天体ショー（パズル）を研究します。

用語集：作問編集する

最終更新： pzdc pzdc 2021年08月28日(土) 15:12:18履歴

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作問スタイル

まず作問の全体的なスタイルをいくつか挙げる。この段階では個別に掘り下げることはしない。

解き順の作問・順行の作問

入り口の構想から解き終わりまでの解き順に沿って意識していく作問。
例：
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逆流の作問

順行ではなく、解き終わりに現れる形を意識して、その形が現れるために必要な過去の状態に遡っていく作問。
例：
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イラストベースの作問

先に絵の構想を決めて、そこに入れられる形を考えていく作問。
例：
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大域ギミックベースの作問

大域ギミック（例えば最後に残るチェーン）の構想を先に練って、その制約の下でギミックに関わる細部を決めていく作問。
例：
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シナリオベースの作問

先に箇所ごとの大まかな役割と箇所間のフロー（またはシナリオ）を決めてから作る。
例：
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分割統治作問

盤面をいくつかの領域にわけて、並列的に作問する。複数人で作る場合などに採用されることが多い。シナリオベース作問と比べ、領域の独立性が高いものを指す。
例：
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形ベースの作問

展開を考えずに、置きたい形を配置していく作問。
例：
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疎密ベースの作問

星の分布に関して疎な領域や密な領域を先に仮定し、詳細を決めていく作問。
例：
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星列曲線ベースの作問

星の列が描く曲線を先に想定し、詳細を決めていく作問。

大域星座縛りの作問

盤面内のすべての星の相対的な配置に強い縛りを行う作問。
例：
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局所星座縛りの作問

特定の相対配置にある星の組み合わせを一つのかたまりとして表出する縛りの作問。

雰囲気ベースの作問

各空間の雰囲気を先に決める作問。

ランダムベース作問

ランダムな初期状態から開始する作問。
例：
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作問の共通概念

上では代表的な作問スタイルをいくつか列挙した。他にもあるだろう。
もちろん複数の作問スタイルを組み合わせる場合もある。
これらの作問スタイルをより深く理解するため、まずは共通している側面を明確化していく。

流れ・フロー

解き手の手の動き、または視線の動きのこと。
より抽象化して、解き手が遷移する状態空間上の経路。盤面空間上表現として、トリガーから影響範囲の重心へのベクトルと考えるのが分かりやすい。

シナリオ

想定されるフローの集合のこと。
フローと大きく意味は変わらないが、シナリオと言った場合はより広く、起こり得る経路の想定をしている。

作問

問題を作ること。

作意

問題の作り手が期待しているフロー列またはシナリオ集合のこと。

縛り

問題の作り手が作問の際に自身に課す制約のこと。
「唯一解にする」や「面白い問題を作りたい」というのも一つの縛りと見ることができる。
作意のように経時変化する縛りも存在する。これは「過去の自分の考えた意図に縛られている」と言うことである。

グラウンド

作問のある時点において、作問済みの領域。
地に足がついた状態であることから「グラウンド」と呼んでいる。暗黙に予約した領域も定義上グラウンドに含める場合がある。
グラウンドは一種の縛りと見ることもできる。

クラウド

作問のある時点において、まだどうするか決めていない領域。
雲のようにぼやけていることから「クラウド」と呼んでいる。
作問は、フワフワ浮いている雲を地に落としていくとも言える。

フロンティア

グラウンドとクラウドの境界。
きれいに分かれていない場合も多い。

グラウンド不定性

作問済みの領域（グラウンド）に、クラウド側から確定させる構造が残っている状態。予約の逆。
特にクラウドとクラウドをワイヤーで接続するものを「グラウンドトンネル」と呼ぶ。

（作問の）予約

グラウンドの制約がクラウドに与える制約の集合のこと。

（作問の）破綻・ハタン

なんらかの理由で作問がうまくいかないような事態。
破綻の判定は一般に難しい問題である。特に縛りが強い場合などでは、作問を始める前に実は既に破綻していた、ということもある。

グラウンド破綻

グラウンドの不定性をクラウド側から確定させることができなくなってしまっているような事態。
状況としては、以下の二つが考えられる
�　嵒堝呂�もの」。グラウンドの不定性がフロンティアからの相互作用の手の届かない構造になってしまっている。
�◆屮�ラウド不足」。クラウドが狭すぎてフロンティアにうまく干渉できない。
二つのうち、�“屬良堝呂�ものはフロンティア相互作用からのシナリオの考慮不足に起因する。��番のクラウド不足は後先考えずにフロンティアを前進させたことに問題がある。

クラウド破綻

作問のある時点において、クラウドに課した予約がクラウドを破綻させるような事態。
グラウンド破綻とクラウド破綻とは必ずしも区別できないが、ここでは、グラウンド破綻は複数解になる状況を、クラウド破綻は解なしになる状況を想定している。
状況としては、以下の二つが考えられる。
�　嵳縮鵑龍ス隋廖Ｎ磴┐丕海弔離泪垢鬘瓦弔旅渋い�「１マス以上」で予約してしまっていて、個数が足りない状況など。
�◆嶌邂嫋談如廖０豸�して問題ないがどのように作っても作意（縛り）を壊してしまう。
二つのうち、�“屬陵縮鵑龍ス腓詫縮鵑涼奮�で最終的な解を想定していないことに起因する。��番の作意消滅は事前に予測が難しいが、十分にバッファ（クラウドのサイズや対策案）を用意しておけば回避できる場合もある。

調整

作問後、または作問途中に、既に作成済みの箇所に変更を加えること。
クラウド破綻を回避するために行う調整は、長時間・長期間にわたる場合がある。

解きチェック・検証

順行で解きなおして想定通りの解き筋になっているか確認すること。

調整のスタイル

一口に調整といっても、さまざまなスタイルが考えられる。以下にいくつかの調整スタイルを挙げる。

フロンティア後退戦略

作問が破綻した場合に、作問のステップを遡り別の決め方を試みる。
作り手の努力を無駄にしたくない場合に採用されることが多い。論理構造が崩れにくいため比較的調整が容易である。

組み換え

天体ショーの（通常は局所的な）ブロック集合に対して、全体の形を変えずに中の星の配置・個数等を変更する調整。
鉱物や植物の場合は少なくとも解けなくなることはないため比較的扱いやすいが、一般には組み換え領域外にも複雑に影響が表れる。

作意転換

もともとの作意よりも好ましい展開が偶然できた場合に、まるで最初からその作意だったかのように振る舞う。

反転・回転調整

盤面全体や一部を反転・回転して印象を確認・調整する。
これは調整の中でも特に軽い調整である。

拡大・縮小調整

作意の上で必要のない部分をまるごと取り去ったり、逆に不足している部分を補うためにおもいきって盤面形状事態を変更する調整。

ルール調整

問題を調整する代わりに、パズルのルール自体を変えてしまう調整。

解の絞り込み

解が複数ある場合に、いくつかの解を無効化するように行う調整。

解の維持

解の数が変化しないように調整を行い、解き味の変化を期待する。

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