その一

「あああ!はーっ、ああっ♥」
自分でもはしたないと思ってしまうほど裏返った喘ぎ声が抑えられない。
「気持ちいい、気持ちいいきもちいい♥裏筋、いいのっ」
傍から見ていれば下半身裸の女が年端もいかぬ少年に男性器を咥えさせているという異常な光景。
でもそれが私たちにとっての普通の愛情表現だ。
「あ、だめ、それされたらイく…おお、あああっ♥吸いつきすごひいい!」
達するタイミングに合わせて一気にバキュームを仕掛けられた。
射精するそばからずるずるずるずる精液が吸いだされる。
気持ちよすぎてまるで完全に射精をコントロールされてしまっているみたいに止まらない。
出しきるころにはきっともう腰砕けだろう。
まったく、男の子なのに随分フェラチオ上手くなっちゃったわね。
…私が仕込んだんだけど。

その二

そりゃあ最初は面食らったわよ。
いきなり告白なんてしてきたませたお子様を追い返してやろうと物陰で
「私こんなのついてるけど?」
なんておちんちん見せたらそれでも、なんておちんちん掴まれて唇まで奪われちゃうんだもん。
しかもどこで覚えたか大人の人ってこうすると気持ちいいんだよねって手扱きまでキめられちゃってさ。
それから遊び半分口止め半分で付き合い始めてデートやらなんやらしているうちにいつの間にやらどっぷりとハマってしまったわけだ。
そもそも付喪神として産まれてからこのかた男性とお付き合いしたことなんてなかったから思った以上に私は免疫がなかったみたいで
普通なら嗤うか流してしまうような稚拙なアピールでも馬鹿馬鹿しいくらいにキュンキュン反応してしまった。
それによく考えたら彼自身私の好みに合致してた。イイ子だし可愛いし…ときどきドキッとするくらい格好良かったりするし。
そんなこんなで気付けば私の方が会うのが我慢できなくなったりしょっちゅう身体を重ねたりする関係だ。
今じゃどっちがベタボレか分かったもんじゃない。

その三

「ん?なあに?」
息を整えがてら膝まくらして髪を撫でてあげていると彼が顔を寄せてきた。
彼が口を開けると中いっぱいに白く濁ったゼリー状の…まだ飲み込んでなかったのね。
「あ…む…ん」
そのまま頬を捕まえられて口づけされる。
彼の舌が唇をつついてくれば拒めない。受け入れて口を開く。
「れろ…ん…んう、こくん」
私の舌と絡まりながら唾液と一緒に少しずつどろりとした粘液が流れ込んでくる。
青臭いにおい。苦くてしょっぱい自分の精液の味。
それなのにこの子に呑まされてるってだけでまるで甘くて美味しい媚薬みたい。
頭の奥が痺れてくるまま彼と舌を交わらせて自分で出した汚濁を嚥下していく。
ああ、エッチなキスされたせいで下の方もう元気になってきちゃった。

その四

「指…入れるね」
彼を抱き寄せローションをローションを塗した指先をむき出しにした彼のお尻の中へと侵入させた。
汚れひとつない直腸は異物を押しのけるどころか優しく絡みついてくる。
私が柔らかくして私が初めてを貰ったお尻の穴。
男の子のお尻を開発するだなんて背徳感も今じゃそれを許しあえるだけの仲の証拠だなんて優越感にすり替わっていた。
「こーこ、指でされるときはここが好きなのよねー♪」
蕩ける腸内をくにくに刺激してやればお姉ちゃんお姉ちゃんってああもう可愛いなあ。
中はひくひく。おちんちんもぴくぴくさせて。
「物欲しそうな顔しちゃって♪我慢できないのね?私もよ…おいで」
もう前戯は十分だろうと両腕を広げた私に彼は小さく頷いて私にもたれかかるように腰を下ろし始めた。
張り詰めた先端が彼の手に導かれ彼の中に沈んでいく。
私の陰茎がどんどん柔らかい温もりに包まれていき――
「んっ。…はあ。ぜんぶ…入ったね」
「いっぱい…気持ちよくなろ♥」
ゆっくり腰を下ろしきった彼を今度は後ろから抱きすくめた。

その五

「ふう…う…ん…う」
激しい動きはせずにあくまで緩やかに揺するように腰を動かす。
「あは、奥、きゅうってなった…はああ♪」
おちんちんが溶けそうなくらい気持ちいい。
この子のお尻は柔らかいのに絶妙な加減で締め付けてきて飽きる事がない。
私に気持ちよくなって欲しくて彼ががんばって覚えたお尻の使い方。
「少しだけ…速くするわね」
だから私もお返しのために努力は惜しまない。
彼を悦ばせるためだけに考えた新作のリズムで知っている限りの弱いところをつついてあげる。
ついでにおちんちんもたっぷり扱いてあげるわ。
「ん…ん…ふ、ふっ、ふっ…ん…♥」
「どう?気持ちいい?…聞くまでもないか♪」
成功成功。もう弱々しく甘ったるい声が漏れてきた。
お尻のほうも蕩けてるのが丸分かり。覗きこんだ顔も気持ちよさそうに緩んでる。
…私も似たような顔してるんだろうなあ。だってやっぱりこの子のお尻良すぎるんだもの。

その六

「ん…」
私も今度は体をほとんど動かさずに彼を感じていた。
唇に彼の愛情が
指先に彼の脈動が
胸に彼の欲情が
肌に彼の温もりが
陰茎に彼の感じている快楽が伝わってくる。
全身にこの子のことを感じられるのが幸せでたまらない。
この子にはモノへの愛着とは違う、本当の愛情というものを教えてもらったし、いっぱいもらった。
だから私の愛情は彼に全部あげたい。
今は…この股間で煮えたぎるもので。

その七

「そろそろ強くするね…こっち向いて」
向き合うように体勢を変え、もう一度軽くキスをしてから本格的に奥を突き上げはじめた。
「んっく、ん、あ…ふ、あっ♥!」「あう…あ!んんっ!ふーっく、あ、あ、あ、あ♥」
お互いに貪りあうような激しい動き。
それぞれ後ろに倒れそうなくらい身を引いたのを肩を支えて引き止めあって。
ここまででだいぶ出来上がってるからすぐに達してしまいそうになるけれど最愛の人をもっと感じていたいから無理やり堪えて動く動く動く。
「あ、もっと…!もっとする…の、ああっ♥」
「はああっ、すき…んあっ、だい、すきい…あああぁん♥」
快楽を無理に耐えてるせいでどんどん周りがあいまいになっていく。
声が混ざる。大好きって言葉も一緒にイこって言葉もどっちの口から出たのかわからなくなって
「はーっ、はーっ、んじゅ…ちゅる…んくう♥」
わからないからどちらともなくまた唇を合わせて口の中まで混ぜあって
「んむ、んじゅう…ちゅるる!…っ♥!!」
「〜〜〜〜〜〜〜♥!!」
一緒にガクガク震えてカラダの中まで混ざりあった。

その八

「ほら、ぎゅってしよ…ん」
けっこう長い時間絶頂の余韻に浸ってたと思う。
落ち着いたところで彼を抱き寄せ肉棒を引き抜いた。
お尻の穴から垂れてきた精液がおちんちんに当たるのが分かる。
「いっぱい、出しちゃった…♥」
気怠い多幸感。このまま抱き合ってひと眠りしてしまいたいくらいだ。
でも…
「まだ私しか中に出してないものね♪」
彼を下ろしてその股間に顔を埋める。
「先に綺麗してあげる♪」
根元から亀頭にかけて舌を這わせ漏れでていた精液を舐めとっていく。
「どろどろ…それに匂いも味も濃い♥」
彼の気持ちよさそうな声が耳をくすぐって私まで熱くなってくる。
精液濡れが全部唾液に変わるころには私も彼もその性をそそり立たせていた。

その九

「もう元気いっぱいね♪それじゃあ…」
ゆっくりと背を向けて、高く上げたお尻とアソコを自ら指で広げた。
濡れそぼった二つの穴に彼の視線が突き刺さる。
どっちも彼に初めてを貰われて彼の形になるまで可愛がられた彼専用の雌穴だ。
「今度はあなたの…ちょうだい♥」
弾かれたようにのしかかってきた彼の重みが心地いい。
すぐに若い精を湛えた熱い肉が押し付けられる。最初はそっちね。
「いいわよ♥あなたの始原の感情…私に叩きつけて?」
焦らないでも時間はたっぷりある。
まだまだいっぱい愛し合おうね。



(終)

編集にはIDが必要です