「あらあら……これは、事件の香りがしますね……」
登る朝日、立ち並ぶビル、都会の冷たさ。
これがいつも運んでくるのは、事件の香り。
そして、それは今回も例外ではない。
「魔神皇くん、でしたか。この私を出し抜いてくるとは、なかなかやりますね」
割烹着にエプロンの、少し淡い赤の髪の少女、琥珀はそう言いながら笑う。
色んな怪事件に巻き込まれてきたが、流石にこのパターンは初めてだ。
タタリではないとしても、あの少年が持つ力は異常だ。
「しっかぁ〜〜し! 魔法少女マジカルアンバーにかかればこの程度のコトなど!!」
だが、彼女は屈しない。
科学、魔術、医術。その全てを駆使した技術がアレば、このような事件でもちょちょいのちょい。
そう意気込んだところで、勢い良く懐に――――
「ってあらぁ!? 何もかもが奪われているじゃありませんか!!」
差し込んだ手は、何も掴まない。掴めない。
何故なら、そこにあるはずのものは、綺麗サッパリと無くなっていたからだ。
慌てて所々を探ってみるが、何もない。
傍にあった袋も探ってみるが、中に入っていたのは食料と一本の箒。
しかし、その箒はただの箒ではなく、彼女のよく知る箒であった。
「はぁ、そんなことなら没収せずに持たせてくれればよかったのに」
そんな愚痴をこぼしながら、いつもの様に箒を握り、手触りを確かめる。
そして、箒には相応しくない持ち方をして、"それ"を一気に振りぬいた。
そう、その箒はただの箒ではなく、中に刀が仕込まれている、仕込み箒だったのだ。
しゃきん、と金属音とともに、太刀筋が光る。
その時、彼女は一つの"違和感"に気がついた。
「んんんんん〜〜〜〜!!! 私の箒を勝手に改造しおって!!! 許るさ〜〜〜〜ん!!!」
そう、太刀筋など本来は光るわけがない。
それが、光っているということは、愛用のこの箒に、何かが仕組まれているということ。
差し詰め、彼が言っていた"COMP"とやらに改造されていたのだろう。
私物を改造されていることを知った怒りを少し覚えつつ、琥珀はその光を見つめ続けていた。
「……誰?」
現れたのは、白いポニーテールの褐色の少女だった。
あまり肌を隠さない白の装束に身を包み、そばには大きな弓を構えている。
その瞳には、光がない。
「おやおや、これは可愛らしいお嬢さん。安心してください、私は――――」
現れた少女に対し、琥珀は優しく手を伸ばそうとする。
「近寄らないで」
だが、少女はそれを拒絶する。
一本の矢、即座に放たれたそれは、その意志を明確に示していた。
頬の横をかすめた矢は、琥珀の頬を傷つける。
ぱっくりと開いた傷口から、つつ、と血が流れる。
琥珀はそれを、ゆっくりと腕で拭ってから。
「何がおかしいの」
彼女に向けて、くつくつと笑った。
「いえ、その目を見たら、思い出したんです」
変わらない、笑顔。
けれどそれは、先ほどとは違う、もう一つの仮面。
「私の、ことを」
それは、いつかの自分と似て非なる姿。
【?????/1日目/朝】
【琥珀@MELTY BLOOD Actress Again】
[状態]:健康
[装備]:COMP(仕込み箒型)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:魔神皇くんのオイタを止めるぞ☆
[COMP]
1:真鏡名ミナ@サムライスピリッツシリーズ
[種族]:人間
[状態]:健康
登る朝日、立ち並ぶビル、都会の冷たさ。
これがいつも運んでくるのは、事件の香り。
そして、それは今回も例外ではない。
「魔神皇くん、でしたか。この私を出し抜いてくるとは、なかなかやりますね」
割烹着にエプロンの、少し淡い赤の髪の少女、琥珀はそう言いながら笑う。
色んな怪事件に巻き込まれてきたが、流石にこのパターンは初めてだ。
タタリではないとしても、あの少年が持つ力は異常だ。
「しっかぁ〜〜し! 魔法少女マジカルアンバーにかかればこの程度のコトなど!!」
だが、彼女は屈しない。
科学、魔術、医術。その全てを駆使した技術がアレば、このような事件でもちょちょいのちょい。
そう意気込んだところで、勢い良く懐に――――
「ってあらぁ!? 何もかもが奪われているじゃありませんか!!」
差し込んだ手は、何も掴まない。掴めない。
何故なら、そこにあるはずのものは、綺麗サッパリと無くなっていたからだ。
慌てて所々を探ってみるが、何もない。
傍にあった袋も探ってみるが、中に入っていたのは食料と一本の箒。
しかし、その箒はただの箒ではなく、彼女のよく知る箒であった。
「はぁ、そんなことなら没収せずに持たせてくれればよかったのに」
そんな愚痴をこぼしながら、いつもの様に箒を握り、手触りを確かめる。
そして、箒には相応しくない持ち方をして、"それ"を一気に振りぬいた。
そう、その箒はただの箒ではなく、中に刀が仕込まれている、仕込み箒だったのだ。
しゃきん、と金属音とともに、太刀筋が光る。
その時、彼女は一つの"違和感"に気がついた。
「んんんんん〜〜〜〜!!! 私の箒を勝手に改造しおって!!! 許るさ〜〜〜〜ん!!!」
そう、太刀筋など本来は光るわけがない。
それが、光っているということは、愛用のこの箒に、何かが仕組まれているということ。
差し詰め、彼が言っていた"COMP"とやらに改造されていたのだろう。
私物を改造されていることを知った怒りを少し覚えつつ、琥珀はその光を見つめ続けていた。
「……誰?」
現れたのは、白いポニーテールの褐色の少女だった。
あまり肌を隠さない白の装束に身を包み、そばには大きな弓を構えている。
その瞳には、光がない。
「おやおや、これは可愛らしいお嬢さん。安心してください、私は――――」
現れた少女に対し、琥珀は優しく手を伸ばそうとする。
「近寄らないで」
だが、少女はそれを拒絶する。
一本の矢、即座に放たれたそれは、その意志を明確に示していた。
頬の横をかすめた矢は、琥珀の頬を傷つける。
ぱっくりと開いた傷口から、つつ、と血が流れる。
琥珀はそれを、ゆっくりと腕で拭ってから。
「何がおかしいの」
彼女に向けて、くつくつと笑った。
「いえ、その目を見たら、思い出したんです」
変わらない、笑顔。
けれどそれは、先ほどとは違う、もう一つの仮面。
「私の、ことを」
それは、いつかの自分と似て非なる姿。
【?????/1日目/朝】
【琥珀@MELTY BLOOD Actress Again】
[状態]:健康
[装備]:COMP(仕込み箒型)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:魔神皇くんのオイタを止めるぞ☆
[COMP]
1:真鏡名ミナ@サムライスピリッツシリーズ
[種族]:人間
[状態]:健康
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