俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです


 CIAの女性準軍工作担当官、通称ヘックスはオフィスビルの片隅で装備を確認していた
 彼女のスタンスはすでに結論がでている
 民間人の保護と、殺し合いに乗った危険人物の排除。そして首謀者である魔神皇の殺害だ
 祖国アメリカのために、正義のために働いている自身を不当に拘束し、首輪を装着。殺し合いをしなければ暗に殺すと言う状況の強制
 もうこの時点であの魔神皇という少年はまごうことなきテロリスト。 
 情報酌量の余地などなく、すでに始末するべき対象にシフトしている。

「武器は……ふふ、良いものが入ってるわぁ。日頃の行いが良いからかしらね」
  
 M16カービン、ヘックスも任務で良く使っていた銃で、当然扱いも心得ている
 予想外の武装入手に上機嫌になったヘックスは、続いてスマートフォンーーCOMPの操作に移った
 悪魔とやらが実在しているのか定かではないが、魔神皇が異能を行使したことをこの目で見た以上、ブラフだと無下にするのは得策ではない。説明書の通りに操作し、「悪魔召喚プログラム」とやらを起動させる

「あらーー随分とキュートな悪魔ねぇ」
  
 簡潔だが的を射た感想だった
 ヘックスの眼前に現れたのは、ベレー帽を被り、迷彩柄の服を着た緑色の熊だった
 どこか気の抜けたような表情で、不安げな視線をヘックスに向けている
液晶にはこの悪魔の名前なのか、『フリッピー』と表示されていた
 あまり戦力の宛にはならなそうだが、とりあえずコンタクトを取ろうと口を開いた
その時だった。
ヘックスのもつM16カービンに、フリッピーが目を止めたのは

ーーーーゾクッ

 その瞬間、凄まじい悪寒がヘックスの背筋を襲う。
 アフガンでの経験や訓練によって培われてきたヘックスの直感が、大音量で警告を発した

 変化は迅速で、それでいて顕著だった
 フリッピーの表情が三段階に変化する
 数えきれないほどの拷問を含めた尋問を行ってきたヘックスは、その様子を見て正確にフリッピーの抱いた感情を理解した

 まず恐怖、続いて猛烈な恐怖、そしてーー
 ここにきてヘックスは幸運だった
 フリッピー以外の人間にとって、非常に芳しくないその変貌は最後まで行かずなかった。
 
 ハッとしたような表情を浮かべ、フリッピーは持ち直した

(この私が……怯えたですって)
 
 自分は知らず知らずのうちに特大の地雷を踏みかけたらしい
 この熊は確かに悪魔だということを、ヘックスは理解した。それも特大に厄介な、一歩間違えれば自分の身が危ないレベルの。

(この子についてはもっと知る必要があるわね)

 確かCOMPには、召喚プログラム以外にも悪魔辞典なるアプリもダウンロードされていた。後で目を通しておく必要があるか

「私はヘックス。貴方の名はフリッピーよね? どうぞよろしくね」

 警戒と疑念、そして如何にこの悪魔を利用するかの打算を巧妙に隠しながら、ヘックス《魔女》は魅力的な笑顔で手を差し出した
 
【?????/1日目/朝】 
【ヘックス@ヨルムンガンド】
[状態]:健康
[装備]:M16カービン(20/30発、予備弾30×3)、COMP(スマホ型)
[道具]:基本支給品、確認済支給品
[思考・状況]
基本:民間人は保護し、殺し合いに乗った危険人物と魔神皇を排除する
[COMP]
1:フリッピー@Happy Tree Friends
[種族]:妖精
[状態]:健康

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます