俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです

「殺し合い、かあ」

 なんとも、脳天気な声。
 その声の主は、手に大きな飴を持った栗色の髪の少女、クーラ・ダイアモンドだ。
 奇抜の服もさながら、特に目を引くのは両腕のグローブは、彼女の力を制御するためのもの。
 今でこそ普通の少女と変わらない振る舞いをしているが、その実態は改造人間。
 その気になれば、彼女の周囲を瞬時に凍りつかせることも出来るのだ。
 まあ、今は本人にその気がないようだが。

「興味ないなあ」

 公園のブランコで一人遊びながら、彼女は飴を舐め続ける。
 突然拉致されたことも、殺し合いを命じられたことも、人が死んだことも。
 彼女にとってはそこまで興味を引くことではなかった。
 どこの誰とも知らない人間の言うことを聞くつもりなど毛頭なく、そのために人殺しをするなどもってのほかだった。
 だから、今の彼女の気持ちを占めているのは、もっと別のことであった。
 そう、知り合いや心を許した仲間がおらず、"退屈"だということ。
 良くも悪くもマイペースな彼女は、一人で飴を舐め続けてもつまらない、と思っていたのだ。

「雪だるまでも作ろうかなぁ」

 そんな気まぐれで、彼女は"力"を使う。
 栗色だった髪が瞬時に水色へと変色し、辺りの空気が冷たく凍りつく。
 そして、彼女の思い通りに操られた冷気が、瞬く間に雪だるまを生み出していく。
 一体、二体、三体、と次々に生み出される雪だるまを見て、彼女は少し笑う。
 だが、彼女は気づいていない。
 彼女の両腕に嵌められた、制御グローブ。
 それに、僅かな改造が施されていることに。
 そんなこともつゆ知らず、彼女は雪だるまを生み出していく。
 やがて、雪だるまの数が十を越えようとした時。

「わっとと、呼ばれて飛び出て登場なのだ!」

 それは、現れた。

「わっ!? 雪だるまが喋った!?」

 そう、彼女のグローブに仕込まれた悪魔召喚プログラムが呼び出した者。
 それもまた、"雪だるま"だったのだ。

「そうなのだ、確かにぼくが雪だるまなのだ。君がぼくのサマナーなのだ?」

 驚く彼女をよそに、雪だるまは自己紹介を続ける。
 ぱち、ぱちぱち、と、クーラはしばらく瞬きをしていたが、ようやく事態を飲み込んだのか、雪だるまへと軽く頭を下げる。

「えと、よくわかんないけど……あたし、クーラ。クーラ・ダイアモンドだよ!」
「クーラ、よろしくなのだ!」

 こうして、雪の女王と雪の国の住人は、奇妙な出会いを果たしたのだ。

【?????/1日目/朝】
【クーラ・ダイアモンド@THE KING OF FIGHTERS】
[状態]:健康
[装備]:COMP(制御グローブ型)
[道具]:基本支給品、不明支給品
[思考・状況]
基本:殺し合いに興味はない。
1:ゆきだるまとお話をする。
[COMP]
1:ゆきだるま@ロマンシング サ・ガ3
[種族]:精霊
[状態]:健康

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