悪魔を呼び出し、従えて、事に臨まねばならない。非常に癪だが。
そんな事を考えていると悪魔が姿を現した。
青みがかった銀髪に真紅の瞳、ドアノブカバーの様な帽子を被り日傘を持った、十歳程の幼女であった。
「お早う、可愛らしいお嬢さん。」
454カスールを幼女に向けて話し掛ける。相手は姿こそ幼女であったが、全身から立ち上る濃密な妖気は“アイツ”を思わせる程に凄まじかった。
「お早う、命知らずの人間」
気の強そうな顔立ちに傲慢さを顕して宣う幼女/妖女。尊大な口調だが不思議と合っているのは、人ならざる“化物(フリークス)”故か。
「私は英国国教騎士団長インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、化物(フリークス)、中でも吸血鬼(ヴァンパイア)の殲滅を主にやっている。其処を心して答えたまえ、お嬢さんの名前は?」
ウィンチェスター大聖堂の銀十字から作った対化物用特製弾丸を込めた巨銃を保持する両手に汗が滲むのを感じる。それでも銃口はブレること無く幼女の心臓に不動の直線を引いている。
「私はレミリア・スカーレット、ツェペシュの幼き末裔。吸血鬼(ヴァンパイア)を殲滅をすると言うなら、相手になってあげる」
向けられた銃口を意に介さず言葉を返す幼女。言葉と態度から窺えるのは、絶対の自信。己が目の前の人間よりはるかに優れているという自負。
――――ウォルターや、わたしゃもう齢かのう。
慌てず騒がずハンカチを取り出し、耳をほーじほーじする。
「済まないが、もう一度頼む」
「……耳が悪いの?私はレミリア・スカーレット、ツェペシュの幼き末裔。吸血鬼(ヴァンパイア)を殲滅をすると言うなら、相手になってあげる」
――――落ち着け、素数を数えるんだ。英国人(ジョンブル)はうろたえないッ!
「あーー、うん。ツェペシュの幼き末裔ね、それにしては随分態度が大きいじゃないか」
「人間相手に下手に出る理由が無い」
――――子の躾も出来んのか。取り敢えず“アイツ”が戻ってきたら殴ろう。
ふと、ガラガラ片手に赤児をあやす“伯爵”の姿を想像してしまった。
「…………?」
夏の陽光に晒されて萎びた野菜みたいになったインテグラを見て、レミリアは小首を傾げた。
【?????/1日目/朝】
【インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング@Hellsing】
[状態]:健康・軽い精神的疲労
[装備]:COMP:聖書型
[道具]:基本支給品、454カスールオート(弾数×60)@Hellsing
[所持マッカ]:三万
[思考・状況]
基本:
1.魔神皇を必滅する
2.殺し合いに乗った奴も必滅する
3.隠し子じゃ!隠し子がおるぞーー!!
4.子供に主の名前くらい教えとけ
【参戦時期】最終話直前辺り
[COMP]
1:レミリア・スカーレット@東方Project
[種族]:夜魔
[状態]:健康・困惑
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