一人の、少女。名は、ミシカ。
彼女には、フェイという一人の兄が居た。
兄は強く、どんなに銃弾が降り注ぐ戦場の中も、くぐり抜けてきた。
そんな兄を、ミシカは誇りに思っていた。
だが、ある日、それは脆くも崩れ去ることになる。
圧倒的武力を持つゲリラ組織"グラップラー"と交戦し、兄が命を落としたという訃報を聞いた。
初めは、信じられなかった。
嘘だと思いたくて、火に包まれた戦地へと飛び込んだ。
そして、彼女は知ってしまった。
それが、嘘ではないことに。
兄は死んだ。
あれだけ強く、誇り高く、自分の目標でもあった兄が、死んでいた。
逃れようのない、残酷な真実だけが、そこにあった。
そして、絶望に打ちひしがれていた中、彼女はここに呼び寄せられた。
突然現れた、魔神皇と名乗る人間。どうでもいいと思った。
不思議な紫の炎で焼き殺される人間。どうでもいいと思った。
理不尽に首輪を爆発させられて殺される人間。どうでもいいと思った。
その首輪が自分にも着けられていること。どうでもいいと思った。
これから殺し合いをしなくてはいけないこと。どうでもいいと思った。
殺し合いを生き抜いた者には、何でも願いが一つ叶うと言われた。
どうでも――――良くなかった。
なんでも一つ、願いが叶う。
それを聞いた時、虚ろだった彼女の心は固まった。
誰とも知らない他人を、殺す。
そんな簡単なことで、何でも願いが叶う。
そう、"兄が死んだことを無くす"ことだって、叶うのだろう。
それは眉唾かもしれない、けれど、嘘だと切り捨てる事も出来なかった。
ほんの少しでも、それが本当かもしれないと、思ってしまったから。
この手には今、ひと振りの刀がある。
人を殺すくらいなら、何とかなるだろう。
生き抜くために鍛えてきた、この体があれば、それは造作もないことだ。
軽く、刀を振るう。
まるで、過去を断ち切るように。
一度、二度、三度と刀を振るう。
感触は、悪くない。
余計な力を使わないようにすれば、なんとか生き残っていけるだろう。
そう思いながら、過去を"修正"する道へと、一歩進んでいこうとした時だった。
「ねえ、お姉ちゃん」
一人の少女に、呼び止められる。
それは、修羅の道を進もうとする彼女を迎え入れる、一つの出会いだった。
「アリスと、遊ばない?」
【?????/1日目/朝】
【ミシカ@メタルマックス2リローデッド】
[状態]:健康
[装備]:COMP(刀型)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:優勝し、兄を蘇らせる。
[COMP]
1:アリス@真・女神転生シリーズ
[種族]:魔人
[状態]:健康
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