1 おっぱいぱ夢いっぱい

そのお祭りの話を聞いたのは何度目の幻想郷訪問の時だったか彼女は覚えてはいない。
宇佐見菫子はあの異変以来夢を通して幻想郷に幾度となく遊びに来ていたが、あるときこんな話を霊夢たちから聞いた。
曰く――胸が大きくなる神祭りが人里で開かれると。
最初はバカな話だと思っていた彼女だが、ふと自身の胸を見下ろして考える。
頭脳も超能力も抜きん出ていると自負しているが、その一方容姿に関しては自慢できる部分がない。
この年不相応に平坦な胸部がもし大きくなったらと考えていると、祭りに参加したいという欲求が頭の中で強くなっていくのを感じた。

2 おっぱいぱ夢いっぱい

夜中に再び幻想郷を訪れた菫子は早速人里へ直行した。
着いてみると祭りはこれから始まるらしく、人里の女性たちが大勢集まっていた。
和服の中で洋服は目立つのではないかと少し思ったが、祭り前の興奮によって誰も董子に注意を払っていない。
そうこうしていると、女性たちが歓声を上げながらある一か所に殺到し始めた。どうやら祭りの主催たる豊穣神が登場したらしい。
菫子もその群衆に押されながら前へ進む。するととそこである光景を目の当たりにした。
豊穣神が女性の胸に触れると、その乳房が見る間に大きくなっていくのだ。
着物の似合う慎ましかった胸が、形がはっきりと浮かび上がるほど肥大していく。
と、件の豊穣神が菫子の目の前にやってくる。ついに自分の番なのだと彼女は心躍るのを感じた。
その手が彼女の胸に触れると、胸の奥から何か熱いものが湧き出てきた。
その熱で膨張するかのように菫子の子供のような乳房がどんどんと大きく育っていく。
足元が見えなくなるに従い、今まで味わったことのない重量に、増大する胸周りの窮屈さに戸惑いながらも、
菫子の顔には喜びが広がっていった。

3 おっぱいは夢いっぱい

夜中に再び幻想郷を訪れた菫子は早速人里へ直行した。
着いてみると祭りはこれから始まるらしく、人里の女性たちが大勢集まっていた。
和服の中で洋服は目立つのではないかと少し思ったが、祭り前の興奮によって誰も董子に注意を払っていない。
そうこうしていると、女性たちが歓声を上げながらある一か所に殺到し始めた。どうやら祭りの主催たる豊穣神が登場したらしい。
菫子もその群衆に押されながら前へ進む。するととそこである光景を目の当たりにした。
豊穣神が女性の胸に触れると、その乳房が見る間に大きくなっていくのだ。
着物の似合う慎ましかった胸が、形がはっきりと浮かび上がるほど肥大していく。
と、件の豊穣神が菫子の目の前にやってくる。ついに自分の番なのだと彼女は心躍るのを感じた。
その手が彼女の胸に触れると、胸の奥から何か熱いものが湧き出てきた。
その熱で膨張するかのように菫子の子供のような乳房がどんどんと大きく育っていく。
足元が見えなくなるに従い、今まで味わったことのない重量に、増大する胸周りの窮屈さに戸惑いながらも、
菫子の顔には喜びが広がっていった。

4 おっぱいは夢いっぱい

ついに服のボタンが耐えきれなくなったかプツリと糸が切れる。抑えがなくなった彼女の胸は自由を求めバルンとはねた。
とうに彼女の手で覆えなくなっていたその胸は未知の領域だ。Fか、いや確実にGはある。
(これが、これがおっぱいか……私も巨乳の仲間入りをしたんだ!)
最高の時間だった。冴えないと自負している己の外見の中にとびっきり魅力的な部位ができたのだから当然だ。
酔いしれるなという方が無理な話だ。彼女は祭りの熱狂も相まってこの至福の時を過ごした。
ふと、彼女は思い出した。もうそろそろ起床の時間だと。この文字通り夢の時間が終わることに少しさびしさを感じた。
(夢から覚めたらこのおっぱいも元通りか。まあ楽しめたし、いっか)
そう思いながら彼女は幻想郷を抜け出した―――それが致命的なミスだということに気づかぬまま。

5 おっぱいは()夢いっぱい

目を覚ました菫子を、異様な感覚を襲った。あまりにも胸がきつい。それに異常に重い。
寝ぼけ眼で胸を見下ろすと、こんもりと布団に山ができていた。
何が入っているのか布団を除けると、そこには彼女の胸があった。夢の中のあの大きな胸が。
慌てて起きようとしても、その重量になかなか起き上がれない。やっとの思いで上体をあげると今度は前のめりになりそうなる。
やっとの事でバランスを取ると、胸部の有様に唖然とした。
パツパツなんてものじゃないほど服の中に限界まで乳房が詰め込まれている。
体を反らすどころか少し深く呼吸をするだけでボタンが弾け飛びそうなほどだ。
(どうしよう!? これから学校行かないといけないのに、これじゃブラも服も着けられない!)
これからどうすべきか、彼女の明瞭な頭脳をもってしても最適解がなかなか出てこない。
しかも、事態は彼女を嘲笑うかのようにより悪くなっていく。

6 おっぱいは(悪)夢いっぱい

「……っぅぅ」
突然の感覚に菫子は思わず胸を抱える。何か胸の奥から熱いものがこみ上げてくる感覚。
マグマのような熱が先端の方へどんどん溜まっていく。
その熱が乳首まで到達したとき、巨大な胸を抑えるには小さすぎるその手が濡れるのを感じた。
「……えっえ、なに?」
胸の先からどんどんと液体があふれ出てくる。抑えていた手を放してみると、乳首を中心に服に染みができている。
しかも呆然としている間にも染みがどんどんと広がり、更には滴となって端から滴り落ちてくる。
母乳だ、母乳が出ているのだ。その光景を目の当たりにして、彼女の頭は理解を放棄してしまっていた。
夢のようなおっぱいが、見たこともない悪夢の枷となったのだ。

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