俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです


「なんでこんな目に遭わなきゃならねえんだよ」

この俺、ホルホースが溜め息と共に発した第一声はこれだった。
『バステト女神』のマライアと『セト神』のアレッシーが敗北したことをDIOに伝えに行き、奴の宿敵のジョースター一行を殺してこいと脅され、奴らのもとへと向かうために準備して眠りについたらこの様だ。
魔人皇とかいうガキが何者かは知りはしねーが、DIOと同じくらいヤベェ奴だってのはわかるつもりだ。

「いったいぜんたい、どうしろっつーんだよ」

あまりのどうしようもなさに、またも溜め息をついちまった。

俺は殺し屋だ。
人を殺すのに躊躇いなんてありゃしねえ。だがよ、あんな妙な能力を持つガキに無策で挑むほど馬鹿じゃねえし、かといって集められてる奴ら全員に勝てると息巻くほど自惚れてもいねえ。
なにより、俺は女には誰よりも優しい男。ざっと見た感じ、あの見せしめになった子以外にも女はいた。
美人だろうがブスだろうが尊敬しているからだ。利用もするし、嘘もつくが、なるべく女は死なせたくはない。

そもそも俺のポリシーはNO.1よりNO.2。俺は誰かと手を組んでこそ力を発揮する男だ。
俺は俺の幽波紋(スタンド)能力の限界を知っているからこそ、相方の力を見ぬく目を養ってきた。
言葉にすりゃあ簡単だが、そこに至るまでは結構苦労するんだぜ?
相手に見込みありと思っても、肝心の相手の方から信頼を得られなきゃあ意味がねえ。
それこそ時間をかけなくちゃあいけねえんだ。
だがよ、こんな首輪を嵌められて、且つ出会ったこともねえ人間同士が短時間で信頼を深められるかっつーと、かなり厳しい。
腕に覚えがある奴なら尚更警戒するだろうさ。

と、なればだ。俺が目指すのは己の保身。
脱出のために焦らず、優勝のために早まらず。
その天秤を見極め有利な方向に乗っからなきゃならねえ。

「そのためにも...コイツを扱いこなさねえとなァ」


俺が手にしたのは、ライターの形をしたCOMP。
どうやら、間隔をおかずに三回点火すれば悪魔が出てくるらしい。
普段なら鼻で笑い飛ばすような話だが、こんな状況では信じざるをえまい。

「頼むから扱いやすい奴が出てくれよ」

もしも他の参加者に比べて強力な悪魔が出てくれれば万々歳だが、期待しすぎるのはよくねえ。
それなりに扱いやすい奴が出てくれればいいや。そんな気持ちで引いた方が、ハズレでも気は楽だ。
俺は三回ライターを点火し、悪魔を召還する。

「コイツァ...」

現れたのは、DIOや承太郎達以上に筋骨隆々な肉体に、厳つい顔をした顔つき。
更に、口元を覆う濃い髭や、鼻筋を横によぎる巨大な傷跡。
その出で立ちは、まさに覇者の風貌といえる悪魔だった。

「お主がわしのサモナーか」
「お、おう。俺の名はホル・ホース。あんたは?」
「心戦組十番隊隊長、原田ウマ子。よろしくのぅ」

握手を求めてくるハラダに、俺も手を差し出し返す。
なんだ、おっそろしい風貌だが、フレンドリーな奴じゃねえか。
これは当たりの悪魔だったかもな。

「よろしく。頼りにさせてもらうぜ、旦那」
「旦那...?」
「おう。俺たちはいわば運命共同体。あんたが悪魔だろうが、主従じゃなくて相棒として扱わせてもらうぜ」

まあ、俺がピンチになった時にはトンズラこかせてもらうがなぁ。
そうならねえように、頑張ってくれよハラダの旦那ァ。
そんなことを考えつつ、俺は禁煙パイプ(何故だかこれだけは回収されてなかった)を口に咥えて。

「わしゃあ女じゃけんのう」

思わず、ポロリと零してしまった。


世の中って広い。改めてそう思いました。――ホル・ホース。


【?????/1日目/朝】

【ホル・ホース@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[装備]:ライター型COMP 禁煙パイプ(兼ねてよりの持ち物)
[道具]:基本支給品、確認済み支給品
[思考・状況]
基本:生き残る。なるべく女の犠牲者は出したくない。
0:女...だと?
※参戦時期はDIO暗殺失敗後

[COMP]
1:原田ウマ子@PAPUWA
[状態]:健康
[種族]:UMA

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